健康と青汁タイトル小
 芋・豆・ナッパの食べ方 インデックス

芋・豆・ナッパの食べ方(1)
芋・豆・ナッパの食べ方(2)
芋・豆・ナッパの食べ方(3)
芋・豆・ナッパの食べ方(4)
芋・豆・ナッパの食べ方(5)





5-1. 生野菜の美味しい食べ方

    東久留米市 T.T. 

     天然酢1合を水で倍に薄めて、蜂蜜を適量混ぜ、梅干5‐6個入れいろいろの野菜を半日から一夜漬け込んで食べます。とても美味にて大変好評です。材料、ヒジキ、ワカメ、キクラゲ、ニラ、春菊、セリ、大根、人参、玉葱、ピーマン、モヤシ、麸、スルメ等、お好みの物をおためし下さい。




5-2. そば掻きの食べ方

    東京九段 S.T. 

     そば粉を熱湯でやわらかめに練る。
     その上にキザミ葱と花かつお少々を混ぜた物(その他のナッパ類でも多めに刻んだもの)を、そば掻きと同量、またはそれ以上多いめに作って入れる。
     味付けは、醤油少々、又はダシ汁等を適宜加えて、又はそば掻に掻き混ぜて食べる(主食)。
     これは5、6年前みちのくの旅行先でいただいたものを思い出しては我が家でも、しょっちゅう食べています。
     とても美味しいものです。御試し下さい。




5-3. ジャガイモ納豆

     田辺 弘

    1. ジャガイモの皮をむいて煮るかふかす(細くきざんでもよい)。
    2. 上記を牛乳かマヨネーズと一緒につぶす時顆粒(東京の)を入れる。
    3. キザミネギをジャガイモと同量入れ、納豆も入れる。
    4. 上記にかつおぶしの粉かシラス干しを入れかきまぜる。
    5. だし汁かしょう油をかける。




5-4. “おふくろ”の味 豆乳作り

     日本の伝統食を考える会(代表・宮本智恵子さん)の今年第一回目の講演会がこのほど大阪府立消費生活センターで開かれました。
     講師の磯辺昌策さん(良い食品を作る会顧問)が最初に

       「伝統食が再認識されるいっぽうで、“伝統食まがい”も横行しています。使う材料を吟味し、手作りを心がけることで良い伝統食を次代に伝えましょう」

     とアピール、約3百人の主婦らの拍手を受けました。
     次いで豆乳作りに挑戦。
     1カップの大豆から4カップの豆乳とおからを取り、それこそ大豆のつけ汁など水1滴もムダにしない料理講習で、「これぞ倹約と素朴さあふれるおふくろの味」という声がしきりでした。紹介しましょう。

    豆乳
    大豆1カップ、水3カップ
    1. 大豆をさっと洗い、3カップの水に8時間つけます。
    2. 1.を、つけ汁後ごとミキサーに移し、3分ほど強く粉砕します。
    3. 大きい鍋(吹きこぼれを防ぐため)に、新たに水4カップを煮立て、  2.を入れてさらに煮立てます。沸騰したら弱火で20分煮ます(表面にドロッとしたユバが出来るのがめやす)。
    4. 残った汁をきれいなふきんでこして、完成。

    おからの炒め煮
     豆乳をしぼった残り(おから)に冷蔵庫の残り物や野菜クズを刻んで入れた“経済的”おかずです。
     おから 1玉、玉ねぎ中1個、生ブシ おからの1/3 にんじん ごぼう うすあげ こんにゃく 各々少量ずつを細切り、青ねぎ 少々、油 大さじ1杯半、塩 小さじ1/2、砂糖 少々 酢 大さじ1
    1. 玉ねぎのみじん切りを強火でよく炒める(ひき肉も入れるとハンバーグも作れます)。
    2. 生ブシを細かくほぐして入れ(だしになります)、ごぼう、うすあげ、こんにゃくの順に加えて炒めます。
    3. おからとにんじんを入れて炒め、弱火におとして、塩、砂糖で調味して炒めます。
    4. 木じゃくしでパラッとなるまで(15分ぐらい)気長に炒めて、青ねぎを散らします。
    5. 酢を入れて(腐りを防ぐ)、七味唐がらしや半ずりのゴマを入れて火を止めます(香味がいい)。

