健康と青汁タイトル小
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4-1. 入院までした便秘

     青汁の木村さんの奥さんの母堂は、平素から少々くらい(5勺程度)はのんでいたのだそうだが、便秘がちだった。それが亢じて入院。薬をのんでも、浣腸してもらっても一向ききめがなく、困りはてていた。知人に、癌で便秘のため苦しんでいる人があるのと、病院でポリープか何か出来ているのでは、などといわれたので、ひどく心配していた。
     奥さんは、「ともかく青汁をしっかりのんでみては」、とすすめ、無理矢理5合のんでもらったところ、翌日、久しぶりにウンと出てすっかり気持よくなった。その後、検査をうけたが何の異常もなかったので、大よろこびするとともに、今さらのように青汁の効能におどろいている、とのこと。

    (55・9)



4-2. くさいガスと痰

     18才の娘さん。
     ずっと前から便秘性で、ふつう3〜4日に1回、もっとひどいこともある。
     ガスが多く臭が悪い。
     また、痰がよく出、とくに甘いものがすぎると多い。
     主食は白米食。
     副食との割合は、目分量で3:1。
     おかずには肉や魚・卵が多く、野菜との比は2:1といったところ。
     味つけは濃厚。
     甘いものが好き。
     運動はあまりしない。

    ○便秘の原因はこの食べ方のまちがいにある。
     砂糖がすぎるとビタミンが不足し、胃腸の運動がにぶくなる。
     白米飯や肉・魚・卵が多くて野菜が少ないと、便はかたくなりカサが少ないから、腸はいよいよ運動しなくなる、からだ。
     ガスの多いのは、便秘のため腸内で分解がすすむから。
     臭の悪いのは、肉・魚・卵など動物食品が多いから。
     痰がよく出るのは、呼吸器に何か特別の病気があれば別だが、そういうものはなさそうだから、おそらく、腸の中でできる有害産物のため気管支が刺戟され、慢性の軽い炎症をおこしているのだろう。
     甘いもので痰が多くなるのは、昔、カゼの咳とりにつかわれた浅田飴の効用(痰がうすめられて出やすくなる)と同じで、気管支の分泌がたかまるからだろう。
     対策としては、まず、甘いもの(味つけの砂糖、菓子、ジュース類)を極力ひかえること。
     そして、野菜・果物類を多くすること。
     主食・蛋白食品にたいし少なくとも同量の、良質ナッパを主とする野菜・山菜・海藻・果物などをたべ、青汁もできるだけ多くのむ。
     そして、つとめて運動。
     ことに腹の皮の運動をし、毎日、気持よくなるまで出す「クセ」をつけること。そうすればガスもへるし痰もしだいになくなるだろう。

    (54.・10)



4-3. 翌日から快便

    富山市 H.S. 

     青汁のことを聞き、さっそく家の畑にあるキャベツやそのほかの野菜ではじめました。
     翌日より便通がよくなり、1週間くらいで顔色もよくなりました。
     貧血の検査で、数値がよくなり、よろこんでおります。



4-4. 健康相談室 頑固な便秘

     医学博士 遠藤 仁郎 

     75才の会社々長。ずっとまえから便秘ぐせだったが、しだいに亢じ、今では7〜10日に1回しかなく、薬をのんでも、どうもうまく出ない。なんとかいい方法はないものか、との相談。
     いくぶん痩せ気味だが、これはいぜんからのことで、さいきん特に目立ってやせたとも、体力・気力がおとろえたとも感じない、とのこと。血圧は150/80。食べものはおいしいし、よくねむれる。

       「いろいろ詳しい検査をしてみるべきだとは思いますが、とりあえず、常習便秘として話し合ってみましょう。食事は進むそうですが、分量はどうでしょうか。そして、どんなものをよく上りますか。」
       「量は少ない方で、白米飯1杯におかずをほぼ同量というところです。レタスなどつとめて野菜を食べるようにしており、味は昔からのくせで濃い方です。酒は若い頃はよくのみましたが、今はのみません。甘いもの大好き、菓子や饅頭はよく食べます。タバコは数年まえやめました。運動はあまりしません。」
       「便はどんな?兎の糞みたいですか。」
       「それほどでもないんですが、かたくて出にくいんです。」
       「あなたの食事の特長は、カス(繊維)が少ないことと、糖分が多いことのようです。
       カスが少ないと、消化がよすぎて便の量が少なく、腸の運動をおこす刺戟がないか少ないので滞りがちになります。糖分が多い(菓子や味つけの砂糖)と、腸がたるんでくるのでいっそう動きがにぶります。
       からだを動かさなければなおさら。薬をのんでも出にくいということになります。
       頑固な便秘の原因は、おそらくそこいらにあるのでしょう。

