健康と青汁タイトル小
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02-01. 家庭で食事に手を労するのは(2)

     友成 左近 

     第3、こうなると、業者は、強化米であるとか、ビタミン・カルシウム入りお菓子であるとか、栄養補強剤とか、その他いろいろなものを、おくればせながら、知恵をしぼって作りだします。けれども、どんなに知恵をしぼってみたとて、それは理論以上には出ません。ところが、人の生命と健康は、理論で割り出した栄養素で保てるほど、そう簡単なものではありません。人の生命と健康を科学的に研究し工夫することは貴いことです。けれども、人の生命と健康は、それよりも、はるかに貴いものです。理論でつつきまわされてはかないません。
     第4に、商取引の経済関係のもとでは、業者は、食物をストックできる商品として、しかも安く早く作るために、食物はすべて標準化され規格化されます。カン詰ビン詰、それから食堂の定食はその代表的なものです。ところが、人々は十人十色です、好みがちがいます。そうした十人十色の好みに合うようなものは、とうてい作ってくれません。そうなると、めいめい好みを充たすような食物を食べることが出来ません。人生で最も楽しいものの一つである食事が、いつも何となく満足にいかぬようになります。この欲求不満は、どうして解決したらよいのでしょうか。代理満足が出来にくいので、どうしても、あれやこれやと大食して、栄養の過剰と遍向を引き起します。そして怠け者となり粗野となります。こうした傾向は、すでにアメリカの軍隊にあらわれていると新聞は報じています。



     食事が、あげて商取引の経済関係で処理されるようになると、人々の生命と健康その他に、こうした重大な問題が起ってくるわけです。その他にも、いろいろ問題が起ってくるでしょう。ところで、さらに第5に食事が家庭の外に、すなわち大規模な社会的経済的関係に、あげて依存するようになると、人々の食生活が社会的に引きずりまわされるようになります。けれども、人間というものは、人の世話になったり人の世話をしたりしているものですが、そうした間にも、自分の個性、自分の自由な意思に反して引きまわされることは耐え難いことです。ところが、複雑多岐に分化し錯綜した今日の社会生活において、人々の自由な意思は著しく抑えつけられています。いわば毎日ムシを殺して仕事をしているのです。生きていくためには、今日、やむをえず、人々は毎日職場や社会で個性を抑えていかなければならないのです。
     こうした人々にとって、のびのびと個性をのばして自由に生活できるところとして、家庭にまさるものが他にあるでしょうか。そして、この家庭で、何より大切な生命と健康に直接関係深い楽しい食生活を、できるだけ自由に、個性にかなって処理しないで果して、どこで人々はより多く自由であることができましょうか。こうした、家庭生活をできるだけ個性豊かに自由にそして愛情深く幸福に営むためには、つとめて家庭で食事に手を労するようにした方がよいのです。
     人々は、誰でも家庭生活を営んでいますが、それは、もともと食事その他を、いわば手軽に安く切り上げるためではなく、お互が心から打ちとけて親愛しあうためです。それであるからこそ、お互に何より大切な生命と健康に直接関係深い食事を一人一人の好みにあうように、一人一人の健康と栄養に本当に役立つようにと、家計を考え、栄養理論を活用し、心を尽し手を労して作ったものを、いっしょに食べているのです。これよりすぐれて、お互に心から親愛しあう方法があるでしょうか。御馳走というのは、もともと手足を動かして、心尽しのものを作って食べて頂くことです。別に金をかけて、おいしそうなものを買ってきて食べさせることではなかったようです。
     健康のための青汁のことを考えてみましょう。清浄な青野菜を、僅かな空地にでも自ら栽培したり、あるいは配達してもらって、毎日青汁を作ることは、かなり手のかかることです。そして、青汁は誰にもそうおいしいものではありません。にもかかわらず、家族一同の健康を念願しながら毎日手を労して青汁を作るのは、こうした心尽しの一つでしょう。しかも、この青汁は、ややこしい栄養理論のあらわれる以前から、いな大昔から人々が食べて健康を保っていた青野菜から、胃膓の負担が少くてすむように、消化吸収がよいように、汁だけとったものです。最も自然で、栄養素に富んでいる食品を、できるだけ損わないように、家庭で手を労して作った食物です。そして、今日の栄養理論にも十二分にかなっているものです。(これは、去る7月25日に開かれた遠藤青汁の会常任理事会で、事務的な打合せの終った後、話し合った四方山話の一節です。文責は友成にあります。)




02-02. 西洋人養生心得書

    鏡野町 H.W. 