     ◇ ◇ ◇ 

     豆乳は牛乳アレルギーの人や、冷やして子供の飲み物に。牛乳よりたん白質が多く、脂質の少ない栄養食品です。おからは、水を入れずに煮ているので、冷蔵庫に入れて4、5日もちます。
    (サンケイ新聞)




5-5. ケールの料理法

    兵庫県五色県民健康村 健康道場 

    1、ケールのごまみそ和え

      材料
        ケール 300グラム 
        白ゴマ  大3
        みそ   大4
        みりん  大2
        砂糖   大3
      作り方
      1. ケールをゆでて細かく切る。
      2. 白ゴマはいってよくすりつぶし、みそ、みりん、砂糖で味付けする。
      3. ケールを入れて和える。


    2、ケールの漬物
      イ生姜入り
        ケール  200グラム
        生姜    30グラム
        レモン汁  大2
        しょうゆ  大2
        塩昆布   20グラム
      作り方
      1. ケールは線切りにし、塩でよくもむ。
      2. 塩分を洗い流してよくしぼり、塩昆布、生姜、レモン汁、しょう油を加えて混ぜる。

      ロ青じそ入り
      ハみょうが入り

      ロ、ハも生姜入りと同様にして生姜の代りに青じそ、みょうがを入れる。


    3、ケールの粉末
      ・ ケールをさっとゆでて水にとり、陰干にするか、乾燥機等でパリパリになるまで乾燥する。
      ・ 手でよくもみ、さらにミキサーにかけて細かくする。(天プラの衣、お好み焼き、ケーキ等あらゆる料理に利用する)


    4、蒸しカステラ
      材料
        粉末ケール     15グラム
        バター       70グラム
        砂糖       130グラム
        小麦粉      150グラム
        ベーキンパウダー  小2
        卵          3コ
        パイン缶       2枚
        ミカン缶      10房
      作り方
      1. バターをボ−ルにとりクリーム状によくまぜ砂糖を少しずつ加え更にまぜ、全部入ったところへ卵を1こずつ割りほぐしてかくはん。
      2. 小麦粉とベーキングパウダーを一緒にふるって?に加え、ケールの粉末も加えて軽くまぜ合わす。
      3. 型に紙をしき、パイナップル、オレンジを美しく並べて、先につくった生地を流し、湯気のたった蒸し器に入れて20分くらい蒸す。




5-6. 青汁かすのハンバーグ

    東京 T.K. 

     青汁のかすでハンバーグを。
     みそは、玉ねぎとニンニクのみじん切りをいためて味を補うこと。
     かすは一寸いためて火をとおして味を出しておくことです。
     卵でつなぐ。
     パンのくづ、片栗粉、小麦粉などで水分を吸収させる。
     味つけは御自由に。
     おみそもいいでしょうし、ソースも結構。
     塩こしょう、粉さんしょ、チーズ、しらす干し等々、お好みの工夫をなさるとお得意のお料理ができます。
     まるめて、粉をつけて、フライパンで油やきをすれば出来上りです。
     大きく造ればおにぎりのかわりにおべんとうにもなります。
     小さくするとおかずに結構です。
     捨てるにはあまりにもったいないと思いまして、時たまやってみてます。




5-7. 家庭で出来る豆乳の作り方

    倉敷市 S.W. 