      便通をつけるコツ
       「そういう便秘で通じをつけるコツが3つあります。
      1. 食べものをなおすこと。
      2. 運動とくに腹の皮の運動。
      3. 排便の習慣をつけることです。

      食べもの
       そして、食べものにも3つ。
      1. 便の量をふやすためカス(繊維)の多いものをたべることと、
      2. 腸管をつよめ、活動をよくするためにバランスのよくとれた、ことにミネラル・ビタミンにとんだ食事にすること。
      3. そして
      4. 糖分をへらすことが大切です。
       そこで、主食には、白米飯をやめて玄米にするか、もっとよいのは小豆やイモ類にするか、せめて併用すること。蛋白食には、肉・魚の切り身や卵よりは大豆ものを多くすること。
       それに、良質ナッパを主とする野菜・山菜・海藻・果物類をうんとそえること(オカラ、コンニャク、カンピョウ、トコロテンもよろしい)。
       調理に手をかけるだけミネラルやビタミン、繊維が失われますから、なるべく簡単に。自然のままか、自然にちかいかたちで。味つけはうすくし、よくかんで食べること(かめなければミキサー粥にして)。間食の菓子やジュース類など甘いものは極力ひかえることです。

      運動
       全身の運動も必要ですが、とくに腹の皮の運動――腹を走らすといって、腹の皮をペコペコ前後に動かしたり、左右あるいはネジるように動かす。ともに、いつ、どこでやってもよろしいが、排便のさいがいちばん効果的です。

      毎日排便のクセ
       そして、毎日、できるだけきまった時間、それも、ゆっくりできる時間に出すクセをつけること。便秘は習慣ですから、それをなおすのも習慣で、というわけです。
       初めは仲々思うようにゆきませんが、毎日つづけていればしだいに調子がついてきます。実は私も40才代たいへん便秘性で、時には小一時間も便所にかがんでいることもあり、痔を悪くして便所が真紅になるほど出血したり、脱肛にも悩みました。
       それが、ナッパをよく食べることと腹の皮の運動とで、いまでは、毎朝(時には夕方にもも一度)きまった時間に10分くらいで気もちよく出終るようになっています。
       しかし、野菜が不足したり、白米飯や菓子がすぎると、たちまち排便にこたえます。」
       「糖分がよくないことはわかりましたが、蜂蜜はどうでしょうか。」
       「砂糖よりはよろしい。しかし、これとて量がすぎればよくありません。それに今は模造品が多いですから。むしろ沖縄の黒糖など粗糖がよいでしょう。もちろん分量しだいですが。」
       「酢のものはどうですか。」
       「大いによいでしょう。いろいろ効能がいわれていますが、それはともかくとして、塩分や糖分を少なくする効用があります。ただし、なるべく純粋の醸造酢にして下さい。ダイダイ、スダチ、ナツミカン、レモンなど酸っぱい果物汁はなお結構です。」

      間食
       「間食には何がよいですか。」
      「いちばんは果物ですが、いまはみな農薬がかかっています。この点いつも念頭におく必要がありましょう。その心配さえなければ大いに利用すべきですし、できれば皮ごと。ただしよくかむこと。あるいはミキサー粥にして。もっとも甘味のつよい乾果物には菓子同様の注意が必要です。」
      「のみものは?」
      「甘いジュース類は問題です。ずいぶん(おそらく20%もの)砂糖がはいっています。コーラもあまりよいものではありません。」
      「お茶?」
      「緑茶は砂糖をつかわないだけに、紅茶やコーヒーにくらべよい筈ですが、これもまた今では農薬に汚染されています。自家製の安全な番茶か草茶(カワラケツメイ、ノエンドウ、アルファルファなど)、笹茶といったものの方がよいでしょう。」
       「日本酒、ワイン、盃一杯はクスリだといいますが?」
       「私は五勺までは薬、1合以上は毒とかんがえていますが、薬というのは、食欲がすすむからでしょう。ですから、食事がおいしければ別にのむ必要はありません。あなたのばあいのめる口のようですから、つい過ごすことにもなりかねません。時たまにはよいでしょうが、習慣にはしない方がよいでしょう。」
       「通じ薬や浣腸は?」
       「どうしてもダメな時は薬もやむをえません。しかしクセになりますから、なるべく常用しないこと。浣腸も同じです。ためしてほしいのは青汁を思い切って大量、4合、5合、6合、あるいはそれ以上のんでみることです。薬や浣腸でも通じなかったのがこれで工合よく出ることがあります。」
      (55・8)