    衛生十五則

    第1 空気について

        1、居室の換気をよくせよ
        2、軽く寛かに且粗製なる衣類を着せよ
        3、戸外の業務及娯楽を求めよ
        4、出来得れば戸外に眠れよ
        5、呼吸を深くせよ

    第2 食物について
        6、過食及重量超過を避けよ
        7、獣肉及鶏卵を控目に食ふべし
        8、硬き食物、嵩高の食物、生の食物、各若干を食ふべし
        9、徐かに食ふべし

    第3 害毒について
       10、残りなく、定時に且度々排便せよ
       11、行住座臥姿勢を正しくせよ
       12、毒素や病毒をして体内に入らしむる勿れ
          (身体は常に清潔に、食事前殊に手を清潔にすべし)
       13、歯、歯齦及び舌を清潔にせよ

    第4 活動について
       14、適度に働き、遊び休み、眠れ 
       15、常に沈静なるべし




02-03. 私の健康法

    富山市 K.T. 

     私は明治28年20歳で四校医学部へ入学(当時は一部、二部、三部みな無試験でした)。私は小さき士族の長男にて学費の都合上医学部へ入学しました。
     2年生の外科総論に、木村孝蔵教授(後に大阪高等医学校へ転任)が冷水摩擦の強健法を力説され、私は愚直者ゆえ、そのまま信じその翌日より今日に至るも励行しています。(明治44年11月独逸からの帰途西比利亜汽車浴室にても行いました程です)
     数年前から、熱湯(アチチという程度)にて、毎朝手拭にて全身をぬらし、石鹸をつけ、「亀の子タワシ」で全身を強くこする(従来入営の兵隊さんが亀の子タワシ法を行っていたと思います)。
     茲に特に申上ぐるのは、熱き湯で陰嚢部の罨法を適当に励行する事です。
     それから冷水で全身を拭いてから、乾燥のタオルにて能くコスリ、サルマタをはき、徒手体操を行う(昨夜入浴しても今朝また行う!)。
     卑見では、外皮(外表)の知覚神経が、生命の中心なる間脳へ刺戟を与え、それから脳下垂体と副腎へ「ストレス」を与え、内分泌をも高むる事が、有効並にまた自律神経系の均斉を良くする事だと考えています。
     明治41―43年(1908―1910年)、その期間は満3カ年に1ヶ月切れましたが、ミュンヘン大学(2年)、ウユルツブルグ大学(1年)。この3カ年間に独逸人流に好んでジャガ芋をたべる習慣を覚えました。黒パン好きですが入手不可能。永らく米食を致しませぬ。
     当金沢医大病理学教室へ入ってから6年になりますが、学費上の都合とまた田上式我流の食養法にて、全部自炊しています。それは毎日ゴマの油、ワカメ、ニンジン、ジャガ芋、パン少々、バター、蜂蜜を用います。富山から鰯のテンプラ、焼豆腐の煮つけ其他、時節により質素なおさいを持参する。茲に特記したきは牛乳を毎日3合用いること。近来はクキタチ(青野菜の一種)を軽くゆでてたべます。富山では(毎土曜帰宅し)青汁を用います。本日も約3合を服用、健康保全増進につとめています。
     遠藤先生の卓説と偉業には深く敬意を表している。私共医学に在る者は、かなりに多き虚弱体質、又は不治的疾患、或は老年病等につき、世人と共に懊悩しています。今日医学が進歩せるも、病養上殊に食生活上の根本義に於て、緑葉食青汁の話、幾多の有益な実証につき大いに学び深く反省し、遠藤博士式「安価完全保健食完全治病食」を絶叫したいのです。
     この点には岡山県三木知事(3選の名誉あらるる)、倉敷中央病院長山崎博士方の立派な序文、並に遠藤先生の自序が強き確信を以て医学上の見地から述べられてあり、且つ又県衛生部長並に新聞社方々の理解ある御協力、即ち岡山県の傑出せる厚生保健観は全国羨望の的です。私共は全国的に実行さるる事を切望するのである。
     私は斯の尊き優越なる遠藤博士式食養法を、自らの大なる誇りとし、深き自信を以て、遠近の知己友人同僚等、かなり沢山の人々に勧誘し、又「ケール」の種子をも汎布寄贈し、宣伝に努めている。こは隣人愛=神の趣旨=であるからです。
     富山本宅の息子(医博)夫妻も共鳴し、新鮮豊富な青野菜食並に青汁服用を嗜好しています。
     各位と共に私達は遠藤食養法を讃美し、深く感謝の生活をしているものです。
     主よ願くはこの偉業発展の上に守り給え。聖名を崇めて祈り奉る真実真実。(4、28、研究室にて83翁謹記)