     カップ2はいの生大豆を水荒いし清水に漬ける。
     約8時間ぐらいで3倍近くに脹れる。
     この豆をざるで水切りをする。
     次にミキサー(ジュウサーではいけない)にカップ一杯の水を入れて、水だけのミキサーを電動で廻転さす。
     ブリーがついて勢いよく回転するミキサーの水の中に、全かし豆を6等分ぐらいに分けた一山を少しづつ入れる。一ぺんに多く入れると細分しない。
     1〜2分で粉砕するから、煮鍋に移す。
     これを6回繰り返して全豆終ったら炊く。
     鍋底に焦げ着くのを防ぐため杓子で撹拌する。
     約8分ぐらいで沸騰する。
     直ちに火を消し自然放冷して蒸し上げる。
     ふたはしないで体温程に冷す。
     次にこれを今度はジュウサーに少しづつ入れてしぼる。
     おからは丈夫な布地で絞るとよい。
     原材料大豆カップ2はいから約9はい(9合)の豆乳が得られる。

     これは私が考案した豆乳製法でありますが、一番の要点はミキサーの水の回転に勢いがついた所にかし豆を少しづつ入れて砕くことです。
     現在私は毎日前記量の豆乳9合と青汁を飲用しておりますが、体調は良好で遠藤先生のいも、大豆、菜葉(青汁)食の教訓に感謝しております。




5-8. 子供の野菜ぎらいなくそう

    吉沢料理教室 K.Y. 

     最近、野菜ぎらいの子供がふえているようだ。野菜はビタミンやミネラルを多く含み、たんぱく質、脂質、糖質などがエネルギーになるのを助け、体の各部を調整し、体を円滑に動かす潤滑油の役目をしている。その野菜が不足すると便秘、風邪、高血圧、むし歯などの原因となる。
     そこでまず食べさせる工夫であるが、すりおろしてカレーの中に加えて煮込んだり、ひき肉料理に、みじん切りにして入れる。だんだん食べられるようになったら、千切りにしてサラダや汁物、いため物へと進め、やがて煮物、あえ物、揚げ物にと使用する。
     これによって季節感が盛り込め、食事のバランスも取れて好ましい。本来、野菜は美しい色彩と、ほんのり甘味を持ち合わせているので、それを失わないために、塩少々を入れて色良くゆでたり、うす味で調味するなどを心がけるとよい。
     1〜2度与えて食べないから、嫌いときめつけずに、根気よく、あせらず繰り返すことが必要だ。短時間で食事の用意をする主婦が多くなったが、時には母子でゆっくりと料理を作ってみるのも楽しいものである。自分で苦労して作ったものはたとえ好きでない物でも残さず食べるようになり手先もだんだんと器用になって皮むきや鉛筆けずりも上手にこなし、一石二鳥となることうけ合いである。(60・2・22 サンケイ)




5-9. ケールのつぼみ大評判

    おひたしやマヨネーズで……
     ケール畑は今花ざかりです。花が咲くまでのつぼみのやわらかいところをゆがいて、マヨネーズにつけて食べたら「とってもおいしかった」と、此花区の浅野ユキ子さん。
     おひたしにしたり、いため物にしたりしていろいろ楽しめます。毎日ケールのつぼみを弁当に入れておりますが、これだけは文句を云わず「仲々いける、一級品やナ」と主人。「一級品どころか最高級品やぜ」と私。そばで子供が「どちらでもいいやんか」
     安全で、安くて、おいしくて、色つやも良いこのケールのつぼみはどこに行っても売っておりません。青汁にすると飲みにくくて嫌いという子供さんでも飛びついて食べます。葉っぱの中に入っているつぼみなど捨てないようにしましょう。

    (S)(60・4・15 ケール健人の会会報より)




5-10. ケールの若芽料理

     一雨降る毎にケールの若葉がのびています。
     この芽やつぼみがおいしいと料理にする人が増えてまいりました。
     ブロッコリーに似ていると大変好評です。
     手軽に作れて栄養豊富なケールを食卓に並べましょう。
     今回は若芽を特集してみました。

