健康と青汁タイトル小
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1. 手遅れだといわれた直腸癌が

    岡山県 K.T. 

     52才の主婦ですが、55年1月に直腸癌と診断されただ呆然となり、どうしてよいのかわかりませんでした。
     すぐに岡山大学病院にといわれ、主人につきそわれて行き、即入院となり、手術しました。
     切開したらものすごい子宮外筋腫があり、これも同時摘出と、それはそれは大手術になってしまいましたが、以前から青汁の体験談や効力をお聞きしていたので、青汁で頑張ろうと、青汁が私の心の支えでした。
     青汁のおかげで、先生も驚かれるほど経過がよく、退院も間近かと喜んでいましたが、血清肝炎が出て中々退院出来ず、ついに外科から内科に廻されてしまいました。
     この頃から、友人にきつく進められ、また教えられて、食事を変えてしまい、徹底した青汁食に切り変りました。

     そして、次第に検査もよくなり、やっと退院したのですが、今度は肝臓がよくなったから制癌剤を服用するようにといわれましたが、これを飲むと、すぐに肝臓が悪くなり、薬は何も飲めません。いよいよ青汁より方法がない事を知りました。
     青汁と食事療法しか、私には生きる道はないと思い、親切な知人から東京の田辺先生の御指導を戴いて、青汁顆粒生活を続けています。
     お蔭さまで病気の方の検査もよく、とても元気になり、運動や家事を忙しくやっています。顔の艶もよく、体重の方も中年肥りがなおり、久し振りに会う友人なんか、若くなったといってびっくりされます。
     私の家では家族ぐるみで青汁を愛飲しています。みんな元気です。
     これも先生の御指導と友人のお骨折と大変よろこんでおります。ありがとうございました。



2. 癌とのたたかい

    兵庫県 Y.Y. 

     ことしの3月末、子宮癌(末期)で入院された方があります。
     コバルトを40回あてたら退院して、すきなようにしなさい、といわれたそうです。
     入院されてすぐからピロサンをのんでもらいました。
     コバルトを34回あてたときに、もうよくなっている、といわれ5月20日に退院されました。
     ありがたいことに体力はおとろえず、いままでの元気な時より血色がよく、退院1ヶ月くらいは、何ごともなく過ごされたのですが、1ヶ月目の検診で、子宮はきれいになおっているが、首のところのリンパ腺に癌がとんでいる、とのことで、すぐ手術といわれたそうですが、その方はそのまま癌と戦っておられます。
     ケールや野草の青汁を4〜5合のんでもらっています。半月ほど前から腰が痛くなってきました。いまは痛みとの戦いです。不思議なことに、大便は毎日あり、体重もへらず、体力もあります。
     ピロサンも朝晩のむようにすすめ、1日もはやく痛がとれるよう毎日神にいのっております。

    (いずみ会)



3. 睾丸の癌だった

     3〜4年まえから睾丸の癌だった川合さん。
     青汁でよくなり、いま香港で働いていられるが、大変好調との連絡があったそうです。

    (東京・田辺弘)



4. 不思議な縁で青汁を知る

    鳥取大学医学部付属病院 M.Y. 他4名 

     私たちはおもしろい縁でお手紙をさしあげお願いすることになりました。
     昨日は同じ病室の者同志「日本海新聞」という地方紙の7月6日に「青汁と癌」という一文が載り、ケールが放射線治療に見事な効果を現わしたと書いてあるのをめぐっていろいろ話した上で、共に放射線治療を受けておるのだから、このケールというものをさがそうという事で新聞社に電話したのです。
     ところが担当者が留守でガッカリといって座ったところ「いや電話が終わるのを待っていたのです」といわれ、いろいろとお話をして下さった上「青汁は効く」(青汁友の会御案内)等を本日持って来て貸して下さったのです。なんと同じ病棟の隣室の中岡さんは、奥さんの治療でもうずっとやっておられ非常に効果を挙げておられたのであります。
     そこで私ども一同早速団体病院用ダンボール箱入り青汁を申込むことに致しました。その気になればアッという間に道が開けたので不思議な縁だとたいへんよろこんでおる次第です。なおみなそれぞれ畑を持っておるものですから「ケールの種子」の欄を読み、これを頂いて元気になれば育てようということになりました。
     5名ですのでよろしくお願いします。

