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材料の菜っ葉について インデックス
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材料の菜っ葉について
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
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材料の菜っ葉について(8)
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8-1 |
ツルナ |
242号 |
ツルナ |
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8-2 |
質問箱 青汁によくない野草 |
243号 |
ギシギシ、スカンポ、イタドリ、カタバミ、シウカイドウ |
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8-3 |
ケールに癌の危険 |
247号 |
ケール |
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8-4 |
ドクダミ |
247号 |
ドクダミ |
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8-5 |
葛の葉の青汁 |
254号 |
葛の葉 |
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8-6 |
レンゲソウ |
259号 |
レンゲソウ |
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8-7 |
質問箱:ケールだけで? |
266号 |
ケール |
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8-8 |
質問箱:青汁の材料にダイコン葉 |
278号 |
ダイコン |
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8-9 |
セイタカアオイ |
289号 |
セイタカアオイ |
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8-10 |
ダリヤ |
289号 |
ダリヤ |
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8-11 |
質問箱:シート |
291号 |
シート |
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8-12 |
サツマイモの葉の利用 |
296号 |
サツマイモの葉 |
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8-13 |
ケール |
300号 |
ケール |
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8-14 |
フダンソウ |
312号 |
フダンソウ |
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8-15 |
質問箱:冬場のギシギシ |
316号 |
ギシギシ |
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8-16 |
サツマイモの葉 |
323号 |
サツマイモの葉 |
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8-17 |
ケールが最適 |
335号 |
ケール |
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8-18 |
ケールのこと |
338号 |
ケール |
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8-19 |
家族の健康管理に欠かせぬ |
372号 |
パセリ、ニラ、大根の葉、ターサイ、ザーサイ、小松菜、三つ葉、インゲンマメ |
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8-20 |
質問箱 |
378号 |
クローバー |
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8-1. ツルナ
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熱量 | 15 | カロリー |
蛋白質 | 2.1 | グラム |
脂肪 | 0.3 | グラム |
糖質 | 1.6 | グラム |
カルシウム | 48 | ミリグラム |
燐 | 77 | ミリグラム |
鉄 | 3.0 | ミリグラム |
ビタミンA | 1800 | 国際単位 |
B1 | 0.08 | ミリグラム |
B2 | 0.30 | ミリグラム |
C | 40 | ミリグラム |
海辺に自生している。栽培もする。葉は多肉性で、よく暑熱にたえる。花はめだたず、ヒシの実に似てトゲのある、柄にもない大型のいかつい実ができる。
ツルナは蔓草。茎がツルのようになり、葉を茎とする故の名。
海浜に生じ、チシャのように葉を食にするのでハマチシャの名もある。ふつう、ゆがいてヒタシモノや和えものにし、汁の実にもする。生でも食べられ、青汁にもなる。
朝鮮では、これを食べていると病気しない、といわれているそうだ。
胃癌によいといわれているが、これは間違いで、胃癌の薬として賞用されたハマサジに、ハマチサという別名があるので、混用されたものだという。
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8-2. 質問箱 青汁によくない野草
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三重県 H.
問
ホウレンソウは蓚酸が多いので、青汁にしてはよくないそうですが、野草の中にもそんなものがありますか?
