健康と青汁タイトル小
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8-1. 粘液疝痛か?

     大阪のある女性から

    「右脇腹がいたむ。いつも少しずつ痛んでいるが、とくに便通のまえにきつい。便に粘液がまぶれついている。しかし血液の反応はない。もっと詳しい検査(内視鏡らしい)が必要といわれているがやれない――やると心臓がとまる。(かなり神経質とみえる)食事はおいしい。いくらでも食べられる。お菓子もよく食べる。やせている。37キロくらい。青汁はどうか」
    との電話。
    「どうやら粘液疝痛のようだ。青汁はよい筈だ、ふるい話だが、いぜんこんなことがあった。」
    (61・7)




8-2. むかし話(初期の旧稿から) 粘液疝痛症と青汁

     医学博士 遠藤 仁郎 

     寒い頃であった。もう随分ながい間の腹痛であるが、近頃、衰弱がしだいに加って来るので、と相談をうけた。
     50がらみの裕福な商家の妻女で、元来とても神経質。
     昨年来子宮腫大があり、あるいは癌といわれ、あるいは、でない、と診断がきまらずにいたが、2〜3ヶ月前からこんどの病気がはじまったので、子宮の方はそのままになっている。
     腹痛は疝痛様で、軽いものは殆んど絶えずあり、時折たまらなく劇しくなる。ことに便通前に強く、たまには痛んだ後で粘液ばかりが出ることがある。食事とは別に関係はないようであるが、食べると痛むし吐気がひどいので、殆んど食がとれず、めっきり衰弱して来た。どうもこのままではとても助からぬように本人もいい、私も思う。
     昨年子宮で死ぬと覚悟したのだから心残りはないが、助かるものなら何とかしても一度元気にしてやりたい、と主人公の無理からぬ言葉。
     病室には親類縁者であろう、大勢のものが枕許につききっている。中等大の婦人で、かなり痩せている。皮膚は燥ききって弾力は乏しく、つまみ上げると皺ののびが悪い。
     しかし仲々饒舌で、色々とやかましく苦痛を訴える。脈は細いが整調。舌はいく分乾き気味であるが大したことはない。胸部にも著変はない。
     腹は軽く陥凹しており、結腸にそうていくらか圧痛がある。肛門触診でも子宮が腫大し、少し過敏なだけ。尿や屎にも特別な所見はないそうだ。
     おそらく神経性の粘液疝痛とにらんだが、勿論確信はない。治る病気ではあるが、なるほどこのまま食べられねば死ぬにきまっている。
     病気は何であろうと、現在の状態は絶食ことに液体欠乏による衰弱だ。
     病気の程度以上に苦痛の甚しいのもそのためだ。そして今一つ、ながい間の偏食(例によって穀肉の)によるビタミンやアルカリ・石灰の不足が手伝っている。何はともあれ青葉の生汁を補うことが一番てっとり早い。
     飲めさえすれば飲ます。飲めなければ肛門からさすこと、といってかえった。
     翌々日、食べられ出した。といかにも嬉しそうな電話が患家からかかり、主治医からも、まもなく、すっかりよくなった由の報せをうけた。

    (24・9)




8-3. 石ころのような便が出だした

    横浜市 R.Y. 

     先日より、便が石ころのようにころころしたのが出て、10日程そのようなのが続いています。
     ケールを飲みはじめたのは2月より。今までこういうことはなかったのですが、たまたまケールを分けているお友達も同じような症状とのこと。「青汁はきく」という本も読みましたが、そのようなことは書いていません。
     このまま続けていてもよいのでしょうか。それとも一時的にお休みした方がよいでしょうか?

    (60・12)

     ○続けて飲んでよろしい。「青汁は効く」には、石ころのようになるとは書いてありませんが、青汁をのみだすと、時に便秘するようになることがある、と出ています(139ページと200ページを見て下さい)。
     青汁で腸のはたらきがよくなり、水分が吸収されすぎるためです。カス(繊維)が少ない食べものだと石ころのようにもなります。なるべく繊維の多いもの、ナッパその他の野菜やくだものを食べ、ご飯も白米よりは玄米や小豆ご飯、芋ご飯などにし、肉や魚よりは大豆をよく食べるようにして下さい。
    (イモ・マメ・ナッパ・青汁食)(遠藤)




