健康と青汁タイトル小
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材料の菜っ葉について (1)
材料の菜っ葉について(2)
2-1 野草樹葉には? 35号 ハコベ、ヨメナ、クロ−バ−、柿、藤、松 クリック
2-2 ニンジンの汁 35号 ニンジン 根か葉か? クリック
2-3 質問箱:人参葉の農薬 36号 農薬の心配(ニンジン) クリック
2-4 ホウレンソウ 38号 ホウレンソウ クリック
2-5 青汁用の野菜 40号 ケール、キャベツ、コマツナ、カブ、ダイコン(カキハダイコン)、ナタネ、ミズナ、パセリ、シソ、ニンジン クリック
2-6 松葉の青汁 41号 松葉 クリック
2-7 青汁材料の栽培 44号 バイアム クリック
2-8 ケール 46号 ケール クリック
2-9 八百屋の青葉 47号 八百屋の青葉 クリック
2-10 ニンジン汁は不可? 55号 ニンジン汁 クリック
2-11 柿の葉について 58号 ニンジン汁 クリック
材料の菜っ葉について (3) (4) (5) (6) (7) (8)



2-1. 野草樹葉には?

    和歌山県 T.U. 

     御著にハコベ、ヨメナ、クローバー、柿、藤、松等の名前がありますが、その他手近にある野草樹木にはど のようなものがありますか?


     いろいろあります。
     「緑養食青汁の話」の材料のところにもあげている通りです。まだまだ沢山利用できるものはあります。しかし名前が地方によってちがうのもありますから、植物図鑑をみたり、その道のくわしい方(小学校や中学校の先生など)にご相談下さい。


2-2. ニンジンの汁

    西宮市 Y.S. 

    青汁の中にニンジンの汁を入れるとビタミンCをなくするとか? 
     ニンジンの葉は青汁に適当でしょうか。



     ニンジン(根)にはビタミンCをこわす酵素がありますからその心配はあります。しかし入れる分量と時間とによることですから少量を入れすぐに飲むのであればそう大した影響はないでしょうニンジン葉は大変よい材料です。精々ご利用下さい。


2-3. 人参葉の農薬

    玉島市 T. 

    私は青汁の材料として市販の人参葉を使って居りますが農薬の心配はないでしょうか。


     人参葉は大変質がよいのですが、農薬の点で注意を要します。秋蒔きのものには割合薬は使わぬようですが、春蒔きは虫が多いので、薬を散布する回数も多いようです。薬は大体次のようなものがよく使われるといいます。パラチオンなどの有機燐剤、DDT、エンドリン、ダイセーンなど。いずれも毒の残るものです。農家によっては毒の効力のまだ残っている間に出荷するそうですから心配がないとはいえません。青汁の材料には必ず清浄であるだけでなく無毒なものを使って下さい。


2-4. ホウレンソウ

     本を読んでも、話に聞いても、青野菜といえば必ずホウレンソウといわれるくらいで、ふつうには、おそらく第一流の野菜と考えられているようですが、私どもは、緑の葉菜のうちでは一番下の品だと考えています。
     それは次のような理由からです。

    1. 私どもの食習慣で野菜類にもとめているものはビタミン類とミネラル類とです。
      ところが、ホウレンソウは、なるほどビタミン類には富んでいますが、ミネラルことにカルシウムは、余り多く含まれていない上に、吸収の悪いかたち、つまり蓚酸カルシウムになっています。(ダイコンやカブの葉やケールなど質のよい葉のカルシウムは80−90%吸収されますが、ホウレンソウでは殆んど吸収されず、実験動物にカルシウム源としてホウレンソウだけを与えていると、やがてセムシになってしまうといいます。)
      鉄も、同様、利用されにくいし、もともと多くもありません(多いといわれていましたが)。このようにミネラルの条件のわるいことが欠点の一つ。
    2. また、いっそのこと全然吸収されねばまだよいでしょうが、少しは吸収されます。そして、それが腎臓に出されると蓚酸カルシウムの結晶になり、かたまると石になります(蓚酸結石)。
      それもふつうの量なら(たいがい僅の量にしかすぎないので)大して問題にもなりますまいが、青汁となるとずいぶんの量になります(1合飲んでも50−60匁食べることになります)。
      そこで、ホウレンソウの青汁ばかり飲んでいると、長い間には、腎臓や膀胱に結石が出来ぬとは限らぬわけです。これが欠点の第二。
    3. なおホウレンソウにはアレルギー(過敏反応)をおこす成分があり、喘息家などでは発作をおこすこともあるといわれます。これも気にくわぬことの一つ。

