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海外での利用インデックス
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海外での利用(1)
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1-01 |
042号 |
青汁でヴェトナム親善 |
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1-02 |
047号 |
ベトナム便り(モーイ族のこと) |
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1-03 |
047号 |
北米だより |
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1-04 |
080号 |
高血圧の妻 |
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1-05 |
080号 |
ヴェトナム便り |
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1-06 |
080号 |
ブラジル便り |
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1-07 |
080号 |
ケールが心配 |
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1-08 |
080号 |
日韓親善の途 |
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1-09 |
080号 |
韓国の緑葉食 |
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1-10 |
081号 |
青汁飲用のすすめ 病気の方で逃げてゆく |
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1-11 |
083号 |
海外よりの青汁通信 |
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海外での利用(2)
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海外での利用(3)
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海外での利用(4)
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海外での利用(5)
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海外での利用(6)
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海外での利用(7)
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海外での利用(8)
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海外での利用(9)
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1-01. 青汁でヴェトナム親善
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1-02. ベトナム便り(モーイ族のこと)
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サイゴン T.T.
4月17日新緑の日本を出発。その日の夜、西貢に到着。
以来C38−40度の暑さになれるまでには相当汗を流しました。
お蔭で体に異常なく、頗る元気でありますが、居住が決定せぬ関係上、まだ青汁と玄米飯をいただく段階に至らず、少々弱っています。いずれ落着きましたらば青汁PRは徹底的に実施するつもりでございます。
ケールの種子は所々に委託して蒔いています。写真は山に住む原住民モーイ族であります。焼畑で稲をつくり(目下新芽を出しています)、毎朝その日の食料だけ籾から二分搗きとして炊いて用います。
塩および乾魚、生野菜、木の葉、たまに獣肉などですが体格は立派なものです。ダラツト市に出てダンスを見せるに衣装を着ますが、部落では腰巻のみです。自然人には病はありません。
(1960・5・2通信より)
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1-03. 北米だより
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ロス・アンゼルス S.T.
過去2年「青汁」を愛用致しましたお蔭をもちまして、便秘症も快癒、心身ともに爽やかに、日々の業務にいそしんでおります。
オートメーション化され万事が機械においまくられて生活している米国では、つねに快調のスタミナを保有しなければ、機械以前に体がマイってしまう状態。
ダイナミックな活力は青汁に絶対依存すべきことと深く信ずるようになりました。
小妻も大の青汁党員と化し、夫婦で協同作業を楽しみにつづけており、月々のパンフレットも愛読して、有益な記事を感銘深く拝読しております。
ご承知の如くカリホルニアは、昨年末をもって人口産業及び、その施設等の勢力が、全米第一州に上昇。
ノーベル賞の受賞磧学の数は廿六人現在居住。全米ノーベル受賞学者の過半数が羅府及び桑港を中心とした大学において学徒の指導に当り、全世界に類例を見ない盛観を呈し、日本語教育などはロックフィラー研究所が多大の資金を補給し、日本との親善、協調と、上下をあげ推進して行く状況。
戦前とすっかり情勢が変って来たとは何としても愉快なことであります。
先生の青汁学説が、近い将来、アメリカことに大学方面に進出せらるる日を祈ってやみませぬ。
何といっても、こうしたことは赤裸々、率直なデータを累積することが第一。
倉敷小学校の学童の実績調査など、さらに精密に作成され、英文にたん能な人々に懇切な英文々献を作成し、全米の各大学、ことに羅府、また桑港の高等学校、小学校に配布されるような日が望ましいことです。
肉食依存の米国人に野菜利用を教えることは絶対必要のことと信じます。
米国々内の黒人が常にケールを肉食に混食して、活力を養っていることを常に目に見ており、その生産者が加州とくに南加州に一般化され、その大部分が黒人であることは面白い因果関係であることを知りました。
お蔭さまで、私ども青汁党が、いたるところのマーケットで簡単にかつ安価に利用できますことは何よりも有難いことと感謝しており、青汁党を一人でも多くつくることに努力しております。
野菜類を利用することを知らぬ白人を、先生がもっと積極的にご推進せらるように、よき正確な文献をおつくりになるように、切に切にお祈り申します。
最近「青汁」に冷水をぶちかけるような説をなす者が出ましたとか、先生のご文章を見て、腹が立つのを禁じ得ませんでした。
しかし、どんな妄言、詭弁をならべる大先生が現われようと、事実を否定できはしませぬ・・・・・・。
前行にも書きました通り正確な、厳然たるデータを累積して見せることが、何より急かつ正しき点であることは釈迦に説法と思います。
何かの漢書にありました“天下の憂いに先立って憂い、天下の楽しみに遅れて楽しむ・・・”ああしたご心境を以て、大らかにご精進を祈念し止みません。
(1、19)
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1-04. 高血圧の妻
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カナダ K.T.
