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医療と医者・療法・長寿法インデックス | |||||||||||||||||||
医療と医者・療法・長寿法(1) |
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医療と医者・療法・長寿法(2) | |||||||||||||||||||
医療と医者・療法・長寿法(3) | |||||||||||||||||||
医療と医者・療法・長寿法(4) | |||||||||||||||||||
医療と医者・療法・長寿法(5) | |||||||||||||||||||
医療と医者・療法・長寿法(6) | |||||||||||||||||||
1. 皆様におうかがい | |||||||||||||||||||
三田尻 H.H.
自分のしておることをいかにも正しいよいことのように申し上げるのは失礼でもあり実は恐縮でありますが、会からのおすすめもあり、又原案として、私のモルモット生活を御批判御指導仰ぐことも無意義であるまいと、これも自分の一人ぎめで……。
自戒 度外れたことをしなければ、度外れたことは出来ない。 人なみ(多数決)の白米をタラフク食っていては人なみ(並)の70才も生きれば上の部だ。 お釈迦さまは人生120、80、100は下寿中寿と仰せられたが、今日の科学を以ってしてはキット150とか200とか仰せられたにちがいない。 神の子日の子、万物の霊長人間は、70、100で終るチッポケなものではない筈だ。 90や100はまさに青年。 いざ我は……裸で行こう 青いもの食おう みどりを飲もう 昭和34年10月29日快晴。朝6時45分、
只今日の出を拝して帰室。80才 ひこしろう。 |
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2. 私の健康法 | |||||||||||||||||||
東京都 M.E.
明治7年陰暦6月12日生れ、戸籍面は12月2日ですが、出生届を怠ったのでしょう。
遠藤博士の著書緑葉食青汁の話、青汁読本、青汁体験集は全部熟読しまして効果の偉大なるこ能く知悉致しました。又健康と青汁月刊毎月頂いて居りますので、私拝読すみ次第、友人知己に回読勧誘して大変悦ばれています。私の孫は孫の母が自宅で造り2年余飲み続けて居ります。茲に感謝申上げます。 |
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3. 医者と弁護士が一番悪い | |||||||||||||||||||
大阪市 山田守之亮
1、大分前のことですが、某有名全国新聞記事の某氏の話のなかに、他の記事にことよせて、それとなく喘息が大阪の名医によって治った、との報告がのせられてあり、私も関心のある事故、新聞社で、其病院を聞き出し、訪問しました処、有名外科病院(主とし整形外科)の院長博士自身説明に出て来られ当の記事をのせられた方も同席して、葉書や手紙による聞き合せ何十通を見せ、又其特殊注射薬の神秘的発見経過など、多忙な時間をさいて30分程説明。私の職業、支払能力なども探った上、何月何日、本院で患者を集めて同時に施術するから御出なさいとの事。そこで、かんじんの治療費を聞くと、1回6千円、十数回で全治を引受けるとの事。そして、施術の2日前には再び案内状が来ると云う親切さです。色々な点で、何だか「サクラ」を使ったニオイがしましたから、私は行くのを止めました。 |
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4. 大豆 野菜を多く | |||||||||||||||||||
東北大 K.
長寿の秘法を発表 東大医学部田坂定孝教授の話 この具体的な資料と結論は老人医学の研究者すべてにとって非常に参考となる。20年前には老人医学の研究者はほとんどいなく、そのころからの長年の労苦の結晶で頭の下がる思いがする。 35・11・13 山陽新聞
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5. 長寿と食習慣について(1) | |||||||||||||||||||
東北大学教授 S.K.