4-5. フンづまり

     医学博士 遠藤 仁郎 

     正月まもないころ。

     「郷里の母(83才)が便秘で難渋している。胃腸は特別な病気はないらしいが、便がかたえ、薬をのんでも、浣腸をしてもうまく出ない。腹が張り、食が進まず、苦しんでいる。青汁は吐いてしまう。どうしたらよかろう」との相談。

     ○ 

     年寄りのそういう便秘は、おそらく、肛門ちかくにつまっているやつ、文字どおりのフンづまりだろう。
     そのばあい、薬はきかず浣腸も役に立たない。
     最後の手段は指でホジリ出すことだ。素手でもよいが、薬局にツバつきの指サックがあるから、それを使うと工合がよい。
     油かバター、あるいはワゼリンを塗って、肛門からソロソロ入れると、すぐそこに便塊がいっぱいつまっている筈だ。
     それを、無理せずにホジリ出す。出すほどに、上からおりて来るから、根気よくやることだ。
     かなり出たところで浣腸するとよい。一月ほどしてからだったが、
     「すぐ電話してやらせた。ずいぶん痛がり失神したそうだが、それいらい気もちよくなり、食事もソロソロできだした」
     とのことだった。
    (57・2)



4-6. 毎日快便

    新庄市 M.O. 

     その後体の調子が良く、毎日快便(前は便秘がち)でとてもおなかの中がすっきりです。血圧はその後はかっていませんが、体重55kgから50kgにするのは相当むつかしく、毎日ヘルスメーターとにらめっこです。イモ・豆・ナッパの食事、誘惑もありますが頑張っています。来春はケールを栽培したく思っております。



4-7. 健康相談室 膵炎でなく便秘

     医学博士 遠藤 仁郎 

     32才の主婦。みぞおちから左へかけてかなり強い痛みがつづいている。昨年は、正月のいそがしい、気をつかうことの多いときに強かった。膵炎をうたがわれ、いろいろ詳しい検査をうけたが、特別なことは見つからず、精神的のものかも知れないと、安定剤をもらった。
     4月ごろから軽くなり、病院へも来なかったが、今年も、また、正月前後から痛みがつよくなっている。よくふとっており、血色もよい。なるほど、みぞおちから左へかけて、ちょうど膵臓の部分に圧通がある。しかし、右側にも、下腹にも、いや、ほとんどいたる所が圧えると痛む。どころか、腹の皮だけをつまんでもひどく痛む。これは、皮下脂肪の痛みで神経が感じやすい証拠だ。

     そこで、痛みの性質や食事との関係をきいてみると、食後すぐ、食べ終るか終らぬかにキュウっと痛む。夜のは夜半から明け方にかけてのことが多い。俳便は朝のことが多いが、夜間ガスがよくたまり、くるしいこともある、とのこと。
     そうだと、おそらく、この痛みは膵臓のものではなくて、大腸から、つまり、便秘のためだ。食事して胃がふくれてくると、大腸に、大便をおし出そうとする運動がおきるが、便秘して便がたまっていると、それが強いので、感じやすい人では、食後すぐの痛みになる。ガスがたまるのも便秘のためで、夜半や明けがたにかけて腹がはったり、痛む。こういう大腸からの痛みはふつう、みぞおちあたり。または、少し左よりに感じられる。膵臓の痛みも、同じようにみぞおちから左へかけて感じられるので、チョットまぎらわしいわけだ。
     そこで、初め、膵炎がうたがわれたのだろう。もっとも、大腸からの痛みは、膵炎のものほど強くはないので、膵炎を思わせるほど強かったのは、もともと感じやすいたちだからだろう。そして、詳しい検査をしても特別の変化がなかったというのも、この痛みが膵炎のためでないことを示している。

    対策
     そこで、とりあえず、痛みにたいし、懐炉であたためるのもよかろうが、根本的には、毎日便通があるよう、また、朝だけでは十分出きらないようだから、もういちど寝るまえに出す習慣をつけること。(しかも、薬によってではなく、食べものと運動とで。)

