健康と青汁タイトル小 <1980年7月15日発行 第287号>
 目次




1. 健康相談室 青年の肝硬変

     医学博士 遠藤 仁郎 

     27才の息子が、さきほど、病院で腹腔鏡の検査をうけ、肝硬変で、あと6〜7年の寿命だろうといわれ、大変なショックをうけた。食欲はよいし、わりと元気にしているが、本当に、もう、どうにもならないのだろうか。
     先生のいわれる通りを実行して、よくなった方があると聞き、わらをもつかむ気持でまいった、
     と母堂がみえた。肝硬変は肝疾の末期で、医学の常識では、まず不治の状態ということになっている。
     けれども、肝臓は回復力のつよいところだから、必ずそうなるとばかりはいえまい。
     あと数年の寿命というのは、いまのままではということで、養生しだいでは、もっとのびることもあろうし、回復して来ないものでもなかろう。
     もっとも、私のやり方は食養生が中心になっており、しかも、うまくないものしかないので、食欲のよいことと、あくまでやりぬくかたい決意と覚悟が必要だ。

     さて、その養生法のかなめは、
       (一)肝臓の負担になることをできるだけへらすことと、
       (二)肝臓のためになることをできるだけふやすこと

     の二つだ。しかし、この二つのことは、結局、同じことを裏表からいったまでで、要は、そうして肝臓の回復力をもり上げるのがねらいだ。

    負担をかるくする
     肝臓にはいろいろのはたらきがあるが、中でも重要なのは解毒作用。
     対外からはいってくるものであろうが、体内で出来るものであろうが、およそ有害有毒なものは、すべて肝臓で処理されるので、それが多ければ多いほど肝臓の仕事がふえ、それだけ疲労し、回復がおくれる。
     だから、そういう負担を軽くすれば、回復がすすめられるわけだ。

      体外からくるもの

        有害有毒食品
         危険な農・畜・水産用薬に汚染されたり、有害有毒物の添加されているもの。貯蔵食品・加工食品、既成食品、インスタントものなど。また、酒、香辛刺戟物、タバコ、薬品(医薬、洗剤その他家庭用薬剤類)。環境の汚れなど。

      体内でできるもの

        不完全食
         栄養のバランスのとれてない、カロリー、蛋白質ばかりが多くて、ビタミン・ミネラルの不足した不完全な欠陥食では、体内での代謝がうまくゆかず、いろいろ有害なものができる。

        便秘
         便秘すると、腸内での分解が異常にすすみ、有害なものがいろいろできる。

         また、睡眠不足、運動の過不足、心労などでも、有害なもの(疲労物質)ができる。

     ところで、現在の日常生活では、食のはなはだしいみだれ(有害有毒食品の氾濫、精製穀、肉・卵・乳製品、糖・脂にかたより各種調味料で濃厚に味つけされた不完全もはなはだしい欠陥食)、運動の不足、精神的ストレスの過剰と、肝臓の負担になることばかり。つまり、あまりにも不自然不合理化された現在の文明生活そのものが肝疾の原因といえるわけだから、まずこれら、ことに食べものがあらためられなければならない。

    食の安全完全化
     その必須要件は安全であることと、完全であることだから、有害有毒食品はもとより、そのおそれのあるものは一切さけ、つとめて安全良質の食品をえらぶこと(安全化)。
     そして、安全良質のナッパを十分そえ、栄養のバランスをとり、しかも、ビタミン・ミネラルには、むしろ、余裕をもたすくらいにすること(完全化)。
     そのためには、主食にはイモ類、蛋白食品には大豆がよい。それは、白米飯は栄養的に劣っているし、白パンは原料小麦粉が漂白されていたり、添加物が気になるが、イモは安全性でも栄養的にもこれらよりよいと考えられるからだ。
     また、蛋白食品では、質的には動物食品がすぐれているが、安全性に問題がある(加工品はとくに)。これに反し大豆は安全性でもバランスの点でもまさっており、もっとも無難だと思われる。ただし、加工品には注意が肝要。たとえば豆腐(原料や凝固剤に疑問がある)。

    イモ・マメ・ナッパ・青汁食
     そこで、主食にはイモ、蛋白食には大豆、それに良質ナッパを十分そえたイモ・マメ・ナッパ・青汁食が今のところ、もっとも実行しやすい安全完全食ではないかと私は考えている。しかし、もちろんこれは大筋のことであって、それ以外には何も食べてはいけないというのではない。
     だいいち、それだけではあまりに単調すぎて長つづきしにくいだろう。また、肝疾では高蛋白食に必要がいわれているので、イモ・マメ・ナッパだけにすることは精神的の不安材料にもなりかねない。

    蛋白は不足しない
     しかし、蛋白質不足の心配はない。それは、大豆のほかに、ナッパの中に、量こそ少ないが、動物蛋白にまさるとも劣らぬ優秀蛋白があること、ビタミンやミネラルが豊富で体内での利用効率がよいことから、ナッパの少ないばあいにくらべ、ずっと少量でも足ることなど、有利な条件があるからだ。
     しかし、植物蛋白質は動物蛋白質にくらべ、消化・吸収がよくない。ことに、胃のはたらきが悪いときは蛋白不足に陥るおそれがないといえないので、そういうばあいは、てきぎ、動物食品を用うべきだ。
     ただし、つねに安全性を考慮すべきで、安全良質のものでさえあれば大いに利用してよい。その意味で、安全飼料による昔ながらの飼育法の鶏卵や鶏肉、乳汁(山羊乳・牛乳)、安全水域の魚介類などが適当であろう。