愚妻6年前より高血圧に悩み、医薬にて養生いたしおりましたが、あまり、はかばかしくありませんでした。
友光さまのおしらせにあずかり、ケールの種子をいただき、4月にまき、成長しますまでは、他の青葉を利用して、毎日1合づつのみ始めました。
そのうちケールが成長いたしましたので、混えてすりこみ、その汁をのみ続けました。
ちょうど今日では6ヶ月になりますが、2ヶ月位頃より効目が著しく感じました。
ながらくの肩のこりも、不思議にもとれました。
医者は「うしろに卒倒する」と申されましたのが、それも治りました。
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1-05. ヴェトナム便り
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サイゴン T.T.
「健康と青汁」ご恵与いただき、出来るだけ有効にと、日本人の方にも、あれこれ差し上げているのですが、一向顧みるものはないようです。何らの反響もありません。
むしろヴ人の少し日本語のわかる(勉強中の者)人に、勉強かたがた配布して居りますが、この方が実行力がありまして、青汁を始めた者もありまして、初めは至極好成績でよろこんでいるうちに、子供が顔色青くなり弱って来る。
どうしたこと、いろいろ研究してわかりましたことは、蛔虫が沢山わいているのに驚きました。都市ではマーケットの野菜を買う以外に、野菜を入手する方法がないのです。
さて、野菜作りの場所と人とを、あれこれ調査してみると、支那人が作っているものは先ず無難のようですが、ヴ人ことに北部から避難して来た連中が、都市近辺にて、非常の勢いで野菜を作っているのに驚くほどです。
北部人は勤勉ですから、野菜作りには適任ではありますが、悪いことに、下肥を秘密に施用しています。
まだ衛生思想が徹底してないので、厚生省の手は、こんな野菜作りの方まで、ぜんぜん手が届いていません。恐るべき原因はわかりましたが、これに打つ手は今のところでは不可能です。ある時期までは、誠に残念ながら中止するほかありません。
清浄野菜栽培の事業だけでも大変な仕事だと考えています。バナナ日本向け輸出のため増産計画。養蚕業の開発開始。体がいくらあっても足りませぬ。
(62、5、25)
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1-06. ブラジル便り
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ブラジル K.H.
ご承知のごとく、当地は内外人を問わず専業農式で、わが家の食料品を自給自足する者はないのです。
珈琲、綿、米、トマテ、馬鈴薯、野菜、養蚕と、皆別々1品作で、多角形式奨励しても、千分の1もないでしょう。
気候温暖ですので、年中何作でも、専門的に何回も収穫します。
病害虫も多いので、新式農薬をさかんに使用します。良心的に施用してほしい物です。
私ども、ようやく先生のご教示により、青汁用のみ無消毒栽培して居ります。
皆さまに青汁をすすめるのに、材料の洗浄品が得難くて困って居ります。
私は目下、私どもと嫁と孫と5人分ようやく自給しており、毎日実行して居ります。
私方も以前は農業。養蚕など年8回も 立てましたが、目下農家ではありません。老人の仕事として、わが家の野菜がようやくというところです。
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1-07. ケールが心配
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大韓民国 T.T.
お国はとても暖かいそうで、ケールが無事であると存じます。
私、ケールの数本をビニールをかぶせたりして越冬させようと、色々工夫していますが、今年はまだ雪も降らず、案外暖く、今まではまあまあ無事ですが、雪が降ったりしたら、どうしようかと気が気でありません。
毎月「健康と青汁」を送って下さいまして、青汁の正しい知識を知ることができ、また健康になりまして、本当にありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
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1-08. 日韓親善の途
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釜山市 S.B.
貴会の新聞は、社会福祉事業として、当国に欠くべからざる重宝な健康新聞にて、小生自信実行継続、天下唯一の大成果をあげております。
当地の字の読めない無学の人にも、韓語にし説明し、徐々に発展をなし得ることは遠藤先生の偉大なる力を借り得たることと、心から深謝にたえない次第です。
機を見て、小生浅学ながらも、当国の状況をおしらせし貴新聞に掲載していただき、遠藤先生と縁を結ぶ永久親和を語らんとします。
これ即ち日韓親善の途と大期待しています。
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1-09. 韓国の緑葉食
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ソウル T.K.