     3病棟3階入院患者 永江 勇   佐伯 幸三   増成 忠司
               三島 昭雄  山口 正世司

    続報 山口正世司
     佐藤さんは次第に元気をとりもどされて来ましたし、
     永江さんはコバルトを当てているうちに毛が生えて来ました。これには驚いております。たばこもやめて一生懸命です。今月27日には退院と決まり大よろこびです。
     さて盧川和哉君が一家で飲んでみようかなと言われます。「青汁は効く」を読んでもらいました。彼も27日に退院です。私は30日位だろうと思います。有難うございました。



3-5. “肝臓ガン”青汁の恵で「初孫の初びなを祝って」

    奈良市 K.T. 

     私の主人は昭和57年5月4日、62才で、肝臓ガンで亡くなりましたが、死の宣告を受けてから1年1ヶ月生きのびることができました。
     思えば、これは青汁のおかげであったと、心から感謝しております。56年4月発病。5月6月7月と入院しその間検査、化学療法と、色々治療を受け引続き入院が必要とのことでしたが、家に80才を過ぎた姑を一人残しておくことや、近くに住む出産の準備に心を配る長女のこと等もあって、ひとまず7月末退院させていただきました。本人には病名を血管腫と告げてのことでした。

     先生は1ヶ月間は保証しますが、何時どんな事態がおこるか予断は許されないから、その折にはすぐ入院できるよう緊急手配するからとのことでした。先生の診断された通り、1ヶ月程で黄疸症状がではじめ、爪の色は紫色に、手は透き通るようになってきました。足には浮腫が出はじめました。食事は殆んど受け付けないという有様で、心配の毎日でした。
     先生にお願いして、薬を出していただけば少しは良くなるのではないかと思い、思い余って相談しましたが、これ以上薬を飲むことの方が却ってマイナス面が大きいとのことで、結局新しく薬は出していただけませんでした。それではということで、私が7、8年毎日飲み続けている青汁をすすめてみましたところ、早速飲みはじめ、2合づつ飲むようになりました。

     それからは不思議なくらい、目に見えて元気が出て、1週間目頃からは爪の色はピンク色になり、食欲も出て、足の浮腫も何時の間にか無くなり、本人も余りの良い効果に、自信をつけ毎日楽しみに飲みました。起きられるようになってからは、自分で精出して青汁を作り、裏の畑に出て、ケールや青野菜の世話を少しづつ手伝ってくれるまでに回復しました。
     顔色も良くなって先生方も驚かれる有様でした。11月には初孫誕生という喜びも手伝って食欲もあり体重も増して、明るい心でお正月を祝うことができました。暖い日には一人で難波辺りまで出かけることもありました。初孫の為にひな人形を、私と一緒に問屋街まで探しにも行きました。そして3月3日には家中で初びなのお祝をして、孫を囲んでの楽しい一日でした。今でもその日のことは忘れられないなつかしい思出の一つになりました。

     「ガン」という病気の不安は何時も心の中にありましたが、普通の生活に戻った主人を見ていると、その不安も忘れ度い思いでおりました。そんな矢先、3月末に近いある日の新聞に「肝臓ガン」の症状の記事が出ていました。それを読んだ主人は、余りにも自分の病状と似ている為、自分で自分の病気を察してしまいました。それからというものは、痛々しい程思いつめて落ち込んでゆきました。精神的痛手にみるみる食欲は無くなり、床に就いてしまい、4月12日再入院をお願いしました。
     それまでは、毎日青汁を2合づつ飲み続けましたが、入院してからは、飲めなくなってしまいました。そしてとうとう5月4日息を引きとりました。思えば青汁の恵で、延命出来、その間に、初孫誕生という何よりの喜びを味うことができ、孫の顔を見るのが何よりの楽しみの毎日でした。おひな様のお祝も、また格別楽しい1日でした。孫の為に選んだおひな様は、主人が孫に残した何よりの思出の品になりました。亡き主人の嬉しそうなあの日の顔は、忘れることは出来ません。青汁の恵に感謝しております。本当に有難うございました。