    肝臓食
     なお、いぜんから、肝疾には肝臓といわれ、賞用されていた。それは、肝臓が優良蛋白質およびビタミン・ミネラルの宝庫で、おそらく最高の完全食品といってよく、したがって肝疾にとっても最適食品だからだ。
     しかし、飼料にも水にも空気にも公害いっぱいの現在では、肝臓にはそれらが蓄積し、かえって有害有毒物になっているかも知れないので、その安全性には十分気をつけなければならない。

    野菜・くだもの
     野菜・山菜・海草、くだもの類は、主食・蛋白食品に不足しているアルカリ・カルシウム(その他のミネラル)、ビタミン、繊維などの良供給源といわれているが、アルカリや繊維の供給にはそのどれでもよい。けれども、カルシウムやビタミン類の補給には良質ナッパ(ホウレンソウ、フダンソウ以外で、緑色の濃いものほどよい)にたよるほかない。
     それを、少なくとも一日1キロ。1.5キロでも、それ以上でも、多いほどよい。いずれにしても、栄養のバランスという点からは理解できない(ふつう400〜500グラムのナッパでバランスはとれる)ほどのナッパをとることになるわけだが、このようにして、はじめて、思いもかけない、奇蹟ともいいたいほどの効果をみることがある。
     おそらく、何かまだ解明されていない微量有効成分があるのであろう。そうした大量をとるには青汁にするほかない(イモ・マメ・ナッパ・青汁)。が,それにしてもかなりの量になる――1キロで4合――ので、腹水の傾向があったり、食欲にさしつかえるようなときは、生の青汁をへらして乾燥粉末を併用するなどの工夫も必要だ。

    調理
     なるべく簡単に。自然のままか、自然にちかいかたちで食べる。調理に手をかけるだけ栄養分(ビタミン・ミネラル・繊維)が失われるからだ。
     なお、繊維は、これまで無用の邪魔物あつかいされていたが、便通をよくするほか、有害有毒物を吸着することが知られている。

    調味
     なるべくうすく。調味料の安全性にも十分注意。糖分がすぎると栄養のバランスがみだれる。

      ミソ、醤油
       無添加の安全なものにすること。

       農薬汚染のない果物汁が最上。
      脂肪
       酸敗したものも、それを防ぐための添加物にもよくないものがある。控え目にし、揚げものよりはアエモノ(ゴマ、キナコ、落花生、クルミなど)の方がよかろう。
       
    嗜好品
      菓子
       栄養のバランスをみだすほか、添加物の害がある。また、油菓子(ポテトチップス、カリン糖、アゲ豆、バターピーナツ、ラーメンなど)には脂肪の過酸化物の害がいわれている。
      くだもの
       市販ものには殆んど安全なものはない(農薬汚染、乾果では添加物)

       いまでは、ほとんど農薬がかかっている。むしろ、安全な草茶がよかろう(カワラケツメイ、アルファルファ、カワラヨモギなど)。
      コーヒー
       うすいものの少量。砂糖なし。
      コーラ
       さける。
      ジュース類
       糖分のほか添加物が問題。

       直接肝臓に害をあたえる。厳禁。
      タバコ
       百害あって一利なし。やめる。

    便通
     毎日快通。むしろ下痢気味くらいがよい。青汁だけでもたいてい通じるものだが、出にくければ、繊維の多い野菜・山菜・海草・くだものを食べて加減し、薬にたよらないこと(通じ薬のうちには肝臓によくないものもある。)

    精神的の安定
     不安、心労など精神的ストレスをさける。検査データなどに一喜一憂しているのをよく見かけるが有害無益。こうしていれば必ず治ると、かたい信念をもち、いらぬとりこし苦労をしないこと。細心・大胆の心がまえが大切。また、家族、近親、見舞客などの無責任な批判や雑音にまどわされないこと。

     これをねばり強くつづけていれば、少なくとも病気の進行はゆるめられ、あるいは、しだいに回復してくるだろう。しかし、すべての治療みなそうだが、やってみてどうもよくならなければ、検査データとか、少なくとも自覚的に(もっとも、これには精神的のものがかなりあるが)よくならなければ、ことに食欲がなくなったり、だるさ、しんどさがつのるようであれば、あるいは、不適当なのかも知れないし、どこかまちがいがあるのかも知れないから、そういう場合は、無理に強行せず、よく相談してほしい。

     といっておいたのは昨年の夏のことだったが、約半年たった年末のしらせでは、だいぶ調子がよいということだったし、今年の4月からは勤めに出られだしたそうだ。
    (55・5)



2. かてもの

     医学博士 遠藤 仁郎 

     先年、故矢野仁一先生のご紹介で、先生のご郷里、米沢市を訪れたさい、同市の種村一郎氏から、莅戸先生著の「かてもの」という木版書(米沢市発行)を頂戴した。
     この書は、
     「天明3年(1783)の凶饉のときに、太華翁莅戸善政は、明君上杉鷹山公、恤民の意を体して、当時の衆医に嘱し、「かて」となるべき地方の草木を実際に試食して、篤と研究させ、会評集撰したものを、翁自ら執筆起稿。享和2年(1802)10月、1575冊を板行し、あまねく領内に頒布せられたものである。」
     そして、
     「公の仁恤周到、果して空しからず、30余年後、天保4年(1833)の大飢饉には、翁の遺書「凶荒予備」と共に、唯一の宝典として活用され、当時、食糧救済には非常に役立った、ということである。」
     なお、
     「昭和9年の大凶作の時は、現今の活字に改めて刊行したことがあり、また昭和16年太平洋戦争には、食糧事情の緊迫した時も、これを刊行して国策順応の途を講じたことがあり、尚、各所でこれをもととして印刷し、或は植物学的に研究して出版したものなどもある。
     幸にもこの木版が市立米沢図書館に秘蔵してあるので、再びむかしのままを印刷して希望者に頒ち、聖君の時難対策に感応したい(市長吉池慶太郎氏の序文による)。」
     という趣旨で刊行されたものである。
     ここに、その大略を紹介する。