     ケールをさっと塩ゆでしマヨネーズで食べます。
     息子(高一)は、生のままバリバリ食べています。

    −石橋節子−

     水たきにしてみました。
     ポン酢などに合うようですネ。
    −吉井早苗−

     ゴマあえしてみました。
     とても美味しいので近所の会員さんに持って行ってあげたところ大変喜んでくれました。
    −藍田幸子−

     ハンバーグの中に入れるのですが、子供達は何も知らず美味しそうに食べています。
    −辰巳瑞江−

     おひたしにして食べますこれがケールかと驚いています。
    −北浦紘子−

     塩ゆでし、ポン酢で食べるとお酒のあてになります。
    −池田房子−

     生しいたけをいため、塩ゆでしたケールを入れ好みの味付でどうぞ。
     トウフと一緒に味噌あえすると色あざやかです。
     茎のところはグリンピースの変りにしてちらしずしに入れます。
    −坂本啓美−

    (ケール健人の会会報より)




5-11. イマナ飯

     医学博士 遠藤 仁郎 

     “私の定食”と称して毎日食べているもの。
     もと、イモとマメ(大豆)とナッパを煮込んだものだった(イマナごた煮)が、今年はイモの出来がよくなかったので、その不足の補いに米を少し入れることにした。
     そして、昔流の大根葉飯の要領で炊いてみると、いかにも飯らしくなる(イマナ飯)。
     たまたま不意の来客があり、ちょうど飯どきだったので、食べ残しを出してみたところ、仲々評判がよく、炊き方などきかれた。
     それまで、まるでデタラメにやっていたので、しらべてみたら、大体次のようだった。

     イモ(皮つきを適宜の大きさに切って)500g。
        ほかに大根・蕪・玉葱少々。
     米 (玄〜粗搗き)約1合。
     大豆 100g(予め水に浸けやわらげておく)
     ダシ イリコ 25g。
     ミソ 50g。

     これを電気炊飯器で、水をヒタヒタ程度に入れ、点火。炊き上ったところへナッパ(細かくきざんだ)5〜600g。入れ、よくかきまぜ、しばらくスイッチを“炊飯”にもどしておけば、数分で出来上る。

     そのまま“保温”にしておけば(たとえば、夜しかけて朝まで)、色は悪くなるが大豆や玄米も軟らかくなり、食べよい。
     外観はまことによろしくないが、結構うまい。
     簡単だし、栄養的には完全食になっているので、ほかになにもつくる必要はないし、1日中これだけでもこと足るから、独りぐらしやモノグサどもにはもってこいだろう。
     なお、イモはサツマイモ、ジャガイモ、サトイモ、ヤマノイモなどなんでも、米の代りに、干ウドン、ソウメン、ソバ(小さくくだいて)。
     ナマ豆(エンドウ・ソラマメ)ユデ小豆でも。
     ナッパ、ダイコン葉、カブ葉、コマツナ、ミズナ、ケールはもとより、バイアム、エンサイ、セイタカアオイ(食用アオイ)、ウコギ、クサギ、ヨメナ、ハコベ、夏枯れどきにはスベリヒユなども。
     またワカメ、コンブ、ヒジキ。
     ありあわせのものなんでも利用する。

    (63・12)




5-12. 煮豆ペースト

     医学博士 遠藤 仁郎 

     むかしの日本人のからだがよかったのは大豆をよく利用していたからだ。
     いま、繁栄をきわめているわが国、諸外国におだてられて肉食三昧にうつつをぬかしているが、やがて、遠からず大変なツケがまわってくることだろう。
     すったもんだの難交渉のすえ、自由化が実現。いよいよ安くてうまい肉の洪水時代となり、それだけの肉を食いこなすことができるだろうかと、胃袋を心配する向もあるようだが、それは大したことではない。
     コワいのはそのあとのタタリ。これまで肉を食ってさかえていた国々が、その非をさとり、しだいに大豆に転向しつつある現実を見のがしてはなるまい。
     そして、賢明だったわれらの祖先にしたがい、大いに大豆を食いたいものだ。

