健康と青汁タイトル小
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食養生01
01-01 001号 治病と食物 クリック
01-02 002号 随   想 クリック
01-03 003号 長生きの秘訣 クリック
01-04 003号 療病の根本 クリック
01-05 003号 不老長寿の妙符 クリック
01-06 003号 長寿の法 83歳翁の健康法 クリック
01-07 010号 84歳翁の長寿法 クリック
01-08 015号 完全食の少食で寮生の健康増進 クリック
01-09 025号 家庭で食事に手を労するのは(1) クリック
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01-01. 治病と食物

     医学博士 遠藤 仁郎 

     病気になるには、かならず、病気になりやすいという、からだの方の条件がある。それは生まれついた性質にもよるが、不自然不合理な日常生活中でも食養のあやまり、偏食にもとづく所が大きい。
     病気になりやすいのも、また、病気が治りにくいのも、結局は食べ方のまちがいにあるといえるわけで、食べ方を直し、すべての栄養素がうまくそろった完全食を摂るように努めれば病気になることは少ないし、治りもずっとよくなる。そして青汁は、私どもの食習慣の完全化にとって、もっとも有力であり、またもっとも簡便な方法である、と私は信じている。




01-02. 随想

    倉敷中央病院長 N.Y. 

     最近十数年の間に伝染性疾患の治療はズルファミン剤や種々の抗生物質の相次ぐ発見で異常の進歩を遂げた。
     併し之等の患者の数は幾ら多く見積っても全人類の5%を越えることはなかろう、あとの大多数は健康な人々である。薬は単に病人のために必要な物であるが、食物は病人はもとより総ての人間にとって欠くことの出来ないもので、昔から衣食住と言うが、其の内で最も肝腎なものは食である筈である。この簡単な誰でも考えられることが真に吾々の日常生活に於いて果たして充分に意識され、実践せられているだろうか。私は大きな疑いを持っている。
     現代の社会特に日本国内では主婦の仕事は余りにも忙し過ぎることは認めなければならないが、もっと栄養、調和のとれた食物に科学的注意を向けて欲しい。
     所詮健康体の中にも しい数の軽度の栄養失調者が必ずあるものと私は考えている。




01-03. 長生きの秘訣

    連島 S.Y. 

    長寿法米国フレッチャー式食べ方5カ条

    1. 食物は一口づつ32回かむ、かすは出す、分量腹8合とす。
    2. 飲物は一口づつ充分味しめる、冷物は体温となりてのむ。
    3. 自分の好物を先一番に食べ、不好物は終わりに食べる。
    4. 初物は先少量食べ、胃腸の模様を精査して、よければ次第に増量す。
    5. 食事時間は約20分位とし、脳をゆるゆるして食べる事。
     右の内、第1のかすを出す、此のかすとは食道や胃中にては差支なきも、小腸内で、通行困難な程度の物は吐出す事。第4 初物とは、一度も食べた事のない物は、先少量食べて後、普通食の摂取量に、異常なき時は次第に増量す。なれぬ物を初めから多量に食べると胃腸の消化機能に影響しては反対に薬も毒にになる恐れあり。要は少量よりならしてから次第に増量する事が秘訣です。
     青汁と雖ども初めての人は此の手加減が大事です。
     山本先生は、明治3年10月生まれ、今年80歳になられますが、この養生法でいたってお元気で、今でも自転車で往診されています。 お住いは倉敷市連島町西之浦15。




01-04. 療病の根本

     医学博士 遠藤 仁郎 

     昔から一に養生、二に薬といわれる。すべて病気には、外からの原因だけではなく、必ず内にある原因、即ち病気になりやすい素質がある。この素質は生まれついた性質によるが多くは不自然不合理な日常生活から招かれた体質の変化に基くものである。そこで単に症状や外の原因に対するだけの治療法、殊に薬治に頼っていたのでは、到底根治するものではない。誤った習慣を打破改善し合理的な正しい日常生活をうち建てること、即ち正しい養生法によってはじめて真の健康はかちえられる。合理的な正しい日常生活とは人類の本性環境、境遇、体質、(体格・年令・性別・体力)、病状の自然に則した生活ということである。(正常自然生活)。