     かて物
     「凶年備の事。年来、御世話の下作、未だ深き気遣有まじく、其年次に当らば、猶も御手当の事はいうまでもなく候へども、行立かたきものもあるべく、又二年、三年つづきての不作も知るべからず。
     然らば、飯料は余計にたくはふべく、麦、そば、稷、ひえの蒔植より、菜・大こんの干たくはへまで、年々の心置はいふまでなく、其外もろもろのかて物をば、其相応にまじへて食ふべき事に候。
     然ども其の品、其製法を知らずして、生をあやまる事の御心元なく、広く御医者衆におほせて、かて物になるべき品々、其製法までを撰ばせられ候間、民々戸々豊なるけふより、万々一の日の心かけいたすべく候。」
     の序についで、イロハ順に、「いたどり」、「いちび」、「はすの葉」より「すぎな」、「すめりひやう(すべりひゆ)」、「すひかづら」まで80余種の利用法があげられ、「右木葉草根は、人の常に食なれぬ物にて、口腹に叶はぬはいふまでもなく、殊に凶年に当ては、身の衰に食あたりのあらん事、必、其筈の事。
     尤、此えらみは御医者衆、各、製し甞たる上には候へども、甞に少しく食ふと、衰たる腹に多く食ふにて、違も有べく、製法には幾はくも念を入べく、又、味噌・塩をまじへてくはねば、大事に至るよし候へば、かならず、みそ・しほにて調食ふべき候事」
     と注意されている。

     そして、「村役共常に心を用べき箇條」として、
     「凶年に当て、穀につぐ大事の物味噌と塩とに候。平年、穀食するだにも、みそ・しほなくしては、穀の用をなさず。況、穀食乏しく、木の葉・草の葉を食ふ時をや。然らば、塩とみそとの世話に心を尽すべし」
     とあり、「味噌仕入の法」として、ぬか味噌、五斗味噌、飛騨味噌、未醤、とち味噌、凶年用心囲味噌などの製法が記されている。

     また、「かて物の心遣に蒔置べき物」の條があり、
     「大こん・かぶら・ごぼう、此三種、今年の作毛覚束なきといふ年次は、必、山、或は荒野・籔地など堀返して、種を多くふりまき置べし。其年のかて物をも足し、又、其根の残り、其実の散たるが、来年にさかへて、かて物の用をなし、後々は自然生となるなり。」
     「やまのいも やまのいもの実をむかごと云う。此むかごを垣のほとり、或山、或荒野・籔地など掘返して蒔おけば、年々にふとりて飢をたすけ、又、常に掘起して売たるも利あり。年々無用の地へ蒔ちらすべし。」
     「にがゆり 実をとり籔地、或、河原前など掘返し蒔ちらすべし。」

     「干かて数年を経て変らぬ物」の條には、
     「ゆり、いものこ、いものくき、わらび、あかざ、くはひ、かはほね、ちんだぐり」などの貯蔵法があげてあり、
     「草木のもえはたち」の頃には、
     「去年の凶作に、今年、必、食物乏しからんといふ其春は、何木にても、何草にても、嫩芽嫩葉を摘とり、ゆびき干、一人のつもり五七俵、八九俵も囲ひて、かて物を足すべし。
     嫩芽嫩葉のゆびきほしたるは、草も木も大かたは毒なしと云。
     然といへども、どくだみ、とりかぶど、大せり、鬼せりなどいふタグひは必のぞくべし。」
     とある。

     そして最後に、「魚鳥獣肉の心がけ」として、
     「凶年ならぬだに、魚鳥毛ものの肉を食はねば生を養ふの助少し。況、老たるものは肉にあらざれば養ひかたし。殊に凶年穀食乏しきをや。かかる年によきものあたへかたきはいふまでもなし。
     責て塩いわし、ほしにしんなどの類、まれまれにもあたゆる心つかひも其世話の一なるべし。
     野猪の肉を、厚さ二三寸、長さ六七寸に切、蒸籠にてむしたるを取上、灰をぬり、縄にてあみ、火にほしかため、火棚か梁のうへかなどにつるしをけば、数十年を経て変らず。
     用る時は、あくを洗いおとし、小刀にてけづり用ふに鰹節におとらずといふ。
     但し、能くむして脂を去らざれば、虫ばみて永く囲ひがたし。よくよくむすべし。
     然らば、野猪ばかりにも限べからず。
     何毛ものの肉も同じなるべければ、是等の心かけは、亦、其心置の一なるべし。
     又、田螺もからを去、ゆでてほし囲へば、幾年を経てもむしばまずと云。
     魚鳥毛もののあぶら、尤も以て衰たる腹を養ふべし。是も亦心得の一なるべし。」
     とあり、
     「右は、今の豊なる日に能く心得させよとの御事に候条、油断すべからざるものなり。」
     と結んである。

    (50・6)