     こういうわけで、ホウレンソウは私どもの食餌を完全にするには余り感心した野菜とはいえないし、食べすぎると、ひょっとすると、障らぬがものでもありません。それに、おいしいとはいわれるが、実際なまの葉をかみしめてみて(ほんとうの物の味はここにあるのですが)、とくに美味しいとも思えません。
     いや、おそらくホウレンソウの生ほど、そっけない、不味いものはないでしょう。
     廿日大根やパセリ、セロリ、シソ、ニラはもとより、チシャやキクヂシャなどに比べても数等落ちます。
     ましてひたしもののホウレンソウともなれば、味といえば、結局、味の素や醤油の味にすぎず、ただやわらかいのがとりえといえばいえるにすぎません。
     青汁にしたところが、「くせ」がないことと、あとから出る「ゲップ」に臭味のないのはよいかも知れぬが、決して特に美味しいわけではありません。
     そこで、私どもはそう推賞しないばかりか、少くとも青汁の材料としては(少量を混用するにはさして難もありませんが、それだけの青汁を飲むことは)、むしろさけるほうが安全だと考えています。


2-5. 青汁用の野菜

    大分県 Y.G. 

    青汁用によい野菜の種類をお教えねがいます。


     ケール、キャベツ、コマツナ、カブ、ダイコン(カキハダイコン)、ナタネ、ミズナ、パセリ、シソ、ニンジンなどでしょう。


2-6. 松葉の青汁

    大分県 Y.G. 


     私どもでは清浄野菜はとても望めませんので松菜汁を飲みまして1ヶ月程になります。とてもからだの調子がよいように思います。

    1. 松葉の量(一つまみオヤ指程ですが、もっと多くてもよろしいか。
    2. 只今朝食後1回ですが、食前の方がよいでしょうか。何回も飲みましたほうがよろしいでしょうか。
    3. 若い人がのんでもよろしいか。(松葉は昔から中風の薬というものですからいやがります)

    1. 松葉のヤニの中に刺戟性の成分がありますから、やはり昔からいわれている拇指程度がよいでしょう。よくうすめて飲んで下さい。
    2. 食前でも食後でも食間でもよろしい。また何回でもよろしい。
    3. 若い人にもよろしい。


2-7. 青汁材料の栽培

    呉市 J.Y. 

     バイアム種子2回もお無理申しましたが、こんどはどうやら成功。
     目下発芽成育中、長足の発育振りです。ケールの夏季栽培とともに研究項目がまたふえました。
     盛夏切り抜け策として不断草とパセリも育てており、これらがいかに活用出来るか楽しみです。
     秋から春にかけてはケールを主として小松菜等にてこの1年自信を得ました。
     1ヶ年を通じての輸作作物の組み合せと、栽培を上手にやりたいと努めております。

    (34・6・23通信より)

    ◎いろいろ工夫してつくるのは本当に楽しいものです。
     所で不断草は余り質のよい野菜ではありません。
     念の為申上ます。
    (遠藤)


2-8. ケール

     医学博士 遠藤 仁郎 

     ケールはキャベツの原種といったもので、原産は南欧のようです。成分のすばらしくよいこと、年中いつでも栽培出来ること、収量の多いこと、汁にしても割と味のよいことなどから、私どもは青汁材料としてこれを推賞しています。


     品種
     種類はいろいろあります。
     ツリーケールは丈が高く1‐2米、時には3米にもなります(椰子ケール)。葉柄が長く、長めの薄い大きい葉がつきます。
     ポルトガルケールはやや低く1米内外。キャベツに近い品種で、葉柄が短く、葉は丸味をおび、やや分厚です。
     いずれも青汁用に好適。そのまま生食するにはいささかかたすぎますが、千切りにするとか、若い葉であれば結構食べられ、また汁の実や漬物にもなります。餅に搗きこんでもよろしい。
     チジミケールはやや小型で、葉質やわらかく、味もよいので生食用に向いています。パセリのように細かくちじんだところは見た目にも仲々みごとです。

     つくり方
     大体キャベツと同じです。栽培地の条件や土つくり 肥料、播種については43号及44号をご参照下さい。

     成長
     成長はおそく、葉がとれだすまでには(播種の時期にもよりますが)、通常3‐4月かかります(春まきで6‐7月ごろから)。その後しだいに大きくなり、ついには、一枚の葉から5合‐1合、あるいはそれ以上もの汁がとれるようになります。ですから、余り早くから葉をとってしまわず、充分のび切った下葉から、次々にかいで行きます。
     ツリーケールで申しますと、若い葉は葉先が上に向いていますが、のび切ると水平になり、衰えはじめると下向きになりやがて枯れて落ちます。水平になったところがとりごろというわけです。

     寒さ暑さに強い
     寒さには強いものです。ことにツリー種(ポルトガル種はやや弱いようですが)。はげしい寒波の襲来にあうと、それはもう、実に痛ましいほどに痿れますが、少し気温が上ると、すぐに元気をとり戻し、青々とした葉を太陽に輝やかしています。そして寒中でもいくらかづつ伸びて行きます。したがって霜よけなどの心配は全く無用です。また暑さにも強いものです。夏になると、葉は分厚くなり、葉面は白っぽく、粉をふいたようになり、かなりの旱天にもよく堪えます。