    太陽・大気・大地に親しむ

    衣服  薄く(但し下部は温暖に)
    住居  明るく涼しく清潔に
    食べ方粗食、少食、味うすく、よくかむ
    主食むしろ雑穀、豆類、芋類が適当、米なれば玄米、粗搗米。 肉(獣鳥魚介)、卵類は主食とみなし、これを食べる時は飯を減らす
    副食野菜類殊に青葉類を主としほぼ主食と同じ分量を食べる。即ち「めし」を減らし「おさい」をふやすので主食と副食の関係が逆になる位がよい。
    調理なるべく簡単に、野菜の煮汁はすてぬ。
    生食毎日少量少なくとも100瓦(25、6匁)の青葉(肥のかゝって居らぬ野菜または山野草木の活きのよい青葉)を生で食べるか搾汁(青汁)としてのむ、多いほどよい。。
    質のよいものを少しづつそのまゝ「めし」「おさい」に入れ青汁にも加える。
    嗜好品果物類もっとも健康的
    茶類番茶、緑茶はよいが、紅茶、コーヒーはあまりよくない。生葉茶(熱湯に生の青葉を入れたもの)もよい。
    菓子酒類量による。(糖害も仲々大きい、なるべくさける)。
    煙草なるべく止める。
    便通  毎日快く通ずる習慣をつける。
    姿勢  よく(臀部を後方へつき出し腰を伸ばす)
    運動  過不足なく。
    勤労休養体力病状に応ずる。
    鍛練  皮膚、胃腸、呼吸器。
    睡眠  安らかに熟睡、疲労恢復することを度とする。
    心の持方常に明るく元気よく、懺悔、感謝、奉仕、祈りの日常。

     いかによい事でも実行せぬば、何の役にもたゝぬ。こうさえすれば必ず治ると固く信じて疑わず迷わず飽まで熱心に実践することこれが病気をなおす根本である。




01-05. 不老長寿の妙符

    東京都 K.H. 

    ゲーテ精舎不老長寿の妙符 胃腸強健法行持

    1. はら八ぶ
    2. 十二分に噛め
    3. よく眠れ
    4. 膓を冷やすな
    5. 糞はためる勿れ
     この5カ条の清規は養生の根本中堂、妙法の五字宝塔、ゲーテ宗の題目にて候也。(医博、胃膓病院長)




01-06. 長寿の法 83歳翁の健康法

    福岡市 M.E. 

     私の主張は、過去50年間毎食牛乳2合、即ち1日牛乳6合を飲用し、始めの30カ年間は米半、麦半の麦飯、最近20年間は毎食パン1斤の4分の1。副食は普通と異なることなきも、1反歩以上の蔬園を有する為、蔬菜の摂取量は普通人の2倍、豆腐も普通人の2倍、魚肉は1週間3度位。朝食には食前果実を食べる度数多く、昨秋以来ミクサーを使用し遠藤博士の説に従い、果実の代わりに青汁を朝夕1合宛。此他身体を過度に使用した際、臨時に青汁を飲用す。
     青汁の原料として、秋期には花椰菜の葉、莢隠元あるいは枝豆のムキ実、人参1本、苹果1個か夏蜜柑半個か、あるいは温泉蜜柑(皮共)2個、水1合5勺位をミクサーに入れ、3〜4分間廻転、粗布にて濾して青汁を取り、粗糖蜜叉は黒砂糖(白砂糖は栄養価なく多量に過ぐれば害あり)を入れ味を良くす。粗糖蜜は始め1、2回は味悪しきも慣れれば味良くなる。昨今ミクサーに入れる原料は、柿の葉12〜3枚チシャ叉は法蓮草叉は青き甘藍葉適宜、人参1本、果実適宜、この他処理法前と同じ。青汁に柿の葉を入れしは私の発案であるが遠藤仁郎博士の御研究を煩わしたし。古来柿葉は中風の薬と称せられ、九大眼科の研究に依ればビタミンCはホウレン草の6倍に達し、普通野菜類の及ぶ所にあらず。秋の落葉時に柿の葉を採集し、2〜3分蒸気を通し(熱過ぎればビタミンC破壊、陰干とし、使用の際細断し、3〜4時間水に浸し浸汁と共にミクサーに入れては如何かと思われる。)
     青汁療法は当方家内の高血圧症にも昨今軽快となりしも、同時に他の治療法を併用したる為、治療に効果ありしものが、青汁か灸治療か西洋薬か不明なるも、灰色を帯びて来た黒髪が青汁を服用して再び黒色に戻りしことは事実である。独り同人のみならず、83才の僕の禿頭に短き黒毛の発生したことは一笑話の種である。
     老人は常に他人の年令を聞き自己の年令と比較し、心窃に自己の健康を誇る常習のあるものだが、斯かる場合他人の批評では、私の年令を60代或は73〜4才と鑑定するもの多き程、私は食養法に依って容貌体格が若返って居ります。声量も衰えては居りません。演説しても2〜300名の聴衆には声が通ります。私は村中を自転車でかけ廻って居ります。就寝前と起床時には軽い体操をします。煙草は少量のみます。酒は晩酌2勺で、生涯中暴飲したことはありません。

