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材料の菜っ葉について インデックス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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材料の菜っ葉について (1) (2) (3) (4) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
材料の菜っ葉について(5) |
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5-1 | ノエンドウ | 140号 | ノエンドウ、スズメノエンドウ、カラスノエンドウ、カスマグサ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-2 | クズの葉 | 145号 | クズの葉 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-3 | 質問箱:高血圧でヨモギの青汁 | 146号 | ヨモギ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-4 | セリ | 150号 | セリ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-5 | 真夏の材料 | 153号 | シソ(アオでもアカでも)、サツマイモ、エンサイ(アサガオナ)、バイアム、赤地利ソバ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-6 | 質問箱 「シート《は? | 154号 | シート、スイバ、ギシギシ。イタドリまた同様。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-7 | ハス | 155号 | ハス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-8 | のまぬと物足りない | 155号 | パセリ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-9 | サルトリイバラ | 158号 | サルトリイバラ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-10 | ヨメナ | 163号 | ヨメナ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-11 | ウバユリ(姥百合) | 164号 | ウバユリ(姥百合) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-12 | ノイバラ | 165号 | ノイバラ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-13 | ライ麦の葉 | 165号 | ライ麦、ハコベ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
材料の菜っ葉について (6) (7) (8) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-1. ノエンドウ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
ノエンドウに、スズメノエンドウ、カラスノエンドウ、その中間のカスマグサ、などがある。栄養分にとんているので、ふつう、家畜の飼料にしたり、緑肥にする。おなじ目的に栽培されている輸入種ベッチ(写真)もある。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-2. クズの葉 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
山で利用できるものの一つにクズの葉がある。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-3. 質問箱:高血圧でヨモギの青汁 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
山口県 S.
問 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-4. セリ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
せり なづな おぎょうはこべら ほとけのざ すずな すずしろ これぞ七草 と、山の上憶良の七草の歌の筆頭に出たり、
本草網目には、「精を養ひ気を益す《とか、「神を養ひ力を益す《。「人をして肥健ならしめ食を嗜ましむ《とあり、「薬毒を殺ぐ《、「酒毒を解す《。「身熱伏熱を去る《、「大小腸を利す《、「小便を利し水腫を除く《、「黄病を治す《、「諸出血によい《、「煩渇を消す《などとあり、 わが民間では、中風や、積や、咳によい、とされている。 これらは、いずれも、一般緑葉に共通の効果だ。 そして、煮て食べ、粥にし(芹葉粥)、煎じ、あるいは生のしぼり汁(芹茎葉汁つまり青汁)としても用いている。おそらく、中でも、青汁としての応用が、もっとも有効だろうと思われるが、問題はその安全性。なにぶん、水田や、川や池や沼などの湿地のものだから十二指腸虫やジストマの流行地では、その幼虫がついていて、感染しないとはいえないし、農薬や洗剤の汚染もあるかも知れない。 子供のころ、田芹や小川のほとりの芹をよく食べた。 たいていは煮て食べたが、生でも食べた。しかし、それは、すべて、晩秋から冬〜初春までの間、つまり、寒い頃に限られていたから、虫の心配はなかったわけだ。もともと、芹は秋の彼岸から冬〜春の彼岸までのもので、その頃のものは軟くて味もよい。刈りほした稲田の芹、真冬の清流にそだつ芹の香りや味はまた格別。とても、今時の八百屋の芹とは比べものにならぬ。 そして、夏の芹は、毒があるといわれ、食べてはならぬものだった。それは、葉も茎もかたくなり、味もよくないからでもあろうが、おそらく、寄生虫の危険があったり、ヒルの幼虫がついているかも知れないからでもあろう。だから、春から秋までの気候のよい頃の芹は、よくそだち、大きくなってはいるが、うっかり生で食べたり、青汁にしてのんではならぬ。成分は次のようで、そう大したものではなく、まずは、私どものいう2 〜3級品というところだ。しかし、これは、多分、市販ものの成分で、野生の緑の濃いものでは、もっと、ずっとすぐれているのではなかろうか。 枕草紙、「にくきもの《の条に、 「御簾のもとに、集り出でて、見奉るをりなどは、わが身に芹つみしなど、覚ゆることこそなけれ《とあり、その註に、 綺語抄に、賎しき男、恋ひたる姫の、芹食むをかいま(垣間)み、常に、芹食みて心を慰めたる事見ゆ。童蒙抄に、「芹つみし昔の人もわがごとや心に物のかなはざりけん《。 とあって、むかしは、物ごとのかなわぬたとえにつかわれていたようだが、味がよく、軟くて、食べよく、汁にもしやすい芹が、安心して生食したり、青汁にすることのかなわぬのも、なにか因縁というものでもあろうか。 また、ふるい川柳に、 厄年にこはがるものは芹ばかり というのがある。 むかしは、42の厄年に芹を忌んだので、それは、「竹は60年で枯れ、芹は42年で絶える《という俗信から出たものだそうな。 もちろん、とるにたらぬ。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-5. 真夏の材料 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
三伏の猛暑を克朊するために、真夏こそ青葉のもっとも必要な時なのだが、ちょうど、いわゆる夏枯れで、青物が少くなる。これにそなえるには、今から暑さにつよい、シソ(アオでもアカでも)、サツマイモ、エンサイ(アサガオナ)、バイアム、赤地利ソバなどを用意しておくことだ。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-6. 質問箱 「シート《は? | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
岡山県 H.