6. 癌がこわい

     医学博士 遠藤 仁郎 

     50才の主婦。
     「7年まえ子宮癌で手術。3年まえ十二指腸潰瘍。今はとくにどうということはありませんが、また、どこか癌ができるのではないかと、いつもビクビクしています。どうすればよいでしょうか。」
     「7年たっていれば、子宮癌は完全に治っているんでしょう。しかし、一度あったことは二度ないとはいえません。癌にしても、潰瘍にしても、結局はからだの抵抗力に関係することですから、ご心配のとおり、いつまた何が出て来ないがものでもありません。ところで、子宮の癌には口の方の頚癌と、奥の方の体癌とがありますが、どちらでした?」
     「奥の方です。」
     「体癌は肉食に傾いた、いうならば洋風の食事の人に多いといいますが。」
     「その方です。」
     「肉食家はどうしても野菜が少なく、いろいろな調味料でこってりと味つけしたおかずになり、菓子、コーヒー、ジュースと、脂肪や砂糖が多くなり、カロリー、蛋白質がすぎ、それに釣り合わねばならないミネラル・ビタミンが不足した、大変偏った不完全食になりがちです。そして、血がにごり――酸性にかたむいたり、代謝が不完全で有害物ができたり――からだ中のはたらきが悪くなり、抵抗力をよわめ、病気しやすいからだになります。インスタントものなど、加工・保存食品(これらの添加物の中には発癌性のものも少なくない)が多ければ、なおさらです。そこで子宮癌が出たのでしょうが、同じ条件で乳癌が出やすいといいますし、便秘がちだと大腸がんにもなりやすいようです。ですから、ぜひこれをなおすべきでしょう。
     それには、一般的にいって、洋風の美食よりは和風の粗食。そして、食べすぎないよう、ふとらないよう気をつけること。主食は、白いご飯より玄米。パンであれば全穀パン(黒パン)。もっとよいのはイモ類。蛋白源には、肉類よりは魚、ことに全体食べられる小魚類。さらによいのは大豆もの。それに、ミネラル・ビタミン源として、良質ナッパを主とする野・山菜、海藻など十分にそえることです。

     これら野・山菜、海藻類中でも良質ナッパは、栄養のバランスをとるだけでなく、抗癌作用のいわれているビタミン(A・B・C・E)やミネラル(カルシウムその他)にとんだ、もっともすぐれた抗癌食品です。もっとも少々ではダメで、バランスをとるためだけでも、平均的にいっても400〜500グラムは必要ですし、抗癌効果を十分にするにはもっと多く、少なくとも1〜1.5キロ以上。しかも、その中の有効成分を効率よく利用するには、なるべく多くを生でよくかんで食べるべきですから、すりつぶしてしぼり汁(青汁)をのむことを私はすすめています。400〜500グラムのナッパで約2合になりますから、せめてそれ以上のむべきで、多ければ多いほどよろしい。

     なお、食品は、主食品、副食品、調味料、嗜好品ともすべて、できるだけ安全な自然食品をえらび、農薬その他生産用薬や産業廃棄物に汚染されたり、何が添加されているかわからない出来あい食品など、発癌性のうたがわしいものはつとめてさけること。調理は簡単にし、味つけはうすく。ダシには、抗癌性のいわれている椎茸(その他の茸類)昆布などをつかい、化学調味料はさけること。タバコその他空気のよごれ、薬や放射線などの発癌原にも十分注意すること。適度の運動、十分の休養(睡眠)など日常生活の合理化・自然化して、血の浄化をはかること。そして、いたずらに癌の恐怖にとらわれてビクビクせず、こうしていれば大丈夫とおおらかな気持でいることが肝要でしょう。