8-4. 胃アトニー

     医学博士 遠藤 仁郎 

     56才の主婦。
     1年間くらい青汁(顆粒)を、1日1袋(小)飲んでいますが、胃がずっとおなかの下まで下っていて、時々はきけがしたり、食欲がなくなり、体重が3キロもへってしまう。
     病院の診断は胃アトニー。青汁を少し多く飲むと調子がよくなりますが、食事などどのようにしたらよいか教えて下さい。


     胃アトニーというのは、胃ぶくろがタルんでいる状態で、食べものの重みでダラっとさがっている(胃下垂)。
     運動もよわっているので食べものがたまりがちになり、胃にもたれ、むかつくこともあります。
     いつもしんどくて、おなかがすかないから、食事もすすまない。
     食べないから痩せる。
     痩せるとよけいタルみ、下り、いよいよ食べられなくなる。
     という悪循環をくりかえし、しだいに骨と皮のようになってゆくこともあります。
     しかし、これは、ただ胃がよわっているだけ、下っているだけで、心配な病気ではありません。
     ともかく食べて元気になることだけかんがえればよろしい。
     あれこれむつかしいことはいわず、何でもよいから力のつくものを食べる。
     ご飯もおかずも普通のもので結構。
     それをよくかんで、面湯のようになり、ひとりでにノドにはいるほどまでよくかんで食べる。
     少しづつからならしてゆけば、しだいに分量もふえてくるでしょう。
     水気のものも少しもかまいません。
     青汁はもっとしっかり飲んでください。
     顆粒の方が水分が少なくてすむからよいかも知れませんが、ナマの青汁でもよろしい。
     胃にもたれるようなら、一気にのまず、少しづつ度々に飲むことです。
     分量は多いほどよろしい。
     繊維の多い野菜・山菜・海藻・くだものなども、便通が毎日気持よくあるのを目安に、せいぜい食べること(よくかんで。かみきれない荒い繊維は出して)。
     味つけはうすく、ことに糖分。砂糖がすぎると便通が悪くなりがちだからです。
     便が悪くならない程度には差支ありません。
     また、食をすすめるために少量のお酒はよいでしょうが、甘いお菓子やジュース類は遠慮してください。
     その他の注意として、胃が下るのにたいしては、妊娠の腹帯のように、下腹をおし上げる要領にしばると気持がよいでしょう。
     また、積極的に胃をつよめるために、嘔吐運動をやること。
     いつやってもよろしいが朝の洗面時など、指でノドくすぐりゲーゲーと吐く運動をやるんです。
     (別に吐かなくてもよろしい。ただゲーゲーやる)
     胃の体操だと私はいっていますが、あとの気持はまことによいものです。
    (61・3)




8-5. 下垂によくないもの

     船橋市 K.W. 

    下垂体質者には多量の水分および酸っぱいものはひかえた方がよい、といわれておりますが?

      現在、(1)晒の腹帯をしている。
         (2)食事の量を少なく回数をふやしている(4〜5回)。
         (3)青汁顆粒8袋。



     それでいいんです。
     水分も少しずつにすれば、いくら飲んでもよろしい。
     酸っぱいものがよくないとは聞き初めです。
     少しも差支ないと私はかんがえます。
     悪いのは糖分です。
     お菓子、ジュース類、味つけの砂糖など。糖分が多いと胃腸菅の力がよわって下垂をつよめますし、便秘しますから、これはできるだけひかえてください。
    遠藤 仁郎 
    (61・11)




8-6. 胃潰瘍と生野菜

     医学博士 遠藤 仁郎 

     青汁に熱心な奥さん
     「ケールの栽培をたのんでいたおじさんが胃潰瘍になり、診察をうけたところ、先生は、“青汁はイカン。生野菜もイカン。やわらかくよくたいて食べなさい”といわれたそうで、このおじさん、折角畑いっぱいに大きくそだっていたケールを、みんな根こそぎ抜いて捨ててしまわれ、材料に困ってしまいました。潰瘍には青汁や生野菜はほんとにいけないんでしょうか?」
    とのこと。
     「いや、とんでもありません。いけないどころか、絶対必要です。それは、ナッパ・青汁で栄養のバランスがとれ、血がきれいになって治癒力がたかまること。緑要素の傷にたいする直接効果もあるからですが、そのほかに、潰瘍に特効するといわれたUビタミンというものがあります。このUビタミンは、1948年にChenyというアメリカの学者が生キャベツから発見したもので、一時、潰瘍の治療には生キャベツ汁がさかんにつかわれたこともありました。
     キャベツだけでなくケールその他のナッパにもあります。しかし、あるのは生の野菜だけで、煮るとこわれてなくなってしまうんです。また、やわらかくたいてといわれるのは、繊維の刺戟をおそれられるためと思いますが、それは粗い繊維のことで、細かくかみくだいたり、すりつぶしたものは、少しも差支ないばかりか、潰瘍の治りの妨げになる便秘を防ぐためにも必要なものです。それはともかく、どの点からみても、青汁や生野菜が悪い筈がありません。事実またよく効きますし、治りにくいものでも、これでよくなっています。
    (61・6)




8-7. 自覚症状よくなる

    狭山市 A.I. 