3. 肝炎と砂糖

     医学博士 遠藤 仁郎 

     まだ若い肝炎の婦人。便通は2〜3日に1回。それも、薬をのんで、とのこと。「まだ若いのに、今から薬にたよっていてはダメだ。肝炎には、とくに便通のよいことが大切なのだから、うんとナッパを食べなさい」というと、「家のものがびっくりするほど食べている」との返事。
     だが、甘いものが大好き、ということがわかった。
     糖分がすぎると、腸の運動がにぶるので、少々野菜を食べてもおっつかないし、栄養のバランスがみだれることや、便通の悪くなることで、血のにごりを増す。
     菓子では、添加物の害もさけられないなど、肝臓のために不利の影響をあたえることが少なくない。
     また、通じ薬の中には、肝臓のためによくないものもないではないから、なるべく食べもので加減すべきだ。
     まず、菓子をやめてクダモノにする。味つけの砂糖も、できるだけへらす。
     そして、良質ナッパを十分(少なくとも一日1キロくらい)食べたり、青汁にして飲む。
     そうすれば、便通がよくなるだけでなく、栄養のバランスが完全にとれるから、いっそう肝炎のなおりもよくなるというものだ。

    (53・12)



4. 夜間の口渇

     医学博士 遠藤 仁郎 

     昼間はなんともないのに夜、寝てから、目がさめてみると、ひどく口が渇いている。
     なぜだろうという質問が年輩の方から来た。
     口の渇きのつよい病気は糖尿病で、むかし「かわきのやまい」といわれたほどだ。
     これは、小便の量が多くなって、からだの水分がへるからで、夜も昼もなく渇き、水をよくのむ。
     糖尿病のほかに、尿崩症といって、糖尿病と同じように小便がすごく出るが、糖は出ない病気がある。
     この方のは、そんなものでもない。夜だけかわく原因の一つは、口をあけて寝ることだが、寝ている間のことだから、それはわからない、とのこと。
     もちろん、これは、マスクをかけて寝ればよい。もひとつは食べものの影響で、夕食や夜食にモチやオカキ、菓子などを食べすぎるときだ。
     これは、これら糖質(澱粉・砂糖など)が消化・吸収されて、組織にはいってゆくさい、水分がいっしょにとりこまれる。そのために、血液の水分がへり、渇きを感ずるのだそうだ。
     モチを食って夜の小便回数がへることは、むかしからいわれているし、正月前後の朝、寝おきに顔や手がはれぼったく感ずることがよくあるのも、そのためだ。で、さいきん私自身ためしてみた。
     私は今年かぞえ81才だが、青汁をのんだり(一日3合、もとのナッパ7〜800グラム)、野菜をよく食べるためであろうが、夜の小便はだいたい2時間おき、クダモノでもすぎると1時間毎くらいになる。
     そこで、ある日、夕食にモチを2ヶ食べてみた。その夜は9時に寝て、目がさめたのは12時。ひどく口が渇いていた。次は3時。渇きはやや軽くなっていた。それから5時。渇きはずっと少なくなっており、次の7時には渇きは全然なくなっていた。

    (55・1)



5. ナッパさえ十分なら

     医学博士 遠藤 仁郎 

     ながい間、緑葉食・青汁、ことにイモ・マメ・ナッパ・青汁を強調。
     これを本筋にしていることは確かだ。
     しかし、それ以外にはなにも食べてはいけないとは、決していっていない。
     どころか、ナッパ・青汁さえ十分で、食全体としてのバランスのとれる以上に余裕をもたしてあれば、許される(バランスをみださない)範囲で、他のもの、白米飯であろうが、肉(獣鳥魚介)類や、卵・乳製品などであろうが、いや、菓子でも酒でも、食べてよい(もちろん、安全性にも十分留意すべきだが)ので、断じてイモ・マメ・ナッパ以外たべてはならぬなどといった窮屈なことを強いるつもりはなく、そうさえすれば、むしろ、食事は自由になるとさえかんがえている。
     この点くれぐれも誤解のないようにしてほしい。



6. 頭が下る

    茨城県 K.O. 

     ケール種子、本当に感謝いたします。ケールが成長するまで、乾燥青汁を服用いたします。病気といえば、すぐ注射、薬と、なんでも、高いそれらを飲ませ、打たせる医者の多い今日、栄養のバランスをとる青汁を、悩める多くの患者に広める態度に頭が下ります。



7. ショック!こどもにも動脈硬化
  8割に危険因子 栄養過多、運動不足

     脳卒中、心筋こうそくなど死亡率の高い成人病の原因になる動脈硬化が、こどもの間にジワジワと広まっている。
     動脈硬化のひき金になるコレステロールが異常に多く血管にたまっているのは高校生の16%以上に上り、生後2ヶ月の幼児にさえ同じような初期症状がみられる。
     こどもの突然死を調べている日大医学部小児科学教室、大国真彦教授が、こどもの動脈硬化について日本で初めてまとめた研究で、この不気味な現状がわかった。
     原因は栄養のとり過ぎと運動不足。それでなくても、“カラ党”になった近ごろのこどもたち。塩分が多いカレーライスやラーメンばかり食べていると・・・・・・

    塩分をひかえ目に
     これまで動脈硬化は、40代、50代以上の大人の病気とばかり思われていたのだが、大国教授自身もびっくりしたという研究結果をみると―。
     最も早いケースとして動脈硬化の症状がみられたのは、気管支肺炎で死んだ生後2ヶ月の女児。
     遺伝による生まれつきの体質だったらしいがこの女児は動脈に脂質が付着していたという。
     また8歳の女の子にも、やや進んだ動脈硬化がみられたほか、高校3年生(17)の男の子の場合、動脈硬化の末期症状がみられた。
     この高校生は、サッカーをしたあと、教室で倒れ、結局、心筋こうそくで死んだ。
     以上は死んだこどもの例だが、学校に行っている小、中、高校生と大学生の調査でも意外な結果がでた。
     東京都内のある高校で、1年生172人(男子65人、女子107人)を調べたところ、なんと男子の16.9%、女子の17.7%がコレステロールが異常に多かった。
     コレステロールは動脈硬化の引き金になるものだが、都内の小中高校、大学生9000人を対象にした調査でも、ほぼ同様の結果がえられ、平均すると小学生から大学生までの16%以上に動脈硬化の危険性があることがわかった。
     さらに高血圧、高脂血症、肥満、糖尿病など動脈硬化になる危険因子を持ったこどもは実に80%もいた。