    (58・9)



7. 血の中に癌細胞

     医学博士 遠藤 仁郎 

     石川県の主婦の方から、「主人は一年まえ膀胱癌で手術し、完全にとれたとのことでしたが、さいきん体調不良となり入院。しらべてもらったところ血の中に癌細胞が出ているとのこと。青汁はどうでしょうか」との電話。
     ぜひ、やってごらんなさい。癌ができるのは、血がにごり、癌にたいする抵抗力がおとろえているからであり、それを防ぐためには、にごった血をきれいにし、癌にたいする抵抗力をつよめなければなりません。
     この血のにごりのもっとも大きな原因は食べもののまちがい、ことに栄養のバランスのみだれ。白米や肉や魚、糖分、脂肪分、酒などおいしいものに偏っているため、血が酸性になり、また代謝が不完全になりいろいろ有害なものができるためです。
     また、インスタントもの、加工・保存食品など有害有毒食品にたよることが多いことにもよります。そこで、食べものすべてできるだけ安全な自然食品にすることと、できるだけバランスのよくとれた食事にしなければなりません。一般食事にもっとも不足しているミネラル(アルカリことにカルシウム)やビタミンを十分に補うべきで、それには良質ナッパ(ホウレンソウ、フダンソウ以外の緑色の濃いナッパ類)しかありません。しかも、これらのナッパには癌を防ぐ力があるといわれているカルシウムその他のミネラル分やビタミンA・B・C・Eその他にもとんでいます。だから、これをしっかり食べよう。それも少々ではダメだから汁にしてうんと飲もう、というのです。
     その分量は、バランスをとるだけには大体400〜500グラム、青汁にして約2合ですが、癌のような厄介な病気のばあいはもっと多く、少なくとも1〜1.5キロ、汁にして4〜5〜6合以上はのまねばなりません。もちろん、材料ナッパは農薬のかかっていない安全なものでなければなりません。癌細胞が血の中に見つかったということは、癌がひろがりかけていることをしめすものですから、猶余はなりません。すぐにも始めたいわけですから、畑があって、今すぐ種子をまいても、間にあいません。ほかに適当な材料がなければ、さしあたり亀山のケールの葉にたよるか、乾燥青汁を利用するしかないでしょうが、ともかく熱心に徹底的にやってみてほしい。あるいはよい結果がえられるかも知れません。しかし、何分病気が病気ですから、絶対大丈夫とは残念ながら申し上げかねます。
    (58・9)



8. 全米科学アカデミー特別委員会による
  癌予防のための食事指針六ヵ条

     医学博士 遠藤 仁郎 

     癌は、昭和56年に死亡原因の第1位を長年続けてきた脳血管疾患に代わり、わが国の死亡原因の第1位となった。そして、社会的問題としても諸種の面で大きくなってきている。
     一方癌治療法は、さまざまな創意工夫の中で成果をもたらしているが、癌治療の基本は、早期発見・早期治療であることは国民的認識となってきている。しかし、これとて「癌の予防法」からみれば「二次的」であり、発癌の危険度を出来るだけ減少させるために、いわゆる癌の「一次予防」に関る発癌の危険因子の研究と指針が盛んに行なわれている。
     昨年12月に『がん予防と食生活』(全米科学アカデミー「食物、栄養とがん」に関する特別委員会報告)が、日本栄養食品協会から翻訳刊行された。この報告書は、全米科学アカデミーの特別委員会が、1980年から2年間にわたって癌と食物栄養に関連した疫学データ、動物実験データおよび変異原性試験データ等を検討し、1982年に中間報告したもの。この中には、暫定的な癌予防のための6項目からなる食事指針が示されている。米国民の食生活に照準を合わせたものではあるが、この指針はわが国にも当然あてはめて考えうるものである。