     胃潰瘍の方、4月から、ケール顆粒一日6〜8袋と、イモ・豆腐・ナッパ食にしておりまして、おかげさまで、自覚症状がほとんどなくなってきました。病院の薬も夜だけ服用しています。

    (61・5)




8-8. むかし話(初期の旧稿から) 菜っ葉の功徳

     4月の初、秋の彼岸ごろから胃痛があり、一進一退していたが、2週間まえから全身が腫れて来た、という63才の老婦人の所へ行った。

     貧血がつよく高度の全身浮腫。眼もあかず、下肢に神経痛があるのも手伝うて、寝返りも出来ない。腹の皮はうすく、油紙のようにキラキラしている。
     昔の医者が死証だときらったやつだ。前医は胃癌だといった相だが、腫れのため見当もつかぬ。原因ははっきりせぬが、食欲の悪いための栄養障碍といったものだろう。老人のことだ。とても実行はすまいがともかくと、肝臓緑葉食や青汁の講釈をやったところ、お婆さんひどくわかりがよく飲みこみもはやい。
     妙だなと思っているとこんな物語が出た。

       このお婆さん、戦後しばらく田舎の姉の家に厄介になっていた。姉の家というのが生粋の農家で60をこした老人の二人ぐらし。そこへ若夫婦と子供3人が疎開して来ていた。
       老人たちは、以前から、牛肉は全然食べず、たまに魚を少々買う程度で、客があれば、畑からとりたての野菜で自慢の料理を振舞うという徹底した菜食家。そろっていたって達者。朝から晩まで畑仕事に精を出し、病気などついぞしたこともない。
       疎開の若夫婦は、都会流の、肉がなければ魚が卵がなければ、といった贅沢ぐらし。子供は発育ざかりだからとわけて多く食べさせ、菓子の類も切らすことがない。それでいて、始終あれこれを医者にばかりかかっている。まのあたりこれを見て、菜食の大事なことがよくわかったし、とりたての活のよい野菜のうまさもはじめて知ることが出来た。
     病気したら一層それが大切だということもよくうなづける。飲みづらいなどといわずにつづけるといっていた。親思いの子息が、毎日多忙の家業の暇をぬすんで野草を採集してくるしするので、熱心に実行した相である。
     利尿剤もつかうにはつかったが、どんどん尿利がつき、一ヶ月あまり後に訪ねてみると、腫れはすっかりとれ、肌はだぶだぶではあるがいくらか血色もよくなっている。
     胃部に腫瘤をふれ、やはり胃癌らしいから結局はいけないだろうが、ともかく本人は食事はすすむし気分はよい、とりわけ嬉しいのは随分悩まされた下肢の神経痛がなくなったことだと涙を流してよろこんでいた。


     同じような話をK氏からも聞いた。
     K氏の老人夫婦は店を当主に譲り、隠居して悠々と余生を送っていられた。
     この楽隠居のところにも戦後の経済旋風は容赦なくふきまくり、田地はとりあげられ、財産税は何もかも根こそぎかっさらえて行った。殆んど無一物にちかい状態となり収入の途の絶えた老夫婦は、しかし、いともあっさりと生活の全面的きりかえを断行した。
     すべての無駄をはぶき、贅沢をしめ出し、僅かばかり残された畑を自ら耕して、自給野菜と配給だけの簡易生活をはじめた。
     あまりにきりつめた日常に、息子の方が心配しだしだが、老人たちは、反対に、かえって息子たちの旧態依然たるを不安がり案じていた。
     ところがどうだろう。それから二年たった今年の春、正月早々当主の長男は尿毒症で死に、次男もひきつづき腎臓炎で病臥。驚いて検査すると主人公の尿にも蛋白が出ているという大変な騒ぎになったではないか。
     しかも案じられた老夫妻はますます健康。
     すでに70も半ばをすぎているというのに、60位にしか見えぬ若さで、毎日野菜づくりに壮者をしのぐ元気が出ているという。病児の毎日の青汁の材料はこのお祖父さんの丹誠によるものだ。
     とその日も勢のよい大きなキャベツの青葉をみせてもらった
    (25・5)