     この結果について、大国教授は「私自身、危険信号のこどもが多いのに驚いた。コレステロールの異常率も欧米並み」と語る。
     なぜこうも、動脈硬化はこどもの世界にまで浸食してきたのか。大国教授は「脂肪の多い肉などを取り過ぎているうえ、運動をあまりしないので、体が脂肪を消化しきれずコレステロールとして動脈にたまるためだ」と指摘している。
     現代っ子の“ぜいたくな生活”が招いた結果ともいえようが、どうしたら動脈硬化からこどもを守ることができるのか。
     「まず食事療法。ホウレン草やキャベツ、レタスなど繊維の多い野菜をたくさん食べるようにし、高血圧の人は食塩を一日10グラム以下に抑えること」と大国教授はいう。
     また20歳以前のタバコは絶対禁物で、20歳以前からタバコを吸いだした人はそうでない人より動脈硬化になる率は1.5倍だという。
     第二の対策は運動。「テレビを見ている時間があったら、外に出て遊んでほしい」大国教授)。スポーツは内臓の消化機能をたかめるからだ。同教授のこの研究結果は世界でも注目されており、6月ロンドンで開かれる第1回世界小児心臓学会で発表する。

    (55・5・1 サンケイ)



8. 人間様も顔負け イヌ、ネコにも糖尿病や胃腸障害
 “過保護”と美味美食か

     動物に愛情を持って接しようという動物愛護週間が、20日から始まっているが、最近は愛犬家たちの“愛情過多”によるイヌ、ネコの病気が増えているという。
     この病気は胃腸障害、糖尿病、腎炎、皮膚病などで、原因は栄養の取り過ぎ、運動不足といわれている。

     岡山市奥田で犬猫病院を開業している山崎喜八郎院長(53)は「イヌやネコを屋内で飼うなどはもってのほか。動物には自然がいちばん」と、世の愛犬家たちに注意している。
     とくに多いのは皮膚にカビができる真菌症、寄生虫がいるアカルス、下痢、血便を伴う胃腸障害、糖尿病―などで、数年前まではほとんど見られなかった“ぜいたく病”。
     中には胃腸障害がこうじて、ストレスにおちいるイヌもいる。
     山崎院長は「イヌ、ネコも人間のかかるような病気が多くなって来た。美食のうえに運動をしないのだから、それも当然といえば当然だが、動物らしさがなくなってきたようだ」といっている。

     以下は、カルテからの“ぜいたく病”にかかったイヌやネコの紹介。

     ペルシャネコ(6ヵ月)=胃腸カタル、元気はあるが、よく吐き気をもよおす。美食のしすぎ。
     マルチーズ(3歳)=腎ぞう炎、ぼうこう炎、貧血気味で元気がなく、血尿がある。運動不足が原因。
     マルチーズ(1歳)=皮膚炎 背中の毛が抜ける。豚肉などの脂肪食の取りすぎ。
     パグ犬(10歳)=糖尿病 水分を欲しがり、やせる。毎食、ごはんと肉をまぜて食べていた。栄養の取りすぎ。
     「どうしてイヌや猫に洋服を着せなければならないのか。熱いからといってイヌ、ネコにクーラーをあてるなどの過保護はもってのほか。
     イヌやネコを飼うならよく勉強して下さい。動物は自然の姿でいるのがいちばん幸せなはず。本当の愛護というのはどういうものかよく考えて欲しい」と、山崎院長は、愛犬、愛猫家たちに警鐘している。
    (53・9・26 サンケイ)



9. バランスと安全性

     食べものの種類がすごく豊富になり、高度に加工され、味よく調理されたものがいっぱいの今日。もう、カロリーや蛋白質については、かれこれいう必要はなく、ただ、食べすぎさえしなければ、それでよい。しかし、こういう時にこそ気にしなければならないのは、食全体としてのバランスと、食べものの安全性とだ。



10. 食料当面の間違いに対処するには(16)
前回参照

     友成 左近 

     当節市販の食料にはいろいろ重大な間違いが伴なっているので、そこに対処して健康を保っていくには、さしづめ日々の食料調達にあたって、その実状を、食料の諸要件をあげて吟味して、間違いを最少限にくいとめるように選択することが大切であって、その要領は最初の6稿の通りです。

     そして、その前提要件として大切なことは、そうした間違いが伴なってきた事由、とりわけめいめい食料にいだいている筋違いな考え方を反省し是正することですが、そのうち当面これがとくに重要である、高級低級観や好嫌感や季節の度外視、それから家庭の炊事の嫌厭については前4稿の通りです。