     ◎田上先生は本年83才。家業は御令息にゆずられ金沢大学医学部石川病理教室にあって、今なお孜々として御研究に精進されています。(遠藤記)




02-04. 病気にならぬからだ

     五條市 梁瀬義亮

     10年位前より、医師の第1の使命は、薬で病気を治すことより、病気にならない体を持って貰うように指導することだと信じ、いろいろ調査したしました。
     結論として、グリーンの野菜を充分に、しかもなるべく生に近い状態で食べること。米は3〜7分搗きにして多すぎないこと。その他できるだけ自然の状態で野菜をよく食べること。
     蛋白は大豆、牛乳および乳製品を第1とし、小魚を第2とし、卵は1日2ヶ以内とし(大体1ヶ)、肉類はなるべく止めること。
     脂肪は植物性とすること充分かむこと。
     以上のようにし、病人ことに結核、敗血症、その他には、玄米と玄小麦を半々に粉にして、これを蒸し、更に搗いて(摺鉢とれん木で)、ダンゴとし、主食の半搗米をへらして、このダンゴを食べさせました。
     玄米と玄米ダンゴと青菜食、および上述の蛋白と脂肪により、医学に見捨てられた結核、慢性敗血性、はては白血病にて、大学で半年で死ぬといわれた人まで助かった例があります。
     農場を50アールひらきまして、大々的にケールを植えました。
     青汁によって大勢の人の健康を守り、また病気の治癒を早められることを、心よりよろこび、たのしみにいたしています。(36・3・12通信より)




02-05. 青汁教室 おいしい青野菜の食べ方(2)青野菜のとり方と食事の工夫

     友成 左近 

     それでは、実際、どういうふうに工夫して、毎日、必要なだけの青野菜を食べるか、というと、だいたい、こうです。

    毎度の食事に生の青野菜を約50g
     第1に、毎度の食事に、必ず生の青野菜を沢山食べるようにします。目安は50g(だいたい片手でワシづかみした程度)でしょう。やわらかめのものを、よくかんで食べるようにします。
     もし外食その他で十分食べかねる場合は、他の食事で、それだけ沢山食べるようにします。けれども、せいぜい70gか80gが限度でしょう。とくに歯や胃腸の丈夫でない方は、やわらかめのものでも、またよくかんでも、カスをださなければ、時に胃腸をいためる恐れがあります。

    調理した緑黄色野菜を補足して
     第2に、とはいっても、毎度の食事に、こうした生の青野菜の都合がつきかねる場合があります。こんな場合は、むしたり、ゆでたり、煮たり、いためたり、あるいは漬物にしたものでもよいから、必ず青野菜や黄野菜をつけるようにします。目安は、生の場合より、かなり多い目にします。とにかく、毎度の食膳を必ず緑で濃く色どるようにするのです。

    青汁を1合か2合のんで生の青野菜を十二分にとり入れる
     第3に、こうして、毎度の食事で青野菜を、それも、できるだけ生で食べるようにつとめても、とうてい必要なだけは、容易にとれないものです。そこで、毎日1回か2回、食前でも食間でも、いつでもよいから、青汁を飲んで、不足分を補うようにします。
     目安は、3度の食事の内容その他によって、一口にはいえませんが、青野菜がかなり多い場合は1合、少なめの場合は2合、殆んどない場合は3合といったところでしょう。大便が濃い緑色となるのが一つの目安です。

    その他の野菜、果物、牛乳、海草などもいろいろ取り入れて
     なお第4に、毎日毎度、こうして青野菜を十分食べるようにすると共に、毎度の食事に、献立の都合上、キャベツその他の白色または淡色野菜(つとめて生のまま)や、トマトやミカンその他の果物や、牛乳やコンブその他の海草など、を、いろいろ工夫して、沢山そえることは、大いにけっこうです。
     けれども、こうしたものを沢山つけているからといって、青野菜を少々へらしてもよいと考えてはなりません。ミカンやトマト、牛乳や海草は、いくらかましですが、その他の青野菜や果物は、青野菜に比べたら、栄養成分が段ちがいに劣っているからです。少々沢山食べても、とうてい追いつかないからです。
     この頃、こうした野菜や果物はだんだん多くなっているのに、青野菜の方は却って少なくなっている傾向があるので、とくに、こうした点に気をつける必要があります。