     ところで、まずあげられるものは豆腐だろうが、いまの豆腐には安全性にいささか問題がある。
     キナコ、納豆も結構だが、キナコには不純物の混入や着色のおそれがないでもないようだ。
     いちばん無難なのは自家製の煮豆だが、こいつ、よくかまないと消化しにくい。
     戦時中、兵食に煮豆、豆飯がよく出たが、荒がみの兵隊たち、その度に下痢患者が続出して閉口した。
     下痢しないまでも素通りしてしまうので、すすめたいのは煮豆ペーストだ。
     予め水でよくふやかした大豆を茹で、スリ鉢かミキサーでペースト状にする。ふつうの煮豆だと、トロ火で5〜6時間もかけないとやわらかくならないし、焦がさないよう気をつけるだけでも大変だが、ペーストにするには、一応茹で上げるだけでこと足るから、この点大いに助かる。
     そのまま食べてよし、うすめれば豆乳。味噌汁やダシ汁に入れれば、年輩の人にはおなじみのゴ汁。
     もっとも、昔式のつくり方はこの逆。やわらかくした生豆をすりつぶし、それをダシ汁で煮味噌で味をつけた。飯や粥に混ぜる。
     少々荒がみでも腹をこわす心配がない。アエモノに。豆腐のアエモノよりうまい。
     マッシュ芋や、いろいろの粉食に混ぜるなど、利用法はいくらでもあろう。

    (平成元・3)




5-13. “青ねり”はいかが

     遠藤 仁郎

     野菜のうちでいちばん大切なのは青ナッパ。
     出来るだけしっかり食べたい。
     しかし、ろくろくかまずに丸のみしたのでは、通じにはよいかも知れないが、ミネラルやビタミンなど大事な栄養分は素通りしてしまって、役に立たない。
     このミネラルやビタミンの多いナッパは、たいていかたいもの。
     歯の悪い私など――若いころ胃が弱く(胃アトニー・胃下垂)、よくかむことを教えられ、それを実行し、そのおかげで胃はよくなったが、歯はすっかりすりへってしまい、そのうえ80すぎからは次々にぬけ、今では上は1本もなく、下に前歯が5〜6本チビた奴があるだけ――ごくやわらかいチシャくらいはなんとかなるが、これとて、煮てしわくなったら、もうだめ。
     もともとかたいナッパの類はいうまでもない。
     そこで、青汁にしているのだが、こいつ、どうもうまくない。
     いまでは、葉全体、繊維もこめて、こまかくくだける精巧な機械ができ、味も匂いもよほどよくなってはいるが、それでも、お世辞にも、うまいとはいいかねる。
     半年ほど前から、もう少しうまく食う分別はないものかとすりつぶしたそのままを味つけして食べることを始めた。
     生でも、サッと湯がいたものでもいい、ペースト(糊)状になるまですりつぶす。
     すり鉢では少し時間がかかるが、性能のいいミキサー、たとえば、名古屋のグリーンビュティ社でつくっていた(残念なことにいまは製造中止されているが)リカバーミルなどだと、らくに出来る。
     料理の方では、こういうものは“ねりもの”というのだそうだから、さしづめ“青ねり”といったもの。
     これに味つけして、おかずにしよう、というのだ。
     まず、スリ胡麻、キナ粉と、出しジャコの粉末とをねりまぜてみた。
     ふりかけ、まぶしてもよい。
     “ゴマ青ねり”“キナ粉青ねり”というわけだ。
     とてもうまい。
     酸味(食酢、スダチ、カポス、レモンなど)、塩味(ミソ、モロミ、酸味をかねて梅酢)、甘味(乾柿、ハチミツ、味醂)など、すり込みねり込むと、いっそううまくなる。
     その他いろいろやってみているが、なかなか面白い。
     これだけでうまいおかずになり、いくらでも食べられる。
     汁ものやほかの煮物やマッシュものに入れてもよいし、添えてもよい。
     歯の悪いものだけでなく、こどもや病人、野菜嫌いや荒がみぐせの人にもうけるのではなかろうか。
     材料ナッパはもちろん安全で良質ナッパものでなければならないから、無化肥無農薬の家庭菜園ものが望ましいが、便利なのは、大阪の田辺食品社の出している「ハイケール」だ。
     ケールの生葉をすりつぶし“青ねり”にしたもので、ただ味つけだけすればよく、かなり日持ちもするので、どこでも、いつでも好きなものがつくれる。