    洋風化志向について
     が、もうひとつ実情シカと反省し是正しなければならないのは、主として高級低級観から派生している洋風化志向についてです。明治維新以来わが国の文物には、欧化志向と伝統尊重が錯綜していましたが、さきの戦時中は伝統尊重が圧倒しました。
     そして敗戦後は、その反動もあり、また外的圧力もあって、欧米化志向が異常なまでに著しくなりました。従って、各種の生活物資のうちで、実情最も変わりにくい日々の食料にも、洋風化志向が急速にたかまって、人その人によって様子は異なりますが、パンや肉、牛乳やバターその他の乳製品、洋菜や洋風の調味料や香辛料や嗜好品を多量に使うようになりました。
     が、このうち洋風化として最も著しい特徴は、パンもさることながら、肉わけても牛肉の多食でしょう。そして、こうした洋風化が急速にすすんだのは、ひとつには、自称文化人たちが、パンや肉や牛乳やバターなどを食べるのが、高級で文化的であると吹聴して、広く人々の高級品志向を刺激したからです。
     また栄養学者の多くが、欧米で発達した栄養学を後追いして、肉その他の動物性食品が栄養上最も優れているとか、必要不可欠であると力説したからです。
     そして国の行政においても、蛋白質やエネルギー分の摂取で、動物性食品による割合が高くなることが、栄養水準の向上に重要であると指導推進したからです。

    洋風化に間違いが伴なってきたのは
     ところで、日々の食料には、その区に個有の風土に根ざした伝統があって、これはいうまでもなく、民族長年にわたる経験によって打ちたてられたものです。
     そして、ほかならぬ人間のすることであれば、食料の供給と栄養摂取や食味の満足に、いろいろ不備なところはあるにしても、それによって民族が存続繁栄してきたのであって、その国の風土条件に適合して、とにもかくにも全体的に筋道だって整備したものです。
     が、不備なところがある以上、これまでも長年そうしてきたように、新たに際会した事態に対応して変え改めていくこと、そしてそれには、在来の伝統の筋道と風土条件に副って、その不備なところを漸次補足していくことが大切であるのはいうまでもありません。
     ところが、最近の洋風化は前記のようなしだいであったため、つい在来の伝統を忘却もし蔑視もして、その筋道にはずれてすすめられ、また欧米の伝統も筋道たてて理解しないまま、しごく安易に外見的断片的に模倣したのであって、ためにいろいろ重大な間違いが伴なってきたわけです。

    主として牛肉の多食に間違いが伴なったのは
     そこでこれを、その最も著しい特徴である、肉とりわけ牛肉の多食についてみると、要約こうです。欧風の食構成では、確かに肉とりわけ牛肉が多く、また最も重要視されていますが、それは、欧州では牧畜が風土に最も適合しているからであり、そして牛肉は、各種の食料のうちで、栄養分わけても蛋白質の摂取で優れ、それに味わいもよいからです。
     といって、牛肉やその他の肉で、(わが国の米麦のように)国民栄養の大半がまかなえるほど収量をあげることが出来ず、また成分にも、(わが国で最近広く主食にしている白米ほどではないが)あれこれと欠けています。
     そこで、この肉に、牛乳や卵や魚、麦や芋や豆、それから野菜や果物などを、(これらも風土上そう多量には収穫できないので)あれこれと多種にわたって、それ相当量取り合わせているのであって、これが欧風の食構成の伝統です。
     従って、巷間「西洋は肉食」といわれていますが、実状は、わが国の、とりわけ江戸時代に肉食が禁止されていた伝統からみれば、(欧米人からみた、わが国の米のように)肉とりわけ牛肉が目立って多く、また最も重要視されているだけのことです。
     ところが最近の洋風化、とりわけ肉の多食は自称文化人の吹聴はもとより、栄養学者や国の指導でも、こうした食構成の伝統を筋道たてて理解しないまま、またわが国の風土条件と食構成の伝統を筋道たてて反省しないまま、急速にすすめられたため、市販の肉に、また食構成と栄養摂取にいろいろ重大な間違いが伴なってきたのです。――なお念のため、最近の洋風化モデルは主として北米であり、北米の食料収穫事情は欧州と風土上かなりちがっていますが、建国が英国人をはじめとする欧州人であったので、その食構成は欧風の伝統をうけついたものです。
     もうひとつ、欧風の伝統的な食構成では、牛肉と同様に、いなそれ以上に牛乳とその加工品が重要視されていますが、それは、牛肉より成分も生産効率もはるかに優れているからです。従って、牛肉はもともと酪農の副産物であったのですが、畜産技術や生活水準の向上につれて、牛肉の方がより主要な食料になったのです。
     ためにか、栄養指導で「蛋白質を十分に」という場合、それは、牛肉ではなく牛乳でとることになっているそうです。

    (つづく)


次回参照

11. ええことだから

     医学博士 遠藤 仁郎 

     青汁をはじめた当初、岡山市長をされていた橋本さんから、「青汁はええことじゃから、なかなかひろがらんよ」といわれたことがある。
     悪いことは、いまの精製穀・肉・脂・糖・酒偏重の食にしても、物騒きわまる加工食品にしても、どんどん歓迎されているのに、いや、お上から奨励さえされているほどなのに、おそらく、最高最良の食品だろうと思われる青汁は、いっこうにのびない、どころか、便利だとよろこばれるその配達は、当局からきびしく禁じられている、という始末だ。
     先般、東京で、有機農法研究会――現在のあやまった農法をあらため、真に健康的な自然農法にしようとする熱意に燃える会員の集り――があったが、ここでも、その推進の困難なこと、とくに消費者の理解・協力のえにくいことなど、数々の苦衷の声がきかれた。
     そして、橋本さんの言葉どおり、「ええことだからむつかしいんだな」と、つくづく感じ入ったことだった。

    (54・11)



12. 総会だより

     遠藤青汁の会昭和55年度総会が本田園長(本田彗星発見者)の「若竹の園」で5月25日午前10時より開催された。
     参加者は遠路山形県をはじめ東京、神奈川、千葉、静岡、名古屋、岐阜、滋賀、京都、大阪、和歌山、兵庫、広島、島根、香川、徳島、高知、福岡の都府県より60名を迎え、百数十名で盛会裡に行われた。参加者全員に総会当日発行の先生著「生涯青汁」を贈呈。会は先生のご挨拶につづいて、昭和54年度決算と55年度事業計画、予算案が全員異議なく可決され、つづいて出席者一同青汁を飲用後先生のお話。