大豊作と米食 (1)長寿村では食生活に必ず魚か大豆かが豊富である。大体から見て大豆の特産地は、長生き村であります。此れは動かすべからざる事実で、前述の隠岐島は魚と大豆と両方とも多い。 (2)長寿村では目立って野菜が豊富に食べられている。例えば富士山の北、海抜1,000米の所、富士五湖の真中の西湖(サイコ)の近くに鳴沢村があります。此処は昔から壮丁検査に秀れていて、即ち甲種合格が揃っていましたので戦時中有名になりました。 処が此の村が玉蜀黍を主食にしている変った所であります。 そこで玉蜀黍が主食だから健康であると世間では評判されました。 長寿率を調べると長生きが多いのであります。 即ち健康でそして長生きの村である事が判りました。食生活を調べて見ますと、此所は魚もない(あっても煮干位で、客があれば出す程度)、しかし甲州きっての大豆の名産地で良質しかも多いので、自然味噌を多く食べる。 そして味噌汁の中に野菜をたくさん入れている。 普通吾々の家庭では、味噌汁は煮てしまうと中味は水面より低くなるが、此の村の味噌汁は煮ても野菜が水面の上に頭を出している。 しかも一回に6杯も食べるのが伝統です。 大人の味噌の食べ方は1日に50匁で恐らく日本一でしょう。 此れが先祖代々の八升鍋という鉄鍋で煮る。即ち大豆と同時に野菜を沢山食べている。 更に野菜の種類に就て見ますと、長寿村に共通しているのは次の3つが豊富に食べられているという点であります。
(2)かぼちゃ、 (3)長芋。 トマト、ホウレン草になると事実としては殆ど見当らない。 尚一例に過ぎないが、岩手県で稗を主食にしている村で有名な有芸村(ウゲムラ)がある。 釜石の近くの山の中で、大して高くないが交通が不便で、世間の人はよくよくの用事がないと行かない。 曽て小泉軍医中将が稗食の研究に行かれた事がある。 此の村が稗を食べ、しかも壮丁の体格が良いので評判が高かった。 長寿率を見ると岩手県で一流の長寿である。 此の村では大根の葉を他の生野菜と同じように食べている。 栄養学上良い筈である。大根葉は貯蔵野菜として食べる地方はあるが生野菜と同じ様に食べるのは未だ見た事がない。 此の村は又豆腐を豊富に食べるのが実に目立っている、固い豆腐で(繩で縛れる)、昔からの云い伝えで「山の魚」だと云っている。 自分の家で作るので、嫁入する時には作り方の練習をしてゆく程である、野菜の中でも之等のものが長寿村で共通に食べられている事実は忘れてならない。 |
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6. 長寿と食習慣について(2) | |||||||||||||||||||
東北大学教授 S.K.
(3)米の偏食、大食の食習慣のある村は必ず例外なく短命である。
山形県の北の端「即ち奥羽本線の山形県の一番北にある駅」に及位村(ノゾキムラ)がある。 此所は県下第一の短命村で、長寿率は女1.1%(全国平均3.2%)である、此の地は山地が多く而かも米も不足である、かかる所は普通短命でない筈なのに県下一の短命村であるというのは不思議だと思って何回も行って調べて見ると、此所の食生活は米の偏食、大食の代表的な所であることが判りました。 此所は林業に力を入れて食糧生産の方には力を入れない、直ぐ隣が米産県であるので、米は外部から入れて沢山食べるが、野菜は作りもせず又買いもしない、米以外はすべて極端に不足しているので米を実に大食している、大人は平均7合も食べる。成程短命な訳だと了解出来る。 (4)主食に就ては一定した結論が見出せなかった、世間では雑穀を食べているところは長命だと云われているが、所謂主食と云うものに就ては一定した結論が見出せなかった、要するに主食は何でもよいということになる。 (5)海藻、個々の種類は一先ず置いて、要するに此れを常食する習慣の所は之を食べない所より長寿者が一段と多い、至る所で此の事実が見られる。 内容を見ると海藻を常食する地方は脳溢血が著しく少い、若しあっても若い中に起らない高齢になってから起る。 秋田県は反対で、此所では短命の直接の原因、即ち70歳以上まで生きるのを減らした直接の原因は主として脳溢血である、40歳代から之が俄然多くなる。 此の発病の年齢は着眼すべき大切な事である。 今迄、脳溢血死亡/総死亡、指数が一般に使われているが此れは脳溢血の年齢を考慮に入れていないので、此れだけでは不充分である。 忘れてならないのは発病の年齢期である、秋田県では之れが40代から続々起っている、秋田県の人は、40の声を聞くと脳溢血で倒れる事を連想する位で、40歳になると脳溢血が多発するのが常識である。 多い例を云うと、秋田県の米作地帯である大曲町附近の村々では総死亡でなく大人だけの死亡を見ると、之れは私の見方ですが、20歳以上で死亡したものに対する脳溢血即ち、脳溢血の死亡/20歳以上の死亡が驚く勿れ49%である。 即ち大人になって死亡する者はその半分が脳溢血死である。 兎に角脳溢血に就ては単に数だけでなく、若い中か高齢になって起るかは注意すべきもので、此の点で秋田県の脳溢血は非常に悪性である。 鳥取県、島根県は長寿だが、全国的に見て脳溢血が多い、然し此れは単に総死亡に対する率に就て見たのであって、此の両県は高齢者が多いから老人病である脳溢血が多いので言わば有資格者が多いからである。 ですから御目出度い脳溢血だとも云える。 此れに反し、秋田県は若い中に脳溢血で死亡する者が多いから其の結果として70歳以上生きる人が少いのである。 即ち悪性の脳溢血だと云うべきである。 以上は私が過去10年余り各地を歩いて調査し得た事実から主観を加えずに引き出したもので、之れだけは動かし得ない事実として自信を以て紹介出来るものであります。 |