    (平成2・1)




5-14. ぼてぼて茶

     先月号に、ヒヨとの知恵比べを書いてくれた純子さん(私の姪)の手紙に、松江に行って名物の“ぼてぼて茶”を食べたこと、それが伯父さんのに(私のイモ・マメ・ナッパ汁のこと)ちょっと似ていると思った、とあったので、もっとくわしいことを、とたのんでいた。
     その返事。(遠藤)

     ぼてぼて茶のことですが、私もくわしいことは知りませんので、少し調べてからと思っているうちに、おそくなり申し訳ありません。
     わかった範囲で書いてみます。
     まず食べ方ですが、番茶にお茶の花を混ぜて煮立てたものを茶碗に入れ、茶筅(お抹茶用のものではなく大ぶりのもの)で泡立てて、ごはん、煮豆、つけものや四季折々の具を入れて食べる。
     簡単な食事や間食として重宝されたようです。
     中に入れる具としては、ごはん、煮豆、高野豆腐、椎茸、漬物(大根、カブラ、葉っぱ他)菜の花、紫蘇の穂等何でもよく高価でないもの。
     お茶のほろ苦い味が胃にもたれず、「茶腹も一時」などという言葉もありますが、一時の満腹感も得られ、お番茶を茶筅で泡立てるというところが、いかにも茶どころ松江らしく、面白いと思います。
     江戸中期の頃に生れた飢餓食とも云われますが、古くは桶茶といい、砂鉄製錬のたたら場や農家の人々が、日常の簡単な食事としていたものらしく、茶筅でぼてぼてと泡立てて作ることからぼてぼて茶と呼ばれるようになったそうです。
     又その昔、松江の七代藩主松平不昧公が鷹狩の時、貧しい農家を訪れ休まれた折、老婆が殿様とも知らずすすめたところ、空腹の不昧公は、その風味や香り、おいしさと一時の満腹感にとても喜ばれ、称賛されたという話もあるそうです。
     松江名物の鯛めしも、不昧公のお好みになったものとか。
     だいたい汁かけごはんがお好きだったのでしょうか。
     鯛めしは、鯛のそぼろ、ゆで卵のみじん切り、岩のり、ねぎ、大根おろしを温かいごはんの上にのせ、わさびを少量そえて、だし汁をかけて、お茶漬の要領でいただきます。
     こちらはとてもおいしいですが、ごはんを食べすぎてしまいます。
     貧しい庶民の食事だったはずのぼてぼて茶が、お店で結構な値をつけられていることは、いかにも現代らしいですが、今の食生活についてちょっと考えてみるきっかけとして、受けとめる人があれば・・・・・・と思いますが。
     さてどうでしょうか。

    (道満 純子)

     食べたことのない方にはちょっと解りにくいでしょうが、泡の下の方に沈んでいる少量のごはんやあり合わせの具を、お茶碗ごとゆり動かして、ざぶっざぶっとお箸も使わず、口に入れて、最後に残ったごはん粒や具は、小指ですくって食べていたとか。
     いかにも貧しかった庶民の様子が見えるようです。




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