答
よく知られているものでは、ギシギシ、スカンポ、イタドリ、カタバミ、シウカイドウなどでしょう。田舎そだちの方は、たいてい食べた経験があると思いますが、あの酸味が蓚酸のためです。少々はよろしいが、そればかりをのむのは避ける方が無難です。
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8-3. ケールに癌の危険
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医学博士 遠藤 仁郎
さいきん、ケールには硝酸塩が多いので癌になる危険があると、どこかの大学教授が発表されたという、まことにショッキングなニュースが二、三の新聞に出た。
その切り抜きとともに、これについての私の見解をもとめる手紙が数通とどいたが、なかには、惜しいことに、青汁を飲むのをやめたとか、折角立派にそだっているケールを切り捨ててしまった、とも書いてあった。
硝酸塩と癌
食べ物の中の硝酸塩は、そのままでは別に何の害もない。
しかし、それが還元されて亜硝酸塩になると、アミン(動物食品や薬などにいくらでもある)と結合してニトロサミンが出来、その中には発癌性のものがある。
そこで、硝酸塩の多いものを食べると癌になるおそれがある、ということになる。
食品中の硝酸塩
ところで硝酸塩は、硝酸塩肥料や窒素肥料をつかった農作物には、野菜・果物その他のすべてに多いので、決してケールだけに限られてはいない(24D(除草剤)でも多くなるというから米にもきっと少なくないだろう)。
また、動物食品、ことにその加工品には、肉の発色(たとえばハムの淡紅色を出すため)や、殺菌(ことにポツリヌス菌にたいし)の目的に添加されている。
そして、ハム、ソーセージはもとより、チーズ、塩蔵魚介、タラコ、乾物や燻製品などにはニトロサミンさえも検出されている。
還元作用
しかし、たとえ硝酸塩があっても、これが還元されて亜硝酸にならなければ、発癌の心配はないわけだが、この還元作用は、食品を冷蔵することと、ビタミンCとで妨げられることがわかっている。すなわち、2〜4度の低温では亜硝酸への還元作用がとまるので、発癌性ニトロサミンもできない。
欧米先進国で胃癌がへったのは、そういう性能のよい冷蔵庫や冷凍食品が普及したためだ、といわれている。
ビタミンCにも、同じ作用があるので、Cが多いだけでもこの心配がなくなるわけだが、すべての食品中もっともCにとんでいるのは良質ナッパ類だ。だから、硝酸塩があっても、Cの多いケールその他の良質ナッパのばあい、Cの少ないその他の農作物や、全然Cのない穀・肉・魚・乳製品などのばあいにくらべ、亜硝酸、したがって発癌性ニトロサミンのできる可能性は、ずっと少ないか、全然ないともいえよう。
ナッパを恐れるのは
だから、癌になるかも知れないと、ケールその他の良質ナッパ類をさけるのは、ちょうど、むかし、虫(寄生虫)をおそれてナッパを食べない衛生家が(そのため不完全栄養に陥り抵抗力をなくして)かえって、すごく虫をわかしていたことにも似ていよう。
もっとも、虫では、たとえ少々わかしても、そう大した問題でもなかったが、硝酸塩では、ことすこぶる重大だ。
というのは、ナッパを敬遠することで、栄養のバランスをうしない、一般抵抗力だけでなく、癌にたいする抵抗力もよわめられる(ナッパに多いビタミン・ミネラル類には発癌を防ぐ作用もある)うえ、ビタミンCが乏しくなればニトロサミンができやすくもなる(硝酸塩はナッパ以外からもはいって来る)から、その結果、かえって発癌をたすけることにもなりかねない、とかんがえられるからだ。
この意味で、硝酸塩ゆえにケチをつけられているケールをはじめ良質ナッパにビタミンCがズバぬけて多いのは、あまりにも見事な、そして少々皮肉ともうけとられそうな、天の配剤の妙というものではないだろうか。
こと食べ物に関するかぎり、いろいろの成分の相互関係こそ、大切なのであって、この硝酸塩にしたところが、その一つだけをとりあげて、野菜はあぶない、青汁なんてとんでもない、ときめつけるのは、素人ならともかく、その道の学者先生のお言葉としては、なんともいただけない。
硝酸塩をへらすには
ともあれ、こういういかがわしい代物のとりこみは、なるべく少ないにこしたことはあるまい。まず、硝酸塩の添加されているような食品は、つとめて避けよう。
農作物にも、なるべく硝酸塩を少なくしよう。
そのためには、栽培にあたって、化学肥料ことに硝酸塩肥料や窒素肥料はさけ、昔ながらの堆肥、鶏糞、油粕(石灰、木灰)を主体とする有機質肥料の健康農法によることだ。
そうすると、ビタミンやミネラルにとんでいるうえ、硝酸塩も比較的少なくなる。
なぜそうなるか。次の事実は、あるいはその解明に役立つかも知れない。
アフリカのトランスケイは食道癌の多いところだが、そこの土壌にはモリブデン(痕跡ミネラルの一つ)が欠乏しているため、植物の硝酸塩が多くなっているという。
これは、土壌の痕跡成分が植物の硝酸塩に影響することをしめすものであろうが、
- 痕跡成分の不足しているところには癌が多いといわれていること、
- わが国の耕地にもその不足がないでもないらしいこと、
- 化学肥料には不足がちであるが、堆肥その他有機質肥料には豊富であること、
- 有機質肥料でも窒素分の多いものがすぎると、硝酸塩はどうしても多くなること、
