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材料の菜っ葉について インデックス | ||||||||||||||||
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材料の菜っ葉について (1) (2) (3) | ||||||||||||||||
材料の菜っ葉について(4) |
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4-1 | 質問箱:フキの葉は | 106号 | フキの葉 | |||||||||||||
4-2 | アカザ | 109号 | アカザ | |||||||||||||
4-3 | 身体が温まる | 111号 | アカシアの葉 | |||||||||||||
4-4 | ナズナ | 113号 | ナズナ | |||||||||||||
4-5 | ハコベ | 114号 | ハコベ | |||||||||||||
4-6 | アシタバ | 121号 | アシタバ | |||||||||||||
4-7 | オオイヌノフグリ | 126号 | イヌノフグリ | |||||||||||||
4-8 | ワラビ | 131号 | ワラビ | |||||||||||||
4-9 | 竹の葉 | 133号 | 竹の葉 | |||||||||||||
4-10 | シャシャンボ | 136号 | シャシャンボ | |||||||||||||
4-11 | 麦苗 | 137号 | 麦苗 | |||||||||||||
4-12 | コンフリーで胃石 | 137号 | ※コンフリーの有害性について→ | |||||||||||||
材料の菜っ葉について (5) (6) (7) (8) | ||||||||||||||||
4-1. 質問箱:フキの葉は | ||||||||||||||||
秋田県 M.
問 | ||||||||||||||||
4-2. アカザ | ||||||||||||||||
アカザはかなり青汁の材料にされているようです。 「苗葉を採り、湯引(ゆび)き熟し、水を換え浸し淘洗浄し、油塩に調へ食ふ。 (救荒本草)
などとあり、アク抜きに注意してあるのはあるいはこうしたことへの顧慮もあったのでしょうか。 | ||||||||||||||||
4-3. 身体が温まる | ||||||||||||||||
北海道 S.H.
アカシアの葉をスリバチですり、家内と二人でのみ実行に入りました。私は飲むと十分くらいで身体が温まって来ます。 | ||||||||||||||||
4-4. ナズナ | ||||||||||||||||
七草の惣代としてのナズナかな 「苗食ふべし。東坡曰く、天此物を生じ、幽人山居の福となす。これ味よき故なり」で、ナズナやイヌナズナは味がよい。しかし軍配ナズナのように、辛いもの もある。 我独りからなつなこそ悲しけれ、身をつみてだに問ふ人もなし但しこれも、 「葉を採り(ゆび)き熟し、水に浸し、酸辣味をとり、復(また)水を用い、淘浄して韮あえものを作り油塩に調へ食ふ」で、ゆがいて辛味をぬけば結構食べられる。ふつうヒタシなどにするが、こ れ程質のよいものを、下手に料理するのは勿体ない。清潔なところに出来てい るものならばグリンサラダに加えて生食すべきだ。味も、その方がずっとよろ しい。 効能について、古医書の記載を総合すると、 「中を和し、気を益し、五臓を利し、目を明かにす」というところのようだが、これは成分のよさからも理解できる。 西洋でも以前は局方薬であり、古くは屡々用いられるらしく、ミトリダテス 王(紀元前小アジア東部にあったポントスの王で、毒殺を恐れて解毒薬の研究 をしていたが、軍に敗れ毒薬自殺をはかった時は、免疫になっていて、毒がき かなかったという)の解毒剤の中にも入れられていたという。なお、最近の検 索によれば、ナズナに止血作用や利尿作用、血圧降下作用のあることも知られ ている。 | ||||||||||||||||
4-5. ハコベ | ||||||||||||||||
ハコベ(繁縷)、古名ハクベラ(波久倍良)。春の七草の一つ。
というのもあり、民間薬(富士川游博士)には、
(経験千方)、