    食べもの
     なるべく繊維の多い完全食にすること。――野菜、山菜、海藻類ことに良質ナッパを十分そえ、青汁は少なくとも3〜4合(もとのナッパ750〜1キロ)以上のむこと。糖分をできるだけへらす。菓子や甘いジュースがすぎ、味つけの砂糖がすぎると便秘しやすくなるから、間食はくだものにし、おかずの味はうすく。コーヒー、紅茶などは砂糖なしにする。

    運動
     つとめて運動する。とくに腹の皮の運動やマッサージ(排便時にやるのがもっとも効果的)。通じ薬のように、すぐには効果はあらわれないが、熱心につづけているうち、やがて、毎日快通するようになり、ながい間の苦痛も氷解するだろう。

    (55・2)



4-8. 少しでも多くの方々に

    東大阪 Y.K. 

     昨年、勝原先生の養正会の一夜研修会に参加。山口博士のご講演でケールを知りました。
     会から朱子をいただき、3階の屋上の畑でつくり、毎日青汁を3合づつのんでいます。頑固な便秘がよくなり、たいへん快調です。
     青汁読本、イモ・マメ・ナッパ・青汁の本も読ませていただき、玄米菜食で74才の今日も元気で、寸暇を惜んで働いています。
     8月18日と9月4日に東京TBSテレビから取材に来て、24日と8日に放送されました(姑の自然食と題して)ので、あちこちから電話でいろいろたずねられ、種苗等もさしあげて、ご恩がえしのつもりで、させていただいています。よいことを少しでも多くの方々にお教えして、喜んでともに幸福になっていただきたいと余生を送っています。

    (58・9)



4-9. 便秘がなおった

    岡山県 K.H. 

     おくっていただきましたケールの種、さっそくまき、いま1ヶ月まえより青汁ができるようになりました。この青汁で、困っていました便秘がなおり、とてもよろこんでおります。



4-10. 青汁で便秘

     青汁をのむとたいてい通じはよくなる。
     時には下痢することがあるほどだ。
     しかし、時に反対に便秘することがある。
     大腸には、

      (1)、水分を吸収して糞塊をつくるはたらきと、
      (2)、それを排出するはたらき

     とがあるが、青汁をのんで便通のよくなるのは(2)のはたらきがよくなるためであり、便秘するのは(1)のはたらきがとくによくなるからだろう。



4-11. 快便になった

    名古屋市 T.A. 

     ここ数日間、まったく食欲なく、少し食べれば出血(大腸かいようか)ひどく、貧血となり、寒く、夜もねむれない日がつづき、6キロもやせました。
     ピロサン15mlを、多いときは1日6〜8袋のみ、食事がわりとしてきました。
     それまでのひどい便秘がとても快便となりました。
     あたりまえ(野菜不足)のことなんですが、いちばん大切なことなんですね。
     食欲も少しでてきました。
     空腹時と食事をして40〜50分たつと、腹がやけるような感じがありましたが、これも、少しおさまってきました。



4-12. 1ヶ月にもならないのに

    東京都 S.O. 

     青汁をいただきだして、まだ1ヶ月にもならないのに、お腹のはりもなくなり、便秘がちでしたのがすっかりよくなりました。
     家中のものがのんでおります。



4-13. みな好調

    岡山県 T.O. 

     飲みだして約3ヶ月たちました。おかげさまで便秘がよくなり、とてもうれしく思っています。80才すぎの父にも顆粒を買ってあげたところ、3〜4時間毎のトイレで悩んでいたのがよくなったと喜んでくれ、この上ありません。姉も兄も飲用して、胃だの、心筋梗塞も調子よく、青汁の成果だと思います。



4-14. 体質改善できるか

    高崎市 K...M. 

     65才です。便秘で悩んでおりましたが、この青汁(顆粒)をいただいてから、毎日快便になり、ほんとうに楽になりました。つきまして、小学1年と4年の子供が鼻炎のため、カゼをひきやすく、野菜を好みませんので、この青汁をいただきましたら体質改善ができますでしょうか?
     それにはどのくらいのませたらよいでしょうか?
     カゼひかなくなります。こどもでも4〜5袋は必要でしょう。