などのことから、なるべく堆肥を多く施し、鶏糞や油粕などはすぎないよう心がくべきであろう。
なお、煤煙や排ガスに出る窒素酸化物も硝酸塩源となりうるだろうから、工場や交通量の大きい道路に隣接した耕地は、なるべくはさけたいものだ。
も一つ大切なのは中耕。土壌中に酸素が欠乏すると亜硝酸菌がふえて、土壌中に亜硝酸塩が多くなる。
土がかたまると、ことに降雨のあとなど、中耕が必要とされているのは、それを防ぐためであろう。
また、堆肥がよいのは、土壌がやわらげられることで、その中にふくまれる空気量が多いことにもよるのであろう。
(52・1)
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8-4. ドクダミ
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名のいわれについて、大言海には、毒痛の意が、とあるが、何のことやらわからぬ。
私の郷里ではドクハミという。
諸毒をとるというので、火にあぶって腫れ物に貼りつけたり、いろいろの病気に、煎じ、茶代りに飲んだり、風呂にしてはいる(ドクダミ湯)。
で、毒を食みとる、といった意味ではないか、と私は理解したいのだが、どうだろうか。
十薬ともいう。これは大和本草に、
「和流の馬医、之を用ひ馬に飼ふ、十種の薬の能ありとて十薬と号すといふ。」
とある。むかしは食べたらしいが、今でも、食べるところがあるそうだ。
青汁にもなる。
しかし、本草綱目には、
「多く食へば、人をして気喘せしむ」(別録)。
「小児食へば、三才にして行歩しえず」(誥)。
「俗に、之を食へば、脚が利かなくなるといふ」(弘景)。
とか、
「久食すれば、虚弱を発し、陽気を損じ、精髄を消す」(誥)。
などとあるのは少々気がかりだし、何分にも、あの臭味と刺激性で、いかにも飲みづらい。
まあ、少し混ぜるくらいが無難だろう。
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8-5. 葛の葉の青汁
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静岡県 K.K.
青汁の飲用を始めたのは、先生が主婦の友から出版された「青汁の効用」を読んで即時でした。
手回しの肉挽改良型は只今も健在です。
それを利用して現在は豆乳を作って呑んでいます。
青汁はナショナルのジューサーを使っていますが、些、煩瑣を覚えます。
凡そ10年位以前に痔疾になりました。
大阪の痔の薬も呑みました。
それは1回でやめました。
次に始めたのは「葛の葉の青汁」です。
当時は自分の住いは開通したばかりの伊豆急行の駅前あたりでしたから、葛の葉は所望次第沢山ありました。
それを、毎日毎日摘んで来て、青汁を作って呑みました。
葛の青汁は中々結構の味です。
3ヶ月の飲用の結果、大出血がありましたが、それきり痔疾とは縁がきれました。
現在は、血圧が高いことがなやみですが、生野菜やら青汁もチョイチョイやっていますから、気分は爽快です。
元気に働いています。
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8-6. レンゲソウ
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春さき、田甫一面に繁るレンゲソウ。
軟らかくて食べよい。
味も悪くない。
煮つけ、汁の実によし、グリーンサラダ、青汁の材料にもなる。
終戦の年の5月。召集されて九州の山の奥に駐屯していた。
野菜らしいものは、もう先着の隊が徴発してしまって、なにも残っていない。
毎日のタケノコとフキにウンザリしていたが、たまに、そこらあたりで刈って来たのだろう、花の混ったレンゲソウが汁の実になっていたのが、なつかしく思い出される。
また、青汁をはじめて間もない22年か3年ごろのこと、郷里の農家の主婦から、
「3年このかた、からだがだるく、草疲れやすい。
3日にあけず床についている。
食はすすまず、便秘がち。
腹が痛み胃潰瘍といわれ、注射をうけたこともある。
気分はいつもうっとうしく、物事に感じやすく、ねむれない。
興奮すると、イキがつまり、気を失ってたおれることも度々ある」
と、相談をうけた。
かなり痩せており、肌に張りがなく、色艶もよくない。
しかし、胃腸の下垂だけで、他に大したものもなさそう。
ハッキリはしないが、おそらく、心身薄弱、神経過敏症、今でいうなら、自律神経失調症か不安定症といったところだろうと、鎮静と強壮効果をねらって、緑葉食・青汁をすすめた。
ながいわずらいで、自分もつらし、家人からは愛憎をつかされていたことでもあり、折から陽春4月、若草のもえ出る頃だったので、田甫のレンゲをとって来て熱心にのんだそうだ。
その効果はまことにてきめん。
1週間もするとスッカリ元気。
食欲は出る、両便ともに快通。
よくねむれ、気分は明朗となり、だるさもなければ、草疲れて床につくなどといったことはまるでなくなり、毎日、家業に精が出るようになった、とよろこばれたことがある。
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8-7. 質問箱:青汁の材料はケールだけで?