などと出ている。 また、盲腸炎(正しくは虫垂炎)にハコベの塩もみ汁がよいのも周知のところだ。 誰れでも知っている草だし、軟らかくて汁にしやすく、味もよいので、今でも、青汁材料として、よく使われているようだ。 しかし、何分、葉が小さいので、たとえよく繁ってはいても(よく繁るので「繁縷」というのだが)、とても十分の量は供給しにくいし、一度採ると、次が仲々急にはのびてくれない。 それに、湿っぽいところに育つ草なので、とかく不潔になりやすく、農薬をかぶっているかも知れない、といった恐れもあり、青汁にするには、余程注意が必要なわけだ。 なお、古方では、煎じ汁を飲んだり、黒焼や暴乾(強い陽当で急乾したもの)末にもして利用しており、 民間薬に、
(懐中妙薬集)
(尿閉=小便つまり) 「疳(かん)にハコベの黒焼、ハコベのしぼり汁にてのますべし」 (経験千方)
「白帯下(こしけ)にハコベ黒焼、酒にて用ふるも又よし」 (同)
本草綱目には、
(臓器)
などとある。 また、医心方には、
(晤玄子張)。
本草には、
(聖恵方)。
などと健康長寿の効がいわれ、七巻終には、消渇(糖尿病)を主るとして、渇家可食物に数えてある(医心方による)。 烈公食薬には、
とか、 「脚気水気に繁縷やわらかなるものヒタシモノにして食すよし、」 などとあるが、実際、以前は、疔や癰などのおでき、乳不足で困るときには、大抵ハコベを食べたものだ。 ふつうは、このようにヒタシモノにしたり、羹、または塩もみ、塩づけ、あるいは味噌で調えて食べているが、私はむしろグリンサラダにすべきだと思う。 たけたものでも、先端だけを摘めば結構食べられる。 春の七草も、安全なものならば、やはりサラダにすべきだろう。 私のところでは、下肥も農薬も一切使わないので、野菜の間に生えている野草も一緒にサラダにするが、ハコベもその一つだ。 雑草類は生活力がたくましくて、野菜の負けるような不良条件にもよく繁茂するので、そうした時の材料確保の点からも都合がよい。 | ||||||||||||||||
4-6. アシタバ | ||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
アシタクサ、明旦草。此草、日暮に子を蒔く時は、晨に芽を生ず。故にアシタ草という。(大言海)
疫病神がこの草を恐れてにげ出したというのだが、これは、決していわれのないことではなさそうだ。今はどうなっているか知らぬが、昔の八丈島では、魚介類を多く食い、飯といえば、米麦はチラホラとしか見えぬ程度のアシタバ飯が常食だった。味つけには、魚の臓物の塩漬け(エンバイ)や、橙、九年母などの柑橘類が用いられた。魚介にしても、米麦にしても、ともに蛋白質や熱量は多いが、ビタミンやミネラルは乏しい。多少の内臓や柑橘類がそえられるにしても、とても十分のバランスはとれっこない。そこへビタミン・ミネラルに富むアシタバがしこたま加えられるとなると、全く完全な栄養食ができ上る。そして疫病神も寄せつけぬ健康体が出来上るわけ。疫病神がこのアシタバに恐れをなして退散したのももっとも至極といったものだ。まことに興味津々たる話ではないか。 伊豆大島では、この佃煮が名物になっているそうだが、炒り菜にしても仲々うまい。生でサラダに入れても一種の芳香があって、よい風味をそえてくれる。「根は三年にして食う」「炊いて外皮を去て心を食用とす」(両国本草)るのだそうだが、私どものところでは、秋には枯れてしまうので、まだ試食の機会にめぐまれない。それはともかく、私どもの所でも結構そだつのだし少くとも夏の緑菜不足(いわゆる夏枯れ)時のナッパの補いには甚だ好適している。青汁の材料にもなりそうだし(まだ試みていないが)、見た眼にも立派で観賞価値もあるから、大いに試作をすすめたいところだ。もっとも、私どもの所では種子を差し上げることはできないが。 | ||||||||||||||||
4-7. オオイヌノフグリ | ||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
イヌノフグリという、まことに愉快な名は、二つならんで出来るこの実が、犬の陰嚢(ふぐり)そっくりだからだ。特別の効能がいわれているでもなし、食べてみて美味しいわけでもない。 | ||||||||||||||||
4-8. ワラビ | ||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
青汁はやりたいが、適当なナッパがない。何かよい材料もがなと、野山をあるいて、目につくのは、原っぱいちめんに生えているワラビの親葉(シダ)だ。 | ||||||||||||||||
4-9. 竹の葉 | ||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
竹の葉、笹の葉は青汁にどうか、と時々聞かれます。 (掌中妙薬集) 煎じてもいます。 血の道に、竹の葉に紅花を入れ、せんじて用いて妙」。 生葉をにえ湯に入れただけの笹茶(一種の香りのある、なかなかおいしい茶になる)をのんでもよいわけです。 また、煮汁で粥(竹葉湯粥)や飯をたき、酒にもしています(竹葉酒)