4-15. 過長結腸症

     医学博士 遠藤 仁郎 

     56才の女性。20年も前からの便秘ぐせ、初めのうちは数日〜一週間に一度くらいだったが、しだいに亢じ、10日も出ない。「去年子宮筋腫とわかり、そのためかも、と手術をうけましたが、少しもかわらず、今では二週間に1回薬で出していますが、それもだんだんきかなくなっています。主治医からは、大腸がながくなっている(過長結腸症)ためだから、手術でもしなきゃあ、といわれています。」「だとすると、このままにしておけば、ますます伸びまたひろがり、しまいにはバケツ一杯もの便がたまる。といったようなこと(巨大結腸症)にもなりかねません。そうなると、どうでも手術しなきゃあならんでしょうが、今のところ、まだそれほどでもないようですから、切らずに何とかならないかかんがえてみようじゃありませんか。」「どうすればよいんですか?」「それには、排便のくせをつけることと、腸の筋肉を強めて運動能力をたかめることです。

    排便の習慣
     初めのうちは薬でも浣腸でもよろしいから、ともかく腸をからっぽにし、その後、できるだけ便をためないようつとめることです。便意を催おさないから、とほっておくのがいちばん悪い。便意があってもなくても、また、排便に成功してもしなくても、必ず毎日トイレにゆき、排便を試みること。

    運動
     といって、ながい間の習慣で腸は怠けてしまっていますから、外から刺戟して運動を促がしてやります。全身運動、ことに腹部中心の前後、左右の屈伸、あるいはひねり運動など。また、腹を走らすといって、腹壁をペコペコ動かしたり左右にゆさぶる運動。あるいは腹部の按摩。さすったり、もんだり、叩くなど。これらは、いつやってもよろしいが、ぐあいのよいのはトイレで排便のときで、とくに腹を凹ますとき力を入れて走らすのが効果的のようです。

    食べもの
     食べものには二つのねらいがあります。その一つは、便の分量をふやして、腸を内から刺戟し、運動を促がすことと、便質を軟かくして排出を容易にすることで、そのためには繊維をうんととることです。繊維が少ないと、便の量が少なくて運動の刺戟にならないうえ、かたくなってしまって出にくくなるからです。も一つのねらいは、栄養を正しく(安全化・完全化)して、血をきれいにし、腸管のはたらきをよくしようというもの。

      安全化
       すべての食べものは、なるべく安全なものをえらぶこと

      完全化
       とりすぎているカロリー源・蛋白源をへらし(主食、蛋白食品をひかえ)不足がちなミネラル・ビタミン源(野菜、くだもの類)を多くして、栄養のバランスを完全にすることですが、そのためには、それら(ミネラル・ビタミン類)のそろって多い良質ナッパ類を十分に摂ることです。

    イモ・マメ・ナッパ・青汁食
     こうした意味で、主食には、白米飯や白パンはさけ、繊維やミネラル・ビタミンの多い玄米、黒パン。さらによいのはイモ類。蛋白食品には、同様、肉魚の切り身よりは小魚。もっともよいのは大豆。それに、良質ナッパを主とする野菜・山菜・海藻・果物類をうんとそえ、調理は簡単にし、味つけはうすく、青汁も飲む。つまりイモ・マメ・ナッパ・青汁食が適当ということになります。

    食事は?
     「ところで、あなたの食事は?」
     「つとめて野菜は摂るよう心がけていますが、ナッパ類は多くありません。味はどちらからというと濃い気味で、甘いものが大好きです。」
     「それでは便秘がなおらないのも、腸がよわくてのびているのも至極当然。おそらく、そうした食事のあやまりのための血のにごりが根本の原因でしょう。とくに問題なのは糖分のとりすぎとナッパの不足。糖分は、栄養のバランスをみだすだけでなく、ビタミンB1の不足をまねき、腸の筋肉をよわめるので、甘いもの(菓子、ジュース、味つけの砂糖など)がすぎていては便秘はよくなりません。
     次はナッパの不足で、ナッパとくに良質ナッパ類は、一般食に不足しているミネラルやビタミン類の最有力給源であり、繊維にもとんでおり、これらの補給にとってもっとも大切なもの。少なくとも400〜500グラム、あるいはそれ以上が必要(便の量や質で加減)で、なるべく多くを生で、サラダにして食べたり、ミキサー粥にして飲み、青汁にもして飲むべきです(これも多いほどよろしい)。ですからこの二つがさしあたっての課題、難問解決のカギといったところではないでしょうか。
     とはいえ、言うはやすく行うは難し。ずいぶんまどろっかしいことですし、それをやりぬくには並々ならぬ覚悟と努力が必要。決してなまやさしいことではありません。けれども、ねばり強くつづけていれば、やがて、しだいに調子がついてくるでしょう。手術の方がはやいかも知れませんが、切ったりはったりするよりは、やはり親からもらったからだの方がよろしい。切らずにすめばそれに越したことはありません。半年、一年、二年と、ともかく頑張ってみ、それでもダメなら、それからにしてもおそすぎはしないでしょう。切るのはいつでも切れます。」
    (59・3)