    食物による癌の発生は高率
     ヒトの癌の90%近くは食物を含む主々の環境因子が原因となっており、ある研究からすれば男性の癌の30〜40%、女性の癌の60%は、食物に関係があるという。また、癌による死亡者はかなりの割合で食事という手段で予防できる。
     例えば胃癌、大腸癌は食生活の改善で大きな効果がみられ、乳癌、子宮癌、肺癌も胃癌や大腸癌ほどではないにしても、食生活の改善で減らすことができるという学者もいる。この委員会では、多くの重要な部位の癌は食事のパターンに関係がありそうだとの予測をしているが、委員会では現在の研究結果を基礎にして、栄養のバランスと背反せずに癌の危険度を低下させる、当面の食事指針を公式化した。

    癌予防のための当面の食事指針

     癌予防のための当面の食事指針は、

    1. 高脂肪食は、よくみられる癌(とりわけ乳癌、および結腸癌)の発生増加につながり、低脂肪食ではこれらの癌の頻度は低下するという十分な根拠がある。
       委員会は、平均的な米国の食事から、飽和脂肪酸、および不飽和脂肪酸双方の摂取を減らすことを勧告する。適当で実行可能な目標は、総摂取カロリーに占める脂肪の現在のレベル(約40%)を、30%とすることである。
       ところで、脂肪摂取量を総カロリーの30%としたのは、科学的に明確な根拠があるわけではなく、さらに減らしても良いが、委員会の判断では、現在の量の4分の1を減らすのが、適度な実行しやすい目標であろうということである。

    2. 委員会は、日々の食事の中に、果物、野菜および精白していない穀類をとりあわせることの重要性を強調したい。実験上でも、果物(特にかんきつ類)、野菜(特に、カロチンを多く含むものと、アブラナ科のもの)中の個々の栄養配分、非栄養成分についての試験結果から、これらの知見が支持されている。この勧告は、栄養源としての食物についてのみ、あてはまるものであって、個々の栄養素を栄養剤として摂取することを推奨するものではない。この報告作成のために調査した膨大な数の文献は、人間集団における食物の摂取と、癌発生との関係に焦点をしぼったものであって、個々の栄養素について癌発生との関係を調べたものはほとんどない。したがって、委員会は、栄養剤という形で摂取される単離された栄養素が、過剰症も懸念される大量摂取の場合に、健康に対しどのような影響があるのか予測することはできない。

    3. 世界のいくつかの地域、特に中国、日本およびアイスランドのように、塩蔵品(塩漬を含む)、あるいはくん製食品をよく食べる国民に、ある部位の癌、特に食道癌や胃癌の発生が他の地域よりも目立つ。委員会は、塩蔵品(塩漬を含む)、およびくん製食品の摂取は最小限にとどめるよう勧告する。

    4. 天然に存在したり、製造、加工、および貯蔵の段階で混入するある種の非栄養成分は、ヒトに対して発癌性を持つ場合があり、委員会は、食物にはどのような汚染源からも、発癌性物質の混入を最小限に抑える努力を続けることを勧告する。

    5. 委員会は、食物中の変異原性物質を同定するためにさらに研究を続け、同定した変異原性物質の発癌性試験を促進することを提唱する。食物の栄養価を低下させたり、その他の危険物質が食物中に加わる恐れがない場合は、変異原性物質は完全除去されるか、その含量を最小限に抑えるべきである。

    6. アルコール飲料の過度の摂取は、特に喫煙を伴った場合、上部消化管と呼吸器系が発癌の危険度を高める。また、アルコールの摂取は他にも健康上不利な影響を与える。したがって、委員会は、アルコール飲料を摂取する場合は、ほどほどにすることを勧告する。

     この指針は「だれでもが、どのような癌にもならずに済むという食事を詳細に規定することは、今のところ不可能であるし、おそらく今後ともできないことであろう。それでも委員会は現在の研究結果を基礎にして、栄養のバランスと背反せずに癌の危険度を低下させる、当面の食事指針を公式化するのは可能であろうと考えている。この食事指針は完全に利用されれば、最大の効果がもたらされるよう作成されたものである」としている。

    (医学界新聞 84・4・30号より)