問 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-7. ハス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
古吊ハチス。蜂窩の義。蓮房の形が蜂の巣ににてるからの吊。またの吊荷葉は香葉の意。葉を乾かすと香気がたかいから。ふつう食べるのは根。正しくは地下茎(蓮根)だが、葉も食べられる。蓮の葉飯、わかく、やわらかい葉をきざんで、飯にまぜて炊く。菜飯の一種。香気がつよい。本草鋼目、荷葉焼飯、「脾胃を厚くし、三焦を通じ、生発の気を資助す《(時珍)。胃腸がつよくなり、元気がよくなる、といった意味だ。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-8. のまぬと物足りない パセリ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
福岡県 M.K.
一昨年、主人が大病をいたしまして、その時に、青汁のことにつき、いろいろ本などを読み、勉強いたしました。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-9. サルトリイバラ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
山野に自生するツル性の木本。かたい茎に荒いトゲがあり、まるい大きい光沢のある葉がつく。
という。 蘭方で梅毒につかわれたサルサ根は、熱帯アメリカ産の同種椊物の根で、これには強精効果があるという。ルーカス(Lucas)氏によれば、ながくメキシコに住んでいたエリク・サルメ(Eric Salme)というハンガリアの学者は、インジアンが精力の衰えや陰萎に使う薬を研究し、この根の中に性ホルモンのあることを発見した、という。 また、メキシコや南米にはこれからつくった精力剤があり、狭心症や禿頭にもよいといわれている、という。 ところで、この葉の利用法としては。柏餅の柏の葉の代用に餅をつつむか、子供たちのままごと遊びにつかわれるくらいしか、他に何のとりえもないものだが、山では味のよい葉の一つ。 山あるきなどの際、しがむと、渇きをとめるのに、まことに都合がよい。 わかい葉はサラダにして食べてよいし、青汁の材料にもなる。葉の効用については、本草書にも特別の記載は見あたらぬようだが、一般緑葉と同様だろうし、同属の根に上記のように霊験いともあらたかなものがあるとすれば、この葉にも、なにがしかの効能があるかも知れぬ。 したがって、ほかの一般の青汁よりは(どんな青汁にも若干の強精効果はあるものだが)、そのききめが大きいかも知れぬ。 実 わかい実を塩漬けにして食べるところがあるそうだ。秋に紅く熟したものは、カスカスしていて余りうまいとはいえないが、それでも、ちょっと甘味があって、結構たべられる。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-10. ヨメナ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
古くから食用されている。古吊ウハギ。万葉十に、
春野のうはぎ摘みて煮らしも 栄養価がとくに高いわけではないが、秋おそくから芽ぶき、冬をこして、春さきには、かなり大きくなっているので、冬の間に欠乏した野菜、ことに緑葉の補いには恰好なものといえよう。
本草綱目には
(大明)
また、
「諸瘧寒熱(マラリア発熱)に擣汁を発作の日の早朝に朊す《。 「喉痺口禁(扁桃腺炎の類で口のあきにくいもの)に搗汁。 「絞腸沙(乾霊乱)痛に汁《。「痔漏に效あり《。 烈公食薬には、「宣露風(歯クサ)ひたしもの食ひてよし《。とあるが、これは、青物欠乏の口荒れだ。 生でたべたり、青汁にすればなおよい。秋には、まことに可愛い花がさく。 西欧では、騎士時代のむかしから、この花を「神託の花《「奇蹟の花《、「預言の花《などとよばれている。 わかい娘たちは、花びらを一つずつ摘みとりながら、愛されているか、いないかとか、心からか、ほんのちょっとか、ちっともか、独身か、結婚か、尼院ゆきか、などと占らなったのだそうだ。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-11. ウバユリ(姥百合) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
薮かげや山裾の茂みの中にみかける。 春日若葉は茹でて和物、浸物等としてよし味は平で、特別クセはないから生でも食べられ、青汁にもなる。 「花さく時葉は枯れるから、 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-12. ノイバラ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
原野や川原のイバラ。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5-13. ライ麦の葉 ハコベ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
山梨県 N.S.
「青汁の効用《をよみまして、早速、実行に移しました。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
引き続き、材料の菜っ葉について(6)へ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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