韓国にては、貧農、労務者に至るまで、すべての人が、年中、キムチ(漬物―小イワシ、あるいはエビ、その他の塩辛と、唐カラシ、ニンニク、胡麻をもって、大根あるいは白菜を塩漬けにしたもの)を副食物として沢山たべます。
また、チシャ、春菊を、豆味噌、からし味噌に胡麻油(焼胡麻をもって搾油したので、もっと香しい)をウンと加えたのを添加してご飯を包んでたべる習慣があります。
緑葉食を実行している訳であります。5月頃は、どの家庭でもこれを食べるのです、喜んで。
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1-10. 青汁飲用のすすめ 病気の方で逃げてゆく
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飯村 G.I.
ケールのしぼり汁
私がケールという青野菜を知ったのは、今からちょうど6年前のことである。当時、私は三井銀行大阪西支店に勤務していたが、ようやく初老の年波に迫り、血圧最高180、最低120という、かなりの高血圧に悩まされていた。医者から、もう絶対安静する以外に道はないとさじを投げられたときである。私は、同じく高血圧で阪大病院に入院加療中であった当時の松竹営業担当常務宮崎氏から「高血圧には食生活の改善がもっとも効果がある」という体験談を聞いた。氏は、ご自分で畑に生野菜を栽培し、それを常用されていたとのことである。私も、その食生活改善を心がけてみた。そこへ、倉敷レイヨンのある友人から、倉敷には「青汁の会」という、生野菜の青いしぼり汁を飲む健康療法がある。大阪でも、それを牛乳配達のように、びんにつめて配達する組織がある、と聞き1、2もなく、その会に入会した。これがケールに接する、初めての機会であった。というのは、その青汁こそ、まぎれもない、ケールのしぼり汁そのものであったからだ。
栄養素に富む野菜
「ケール」とは、英語でKeleとつづり、ポルトガル、アメリカ原産のキャベツに以た青野菜である。大体、野菜果実類で、最も栄養素に富むといわれるにんじん葉にまさるとも劣らぬくらいの栄養価をもっている。ビタミンA、B1、B2、Cはいわずもがな、特にカルシウム分は、にんじんの200に対して、225という全野菜中の最高値を含んでいるということだ。この青汁を常用し始めて、3、4ヵ月後、私の血圧は最高140、最低100前後に落ち着いた。医者にいわせれば、これでもまだまだ完全治癒とはいわないが、血圧の安定したことがなによりで、まあまあということだった。
とにかく、私は救われた。これから私の「ケール」信仰が始まったのである。それからの私というものは、会う人ごとに、ことあるごとに、このケールの話を説いた。特に、高血圧の人、またどんな病気かわからぬが、シンが疲れる、薬を飲んでもダメ、入院してもはかばしくないという人には、熱心にこの青汁の飲用をおすすめした。もちろん、ケールそのものはなかなか入手難であるから、私の強調するのは、小松菜でも京菜でもなんでもよいから、青い生野菜のしぼり汁を飲むことである。こういう運動を始めてみると、この社会には、いかに健康に悩む人の多いかをがく然と知らされた。
たちまちひろがる
直接、間接に、青汁を飲む習慣が、燎原の火の手のように、またたく間に広がっていった。大阪西支店長から新大阪ホテルに隣接する、中之島支店長に赴任した当時なぞ、文字どおり上も下も、青汁服用の同人でいっぱいになった。というのは、三井銀行中之島支店のビル内には、三井鉱山、大正海上火災など、三井系各社が同居している。青汁を飲むことが、私の直接の周囲である三井銀行一つにとどまらず、同じビル内の鉱山にも、大正海上にも広がったからである。なかでも大正海上では、労働組合の執行委員長まで愛用して、労使共存の体だった。東京雷門支店へ移った時も、同じようなものである。赴任のあいさつ回りで、某会社へ寄った際、私の名刺を差し出すと、相手はしばらく、私の顔と、私の名刺を交互に見直した後「青汁の飯村さんですか?」と問うた。これには、私の方がいささか面くらってしまったほどである。かといって、私は、別に青汁の宣伝をそれほど懸命にやったわけではなかった。いくばくとない健康法の作法がたいした努力もなしに、つぎからつぎへと広く広がっていくということの中に、現代の病気ノイローゼの現象が、はからずも露呈しているものといえよう。
ブラジルでも食用
愉快なのは、このケール――青汁の話が、目下、ブラジル国中でも盛んであるということである。