9. ホジキン病

     医学博士 遠藤 仁郎 

     東京からの電話相談。

    「28歳の娘ですが、ホジキン病で放射線治療をうけました。
     それで、リンパ腺の腫れはとれましたが、その後の回復が思わしくなく、からだがだるい、疲れやすい、元気がない、といって、いつもゴロゴロ臥てばかりいます。
     顔色もよくありません。
     食欲はありますが、元来ひどい偏食で、西洋風をこのみ、主食はパン。
     ご飯はあまり食べません。
     副食は肉類。
     それも輸入ものばかり。
     野菜類は一切食べず、くだものは多少食べますが、好物はコーヒー・ケーキーです。
     青汁をすすめたいと思いますが。」
     とのこと。



     この病気は、全身のリンパ腺が腫れ、熱も出るという癌性の病気の一つ。
     原因は、ほかの癌と同じくわかっていませんが、おそらく、お話しのようなあやまった食生活が問題ではないでしょうか。
     それは、肉類がすぎ、糖分が多いと、血が酸性にかたむき、有害な代謝産物ができやすいうえ、加工・保存食品に多い添加物の害も加わって、血がにごり、からだの抵抗力がよわり、病気しやすくなっています。
     そこへ、それらに少なくない発癌物がはたらいた結果ではないか、とかんがえられるからです。
     そしてまた、放射線治療後の回復がはかばかしくないのも、やはり、原因はあやまった食にあるにそういありません。
     そこで、ともかくまず、食生活の根本的たてなおしをはかるべきですが、その中心になるものは、
      1. いまの食事に不足しているミネラル・ビタミンを十分に補給することと、
      2. できるだけ安全な食品をえらぶこと、
     とです。
     そのためには、ミネラル・ビタミンのもっとも有力な給源である良質ナッパの大量、少なくとも1日1.0〜1.5キロ、青汁にして4〜5〜6合以上のむこと。
     そして、ほかの食事にも、なるべくミネラル・ビタミンにとんだものをえらぶこと。
     主食にはパン(米飯よりはよいが、ミネラル・ビタミンは乏しいことは大差はないし、添加物が少なくない)よりもイモ類(ミネラル・ビタミンにとみ、安全性でもすぐれている)。
     肉(獣鳥魚介)類の切り身、ことに加工・保存品は極力さけ(ミネラル・ビタミンが乏しいうえ添加物の危険が大きい)、どうしても欲しければ、全体食べられる小魚類にする。

     「ジャコですか?」

    「安全海域でとれたイリコ、チリメンなどよい筈なんですが、残念ながら、酸化防止剤(発癌性がいわれている)がつかわれています。
     むしろ、新鮮なワカサギなどがよいでしょう。
     さらによいのは大豆です。
     それも、なるべく国産の安全なもの。
     納豆、キナコ、煮豆、自家製豆乳、豆腐(市販品は安全性に問題があります)。
     それに、良質安全なナッパを主とする野菜、山菜、海藻などしっかりそえます(イモ・マメ・ナッパ食)。
     調理は簡単に、味つけはうすく。
     また、菓子、コーヒー、ジュースはやめること。
     というのが、おすすめしたい食事の原則です。
     いままでの通念からすれば、あまりに突飛なことのようではありますが、いまのお嬢さんにとって、これほど適切なものはない、いや、こうするしかないと私は確信しています。
     問題は、それがはたしてすなおに受け入れられ、実行してもらえるか、どうかです。
     納得ずくでなければ、いくらはたがさわいでもムダというものですが、いかかでしょう。」

    「さあ、なにぶん我儘ものですから・・・・・・。」

    「うけ入れられればよし、どうもむつかしいようなら、ともかく青汁だけを飲むことで妥協し、青汁断食をやってみるのも一法でしょう。
     2〜3日の間、ほかのものは食べず、ただ青汁だけを飲めるだけ飲むんです。
     生の青汁の方がよろしいが、粉末がよければそれでも結構です。
     それで、うまくなにがしかの効果が出て、納得がゆくと、あとがやりよくなります。
     次の問題は、青汁ですが、さいわい東京には新橋と銀座にスタンドがあり、絶対安全・良質の青汁が利用できます。
     いずれにしても大量が必要ですから、畑があればケールをおつくりなさい。」