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7. 火傷の氷水療法 | |||||||||||||||||||
8年前に、Los AngelsのDr.Alex G.Schulmanは、煮立ったグリースに彼の手を突っこんだ。彼はその火傷した手を傍にあった氷水の中に浸したところ、痛みがとまり、治癒もはやいことを見出した。それ以来、150人の患者を、この氷水療法によって治療して、これが、全身の20%までの火傷には、もっとも良い応急処置であるとして推賞している。痛みは速やかに去り、火傷につづいておこる炎症に対しても、この氷水の阻止効果は大であると彼は述べた。 (メジカルダイジェスト No.54.1961)
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8. 長生き食 | |||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
長生きできるかどうかということは、たしかに、一つには生れつきによるようです。 栄養学では、健康で長生きするには、ビタミンやミネラルが多いのがよい、といわれています。このビタミンやミネラルは、力や体温のもとである熱量源や、血や肉のもとである蛋白質などの体内処理(代謝)をよくする成分ですから、多ければ多いほど代謝はうまく行われ、それだけに食物も節約される結果ともなります。 また、それだけに、からだのうける負担はかるく、消耗は少く、したがって長もちするというわけです。これを機械にたとえてみると、ビタミンやミネラルは、動力源である燃料をもやすために必要な空気。あるいは機械をうまく動かすために必要な潤滑油といったものです。 空気が十分にあれば、燃料は完全にもえるので、燃料は少くてすみ、ススも出来ません。そして、潤滑油が十分であれば、摩擦なく、うまく運転するから、機械の調子はいつもよく、磨り粍りも少い。したがって長くもつ、ということになります。人間の栄養も全くこれと同じ道理です。 ですから、健康で長生きするためには、なるべくビタミンやミネラルのそろって多いものを摂り、それらの少いものは、なるべく控えるようにすべきです。 ところで、食べもののうちで、ビタミンやミネラルのそろって多いものの随一は、質のよい緑のナッパ類です。 ありふれたダイコン葉(飼料用のカキバダイコンの方が食べよい)、カブの葉、コマツナ、ミズナ、アブラナ(飼料用のレープ、CO)、ケール(飼料用のものでよい)、キャベツやハナヤサイの外葉、パセリ、シソ、ニンジン葉など、特によいものです。 しかし、多くの果物や白い野菜はもとより、ミカンや黄色菜にしても、ビタミンやミネラルはさほどよくそろってはいません。そして、もっとも少いものは、精製された糖類、油類、アルコール、澱粉などで、穀物や肉類もだいたい乏しいものです。 白米にはとくに少く、玄米や麦、雑穀、豆、芋などは、ややよろしい。蛋白食品では、肉類にはとくに少いのですが、全体食べられる小魚類とか、内臓や卵、乳などにはやや多く、大豆も仲々よい食物です。 そこで、主食はなるべく少くし、しかも白米よりは玄米、せめて粗搗米、むしろ麦、雑穀、豆、芋を食べること。蛋白食には、肉だけよりは小魚、内臓、卵、乳、大豆。そして、出来るだけ多くの良質ナッパをそえ、それも、なるべく多くをナマで食べる=緑葉食、食卓の緑化(食べにくければ、すりつぶしてしぼり汁にしてでも飲む=青汁)とよい−程度は、大便の色が青味をおびるくらい=くその緑化−ということになります。 なお、調理は咀嚼能、消化能に応すべきですが、なるべく簡単に。自然のまま、または、なるべく自然にちかいかたちで食べること。味はつとめてうすくし、よくかむこと。菓子や酒やタバコはひかえめ。またすべての食品は純正であること。いろいろの薬品や色素のはいっている加工食品や貯蔵食品はつとめて避け、果物や野菜は下肥や農薬の心配のないものでなければならぬことはいうまでもありません。 これは、一口にいって、自然食にかえることであり、昔から、健康長寿法としていわれている「粗食少食」と全く相一致するものであります。 そして、その中心になっているものは緑葉の生食(青汁)、というわけですが、問題は、こうした良質材料を、いかにして、年中切らさぬように供給するか、ということです。 これこそ、長生き食のもっとも大切な課題であり、また秘訣だ、といってもよいのではないでしょうか。 | |||||||||||||||||||
9. 変った原料の乳酸菌 | |||||||||||||||||||
鏡野町 J.W.