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兵庫県 N.
問
青汁の材料はケールだけでよろしいか。
答
何種類かとり合わせなければいけないといっている人がありますが、ケールのように質がよくて、大量にとれるものは、それだけでよろしい。もっとも、ほかに利用できるものがあれば、もちろん、混ぜて結構です。
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8-8. 質問箱:青汁の材料にダイコン葉
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問
青汁の材料にダイコン葉はどうでしょうか。
答
農薬さえかかっていなければよろしい。ただし、ふつうのはカラくて、刺戟になるので、養鶏用のカキハダイコンをおすすめします。なお、サラダ油を少し入れるとカラ味はかなりきえます。牛乳、キナコでもよろしい。
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8-9. セイタカアオイ
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医学博士 遠藤 仁郎
どなたからだったか、申訳ないことに、忘れてしまったが、「食用アオイ」の種子をいただいてから、もう4〜5年にもなろうか。
草丈1メートル内外にのび、毎年落ちた種子から、自然にめばえていた。
葉は割と小さく、あまりうまそうでもなかったので、食べてもみなかった。
昨年は、3月初めから新築をはじめ、庭全体が材料置場になるので、予め採種しておいた種子を、6月末、少しあいたところにふりまいておいた。
とくに手入れをしたわけではないが、もとケールをつくっていた場所で、よく肥えていたためか、夏じゅうものすごくそだち、葉もずっと大きくなった。
秋になるとともに、いよいよ逞しくのび、年末には二〜三米にもなり、葉もいちだんと大きくなった。
葉柄は殆んどなく、幹から扇状にひろがり、大きいのになると、横22〜3センチ、たて20センチというのもある。
葉腋に淡紅色の小さい花が群がりついている。
暖冬のせいかと思ったが霜がおりてもビクともしない。
フユアオイだろと、牧野先生の図鑑をしらべてみると、花はソックリだが、葉はむしろオカノリに似ている。
しかし、葉柄が無いか、ごく短いところがちがう(フユアオイもオカノリにもながい葉柄がある。)
また、草丈も、これらでは60〜90センチとある。
だから、これは、おそらく変種なんだろう。
あまり背が高いので、かりにセイタカアオイとよんでいるが、見かけによらずやわらかく、アオイに共通のネバリもなく、まことに食べよい。
サラダにしてよく、汁の実にもよい。
青汁の材料にもなる。1月中旬からの寒波にはさすが、背の高いのはさんざんやられたが、低いのや、秋にめぶいた若い苗は、冬中青々とした葉をつけていた。
いつでも苗をみかけるから、播種期を加減すれば、ケールのように、年中いつでもとれるようにつくることができるのではないか、とたいへん興味をもっている。
(55・)
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8-10. ダリヤ
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8-11. 質問箱:シート
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兵庫県 N.