     以上は私の食生活の概要ですが、人間の寿命は食生活のみに左右せらるるものではなく、精神生活の影響も亦、之に劣らぬものがあると存じます。私は常に人に申します。「楽天は百薬の長なり」と。真の楽天は慈悲或はヒューマニティーから来るものです。私の家を訪ねて下さる人様から申されます。「君の家は明るく気持ちが良い」と。私の家庭は、家族お互いに感謝しつつ暮らして居ります。陰がありません。人生の楽しみ之に如くものはありません。国民もお互いに争闘を止めて感謝して暮したい。国家と国家とも同様です。これが、僕の平和世界主義です。斯くて人類が百才の長寿を保つ時代も来べきことと存じます。
     (遠藤翁は新潟県生、北大農科出身、壮年の頃農学校長をされ、その後数十年間牧畜を業とし、目下は福岡市で悠々自適の隠居生活をされています。)

    ◎お答え 柿葉乾燥のこと 落葉時にはすべてビタミンが激減します。とるならやはり茶葉と同様、初夏から夏の土用頃までがよいと思います。私も戦時中やってみました色々の葉を熱処理後乾燥して粉にし、ヤシ油を浸みこませなどして「緑葉末油煉」と称し食糧の補いに大いに利用したものです。




01-07. 84歳翁の長寿法

    福岡市 M.E. 

     私は数月前の本誌上に於て私の長寿法の概要を述べましたが、聊か重複の点もありますが、順序として其詳細を述べさせて頂きます。
     私は北大の前身札幌農学校の出身でありまして、在学中は貧乏の模範生で、卒業パッタリの仇名を受けて居りました。学生時代は自炊生活をなし、主食は挽割麦のみで、南瓜 玉葱、馬鈴薯等を朝夕味噌汁に入れ昼食は焼味噌で一貫して居りました。
     今日より之を思えば之は長寿食に近いものでした。卒業後五年ばかり農業教育に従事し其後今日まで乳牛の牧場経営に従事して居ますが、卒業後の食物は麦半米半の麦飯と多量の蔬菜類の外、少量の魚と肉は一週五回、豆腐は殆んど毎日副食とし最近、廿五年間は主食の米麦食を廃し、毎食パン四分の一斤を食べます( 欧米都会人と略同様)。
     猶私の食養生の特徴とする所は、過去五十年間殆んど一日も欠かす事なく、牛乳を毎食前二合、即ち一日六合宛を継続的に飲用した事であります。此外、朝食前は成る可く果実を食し、最近は柿葉、ホーレン草、ケール、果実、人参等をミキサーに依り青汁を製造し粗糖蜜を加え一日一合乃至一合五勺を飲用して居ます。青汁の御蔭で毛髪が黒くなりました。「ケール」は遠藤博士より種子を頂戴しましたが、多量の厩肥を敷肥とせば葉の巻かない大甘藍が出来て味もよく重宝です。
     以上は単に私の食養法丈でありますが人間の寿命は食養法のみで延長出来ない事は勿論です。私の精神養法は、私は怒る事は極めて稀です。時あって義憤を感ずる事がありますが、此場合には怒ってから一日静思し、而 後人に対して怒る事に極めて居ります。
     人に欺かしてもこれ我愚の致す所でありますから人を怨みません。家庭に於ては、家族が互に相感謝して生活して居りますから年中和気藹々たるものがあります。
     私は八十四才になりますが、物心両様の養生法に依りて身体頑健、頭脳もぼけませんが、只脚が弱り、挙動に敏捷を欠くの点は免かれません。今日猶村内には自転車を乗り廻わし、演説しても六七百人位の聴衆ならば拡声機の必要はありません。終に臨み皆様方に青汁と牛乳との御飲用を特に御勧めします。




01-08. 完全食の少食で寮生の健康増進

    神戸市山手学園寮 M.W. 

