健康と青汁タイトル小
遠藤青汁の会活動インデックス
 
 
 遠藤青汁の会活動1
 

  1. 遠藤青汁普及会 第2回総会終る             002号
  2. 青汁普及会の 清浄野菜園                004号
  3. 第3回総会開かる                    008号
  4. 遠藤青汁協同組合について                015号
  5. 会の在り方                       017号
  6. 特集 私の体験 −総会における講演と懇談の要旨−     059号
  7. 青汁健康法 講演会の記録 ー熊本市におけるー      066号
  8. 遠藤青汁倉敷教室開設                  066号
  9. 「遠藤青汁の会」三重支部設立について          072号
  10. 藤青汁の会 山形支部の発足               074号
  11. 「遠藤青汁の会」三重支部設立について          083号
  12. 支部だより                       084号
  13. 沖縄にも支部を                     086号
  14. 倉敷安全青野菜の会発足                 090号
  15. 遠藤青汁の会 総会報告                 096号

 遠藤青汁の会活動2
 遠藤青汁の会活動3
 遠藤青汁の会活動4
 
 
1. 遠藤青汁普及会 第2回総会終る

     6月18日午後1時より倉敷西小学校に図書室に昭和30年総会を開く。県下各地の同志が北から南から相集って其数は40名を突破するの盛況である。原澄治氏、山崎中央病院長、武内美術館長、農研西門所長、青本山陽新聞新聞倉敷支社長等の顔も見える。然し橋本富三郎先生の温顔の見えないことは先生が本会の為に種々お骨折いただいていただけにさびしい。柳井氏の司会によって会議が進められた。

    1. 遠藤会長の挨拶及び近況報告、支部設置状況の経過その他について報告
    2. 役員改選 橋本先生御逝去により左記の陣容で出発することになった。立派な方々を副会長にお迎えしたことが嬉しい 会長 遠藤仁郎 副会長 山崎直治(倉敷中央病院長) 同 青本虎夫(山陽新聞倉敷支社長)
    3. 会則一部変更
    4. 来賓祝辞 原澄治先生の「青汁と長寿」についてユーモア味あるお話に一同なごやか雰囲気になる
    5. 朗読 橋本先生追悼の詩(深山旅愁氏)を柳井氏朗読す。
    6. 懇談 清新な果物 甘いお菓子に次々と意見、感想、苦心談等が出る。
    7. 西小学校青汁製造状況見学、体育優良校と表彰された本校の立派な施設を貝原教諭の説明のもとに見学、試飲しつつ歓談。

     かくて明日への発展を期して黄昏せまる西校を後に一同散会した。
    (糸島記)




2. 青汁普及会の 清浄野菜園

     青汁の真生命は「生」というところにあるから、材料の「新鮮」と「清潔」なこと、従って清浄な、所謂無菌野菜の円滑な供給が、最も肝要なわけである。
     そこで、本会では原則として各支部に専属の「清浄菜園」をもってその要求に応ずるよう努力している。

     まず土地の条件として、低湿地や汚水をかぶるおそれのある所はさけ 日当りのよい高燥地がえらばれることとなるが、こうしたところは多くの場合、野菜つくりに大切な水の便が悪い。
     その上、新しい開墾地でなければ、少くとも半年か1年位は下肥のかけてない所でありたい。
     また連作と化学肥料による土壌の荒廃を防ぐためには、緑肥、堆肥が是非とも必要で、その原料の採取の便もなければならぬ。
     こうみて行くと、好適地を見つけ出すことだけでも仲々容易ではない。
     倉敷の小溝にある菜園はもとの高梁川の堤防のあとで、土地は高くて、しかも地下水は豊富という好条件をそなえているが、緑肥の採取に不便。
     玉島のは、丘陵の頂きにあるため灌水に頭を悩まされる。
     今年の夏など全く手の施しようもなく途方にくれてしまった。
     庄村のは、山裾の開墾地で水の便もよく緑肥にも恵まれているが、山の斜面のせいか、昨年の台風にはひどくいためつけられた。