8-9. 潰瘍性大腸炎

     医学博士 遠藤 仁郎 

     「1年まえから毎日青汁1本(5勺)のんでいます。
     そのためか、数年来なやまされていた鼻水がなくなり、よろこんでいました。
     ところが、さいきんになって便に血がまじりだしました。
     もともと下痢しやすいたちなんですが、心配なので病院でくわしく検査してもらいました。
     その結果、癌ではないが大腸がただれて出来る潰瘍性大腸炎だといわれました。
     青汁は飲んでもよいでしょうか」
     との電話。

    「よろしい。どころか、ぜひ。それもうんとしっかり飲むべきです。
     この病気は、はっきりした原因がわからず、感染(細菌、ビールス、カビなど)とか、アレルギー、あるいは膠原病、内分泌異常、ビタミン欠乏、自律神経の失調など、いろいろなことがいわれており、治療法にも、まだ、これというキメテのない、厄介な病気の一つです。
     が、あなたのばあいはアレルギー性の体質が下地になっているのではないかとかんがえられます。
     それは、いぜん困っていた鼻水が、おそらくアレルギー性の鼻炎のためではなかったかと思われること。
     それと同じように大腸が感じやすく、分泌が亢じたり(下痢する)、はれたり、充血しやすく、ついにはただれて出血するようにもなっている、のではないかとかんがえられるからです。
     そういうアレルギー性の体質は、生れつきということもないではないが、食べもののまちがい、すなわち、白米飯、肉食、糖、アルコールなど美食にかたむき、カロリー・蛋白質ばかり多くて、ミネラル・ビタミン類の不足というバランスのみだれのためまねかれた血のにごりによるものが少なくありません。
     そこで、ミネラル・ビタミン類のもっとも有力な給源である青汁がよいわけで、鼻炎がなおったのも、そのためだろうと思われます。
     もっとも、僅か1本の青汁で効果が出たのは、鼻炎が軽いものだったためで、こと潰瘍性大腸炎という一すじ縄ではいかない難物となると、とてもそれくらいの分量ではダメ。
     少なくとも、毎日7〜8本ないし10本くらいを、熱心につづけるべきです。」

     「よくわかりました。しかしそう飲んだら下痢しませんか?」

     「今まではどうでした?」

     「1本ではどうもありませんが、もともと腸があまり丈夫でないものですから・・・・・・」

     「いきなり5合も6合ものんだら、そうかも知れないが、様子をみながら、少しずつふやして行けば大丈夫ですし、もし下痢するようなら、バターを少し、親指の頭くらい、いっしょに食べてみることです。

     そのようにして治った実例もありますから、ともかくやってみてはどうですか。」

    (60・4)




8-10. 胃かいようの戦友

    津山市 T.M. 

     顆粒の青汁をのんで暑さにも負けずに頑張っております。孫も、野菜を少しも食べず、顔にブツブツが出来ていましたが、青汁をのんで3日位でなおり、はだがすべすべして来て、青汁の効力がよくわかります。小生も胃の具合が良くなったように思います。

    (60・7)




8-11. 質問箱 胃下垂があり、水分をとめられていますが、


     胃下垂があり、水分をとめられていますが、青汁は差支ありませんか。


     差支ありません。
     胃につかえるようなら、一度に飲まず、少しづつ何回かに分けて飲んでください。
     あるいは乾燥製品にされてもよいでしょう。




8-12. 胃潰瘍が治った

    東大阪市 S.N. 

     私はこれ迄に胃潰瘍で入退院をくりかえし、医者の薬だけをたよりにしていました。
     ある時友人から青汁を飲んでみたらどうかなという事で、さっそく飲み始め、約1ヶ年を過ぎました。
     今迄チクチク痛かったのが、不思議な様にこの痛さもとれて喜びと感謝の毎日でございます。
     さっそく鹿児島に居る姉や沖縄の義母にも送って飲んでもらっております。
     種子も一緒に送っておりましたので畑に植付したと連絡もありました。
     これからもずーと飲み続けてそして一人でも青汁の良さを知ってもらい、健康な日々を過ごしてと願う今日このごろです。