     要旨は、自分の青汁、青ナッパ食は、食糧難のきびしい昭和18年京都で大根葉利用から今日まで37年間続けている。今は1億半病人の世の中。病人は自然がなおす、医師は手伝うもの。そのためには、生れる前から老後にいたるまで多量の青ナッパをとる必要がある。
     現在は殺人食事代(添加物、農薬等)有機農法による土つくりから生れた安全青野菜を健康人で500グラム(イモ、マメ、ナッパ食では2〜300グラムで可)。病気の際はもっと多く、必ず大量を―。自分は毎日1kg相当の青野菜(青汁は3合)をとっている・・・・・・。

     本年満80才、カクシャクとした先生のお姿を眼の前に一同感銘一入深く拝聴させられた。引き続いておひるのイモ、マメ、ナッパ食のサービスをはさみ午前午後、会員から感謝にあふれた体験発表、質問が続けられた。体験談の主なものをご紹介しますと、子宮癌の術後、手遅れで再発不可避と大学で宣告されながら5合の青汁飲用で完治7年目のお礼の発表をはじめ、88才で交通事故によるアキレス腱断烈が、壮年で3〜4ヶ月かかるものが1ヶ月で完治、痔疾、高血圧までもよくなってしまった。
     難病といわれる緑内障が青汁で再び光明をとりかえしたと、はるばる新庄市からみえた若いご婦人の体験談。心臓病、肝硬変の腹水までなおったかた。1年前癌と診断されたが青汁の大量療法で元気回復。青汁と運動により、1週間で水がたまらなくなった関節炎。手のふるえが治った例。交通事故で眼球突出、40針縫合の重症が青汁6合による著効。送り迎えで通学、校内で一日数回脚部硬直のため動くことの出来なくなる6年女児、2月12日より青汁飲用、1週間で著効。現在は2kmの距離を徒歩通学が可能になったと涙ながら報告の母親。
     3年来の小児腎炎3月20日頃からの青汁飲用で現在病院の検査結果も蛋白マイナスとなり治癒。青汁に対する真実の声、皆さんの体験談に耳を傾け、安全な野菜、安全食品による青汁を予防医学上大いに推奨したいとの兵庫県の保健所長さんのご意見。
     自分は青汁のみでなくかすも共に全量飲用しているとの本田先生のお話等々・・・・・・。
     かくして真摯な、実りある今年度の総会も、午後2時過遠藤先生と、会場ご提供の本田先生に感謝の拍手をおくって閉会した。

    参考
    当日の献立
     イモ ジャガ芋とサツマ芋200gを皮つきのまま蒸したもの。
     マメ 大豆50gを味つけなしで柔かくにたもの。
     ナッパ ケール若葉、チシャ、人参葉、青ジソ等150gに玉ネギのみじん切り、イリゴマ、キナコ、米酢、少量の塩で調味したグリーンサラダ。

    (貝原記)



13. ケールでガス

    ロ H.H. 

     知人の、よく肥った黒人牧師さんのことですが、「ツリーケールを食べると腹にガスがたまるから」と、あるドクターからとめられたそうです。
     黒人は、あの大きな葉を常食にしているのですが、なぜいけないのでしょうか。

     悪い筈はありません。ケール(ほかの野菜でも同じ)でガスがふえるのは、便秘のせいです。野菜類を食べて、通じがうまくつくと(野菜食でふつうは快通するものです)、ガスは出ません。
     しかし、それでも便秘しているようなばあいは、野菜の繊維が腸内細菌で分解されてガスができるからです。通じさえうまくついて、腸がからっぽになっていれば、白人であろうが、黒人であろうが、われわれ黄人であろうが、ケールを食べて、ガスがとくにふえるということはありません。
     黒人の体質が白人にまさっているのは、ほかにも理由がありましょうが、ひとつにはケールなど質のよいナッパを食べているからだ、と私は思います。少しもかまわず、しっかり食べてもらって下さい。(遠藤)



14. 効果に感謝

    鹿児島県 M.K. 

     幼少のころから、甘い物が三度の食事がわり、といっても過言ではないくらいでした。
     いまほど、食生活のあやまりに気づかされたことはありません。
     昨年から、ようやく甘い物も自制できるようになりましたが、それでも、時々手を出しております。高校時代より、体が冷え、夜も足が冷たく、眠れぬこともよくあり、胃炎、十二指腸潰瘍などと病気の問屋以上でした。

     自律神経失調症にともなう症状。もっともの悩みは便秘です。
     薬の常用からもうすくなっておりました。これもみなわがままのなせるところと、反省しております。
     糖質(白米、パン、せんべい類、菓子とくにケーキ、アンのはいった菓子)の多食。野菜は多くとっていたものの、甘く味つけされていて、わりと白色のものばかりでした。
     だいこん葉とかナッパだけは割合に多いのが、せめてもの救いでしょうか。
     コーヒー等も多くのんでいました。22才のころ、人にいわれ、腹部の大きく出ていることに気づき、その頃から腹部のつっぱり感を覚え、小水も近くなり、残尿感もたびたびで、しょっちゅうイライラと神経質がさらにひどくなり、ついに、二ケ所の薬局に相談して便秘をなおそうとしました。