     ベト病
     しかし、高温多湿期(梅雨時)にはベト病によくやられます。晩秋に播いた越年ツリー種のごときは、梅雨の頃が成長のもっとも盛な時で、茎は長く伸び、軟いため、傷つきやすいので、とくにひどくやられ、年によっては殆んど全滅といった憂目をみることさえあります(ポルトガル種や春まきツリー種は比較的抵抗力が強いようです)。

     開花
     私どもの経験では春から初秋までに播いたものは翌春花をつけます。晩秋に播いたものは、小さい葉を二つ三つつけて越年し、春さきからどんどん成長、秋までのびつづけて2‐3米にもなり、翌々年の春になってはじめて花がつきます。開花が近づくと、葉は小さくなってしまい、青汁の材料に困るのですが、ちょうどその頃、晩秋まきのがのび出して来るので、播種の時期をうまく按配すれば、年中欠がさず採取することが出来ます。
     なお北陸、東北、北海道など雪の多い地方では、春ないし初夏まきで冬に及び、秋は少し早めに播いて、降雪前に定植、越冬させれば、春の雪どけとともに勢よくのび出すのではないか(雪の下でも青々としておりいく分のびて行くようですから)と思います。

     害虫
     質がよく味がよいためか、害虫はよくつきます。但し農薬は、苗の間はよいとしても(また止むを得ぬとしても)、葉をとるようになってからは、用いられません。それだけに虫害を受けやすいわけです。しばらくのうちに、すっかり網の目のようにされてしまうことも珍らしくありません。で、毎日、時には朝夕にも見回って、見つけしだい、手でつぶすことです。いかにも原始的ですが、これがもっとも安全かつ確実です。秋はケールの虫の退治法をきかれるたびに、いつも、「楽しみにしてとっておやんなさい」と答えます。
     青汁には良質の安全材料の供給が先決です。私どもは、このケールを全国にひろめて、緑葉食青汁の普及をはかりたいと考え、自家栽培または信頼できる農家への委託栽培をおすすめしています。

     種子
     種子はもとアメリカからとり寄せましたが、今では私どものところで採取し、希望の方々に差し上げています。しかし花がつけば沢山とれますから、いちど成功すれば、あとはらくに自給できます。またいずれ遠からず種物会社からも売出されることでしょう。
     やがて今年の種子がとれます。送料だけ送って下されば試作用の少量(約1グラム)無代進呈いたします。但し毎年全国から多数の申込がありますので、いくらお金をいただいてもそれ以上はおことわり申上ます。この点悪しからずご諒承願います。


2-9. 八百屋の青葉

    松戸市 T.I. 


     八百屋で求めます青葉ではいけませんでしょうか。
     ライポン等の中性洗剤は如何でしょうか。少し心配になるのですが。

     市販の野菜には必ず下肥がかかっています。
     農薬の危険もあります。非常にていねいに洗えばよいわけですが、それでも100%安全とはいえません。(ことに浸透性の農薬はどうにもなりません)ライポンなどの洗剤も要するに洗い落すのに便利なだけで、これで消毒は出来ません。またあと洗いが充分でないと(洗剤の成分が残っていると)、長い間には悪い影響がないとは云えません。
     結局きれいな水でよく洗う方が簡単で安全というものでしょう。いずれにしても清浄で安全な材料をつくることがもっとも大切です。家庭菜園または信頼できる農家への委託栽培をおすすめします。


2-10. ニンジン汁は不可?

    大分県 Y.G. 


     ある青汁療法の冊子に青汁には、必ず人参を入れよ。栄養の点、また青クサを治す点、全くこれに勝さるものなし、とありますが?(京都 柴田梁宗)


     ニンジン(根)にはビタミンCをこわす成分がありますから、これを一緒につぶすことはよくありません。別々につくっておいて飲むときまぜるか、後口にのむべきです。
     栄養的にも良質の緑葉にくらべ特によいわけではありません。


2-11. 柿の葉について

    岩国 匿名 

     青汁の材料に、柿等の果実採取を目的とする樹の葉を使用することは大変な過ちと思います。
     それにより秋の収穫は減り、一人の病者の為に多くの家族達が果実賞味の楽しみを満足できなくなります。
     先ず、何よりもそれが不自然だと思えること。それは、世の中のこと、人間対自然、人間対おいしい果実等々考えてみますと――。
     青汁材料は果実の樹の葉以外にいくらでもあること。果実を成らせる葉っぱを取らずに、果実は果実として食用することが自然。分析結果でビタミン等多量に含むとも、それはどんなものでも一応養分はあることですし、それを人間生活に活用する方法が問題と思います。
     柿等は、葉っぱには存分に陽光を吸はせて実を成らせ、その実を滋味とすることが自然の摂理にかなった栄養指導の道と考えます。
     「果樹」の青葉を青汁材料とすることは、長い目でみれば、心身両面に悪い結果を及ぼすのではないでしょうか。
     青汁が普及するにつれ、これは大きな問題となるおそれがあります。先手をうって下さい。採取すべき材料に果実の樹の葉を入れないで下さい。更には積極的に排除すべきと思います。この点をよろしく。




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