     「ここにはありませんが埼玉の実家には広い畑があります。」

     「そこでうんとつくってもらって、存分に食べ、飲むことです。」

     「で、どれくらいかかるでしょうか?」

    「それはわかりません。なにぶんむつかしい病気のことですから。ともかく持久戦です。
     じっくり腰をすえてがんばることが肝腎ですよ。」
    (60・3)(遠藤)

     この方のその後については何もわからないが、さいきん、東京の青汁相談所の田辺弘氏から、どうやらホジキン病と思われる悪性リンパ腫――悪性リンパ腫というのは、全身のリンパ腺が腫れる悪性の病気の総称で、ホジキン病もその一つ――に著効のあった報告をうけた。
     それは、昭和46年7月生れの現在中学2年生。
     昭和58年1月発病。横浜医大病院で悪性リンパ腫として治療。軽快、退院したが、3月再発、再入院。
     しかし、助からないといわれ6月退院。
     以来、田辺氏の指導のもとでイモ・マメ・ナッパ食と大量のケール顆粒による青汁食に専念。
     見事に回復。
     中学へ進学、目下バレーボール部のレギュラーとして活躍している、というのだ。
     以下は、60年12月初め、田辺氏に送られた母御の礼状の全文。

    「お電話させていただきましたが、お留守でしたので、乱文筆にて失礼いたします。
     本当に、大変な時にお世話になりっぱなしで、申し訳ございません。
     あの頃再発いたしまして横浜医大病院に再入院。
     1ヶ月あまり放射線にあたり、主治医の先生より、「この病気で再発して2年以上生きた例はありません」と言われました。
     他の病院の方でも「生きられない」とのことでした。
     私どもは母子家庭で、二人きりの家族ですので、息子が生きられない時は私も死んだも同然と思っておりました。
     助からないと言われた病院は全て行かないことに決めました。
     息子が入院していた時、抗癌剤がもれました。看護婦さん、主治医、インターンの先生が見に来まして、「これは、よくなったとしても黒くかたくなってしまう」と言われました。
     本当に火傷のようになりましたが、今、何のあともございません。
     その時私は、「絶対にだいじょうぶヨ」と言いつづけました。
     すると息子も、いくら先生方が大変だと言って来ましても、「ママが大丈夫だと言っているから大丈夫だよ」と口にするようになっていました。
     いま、息子には病名も言っていますが、平気のようです。
     うそのようです。
     胸部を切って調べました時、外科の先生は、「全身に癌がひろまっていて取り切れません。あと1年の命です。」と言われましたが、現在2年以上。
     2年3ヶ月ですが元気です。
     中学2年にならせていただきました。
     バレーボール部にも入部、レギュラーとしてがんばっております。
     中学になりまして1日だけ、アトピー性皮膚炎(今体中に出来ております)でお休みしましたが、後は休まずです。
     おかげさまでありがとうございました。
     本当にあの節はご迷惑おかけいたし申訳ございませんでした。」
    (60・12)