     昭和三十一年十二月九日現在一番進んだ食生活に関する権威者と確信して居ります遠藤先生の御来舎を頂き、お話を伺う機会を得まして、一同食生活に対する考えは一大革新致しました。
     そして私共が過去二年余り様々の困難に遭い乍ら、たゆまぬ努力を続けた小さな足跡をも見て頂きました。
     常々先生の御主旨、「お菜を多く。野菜を、ことに緑葉を。出来るだけ生食する」の完全食を心掛けて居りましたら、さして蛋白が何瓦、カロリーどれだけ等と気にしなくてもよいように考えておりましたが、三十一年六月中旬の一週間の栄養価の計算を致しましたところ、平均一日一六九六カロリーで、標準私共の必要とされて居ります二〇〇〇〜二四〇〇カロリーよりはるかに少く、カロリーの少い原因が主食と砂糖の少いためかと考えましたがこのような食事を腹一杯いただき、また糖分も少く少くと申しながら、まだ相当量使っている様にさえ思って居りました。(一ヶ月平均砂糖消費量二五二匁〜一・六斤弱)
     一方寮生の健康状態は大変よく、だんだんよくなる様に見られるものですから計算間違いか等考えて居りました。十月下旬上京。母校自由学園に参りまして、先生の御主旨による食生活を始めましてから、寮生の健康が大変よくなったことを話しましたら、その資料を送って欲しいとのこと。十一月上旬一週間の献立、材料、分量及びそ経費を書き送りました。
     生活学校の食の勉強に、いろいろ検討して下さり、カロリーが一四五六で大変不足している。それがやはり主食、砂糖、油が少いところからカロリーが上がらないことを指摘されました。生活学校ては二四〇〇カロリー摂ることに大変心して居られ、参考にと献立表を送って頂きましたが、主食が多く、砂糖を使ったものも食事及びデザート共大変多いこと。油脂も多く、調理が手がこんでいるように思いました。
     いいと思ってやっていたことに不安を感じましたので、先生におたずね致しましたところ、早速にお返事下さり、完全食だとカロリーは大変少くてよいこと、従来必要と考えられている約半量でよい。一〇〇〇カロリーでも故障を起こさないことを御教示いただき、(青汁読本、緑葉食青汁の話に方々載っている所を読みなおしました) 意を強くすることが出来、ますます先生の御提案に従ってゆきたいと思っております。
     今までの食事に対する考えをかえなければいけない。
     蛋白質やカロリーに意を用いるより、ビタミンやことにミネラルに力を入れる。そして未知のもののある緑葉を充分にとるよう心がけたいと一層思いました。調理にも、もっともっと心を用い、出来るだけ生食する。そして無闇に手を加えないこと。揚げたものを煮込むとか茹いたものに更に手を加える等のことをさけ、調理によるロスを出来るだけ減じたいと思います。
     私どもでは、十二月九日以来、毎食生食できる野菜大根、人参など材料をひき出し生食します。千切りにしサラダオイル、醤油か白す干で極く淡味に致します。みかんの皮も、外皮までいただくように努めて今では全員頂けるようになりました。
     次に咀嚼によるロスも出来るだけ少なくしたいと、ゆっくりよくかみ、いただくように心がけて居ります。  先生のお話を伺いまして以来、いいことを知ったら直に実行する熱意を、食生活にももっと積極的に現したいと思っております。大切な食生活をあずかる人達に、自分の家庭から、周囲から、次代へとはたらき出したい意気に燃えて致して居ります。
     二月末に健康状態を調べましたところ、寮生活を始めてから一年、また二年で健康状態がよくなったと自覚するもの七〇%。以前と変わりないもの二三%悪くなったのは七%(これは高校の終りに盲腸を手術してから健康が思わしくないものと、現在不眠症の二人)だけでした。




01-09. 家庭で食事に手を労するのは(1)