     どちらも、3ヶ月位でほとんどの人がよくなるとのことでしたが、私には、さほど効果もなく、ひどくなるように思えました。
     78年末に、近所の米屋さんが、玄米がよいと話してくれ、やってみることにしました。わらをもつかむ思いでした。その方からかりた漢方の本を読んでいるうち、青汁のことが目に入り、それもまた天の助けと思えるくらい、私にピッタリ思い当ることばかり。

     近所に青汁をやっておられる方があり、ケールの種をもらって作りましたが、うまくゆかず、虫に食べられてしまいました。
     78年6月ごろアロエをのんで、2〜3日に一度の割で通じるようになっていましたが、今年になって、また秘結しだしました。
     4月から勤めるようになり、毎日、同じ時間に、同じ量であるようになり、うれしさのあまり、食事がおろそかになり、7月初めから、また、以前にもましてひどくなってしまいました。
     あわててピロサンの赤箱を3箱くらいのんだでしょうか。そして緑箱にかえ、一日3袋のむようになりました。最初は吐き気がいたしまして、胃が荒れているのかと思いましたが、説明書をよんで、安心してのんでおります。便通がつきだしたほかに、からだの変化としては、

      (1)よく虫にさされ、そのあとが赤紫になってひどいかっこうでした。それがなくなったこと。
      (2)湿疹が出なくなったこと。
      (3)6月ごろフラついていた体が、いま、いくら動いても、働いても、少しも疲れを感じなくなったことです。

     青汁の効果に心から感謝いたしております。



15. ノーベル賞もの

    山口県 S.H. 

     ご本を拝読、つくづく感嘆いたし、これこそノーベル賞ものと、ふかく感じ入りました。



16. むくみがとれた

    茨城県 T.M. 

     5年まえ放射線治療をうけ、その後遺症のためか、なにかと健康がすぐれず、さいきんは、顔にむくみが出て心配しておりました。
     知人から青汁のことをきき、さっそく、柿の葉やドクダミなどを主に、雑草をいろいろまぜ飲み始め、2ヶ月程になります。
     この頃、むくみもとれ、からだの調子がよくなってきまして、希望がもてるようになりました。これからも、ずっと続けたいと思い入会させていただきたいと存じます。



17. 自分でも驚くほど

    台北市 K.E. 

     去年、友人からケールの苗をもらい、栽培し、服用いたしましたところ、思いもよらないような効果があがり、昔より若くなったような感じで、自分でも驚いているしだいです。
     栽培は植木鉢で屋上畠です。それでも、かなりよく成長しております。
     去年うえたものはいまだに青々と繁っていますが、さすがに、ひとときより収穫が少なくなりました。
     今年も播州期になりましたが種子入手できず困っています。おわけ願えれば感謝にたえません。



18. コーヒーやアルコールと心疾

     冠状動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)の発作を防ぐために、適度のコーヒーやアルコールまでやめなければならぬ、という理由はなにもない。
    (Kannell,NewEng.J.Med.297:443.1977)



19. 白血病にも

     白血病で大学病院に入院していたが、「もう、そうながくはあるまい」と宣告されていた。それが、青汁ばかり1ヶ月つづけているうち、食欲が出、元気がよくなって来、主治医がしきりと頭をかしげている、という話をきいていた(54・3)、
     その後、しだいに軽快。「12月9日無事退院のはこびになった」とのしらせがあった由、東京の田辺氏から報告があった。(55・4)



20. アルコール性心筋炎

     これまで、アルコールだけで心筋がやられることはない、と考えられていた。しかし、さいきんの研究によれば、アルコールだけでも、または、他の原因、たとえば栄養不足とともに心筋炎をおこすことが知られてきた。この変化は、早期であれば、適当な治療(禁酒と正しい食養など)で回復するが、進行して、心拡大、うっ血をおこすようになったものには、長期の治療が必要になる。



21. 健康の指針

    東京都 M.Y. 

     自力で守ろう、イモ・マメ・ナッパ・青汁、ご恵贈の二書を座右の銘、健康の指針にしています。文章平易、壮者を凌ぐ青年文体は、やはり湧きいづる青汁の賜です。



22. 生食はありがたい

    在 H.H. 

     私ども猫を飼っていますが、キャベツ、レタス、ケールなどをまぜて食べさせますので、とても野菜が好きで、元気でいます。私など、鳥とまちがうくらいに果実、野菜を主によく食べ、人間食物には縁がなくなった食事ですが、大変元気で生活しています。
     自然食は、あまり料理もせず、手間もかからず、おいしい生きた味で食べられるのですから、生食はありがたいものです。



23. 質問箱


     時間がたつと、水の部分とオリの部分に分れるので、水の方は捨てていますが、それでよろしいか。


     水のところにも、いろいろ大事な成分がとけています。よく混ぜ合わせて全部のんで下さい。



 コラム紹介

    我伎に於ても、亦、易簡にして、知り易く行ひ易く、
    弘く世に施して過ち寡きことを本意とす

    平野重誠(一夕医話)



    剛(無欲)と
    毅(果敢)と
    木(質僕)と
    訥(遅鈍)とは
           仁に近し
    論語



    死を悲しまぬといふことは
    生きることを楽しむ人にとって
    始めて真に似つかはしいことである
    モンテーニュ



    人間がその身を修め心を研いて
    至上円満の極致に達したものが仏と称せられる。
    仏には人間がなるものである
    Buddhaとはさとれるものといふ意。
    仏とは人間が宇宙の真理をさとり
    それによって迷妄の心から離れたもの
    仏と名づけられるものは
    無上円満の理想を実現したものである
    富士川游



    果実、皮殻ある木の実を食後にとることは、
    健康者にも病人にも害が少い。
    ヒポクラテス








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