10. アマチョロイことではダメ

     医学博士 遠藤 仁郎 

     「主人(39才)は昨年6月に早期ガンの手術をしました。胃ガンは食生活に問題があるといわれて、先生の“青汁は効く”を読み、青汁スタンドでケールの種子をいただき、9月にまき、10月に移植し、11月よりジュースを飲んでいます。ケールだけでは飲みづらいので、リンゴかミカンをベースにして、人参、セロリ、春菊、ピーマン等をジュースにしています。主人は30才すぎから人間ドックに入り検査をうけておりましたし、全く自覚症がありませんので、信じられぬ思いでした。先生から、あと半年おそかったらといわれた時は、背筋がぞっとしました。
     胃の2/3を切除しましたが、経過は順調で、24日間の入院、1ヵ月あまりの自宅療養で、会社にもどり、いまは元気に働いております。結婚して12年になりますが、主人の実家では野菜をつくり、よく食べ、主人も肉・魚よりは豆・芋類が好きですが、結婚後は野菜が少なかったようです。なにかアドバイスいただければと思いまして……」
     という東京の主婦の方からの手紙。
     青汁、まことに結構です。しかし、そんなアマチョロイやり方ではダメ。
     果物やナッパ以外の野菜がはいると、それだけうすめられます。リンゴやニンジンと一緒にジュースにするとビタミンCがこわれます。また、これら市販のくだものや野菜には農薬のかかっていないものはありません。それもマイナスです。
     ぜひケール一本の純粋の青汁にしてください。
     もっとも、それだけ大量の材料が必要です。東京での栽培は大変だし、とても十分のことはできません。ご主人の実家にたのんでうんとつくっておもらいなさい。ほかの野菜とちがい、ケールは日もちしますから、かなりの所から送ることができます(現にここ岡山から東京へおくっています)そして毎日少なくとも4合(もとのケール1キロ)以上のんで下さい。もっと多ければなおよろしい)。
     早期ガンは手術で完全に治るとはいわれていますし、何の自覚症もなく、元気に働いていられるのですから、おそらくご主人も、そんな必要はないといわれるかも知れません。しかし、油断は禁物です。それは、ガンが出たということ、それ自体、ただごとではないからです。そういう(ガンになりやすい)からだになっていたそのもとは、日常生活のあやまり、ことに食のまちがいが大いに関係しています(生れつき遺伝関係ということもないではありませんが)。
     これまでの食生活のあやまりのために血がにごり、健康力・生命力がよわめられ、発ガンに抵抗できなくなっていたわけですから、たとえ手術がうまく行き、その後の経過はよいようでも、いぜんと同じ条件がいづくかぎり、いつまた頭をもたげて来ないがものでもありません。
     おそろしいことです。
     ともかく、まず、食のまちがいをあらため、血をきれいにして、抵抗力をもり上げるようつとめなければなりません。
     実家では野菜が主だったそうですし、ご主人は肉や魚よりは豆や芋がお好きだとのことですから、結婚後いちばん不足していたのは野菜とくに良質ナッパ類だったのでしょう。
     そこで、カロリー・蛋白質は十分だが、それらが体内でうまく始末されるために必要なミネラル・ビタミンが不足し、血がにごり、知らず知らずのあいだに抵抗力がよわっていた。そこへ発ガン物(空気にも水にも食べものにもいっぱいある)がはたらいて、ついに発病するにいたった、とかんがえるべきでしょう。
     ですから、再発を防ぐためには、もっとも不足していたナッパを十分補って、栄養のバランスをとり、血をきれいにすべきです。しかも、このナッパにはガンを予防するといわれているミネラルやビタミンA・C・Eもすべてそろっています。
     その、もっとも効果的な利用法が青汁ですが、その4合というのは純粋の青汁のことで、くだものや、ナッパ以外の野菜がはいれば、飲みよくはなるでしょうが、同じ4合でもネウチは大ちがいです。
     ミキサーでつくるばあいも同じで、水がはいるだけうすめられますから、同じ4合でも、純粋のものに比べ、ずっと内容は少なくなっています。これでは、とても、十分の効果はのぞめません。そんなアマチョロイことではダメだ、といったのはこのことです。
     味は悪くても純粋のもの。それだけ量が少なくてすみ、かえって飲みよいわけです。
     青汁は、決してジュースやコーラなどのような嗜好飲料ではありません。
     味わうためのものではなくて、健康のため、病気を防ぐためのもの。したがって、いのちをかけて飲むべきものです。飲みづらいことは確かですが、多少の味なおしをすれば、飲めなくはないし、すぐになれます。
     大切な生命をまもるためにはアマエは禁物です。
     まだお若いのです。ながい人生のために、真剣にとり組まれるよう、お祈りします。
    (60・3)





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