    豆類、芋類もいろいろ取り入れて
     また、毎度の食事に、献立の都合上、煮豆、トウフ、アゲ、その他の豆類や、ジャガイモ、サツマイモその他の芋類を、いろいろ工夫して、沢山そえることも、大いにけっこうです。といって、青野菜を減らしてはなりません。

    砂糖類は極力使わず食塩はごく控え目に
     さらに、調理に油(とくに植物性)を使うことは大いにけっこうでが、砂糖は極力使わないこと、食塩や香辛料はごく控え目にすることが大切です。
     間食は、つとめて控えることが大切ですが、とるとすれば、菓子や甘い飲み物は極力控えて、果物や豆や芋や牛乳にします。

    ごはんや肉魚卵を食べすぎないように
     こういうふうに、毎度の食膳に、青野菜その他の野菜や果物や、芋や豆などを沢山つけて見たところ(青汁は一応別にして)、ごはん(パンやうどんも含めて)と肉魚卵などに対して、青野菜その他が2倍か3倍になるようにします。ごはんや肉魚を一口食べる前に、他のものを2口か3口は食べるようにするのです。
     それは、食事といえば、ごはん(とりわけ白米飯、これがよくないときけば、パンやうどん)を主食として食べすぎたり、ご馳走といえば、肉魚卵などを食べすぎたりするのを防ぐためです。こうしたものは、ぜひ必要なのですが、とかく食べすぎる傾向があり、食べすぎると却って有害ともなるのです。青野菜その他が不足しておれば、なおさらです。
     事実、この頃の病人には、ごはんの食べすぎ、ご馳走の食べすぎの方が非常に多いのです。こうしたものを食べすぎると、せっかく青野菜を沢山食べても、とうてい追いつかず、また、そう沢山食べられもしないので、どうしても相対的にビタミンとミネラルが不足して、栄養に調和がとれなくなります。

    クスリではなく食物でからだに栄養をつける
     念のため第5に、もうひとこと付け加えておきましょう。
     毎日毎度の食事に、こんな工夫をしなくても、好きなものを好きなように食べておればよい、これが一番身につく、運悪く病気にかかったら、クスリを飲んだらよい、医者にかかればよい、と考える方があるかも知れません。これは、いうまでもなく全く乱暴な考え方で、だいたい運悪くいくことばかりでしょう。
     それから、嫌いな青野菜など、そうムリして食べなくても、まあ好きなものをおいしく食べて、不足する栄養素は栄養剤て補えばよかろう、いろいろ売り出されているから、と考える方があるかも知れません。ちょっと賢そうな考え方ですが、大きくマがぬけています。
     いったい栄養剤というものは、どんなに立派なものでも、しょせん人間の作ったもので、とうてい自然に作られた食物には、はるかに及びません。栄養剤にしても、その他のクスリにしても、病気の場合、応急的に使うものです。しかも、これは補助的な効果をはたすものであって、病気が治り、丈夫になるもとは、からだ自身の栄養なのです。そして、この栄養は、いつに毎日毎度とる食物にかかっているのです。
     「クスリヤより、ヤオヤへ」ということわざもある通りです。病気を治し、丈夫になるには、まずはさておき青野菜を沢山とり入れて、食物全体を改めることが大切です。そして、その上で、必要な場合だけ、それも医師の指導に従って、クスリを利用するようにしなければなりません。

    よくきくクスリほど副作用が強い
     なお、クスリというものに両刀の剱であって、よくきくものほど、反面、副作用が強いのです。クスリをのみすぎて、却って厄介な病気にかかった方が少なくないのです。
     丈夫になり、毎日はればれと働くには、まずもって毎日毎度の食物を、栄養上よく調和したものに改めることがカンジンです。それには、毎日毎度の食事に、必ず生の青野菜を沢山とりいれること、調理したものでもよいから青野菜や黄野菜を沢山とりいれること、その上、青汁を飲むこと、こうした工夫が、数ある工夫のうちで、最も手近で、最も確実で、最も安心です。
     こういうふうに工夫していくと、いつの間にか、からだがシンから丈夫になり、毎度の食事が、本当においしく楽しく、いただけるようになります。

    附記
     この稿は、毎月第3金曜日の夜 倉敷中央病院の古久賀会館で開かれている青汁教室で、遠藤先生がお話しになったことを、主題にそって、まとめたものです。




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