「飯は暑を避ける。」 「竹葉酒 諸風、熱病を治し、心を清し、意を暢べる。」 下界の笹より高山の熊笹がよいとか、どこかの島の熊笹は、とくに癌にきく、などといわれているようですが、べつに、どんなのでも、どこのでもよろしい。 竹の葉に共通した効果はあろうというものです。 本草書には
殺菌力があるともいいます。 賀茂の祭の「ちまき」は熊笹につつんだ団子ですが、あれは、いつまでおいても腐らず、カビもはえぬそうです。 | ||||||||||||||||
4-10. シャシャンボ | ||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
ツツジ科。低地の林に生ずる常緑木。高さ2〜3メートル。漢名 南燭。一名楊桐。また牛筋という変った名もある。汁をとって米を浸け、烏飯を作り食うと、牛筋のように健康になるというので、この名があるのだそうだ。
と出ている。 また、ワクラバという名もある。ワクラバは病葉。「嫩葉が紅色を帯びているところから、緑葉に雑じるこの紅い葉を病葉と見立てての名」だと牧野先生はいわれている。しかし、老葉も紅藍色をおびているのがあり、いかにも病葉のようにみえるからではなかろうか。 はじめてこの木を記したのは梁の陶弘景で「草木の王」と尊称してあるという。本草綱目には、「泄を止め、睡を除き、筋を強くし、気力を益す。久服、身を軽くし、天年を延べ、人をして饑えざらしめ、白を変じ、老を却ける」(蔵器)、とあり。木の葉の汁でつくる烏飯(またの名、青精飯)も、「顔色を益し、筋骨を堅くし、行歩を能くする」(蔵器)、「久服白を変し、老を却ける」(蘇頌)、といわれている。 烏飯の法 「南燭の茎葉を搗き砕きとれる清汁に、粳末を浸し九浸九蒸九曝す云々」(蔵器)。 この飯は、もと仙家の服食法であったが、後には、仏教寺院で、多く4月8日に、これをつくって仏前に供えるようになった。なるべく色をよくつけるために、柿の葉や白楊の葉などを入れたり、鉄を入れたという。 なお、「小児の疳病を去るに、この葉を煎じ、茶に代へてのむ」とも出ているが、冬にも青々とした葉があるので、いつでも利用出来るし、茶葉のように製しておいてもよいだろう。 実は径4〜5ミリの小球状で、冬黒熟し、多少の白色をおび、甘酢っぱい。これにも、「筋骨を強くし、気力を益し、精を固くし、顔をとどめる」(時珍)と、 葉と同様、強壮強精、不老長寿の効がいわれている。野山にある、およそ食べられるほどのものは何でも食べた、田舎そだちの私だが、これだけは、今まで、知らなかった。毎月の徒歩の会のたびに探がしてあるいていたが、ようやく昨年、瀬戸内の島や海岸の山にことに多いことを知った。 夏7月、小さい白い花がついて、冬12月には黒い少さい実になっていた。つややかな、形のよい葉にも少し酸っぱ味があり、歩きながらしがむと仲々うまい。少々かたいが青汁材料にも結構なるし、真冬にも青々とした葉が得られることも有難い。 | ||||||||||||||||
4-11. 麦苗 | ||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
麦苗葉、大麦でも小麦でもよい。 苗汁酒に酔わぬ。酒毒を消すに、擣汁を日毎に飲む。といったぐあい。 また、「麦わら黒焼蛔虫を去る」といわれているが、戦後の寄生虫蔓延し、薬品の欠乏していた当時、麦稈煮がつかわれ、相当の効果をあげた。何か特効成分があるのだろう。駆虫効果は一般の菜っ葉にもあるから、そうした意味では麦苗汁は一層有効かも知れない。麦の有難いことは寒さに強いので、冬から春先の、いわゆる冬枯れの間にも利用できることだ。そのためには、少し早まきする。ふつうの麦蒔きは稲刈りの後の11月ごろだが、この目的のためには9月ごろに蒔き、冬の初めまでに出来るたけ大きくしておくことだ。 | ||||||||||||||||
4-12. コンフリーで胃石 | ||||||||||||||||
コンフリーの禁止について | ||||||||||||||||
滋賀県 M.M.
私たち、青汁用材料の一部として、さいきん非常に話題になっているコンフリーという葉を使用していたのですが、このコンフリーについてショッキングなニュースを聞きました。 | ||||||||||||||||
引き続き、材料の菜っ葉について(5)へ | ||||||||||||||||
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