8-13. 腸弱と皮膚アレルギー

     医学博士 遠藤 仁郎 

    北海道の美容師さん(52才)から、

    「この仕事(花嫁づくり)を35年つづけていますが、腸が弱く、皮膚アレルギーで困っています。
     今まで、いろいろな健康食品を試してみました。
     青野菜のジュースもいろいろ飲んでみました。
     先生の青汁の本を求め、いま、新しい知識をつめこんでおりますが、“ケール”が、野菜屋さんが調べてくれた結果、北海道の市場にはないことがわかりました。
     現在は、パセリ、セロリ、シュンギク、レモン、リンゴ、パイン等を混ぜて飲んでおります。」
    とのこと。

     あなたのご病気、腸弱と皮膚アレルギー、おそらく食事のまちがいからきています。
     それも、腸弱がもともとの原因ではないでしょうか。
     腸が弱い。
     つまり、下痢しやすいと、どうしても、消化のよい、軟いもの、しかも滋養になるものを食べるようになります。
     白いご飯に軟かい肉や魚、卵といったものが主であり、野菜は不足がち。
     それも、いそがしい仕事がら仕出しや料理屋のもの、あるいは出来あいのインスタントものが多くなり、お菓子やジュース、ひょっとしたらオミキも、といったことにもなりましょう。
     そこでおこることは、

      1. )栄養的に、カロリー・蛋白質は十分ないし多すぎるくらいだが、それらの体内処理(代謝)に必要なミネラルやビタミンは不足した、いわゆるバランスのとれてないものになっています。
         そのため、血が酸性にかたむき(酸性食品が多い)、また、代謝がうまく行かず(ミネラル・ビタミン不足で)、有害な中間産物も出来やすく、血がにごって来ます。
      2. )そのうえ、加工・保存食品につかわれるいろいろな添加物のためにも、血はにごってきます。
         そこで、腸弱がよくならないばかりか、アレルギー性になり、皮膚がカブれやすくなってきたのだろうと思われます。

     で、これを治すには、食べものをなおして、血をきれいにすることが何より大切です。
     それには、ミネラル・ビタミンにとんだ野菜を十分に摂ることですが、そのもっとも有力なのが良質ナッパ。
     したがって青汁を飲むことなんです。
     これまでも、いろいろ健康食品をためされているようですが、これらは、いずれも、いわゆる栄養、滋養、つまり、カロリーや蛋白質にとんでおり、消化・吸収されやすく加工したものが主ですから、これを摂ればとるほど食全体としてのバランスのみだれは、いっそう甚しくなり、とても効果は望めそうもありません。
     青野菜のジュースもいろいろ飲まれているようですが、それは、おそらく現在飲んでいられるようなものでしょう。
     こういうジュースも青汁と呼ばれているようですが、これらは、正しくは生野菜果物ジュースというべきもの。
     味のよい、嗜好飲料で、私のすすめている本当の青汁とは、まるでちがいます。

     本物の青汁は、良質(ミネラ・ビタミンにとんだ)で安全なナッパだけのジュース。
     本当に青い、しかも、まことにおいしくないもので、そのねらいは“味”ではなくて“ききめ”です。

     “ききめ”のもとは、まず、一般食に不足しているミネラル・ビタミンを補うこと。
     すなわち、栄養のバランスをよくして、代謝を完全にし、血をきれいにすることですが、次の表から明らかなように、あなたのジュースでは、パセリやシュンギクはまだしも、レモン、リンゴ、パインにしても、セロリにしても、まことにつまらないものばかり。
     こういうものが多ければ多いだけ、青汁としてのねうち=効力は、グンとへってしまいます。(下二段にはこの全体の汁とケールの青汁1合とをくらべてあります)

     次に、良質ナッパ・青汁のもう一つ大切なことは毒消し効果です。
     いま一般の食べものには有害なものが少なくないこと、そのため血のにごりを増していることは上述の通りですが、その毒消しにもナッパ・青汁がかなり役立っていると考えられます。
     しかも、この、バランスのみだれをなおすことと毒消し効果とは、良質ナッパだけにあることで、ほかの野菜やくだものには望めないことなのです。
     つまり、良質ナッパ・青汁は、食べものを完全にし安全にもして、すなわち、食べもののあやまりを正して、血をきれいにし、からだ中のはたらきをよくする力があります。
     しかし、そのためにはその分量が十分でなければならず、
    • 健康増進のためには  400〜500g (青汁2合)、
    • どこか異常のあるときは
             それ以上600〜800g (青汁3〜4合)、
    • 治りにくい病気では  1.0〜1.5キロ(青汁5〜6合)以上。
     多いほどよく、あなたのばあい少なくとも5〜700gないし7〜800gくらいは必要でしょう。