4-16. コンクリートのような便

     医学博士 遠藤 仁郎 

     「痔を患っておりまして、ヒサヤ大学堂の不思議膏と金鵄丸を一年半使用いたしましたが、なかなか思わしくなく、結局、手術となりました。その後も便秘が重なり、金鵄丸を一日120粒のんでも出ず、下剤をかけたりしておりました時、青汁がよいと聞き、今年5月中旬よりケールの青汁をのんでおりました(朝夜で2合程)。
     ケールがなくなりましたので11月より東京の顆粒を一日7〜8袋のんでおります。
     ほかにキャベツや人参をカスも一緒に毎朝1合、ある時は夜も一度のみます(顆粒も一緒に)。
     それでも、いまだに便がかたく、半日おくれるともうコンクリートのような便で、浣腸をし15分してもやわらかくならず、死もの狂いで力んで出しております。
     入口のコンクリートのようになった便がいくらか出ますと、あとは芋をたべてありますので、いくらかやわらかいのが、肛門にひっつくくらいどっさり出ますが、30分くらい時間がかかります。
     直腸癌かと思ったりしますが、59年6月のファイバー検査では異常なしでした。腸がふつうより長く、ねじ曲っているとのことでした。
     食事は芋・豆・ナッパ・果物類にかえました(今まで10年くらい玄米を時々食べていました)。年令50、体重49.5、身長157。
    (59.12)

     こういうばあい、いくら気ばってもダメ。下剤も浣腸もききません。
     コンクリートのようにかたまった便が出口をふさいでいるのですから、まず、それをとり除いて出口をあけることが先決です。薬店に行くとツバつきの指ぶくろがあります。
     それを指にはめて油をぬり、肛門にさし入れ、コンクリート・ブロックをほじり出すのです。
     気ばると次々に出てきます。それをとり除くと、あとは、あなたのおっしゃるとおり、中の比較的やわらかいのが、ぐあいのよい時はドっと出てくれます。
     次に、コンクリートのようにかためないこと。腸の中の便は時間がたつにつれて水分が吸収され、しだいにかたくなります。そこで、そうならないうちに、早め早めに、便意があっても無くても、適当な時間をみはからって排便するようつとめることです。
     また、便をやわらかくするためにはイモ・マメ・ナッパを主としたカスの多い食べものにすること。
     腸のはたらきをよくするためには栄養のバランスをよくしなければなりませんから、良質ナッパを食べ青汁をのむ(多いほどよろしいが、繊維の補給の意味では、なるべく多くカスごと飲むべきです)。
     腸の運動をすすめるためには、つとめて運動、全身とくに腹の皮の運動を励行すること。
     腸の運動を妨げるものをつとめてさけること。その第一は糖分。菓子やジュース類はやめ、味つけの砂糖もできるだけ少なくすること。
     次に穀類ことに米(白米飯)、中でもモチ米(餅、オカキ)。これら糖や穀類の害をへらすのにいいのがビール酵母(エビオス)。
     うんと食べる(薬屋で売っているが、薬ではなくむしろ食べもの、一日30グラムくらいのんでみる)。このようにして便通がうまくつきさえすれば、痔が悪くなることもありません。
     まことにまどろかしいことで、薬や手術といったぐあいにはゆきませんが、気永に根気よくつづけていれば、やがて明るいたのしい毎日がもてるようになるでしょう。ともかくがんばってみてください。
    (59・12)



4-17. 頑固な便秘が

    山梨県 H.H. 

     暮よりひきつづき食養生をいたしております。一応おせち料理は用意をし、三ヶ日家族にはお雑煮を食べさせ、私だけは一生懸命こらえてまいりました。おかげさまで、大分、便の出もよくなったように思います。朝食をすませ、15分後くらいにトイレに行くのですが、30分かかりまして、これが何とも気持ちよく排泄され、こんな嬉しい(天にも昇るうれしさです)ことはございません。一日4〜5回まだ行きたく、後の方はあまりうまく行きません。どうかすると脱出(肛門)、指でおさえお風呂でマッサージをしたり。やはり、お湯であたたまるのが一番のようです。顆粒を14〜5袋のむのはなみ大抵のことではございません。

    (60・1)





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