33年7月のことである。私は出張を命じられて、ブラジルはサンパウロに赴いた。向こうの様子を新聞で推察すると、肉食物の関係上、カルシウム不足に悩み、歯の病が多いとのことである。私は、在留同胞50万人の一助にでもなればと思って、ケールの種子をおみやげに携行した。ところがブラジルへ着いてみると、ケールに以た野菜が食膳に出ている。聞くと「コーベマンテーガー」といって、まさにケールのことである。彼らは、これを刻んでオリーブ油をかけて食べていた。何のことはない、私より先に、彼らはその必要性をよく知っていたのである。だが、私にいわせれば、彼らの食用には、まだふじゅうぶんなところがある。すなわち、刻んで食べるだけでは摂取する栄養分がじゅうぶんではない。私はさっそく食事の自由がきく「須磨」というパンション・ハウス(高級下宿屋)に移って、ケールのしぼり汁を作らせ、自飲もし、また、訪れる人ごとにすすめてみた。これが、意外の好評を呼んで、ブラジルにもしだいにケール汁の飲用が普及し始めたようである。
特に彼地でわが国の戦争孤児を引き取り、彼らの物心両面の指導をしておられる細江医博は、このケール飲用に共鳴せられ、その一環として、このほど、日本にない薬用野菜、「ジウラ」(ナス科、肝臓、たん汁機能強化)「アルマロン」(サラダ菜、消化器を助ける)などの種子を託送された。これは、東京渋谷の「第一園芸」と、青汁の会の倉敷中央病院内科医長、遠藤医博のもとで、新しい生鮮野菜として、研究準備中である。
青汁をつくるには
さて、この青汁を作る方法を簡単に説明すると、まず、葉をつぶしてドロドロにする。これを布にくるんで圧縮すると、約90%の青汁がとれる。機械はドロドロにする手回しジューサーだけでこと足りる。布に残ったセンイ類は入浴時、全身に塗布すると、いわゆるハリウッドで流行しているキューカンバー・フェーシング(生きゅうりをはだにパックする方法)という美容法になり、一石二鳥というわけだ。とれた青汁は、初めのうち、生臭くて飲みづらいから、牛乳、カルピス、ハチミツなどで飲みやすくするといい。
病気にならぬ体に
しかし、一つ申し上げたいことは、この青汁飲用は病気の治療ではなくて、いわば、病気にならない体質を作るための食生活改善であるということである。そうして、自分の身体は、こうして毎日、青汁を飲んでいるから「強力なんだぞ」という自信、つまり、病弱ノイローゼをふっしょくすることに眼目があるということもご記憶願いたい。大体、人間は40歳をこすと美食は不必要である、というのが通説である。
(36、4、26日経新聞)
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1-11. 海外よりの青汁通信
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中華人民共和国 M.T.
遠藤先生
春日麗かな4月となりました。先生には益々御元気にてお過しの事と存じ上げます。5年振りにお手紙を差上げます。永らく御無沙汰に打過ぎた事をお詫び申し上げます。
何卒御寛容下さる様お願い致します。永年に亘る新聞の御恵送を感謝致します。
私方にては御承知の様に3年の水害で殆んど立ち直り皆元気で活躍して居ります。
他事乍ら御安心下さいませ。
私は去年9月もとの製紙工場を辞めて表記の処に参りました。
1月前家族諸共引越して来ました。田舎人りした訳ですが、これからは先生の青汁推せんに好都合かと内心喜んで居ります。
先日の新聞を拝見して一驚を吃しました。厚生省当局が青汁を禁止とかで御地では騒いでいるのではないかと案じて居ります。
現在の日本社会では有りふれた事で別に不思議とは思いませんが、一国の医療最高行政機関たる厚生省が乗り出した裏には説明出来ないものがあるのではなかろうかと思います。
当地では絶対にそんな事はありません。
衛生当局はむしろ一般からどしどし験方、秘方、民間療法を吸収して居ります。
高齢漢方医の経験を特に重視して若い医師を徒弟として附け、漢方の精華を承継ぐ政策もとられて居ります。
青汁療法は中国では大なり小なりと昔から進められて居ります。
本草綱目も随分参考として居られる様ですが、その本は今中国では盛んに再版を重ね、近代風な印刷と装禎をして一般に親められています。
或大学では教科書についで教材として居ります。
さて青汁について私から少々報告さして頂きます。
- 材料としてキャベツと大根の葉を使って慢性下痢症患者を青汁で20日で治して3年近く苦しんだ下痢から救われたと感謝されています。
- ある高温作業工員にキャベツ青汁を1週間続けた16人の内(効果別に見て)
A、元気が出て疲れを知らない者 6人