     したがって、材料ナッパの円滑な供給が先決です。
     材料野菜としてケールをすすめていますが、それは、質がよく、味もよく、収量が多く、年中とれるという性質があるからで、同じように質のよいものであれば他のもの(ホウレンソウ、フダンソウ以外のナッパ、あるいは野草や木葉)でもよろしい。
     しかし、市販のものは絶対ダメ。
     現在市販の野菜には、農薬のかかっていないものはありません。
     少量のばあいはさほど問題でないかも知れませんが、青汁のように大量では必ず中毒の危険が大きいからです。
     ケールも同様、絶対農薬に汚染されていないものでなければなりません。
     ご存知のように、ケールが市販されていない理由はここにあります。
     ケールは、野菜としておそらく最高のものでしょうが、青汁以外、一般にはまだなじみがない上、青汁用には無農薬、無下肥栽培でなければならないので、篤農家以外一般には手がけるものがないからです。
     で、自給するか(種子はいつでも無料でさし上げます)。これらの点をよく理解した真面目な農家に委託するしか方法がありません。
     しかも北海道では精々半年で、あとは乾燥製品(青汁およびケール葉や大根葉の)にたよるほかありません。
     なお、
      1. )腸弱にたいしては、食べものはすべてよくかむこと。
         おなかを冷やさないこと。
         青汁は少量からならして行くこと。
         冷いのがさわるようなら、熱い湯、牛乳などであたためて飲むこと。
         下痢するようならバター少量といっしょに飲むか、ゲンノショウコ等を入れるなど工夫が必要でしょう。
      2. )アレルギーにたいしては、食べものはすべてできるだけ自然の安全なものにすること。
         その意味で、主食は米よりはイモ類に、蛋白食品は肉類(獣鳥魚介)よりは大豆ものを多くすること。
         そして良質ナッパを主とする野・山菜、海藻をそえること(イモ・マメ・ナッパ食)。
         調理は簡単に、味つけはうすく、間食の菓子・ジュースをひかえ、アルコール・タバコ、化粧品、薬品類にも十分気をつけるよう心がけることです。

    (63・3)

    熱量蛋白質カルシウムビタミンAB1B2
    パセリ373.019042000.200.24200
    セロリ130.9341600.030.030.3
    シュンギク212.89019000.090.2121
    レモン370.8600.060.0390
    リンゴ500.20.010.01
    パイン580.4170.140.0311
    そのしぼり汁2168.139462600.530.55325.3各100g(600g)
    青汁1合48.65.352227000.1120.558189.0ケール(250g)
    カロリーmg国際単位mgmgmg 




8-14. 潰瘍よくなる

    東大阪市 S.N. 

     青汁を飲み始めてこの5月で約一ヶ年になりました。昨年の11月に胃の検査を受けた時は、まだあちこちに潰瘍があり、十二指腸にもある状態でした。
     昨年にくらべ、今年はずっと調子も良いので、先日久し振りに検査を受けましたが、今迄悪かった部分もほとんど良くなっていると言われました。今までは薬にたよりきっていましたが、青汁を飲み始めてから、薬は少々にへらし、今年になってからほとんどと言うくらい医者にも行かないで薬も飲んでおりません。
     青汁を始めて約一ヶ年でこんなに体質が変り、元気になるものかと信じがたい毎日です。これからも充分気をつけて健康に過ごしたいと思っております。

    (63・5)




8-15. 腸のけい室に顆粒

    青森県南津軽郡国立療養所岩木病院内 M.S. 

     私の職場の友人で、腸のけい室があり便秘、嘔気、嘔吐になやまされていましたが、ケール顆粒をすゝめて1ヶ月余になりますが、とても調子がよく、よろこばれています。便秘が治った事で、けい室にたまる残渣物がながく預りうすることがなくなったせいか、嘔気も嘔吐もなくなって、とても快的な毎日をすごしていて感謝されています。一時は手術をすすめられたほどで、医者も不思議がっていたそうです。糖尿病で悩んでいた息子も、ケールなしでは1日もいられないと申しております。病気に対しては、薬もさることながら、精神的な安定感が何よりも重要になって来ています。病は気からと申します。いつも感謝してます。




8-16. 青汁25年、医者知らず

    和歌山県 K.K. 