大分昔の話ですが、私の親戚に一人の老人がありました。 | |||||||||||||||||||
10. 私の健康法 | |||||||||||||||||||
平戸市 T.N.
私は多年、煙草がきらいなので、休憩中は、知らず知らずのうち木や、草の葉を口に入れては噛み居るうちに、自然に色々の葉の味を知り、近頃、仕事中、かわくと葉をよく噛みしめ汁をのみこみカスを吐き出す、ということをやっていましたが先生の、著書によって、多年、お医者様にもご厄介にならず、風邪一つかかりませず、元気で、余り疲れませんのも、うなづかれました。 (36・10・30)
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11. 医療と薬 | |||||||||||||||||||
お医者さんの会合で、日本人は薬を乱用しすぎる、ということが話題になり、つぎのような批判や意見が出た。病気をなおすのは自然の力であり、医師は回復を助けるのである。 (F)(毎日 38・10・1より)
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12. 咳の妙薬 フユイチゴ | |||||||||||||||||||
須磨 K.N.
山野に自生する冬苺(フユイチゴ)が咳一切の妙薬であることは、全くおどろくべきものがあります。 | |||||||||||||||||||
13. 肝臓マッサージ | |||||||||||||||||||
肝臓のはたらきをよくするのに、肝臓マッサージとでもいいますか、こんな方法もあります。
肝臓を上、下から圧しもんで、血行や胆汁の流れをよくしようというもの。 呼吸にあわせて 腹式呼吸で息を吸うとともに、肝臓を強く下へおす気持で、気ばり。息を吐くとともに、肝臓を上におし上げるつもりで、力を入れて腹をへこます。胸式呼吸で、息を吸うとき、肝臓をおし上げるつもりで、力を入れて腹をへこまし、息を吐くとき、肝臓をおし下げるように、腹に力を入れる。 呼吸と無関係に また、同様のおし下げ、おし上げる運動を、呼吸と関係なくやる。いずれも、一度に10回〜20回。いつやってもよし、何度やってもよろしい。暇なとき、思い出した時、何回でもやっておく。肝臓だけでなく、胆嚢や冒腸のはたらきもよくなるし、腎臓や脾臓にも多少の影響はあるでしょう。肝臓や胆嚢の病気には、便通のよいこと、尿利のよいことも大切ですから、その点でも無駄ではないわけです。 二、肝臓部の震動 その他、肝臓部を叩いたり、ゆさぶったり、震動をあたえるのもよろしい。
肝臓部というと右胸下部です。この部を前、横、後から、握り拳でもよし、平手でもよし、指先だけでもよろしい、トントンと軽くたたく。肝臓部をゆさぶる、肝臓部にあてた手でおしゆさぶる。肝臓をゆさぶるつもりで横隔膜を上下へ動かす=腹の皮を走らすように、はやく動かす。震動器(バイブレーター)かける。 |
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14. 養生の方 | |||||||||||||||||||
養生の方、
行くも疾く歩せず、 耳は聴を極めず、 目は久しく視ず、 坐するも久しきに至らず、 臥するも疲るるに及ばず。 寒に先だちて衣、 熱に先だちて解き、 飢を極めて食ふことを欲せず、 食ふも過飽せず。 渇を極めて飲むことを欲せず、 飲むも過多ならず。・・・・・・・・・ ああ甚だ労し甚だ逸するを欲せず。 起ること早く、起ること晩きを欲せず。 汗の流るるを欲せず。 多く睡ることを欲せず。 車を奔らし馬を走らすことを欲せず。 目を極めて遠く望むことを欲せず。 多く生冷なるものを啖ふことを欲せず。 