B、夜勤でも疲れずヒル間にもよく眠れた人 4人
C、食慾が盛んになった人 5人
D、なんともない人 6人
E、軽い下痢(1〜2行) 2人
- 高血圧患者にセルピンチーナに続けてキャベツ青汁を一月やって気分がよくなり、2ヶ月位で2年振りに正常範囲に落着いたと喜ばれた。転勤の為その后不明。
- ヴイルス肝炎患者に漢方薬(茵陳湯)の外にキャベツ青汁を服まして、対照の組と比較して、治療日数は十日〜廿日短い。
- 私本人は神経衰弱と痔瘻で随分苦しみましたが、これは甜菜とキャベツ青汁と漢方薬、五味子チンキ内服で痔瘻は1ヶ月以内で分泌が止り、神経衰弱の方は軽快した(冬には当地は新鮮野菜がなく中止した)睡眠は良好、夢は減少した。
以上は何れも私の拙ない経験ですが、結論として青汁は慢性病に効き、元気(体力)を附ける事は絶対間違いないと確信します。
色々な条件で永く続けてもっと多くの実験をしたいのですが、私の力で出来る限り、これから田舎で広く進めて見たいと存じています。
それから同じ青汁で中国でやっている民間療法が沢山あります。
セリの汁で高血圧を上述の五味子チンキで神経衰弱を、青い杏の実を潰して白癬に塗ったり、数えきれない程あります。
そして最近朝鮮人の食生活に興味を感じ、調べて見たら、面白い事が分りました。朝鮮人の酒好は日本と同じ位か、それ以上であるが、高齢者が多い。
主食は日本人と同じ、副食は年中唐からしをかかさない。肉は少く、時には半熟で食べる。結論として、
- 赤痢患者が驚く程少い。唐からし、にんにく常食のせいか?
- ゴム靴を年中履いて居るが、水虫患者がない。
- 婦女は好く働くせいか、流産はあっても、難産が少い。
- 寄生虫、蛔虫、条虫が多い。
赤痢の集団発生で困っている日本人におすすめしたい。唐からし常食は無理でしょうか?にんにくも日本人には極端にきらわれていますが、強壮剤として、赤痢の予防治療に好く効きます。
先生の御説の様に日本人は食生活でゼイタクした上、随分マイナスになっています。
銭を出して、自分の寿命を縮めて居る様に想われて皮肉でなりません。完全食、自然食に1日でも早く、一人でも多く自覚して下さる日を待って居ります。
当地では色々と感心する程面白い治療法を執っています。
- 蛔虫団塊による仮性イレウスを殆んど内科医に処置します。大豆油を服ませます。効果上々。
- 胆道蛔虫症も内科的に処置する。漢方薬、鳥梅丸で虫を鎮めてから、サントニン等で退治します。
- アッペは保存的に治します。抗生物質、漢方薬、針で治します。
- 条虫も漢方薬、梹榔とカボチャの種子で好く退治出来、病院でも採用しています。
古い話で10年前私が瀋陽に居た時、ソ聯のフイラトフ教授の提唱した組織療法で胃潰瘍を内科的治療で成功した后、植物を使って組織療法に着想しました。
当地特有の厳寒から解放されて、春先、芽をふき出した雑草の生命力は人間の生存と疾病治療に何か役に立つだろうと思いました。
実験も半ばにして53年に営口に転勤になりましたので、そのままになってしまいました。組織療法だけは、全国津々浦々に行き亘っていますから、製薬会社からはレバ組織液、胎盤組織液等を販出している位です。
慢性病に対しかなりの効果があります。創始者のフイラトフ教授の説によりますと、生体から離れた組織(皮、血液、胎盤等)を無菌的操作で一〜二昼夜二〜四度に保てば、死なずに一種のホルモンが出来、それを(組織)病人に注射すれば(或は植皮、埋蔵)疾病の治療に役立ちます。上述の胃潰瘍患者に自体冷蔵皮膚を植皮した翌日から疼痛が止り、ほんとうに劇的効果を見ました。設備や色々な条件で本格的研究が出来ないのが実に残念です。后先もなくくどくどと書き連ねました。読みつらい所もありましょう。御叱正願えますれば幸甚です。青汁は効く、確かに効く、そして材料さえ気を附ければ完全無毒です。青汁を通して、一層多くの人に健康をもたらす様祈っています。では同道の皆様によろしく。 敬具
(青汁の材料に甜菜ご使用の記事がありますが、若しこれが甜菜糖の原料ビートであれば、これには蓚酸が多いので多量にご使用になると、結石をおこすおそれがあります。ご注意下さい。 編集人)
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引き続き、海外での利用(2)へ
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ご意見・ご要望はこちらへ
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