     重症の胃潰瘍を手術して、経過もよく、あと1週間で退院という日、妹がジュウサーと材料の野菜果物等を持参し「命がほしければこれから始めよ」との強談判。それから始めて25年。休むのは旅行に出た間だけ。もう半ば意地も手伝って続けました。快眠快食快便、今年76才になるが、人様は若いと言ってくれる。年一回病院で検診を受けるだけ、人様にもすすめるが仲々実行しない。健康が要らないのかと思う。三代にまたがる家族7人。おかげで、皆医者知らず。遠藤先生が一家の恩人です。




8-17. 胃腸がよわくからだがひえる

     医学博士 遠藤 仁郎 

     「青汁は効く」を読ませていただきました。私は、音楽に志しをたて、ピアノ演奏家を夢みて努力している者で、今年24才になりますが、幼少の頃より身体が弱く、特に胃腸が悪くて、そのため中央での研修など旅行も出来ずこまっています。
     今年の4月に胃カメラ検査など行ない、胃下垂が大へん進行し、胃のただれが医師も驚くほどひどく、胃酸、胆汁が多く逆流していることがわかりました。
     腸は、よく夕方にガスがたまる他、ゴロゴロ音がして、下痢と便秘をくり返しています。のどに異物感があり、急にはき気がくることもしばしばあります。
     また大へん身体が冷え、特に手が冷たいのでピアノ演奏に悪いのです。そのため指の動きがよくないようです。身長172cm、体重52kg、血圧120−80くらいです。
     私のような者は、どれくらい服用すべきでしょうか。
     なお私は高価な漢方薬、栄養剤を何年もためしましたが効果がありませんでした。しかし青汁は期待出来ると信じています。先生との出会いで、私は健康になれるように思えます。いろいろとご指導いただければ幸せに存じます。

    ○ 症状の分析からはじめましょう。胃腸が悪い、よわいといわれますが、ひどい下垂はともかく、はたらき、たとえば胃液の分泌は、かえってたかまっているようです。ただれは胃酸の強いためですし、胆汁が多く逆流しているのは、強い胃酸を中和するための自然良能のあらわれともいえましょう。
     腸にガスがたまるのや、ゴロゴロいうのは、運動のさかんな証こです。もちろん便秘のためでもありますが、この便秘にしても、おそらく腸管の緊張が神経性にたかまっている痙攣性便秘でしょう。
     下痢もまた、神経性で、腸管の運動が何かの原因で強くなるため。
     つまり、胃腸がよわいためではなくて、調節している神経が興奮しやすいため。
     ノドの異常感も、便秘その他胃腸に変調のあるとき、ノドに何かあるように感じられるので、やはり、神経質な人に多いもの。急に来るハキ気、もちろん純神経性。いずれにしても、胃腸が悪い、よわいというより、感じやすいため、いうならばノイローゼ。

    虚弱体質
     こどもの時から弱かったのでしょうが、これも、むしろ、そう思いこんで、それからのがれようとあせっているが、その方法がまちがっていた、というのではないでしょうか。
     丈夫になろうとして、まず問題になるのは食べもので、力のつくおいしいもの。そして、胃腸の負担にならないものということになりましょう。で、カロリーや蛋白質にとんだもの、というわけで、肉食中心のいわゆる栄養食になる。そして、胃下垂があれば、こなれのよい、カスの少ないものになりがちです。
     こういう食べものは、たしかに栄養価はたかいのですが、半面、酸性に働き、アルカリことにカルシウムに乏しい。それだけでも、神経をとがらせ、興奮性をたかめます。

     また、ビタミンに乏しいので、代謝が不完全になり、血がにごります。カスが少ないから便秘傾向にもなり、これも血をにごらせます。そこで、これからのがれるには、ともかく、青汁をしっかり飲み、イモ・マメ・ナッパ食といった、ミネラル・ビタミンにとんだものとし、それをよくかんで、ひかえめに食べる。
     青汁は多いほどよろしい。少なくとも、1日にナッパ7〜800g、青汁にして2〜3合。適当な材料がなければ乾燥青汁でもよろしい。
     こうして血をきれいにするようつとめていれば、やがて体調がととのい、神経もおちついて来るでしょう。いろいろといわれている細かい注意にはあまりこだわらず、むしろ鍛錬の方面にもって行くべきです。