飲酒して風に当ることを欲せず。 数々沐浴することを欲せず。・・・・・・・・・ 冬に温を極めんことを欲せず、 夏に凉を窮めんことを欲せず。 星下に露臥せず、 眠中に肩を見さず。 大寒、大熱、大風、大露、皆之を冒すことを欲せず。 五味口に入るに偏に多きことを欲せず。・・・・・・・・・(抱朴子) 養生の害ニあり。元気をへらす一なり。 飲食、色慾、労働を過せば元気やぶれてへる。 飲食、安逸、睡眠を過せば滞りてふさがる。 耗ると滞ると皆元気をそこなふ。 養生の術は、先づ我が身をそこなふ物を去るべし。 身をそこなふ物は内慾と外邪となり。 内慾とは飲食の慾、好色の慾、睡の慾、言語をほしいままにするの慾、喜怒憂思悲恐驚の七情の慾をいふ。 内慾をこらへて少くし、外邪をおそれて防ぐ。 是を以て、元気を損はず、病なくして、天年を永くたもつべし。 養生訓
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15. 笑い | |||||||||||||||||||
わらい運動ガス交換はさかんになり老廃物は追い出されるから、血はきれいになる。 「笑いはよい血をつくる」(伊 俚諺) 腹腔内にうっ滞している血が駆り出され、心臓の活動は活発になって、からだ中をきれいな血がかけめぐる。 腹筋と横隔膜の強い動揺で、胃腸、肝臓、腎臓など内臓の機能はたかめられる。 腹がへって食がすすむ。便通もよくなる。そして気分は明るく朗らか。 そこで 「笑えばふとる」(英俚) わけだし、「笑う門には福が来る」 わけだ。 |
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16. 制度病 | |||||||||||||||||||
水野 H.M.
先年、アメリカのロックフェラー研究所のデュボス博士をたずねたさい博士は開口一番こういった。
デュボス博士の考え方は、一見いまの医学をややぼうとく?したかのような感さえある。だが、よく考えてみると、たしかに一理あるようにも思える。人間の寿命は戦後日本では20歳近くものびた。だが、病気は一向に減る傾向はなくむしろふえている。疫痢、肺炎などで死ぬ人は減り、結核は不治の病ではなくなった。しかし、がん固な老人性結核や、耐性を持った赤痢の健康保菌者や、症状のでない淋病というようなものがかわりに生まれている。 それだけではない。自殺はいぜんとして多いし国民の1割はノイローゼで、1割は胃腸の不快を訴えている。40すぎになって極端に太る肥満病は各国ともなやみのタネである。交通事故によるケガ人はふえる一方である。このようにみて来ると生活が豊かになり、バカンスをおう歌するほど、別の病気がやって来るようにさえ思える。 スウェーデンであれだけ社会保障が行き届いて何一つ将来への不安がないのに、自殺とアルコール中毒と精神病の増加に困りはてている。“胎児から墓場までの保障”が逆に不幸を生んでいるというのはなんと不幸なことか。アメリカでは自動車の台数の増加と肥満病の増加のカーブが一致していて、しかも一方ではゴルフ族はそのカーブに比例してふえているという。こうなると、文明が病気をつくっていくとさえいえそうである。 デュボス博士の話はつづく―。
かっては顕微鏡の世界のなかにいた医学は、現代では、いやでも社会と密接な関係をもたざるを得なくなってきたようだ。「制度病」とよばれる一連の重症をどう救うかは、これからの大きな課題である。 (医事評論家)
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17. 疾病治療偏向医学からの脱皮の必要性 | |||||||||||||||||||
小田原女子短期大教授 N.H.