問
ケールはまきましたが、まだ小さいので、間に合わせに野草をつかっています。冬にはシートがありますが、どうでしょうか。
答
残念ながらダメです。蓚酸が多いからです。ほかに同じようなものにイタドリやシュウカイドウがあります。いずれも、やわらかい葉で汁も多いのですが。
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8-12. サツマイモの葉の利用
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医学博士 遠藤 仁郎
ことしはやたらに雨が多いので、サツマイモのツルはどんどんのび、大きな葉が畑いっぱいに広がっている。毎朝とってきて、青い葉を汁の実にしているが、なかなかうまい。太く長い葉柄は別に、フキのように煮つけしているが、これもいたってやわらかく、食べよい。
一種独特の味わいがあり、まずは、恰好な繊維食といったところだ。また、少しネバるのを我慢すれば青汁にもなる。こういう年には、ケールは次々にベトにやられ、青汁の材料にこと欠くようになるが、その補いとしてもサツマイモの葉はけっこう役に立つ。芋の収穫には、どうもあまり大きな期待はかけられそうもないが、せめて、葉っぱだけでも大いに利用したいものだ。
(55・8)
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8-13. 栄養やさい「ケール」 発がん物質の解毒作用で脚光
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医学博士 遠藤 仁郎
ケールはキャベツやブロッコリーの祖先です。グリーンの美しい縮み葉のもの、赤紫色のものなど多数の変種があります。結球しないのが特徴で、野菜用にはキッチンケール、ポルトガルケール、コラードが作られます。
キャベツと比較しながら成分を見てみましょう(カッコ内はキャベツ)。
たんぱく質 : 3.9g (1.4g)、
カルシウム : 225mg(43mg)、
ビタミンA :10,000IU(10IU)、
ビタミンB1: 0.325mg(0.05mg)、
ビタミンC : 189mg(44mg)。
このほかビタミンK,U(カイヨウを治すビタミン)も含みます。
また発ガン物質を解毒する「インドケール化合物」が含まれてと判明し、さらに注目の保健野菜となっています。
青汁材料として最適です。油いため、ゆでてドレッシングをかける、縮み葉のものは若葉をサラダや料理のつまなどに利用します。
▽栽培環境
1。温度
発芽適温は15−25度で、生育には冷涼な気候を好みます。暑さ寒さにも割合強いが、盛夏と厳寒期には生育がにぶります。
2。土質
たい肥をたっぷり施せば、土質は選びません。ただし酸性土壌と連作をきらいます。
▽栽培法
種まき時期……盛夏を除けば、春から秋までまけます。
畑の準備………種まき3週間前に苦土石灰を3.3平方メートル当たり300?を散布して深く耕しておきます。1週間前にたい肥類(人工たい肥、ピートモス、腐葉土など)を8キロ、鶏フン、牛フン、などを基準量施してまき床を作ります。
種のまき方……うね幅90?間隔に、1ケ所4−5粒ずつ点状にまき薄く覆土します。
間引き…………草丈10?くらいまでのあいだに2回間引いて、丈夫そうなものを1本残します。
追肥……………葉を収穫するたびに、有機液肥か尿素の葉面散布をします。
害虫……………アブラムシ、アオムシ、葉ダニがつくので防除。
収穫は葉が10枚になったら、外から取っていきます。また容器栽培の場合は、ポリバケツや大ばちに1、2本植えとします。
(56.6.6オカニチ)
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8-14. フダンソウ
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8-15. 質問箱
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8-16. サツマイモの葉
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医学博士 遠藤 仁郎
「母が高血圧なので青汁をのませたいと思います。畑にサツマイモの葉がいっぱいあるんですが、青汁にしてよろしいですか。」
「大いによろしい、しかしネバリがあって飲みづらいでしょう。」
「アクが強いですし、どうかと思ったんです。」
「そんなことはちっとも気にすることはないが、やわらかい葉だから食べればよいでしょう。血圧を下げようというのであれば、少なくとも1キロくらい食べなきゃダメです。」
「とてもそんなには。」
「だから汁にするんです。大部分を青汁にしてのみあとを食べる。」
「どういう風にしてですか。」
「ふつうのナッパと同じです。ナマのままサラダにしてもよいし、汁の実にしたり、イリナ、油イタメ、あるいは煮付け。ただし、味はなるべくうすくして。」
「そのほか食べものにどういう注意が必要でしょうか。」