    冷え性
     からだは冷えるのも全くおなじ。いわゆる栄養食にかたむき血がにごると血がねばり、血管にも異常があらわれて、血のめぐりが悪くなるので、かえって冷えやすいが、青汁食で血がきれいになると、血の流れがよくなり、温く感ずるようになる。
     だから、かたよった栄養食はさけ、青汁中心の食をとり、一方、大いに運動するんです。運動で鍛えることは、ただ冷えを防ぐだけでなく、ピアニストとして大成するためにも必須の要件です。
     ある有名なピアニストが、毎日ジョギングをやっていられる、と聞いたことがあります。ピアノは決して指や手さきや腕でひくものではなく、全身でひくもの、体力がなければ、とてもよい演奏はできないからだそうです。大いにがんばってください。
    (平成元・7)
    (遠藤)
     附記 この正月の年賀状にこう書いてあった。「昨年春ご指導いただき、以後毎日飲んでいます。胃腸も整いつつあり、体力は確実につきました。
    (平成2・1)




8-18. 十二指腸潰瘍がよくなった

    広島市 S.O. 

     医者の診断でストレスによる十二指腸潰瘍だと云われ、薬を飲んでいましたが、一時的に痛みはおさまるのですが、なかなか治らなく、自分の病気だとあきらめていました。
     本屋で「青汁は効く」をみつけて何度も読みました。ケール青汁で一度ためしてみようと思い、普及会に連絡をして、最初は粉末みどりを3袋送ってもらい少しづつ飲んでいました。
     お腹の調子も良くなり、何かよい様な気がするので、電話で色々お聞きしましたところ、十二指腸潰瘍は会長さんも以前なって、この“ケールみどり”で完治されたと聞きました。
     それなら私も本気で飲もうと、1ヶ月10袋をお願いして、半年間飲み、病院で検査をしましたところ、とてもよくなっているとの事。そのまま10袋をかれこれ一年間飲みました。おかげ様で安心出来る体になり、十二指腸潰瘍も治りました。会長様より心のリラックスが大切だとヨーガの指導もしてもらい、ヨーガとケールみどりで早く良くなったのです。ありがとう御座居ました。これからも飲みつづけます。




8-19. 長S字結腸症

     医学博士 遠藤 仁郎 

     「下腹が痛んで、よく下痢するので、病院でみてもらいましたら、検査の結果、大腸が長くなっているからだ、手術しよう、ということになっているんですが」
     とのこと。

     「長S字結腸症というやつでしょう。大腸の左下腹部にS字状に屈曲したところがあります。便のたまるところなので、便秘がつづくと、便とガスとのため、しだいに太くなり、長くなります。多分それだろうと思いますが、便秘するんじゃありません?」

     「いや、下痢しやすいんです。」

     「その下痢も、便秘の結果ですよ。便秘していると、それを出そうとして、水分が分泌され、軟らかくなると下痢する。便秘と下痢とが交わる交わるおこることが多いものです。
     痛むのも、便を出そうとして腸が運動する。それが、神経のきつい人では痙攣し、痛みを感ずる。
     もともと、生れつき長かったのかも知れませんが、そのような状態がつづいているうちに、だんだん亢じて来た。
     腸がよわっていれば、ますます太くなりのびてきて、症状がひどくなるから、切りとって短かくしよう、というんでしょう?!」

     「そうなんです。」

     「短かくすれば、それで一応はよくなります。しかし、からだ全体の調子がかわらなければ、やがてまた、同じことのくりかえしにならんともいえません。」

     「どうしたらよいんでしょう?」

     「ともかく、便通をととのえて、便やガスのたまらないようにすることと、一方、血をきれいにして、弱っている腸の力をつよめること。つまり、からだ全体を強くすること。青汁中心の正しい食をとること。繊維も十分にとり、つとめて運動、とくに腹部の運動をおこたらないこと。
     なお、腸の筋肉をよわめるいちばん悪いものは糖分ですから、すぎないようとくに気をつけること。
     このようにして、しばらく様子をみられてはどうですか?」

     「青汁はどれくらいのめばよろしい?」

     「多いほど結構です。今はどれくらい?」

     「市販のもの4〜5本。」

     「少なくとも10本にしてみてください。それでうまく通じればよし、出なければ、うまく出るまでふやす。
     下痢はいやなものなので気をとられがちですが、ともかく便秘に気をつけること。
     切るのはいつでも切れますから、急がないこと。
     そして、いらぬとり越し苦労をせず、こうしていれば必ずよくなると、かたく信じて、からだを丈夫にすることに専念してみてください。
    (平3・2)


    参考:S字腸過大(長)症 クリック




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