     友成 左近 

     家庭で、毎日ひにち、食事の世話をするのは、本当に苦労の多いことです。とりわけ、家事以外に仕事をもっている主婦にとっては毎日たいへんことです。家計のことを考え、一人一人の好みにあように、そして誰にも栄養がかたよらないように、毎日毎度変化をつけて献立する、そして買物したり、保管したり、炊事したり、本当に手のかかることです。頭のいたいことです。なんとか、もう少し手が省けるようにならないものか、と思うことがあります。
     いったい、毎日ひにち、家庭で食事に手を労するのは、なんのためでしょうか。基本的な考え方として、家庭では、つとめて食事に手を労するようにするのがよいのか、それとも、できるだけ手を省くようにするのがよいのか、そこには、自ら限度というものがあり、また個々の家庭で事情も異なるわけですが、いったい、どっちなのでしょうか。
     もともと、不便な台所と道具で苦労するのは、全く無駄なことです。つとめて改善して、清潔に能率よく手際よく炊事ができようにすることは、誰にも望ましいことです。また、食事に手を労するといっても、それは、別に、こった料理をしたり、あるいは、ミソからパンまで作る、というわけではありません。ヤタラに味つけをしたり、ヤタラに煮たきして栄養素まで失うようにすることではありません。こんなことに手を労するのは、いかにも思慮の足りないことです。けれども、献立と調理にも、つとめて手を省くようにした方がよいとは、どうも考えられません。

     家庭で食事に手を労するのを省きたいなら、極端にいえば、家庭の外で食事をすればよいわけです。出かけるのが面倒であれば、仕出し屋に持ちこんでもらえばよいわけです。これでは金がかかるとすれば、金がかからないように共同炊事をすればよいわけです。これなら、しようと思えば出来ないわけではありません。これもどうかと思うなら、家庭であまり手をかけなくてもすむように加工したものを買って、「カン切りとセン抜き」の食生活をすればよいわけです。誰もそうしようということになれば、食品会社は、手間が省けて、しかも、おいしくて栄養価に富んでいると自称するものを、いろいろと安く作ってくれるはずです。今日、こうした傾向がかなり強くあらわれています。
     けれども、食事というものは、いったい、これでよいのでしょうか。そうした方がよい、そうするように努めるのがよいとは、どうしてもいえません。いな反対に、つとめてそうしないようにしたいものです。できるだけ加工していない原材料を手に入れて、家庭で調理したいものです。それは、いったい、なぜでしょうか。

     第一、そうすれば、食事というものは、あげて商取引の経済関係で処理されるようになりがちです。こうなると、食事が、能率と営利の経済原則で支配されるようになります。食物の製造と販売は大規模な協業分業組織で行われるようになります。数限りなく、多数の人々や業者が、容易に把え難いほど複雑な関係をもって、各種各様の食物を作って提供すようになるわけです。こうなると、個々の業者が、どんなに誠実に仕事をしても、最後に人々の口にはいる食物が、果たして云う通りに栄養素がそろい、しかも不純物が混っていないかどうか、まことに疑わしくなります。保健所などが、食品衛生を、どんなに厳重に監督しても、とうてい満足に行なえるものではありません。街の食堂をそして街で売っている食べ物のことを考えてみれば、よく分ることです。乳幼児食品の研究と製造に格別貢献して、その誠実か信用されていた某社でも、砒素のはいった粉ミルクを作って売っていた、という始末です。
     第二に、商取引の経済関係のもとでは、業者は、どうしても、消費者が喜んで買ってくれるような食物を作って売るようになります。ところが、おいしいものを食べたいのが人情ですから、業者は努めて、おいしいものだけを作りがちです。けれども、おいしいものだけで、栄養と健康が保てるものではありません。それなら、どうして栄養を保ったらよいか、ということが問題となります。今日、マス・コミユニケイションのもとで、大衆の考え方が軽薄になってきているのと同様です。例えば、白米は玄米や半搗米に較べると確かにおいしい。それだから米屋は努めて精白して販売しています。半搗米などはあまりつくりません。食堂も白米飯を出します。けれども、白米に欠けてい栄養素は、どうして補ったらよいのでしょうか。事実これが補われていないので、これが一つの重大な原因となって、国民の四分の一は慢性栄養失調とくに脚気気味となっているわけです。あまいお菓子も同様です




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