「一口にいって食べすぎないこと。とくにおいしいもの。ご飯はイモに。魚や卵の代りには大豆もの。つまり、イモ・マメ・ナッパ食にし、調理は簡単に、味つけはうすく。いつも控え目。間食はしないか、どうしてもほしければくだものにすること、などでしょうか。」
(57・8)
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8-17. ケールが最適
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医学博士 遠藤 仁郎
青汁は食べもの。薬のように、ちょっと飲めばよいというものではない。だから、材料ナッパは、ただ質がよい(安全・良質)だけでなく、いつでも間に合うものでなければならないし、十分の量を供給することのできるものでなければならない。ケールをすすめているのはそのためで、成分がよいうえ、雪のない地方であれば、たいていのところで、年中青々とした葉が大量にとれる。
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8-18. ケールのこと
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宮崎市 渡辺忠夫
諸葛孔明の軍陣における芥藍菜(ケール)栽培の件は、同封コピー徳川時代の漢学者で本草学に詳しかった岩崎潅園先生本草図譜をご高覧ください。
「地錦抄」なる文典にさかのぼって、更に中国側古文典に連絡できるとよろしいかとは存じますが、諸葛孔明は日本では魏志倭人伝のヤマタイ国ヒミコより一昔前の出来事ですから、カブラだったかケールだったか、または時季によって両方とも使われたか、全く判り様もない次第です。
ケール染料説も、菘藍、芥藍、蓼藍と、染料に使われた植物の漢字名を並べて見ると判る次第です。
但し小生の書いたシルクロード−本紙321(58年5月)号−はNHKよりの説でして、現在のシベリヤ鉄道の道を通った東西交通の通路もあって文化、文物の東、西交流は有史以前から存在したとの説もあります。
徳川時代に中国(支那)からと、また別途オランダからと、両方導入されたケールは種樹家(植木屋さん)例えば植木屋伊兵衛さん等の手に渡り、食べるのはモッタイナイ貴重園芸植物ということで、大衆の食菜にはならず、品種改良の結果、五色ハボタン等正月の飾り植物になりました。
ケールを大衆の手に取戻していただきましたのは全く先生の功績と有難く感謝いたしております。
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8-19. 家族の健康管理に欠かせぬ
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袋井市 K.Y.
40年近いつとめを終えて、只今では、専業主婦として毎日過しております。
家庭に入りましたからには、家族の健康に意をつくすのが第一と考えまして、3年ほど青汁を作り、主人や他の家族に飲んでもらっております。
92才になります老親の健康管理、65才になります夫の健康、息子夫婦、そして私の健康のために野菜ジュースは欠くことのできない大切なものなのです。
しかし、専門的な知識もないままに、野菜を使っておりますので、不安感があります。過日、息子夫婦が本屋さんから「青汁は効く」という先生のご著書を購入してきてくれました。早速拝読させていただき、青汁に自信をもちました。
でも、私の使用しております野菜類が、生でいただくのに適しているか、一度、先生にお教えいただきたいと思いまして。使っておりますものは、パセリ、ニラ、大根の葉、ターサイ、ザーサイ(中国野菜といわれておりますもの)、小松菜、三つ葉、インゲンマメなどでございます。特にターサイやザーサイなどは美しい緑ジュースになりますので、殆んど毎日使用しております。
主人は成人病の検査の折、血圧が高い、糖尿病の境界線上だとか、緑内障だとか、前立腺肥大だとかの結果をいただいてきます。
しかし、野菜ジュースを飲むようになりましてからは、血圧もやや下がりましたし、糖尿のことも言わなくなりました。私も、よく下痢をする方でしたが、正常な便に変わりました。
私の実家の弟が、昨年54才で、夏、脳梗塞で入院したんですが、退院後ずっと野菜ジュースをのませております加減か、今のところ再発もなく一年余りが過ぎ、勤務しております。
このように、効果をみんなが認めてくれるようになりましたので、更に自信をもって続けたいと思っております。
- パセリ、小松菜、三つ葉はよろしい。ニラ、大根の葉はカラいので刺激になります。カラくない程度にして下さい。
ターサイ、ザーサイは、どういうものか存じませんので、何とも申し上げかねます。インゲンマメは葉ですか?マメ、サヤですか?葉なら結構ですが、マメやサヤは不向きです。
ケールに越したものはありません。種子をさし上げますから、これを年中切らさないようつくって、大いに皆さんで飲んで下さい。
(61・12)(遠藤)
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8-20. 質問箱
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