抗生物質をはじめ諸種近代医薬の開発、衛生知識の普及、衛生行政の徹底化等に支えられ、結核死亡率・乳幼児死亡率は著減し、平均寿命は著しく延長してきた。かつては不治と諦められた結核患者も、今では一応の社会復帰をすることが当り前のようになり、諸種法定伝染病発生数も激減し、青少年の体位も大変向上してきた。 |
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18. 89才岩滝さんの健康長寿法 | |||||||||||||||||||
倉敷の青汁教室には時折珍しい来客がある。
昼は、青汁4合、クラッカーまたはチーズ少々。夕は、玄米飯4分の1杯、トウフと各種の野菜をどっさり入れた、うすいミソ汁2杯。こうした食物が、ドロドロになって自然にノドに流れこむまで、自分のペースで、ゆっくりと、しっかりとかむのである。 もし、そこまでかみきれずに、形のあるものが残れば、口から出して、のみこまないのだ。それは、ひとつには、総入れ歯であるからだ。30年ほど前から歯が悪くなり、20年ほど前に総入れ歯にした。なお、酒は、いっさい口にしないことにしている。父が大酒家で家族を困らせたので、若いときから、みずからそう誓ってきているのだ。タバコは、ナマイキ盛りの青年の頃から、すっていた。その後、度々やめようと、いろいろ努力したが、どうしても、やめきれなかった。が、35才のとき、結婚するため日本に帰ったとき、兄も弟もやめていたので、みずから深く恥じ入って、堅く禁煙を決心し、それ以後は、いっさい口にしていない。 運動の概要 こうした食養生と共に、ほどほどの運動につとめている。朝起きて、まず冷水マサツをする。それから1時間か1時間半、散歩をする。そして朝食をとるのだ。こうした日課のほか、つとめて用事をつくって外出する。そして、ぜひ必要でない限り、テクテク歩くことにしている。 同胞に対する奉仕 こうして健康をはかっているのは、ほかでもない。まずもって、自分自身、心身ともに快適であることを楽しむためである。また、病気をして家族や友人に迷惑をかけないためである。さらに重要なことは、健康な体で、人々に何か役立つ仕事をするためである。生来頑丈な体でありながら、65才をすぎて、だんだんあやしくなったのは、美食と運動不足に陥ったからではあるが、それまで精出していた仕事をはなれたからでもある。生計上働く必要がなくなったからといって、なんぞ人に役立つ仕事までも怠ったので、生きていく張り合いを失なったからである。 そこで、80才をすぎ、再度健康を回復してからは、これを深く感謝すると共に、仁木先生の「健康への道」と、遠藤先生の「健康と青汁」や青汁キカイなどを在米日系人に宣伝販売して、同胞の健康長寿に奉仕し、大いに生きがいを味わっている。 もう年だからといって決して養生を怠らない ところで、人々だれでも、病気をすれば、とかく医療ばかりにたよって、みずからつとめなければならない養生を怠り易い。とくに老人となれば、「もう年だから」といって、まともな養生を怠り、「もう長くはないから」といって、すきなことをすきな通りにして横着になり易い。 ときには必要な医療さえも怠ることがある。だが、養生の仕方には、年令のことを考えねばならないが、養生そのものには年令の制限はない。何才になっても、それ相応の養生をすれば、必ず丈夫になるのだ。神様のお召しがあるまでは、丈夫に生きていけるのだ。お召しがあるまでは、正しい養生につとめて、丈夫に生きていかねばならないのだ。 80才をすぎ、正しい養生の指導をうけてからは、堅くそう決心するようになった。二度も大きな手術をしたのに、意外に早く回復したのは、正しい養生で体力がしっかりしていたからであり、また、必ず治る、という堅い信念があり、どうしても治さねばならない、という堅い決心があり、生きていく気力がしっかりしていたからである。そして、この気力によって、ますます正しい養生につとめたからである。 ところで、正しい養生には、まずもって平素の食物を改めばならない。だが、これまで食べてきた通りに食べたく、たとえ健康によくないからといって、とかくおいしいものばかり食べたいのが、人情である。けれども、健康長寿に深く責任を感じ、それをはたそうと堅く決心すれば、そうした人情に打ちかつことができる、玄米菜食といい青汁といい、また小麦といい、最初は、まずくもあり、辛くもあるが、これが健康と生命のもとであると、正しく理解し、堅く決心して努力すれば、それほどでもなくなる。やがては、体がしんから丈夫になって、かつておいしいと思っていたものより、なおいっそうおいしいものとなる。これが人の心と体の真実である。 |
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19. マスク | |||||||||||||||||||
カゼが流行りだすとマスクをかけるが、大抵の人は、寒い風のふいている屋外ではかけ、あたたかい人混みのところでははずしている。マスクをかけるのは、カゼの病原ビールスの侵入を防ぐためなのだが、このビールスをもっているのは人間だ。そして、人混みのところには、ビールスはいっぱいいるが、寒い風のふく外気の中には、たとえいても、うんとうすめられているわけだ。 |
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20. 鼻のうがい | |||||||||||||||||||
カゼの予防法の一つに「うがい」がある。いつも冷たい水でやっていれば、確かに抵抗力ができる。流行期には咽や口の中についているビールスを除く役にもなる。 |
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引き続き、医療と医者・療法・長寿法(2)へ | |||||||||||||||||||
ご意見・ご要望はこちらへ | |||||||||||||||||||
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