     そして、いよいよ栽培となるとまた一寸(じゃないかなり)勝手がちがう。青汁となると、ともかく一年中、一日も休まずに、毎日若干量(それもたびたび変り、決していつも同じではない)の緑葉を出さねばならぬものであるが、これがまた生やさしいことでない。
     夏枯れ、冬枯れにそなえるには、随分の反別をあてねばならぬし、季節によっては、反対に、だぶついて始末に困る。
     青汁向きの野菜などはとても一般市場では相手にされるものではないので、みんな無駄に腐らせてしまい、肥料にするほかないこともある。
     また虫除けの農薬にも、生食用であるだけに、よほど気をつかわねばならぬ。
     こうした数々の困難があるに拘わらず、本会の趣旨青汁の重要性をよく理解しよく認識されて、奉仕的に栽培に精進して下さっている農家の方々の苦労にたいし、私どもは衷心から感謝をささげたいと思う。

    ◎栽培地

       @倉敷市小溝    大橋佐一郎
                 大橋浩蔵
       A玉島市長尾町野呂 田辺弘
       B都窪郡庄村栗坂  赤本大夫 
       C都窪郡吉備町塚山 久山保治
       D児島市昧野菰池  小橋平太郎




3. 第3回総会開かる

     本会では去る6月9日午後1時より、倉敷市西小学校において第3回総会を開催した。
     出席者約60名。会長挨拶、状況報告、役員改選、30年度決算、31年度予算承認など議事の終了後、遠藤会長は、青汁の効果の主体は栄養の完全化にあること、最近問題になっている葉緑素問題とは関係のないことを述べ、来賓山本庄太郎先生(87才)は、フレッチャー式健康長寿法について体験を語られ、本会顧問渡辺弁三先生(笠岡いも博物舘長89才)は、長寿法としての「心の持ち方」につき、仝矢野仁一先生(京大名誉教授文博85才)は、青汁のあり方、またその進むべき道として、「日本一美しい文化の町といわれる倉敷を、日本一健康な町とせよ」と力説、普及会の奮起を要望された。
     さらに仲田多計夫氏(高梁保険所)は、専門の立場から青汁の効用について論ぜられ、貝原邦夫教諭は、西校における青汁給食の実績について、最近の数字をあげて報告されたが、その成果の素晴しさには一同驚きの目をみはった(詳細はいずれ本紙に発表されます)。
     その他、ケール、レープなど原料野菜の展示、動力ミンチ、ジューサー(富士電機)の実績、スライド映写など、多彩且つ有意義な催しがあり、大きい感銘のうちに5時すぎ散会した。

    遠藤青汁普及會會則(抄)

      第1条 本会は遠藤青汁普及会と称する
      第2条 本会は事務所を倉敷市旭町661番地に置く
      第3条 本会は緑葉食青汁の普及をはかり国民の健康増進体位向上に資し以て無病長寿明るく楽しい社会の建設に寄与せんとするを以て目的とする
      第4条 本会は前条の目的を達するため左の事業を行う
      1.  講習会の開催
      2.  講師の派遣
      3.  図書雑誌等の出版頒布
      4.  青汁製造頒布並に製造の指導
      5.  その他必要な事業
      第5条 本会の趣旨目的に賛同したる個人並に団体を以て組織する
      第6条 本会の会員は左の2種とする
      1.  正会員 会費年額100円を納入するもの
      2.  特別会員 一時金一千円以上を納入または寄附するものおよび本会に特に功労あり会長の推薦するもの
       会員には機関紙を配布する

      第7条 本会に左の役員を置く
      1.  会長 一名
      2.  副会長 若干名
      3.  理事 若干名
      4.  評議員 若干名
      5.  監事 二名
      6.  顧問 若干名

      第10条 役員は名誉職としその任期は2年とする、但し再任を妨げない
      第14条 本会に支部を置くことができる
      第15条 本会の支部は左の4種とする
      1.  製頒支部 青汁の製造頒布
      2.  栽培支部 清浄野菜の栽培
      3.  普及支部 図書パンフレット頒布その他
      4.  給食支部 青汁給食学校病院工場等
       支部に関する規定は別に定める

      第16条 本会の経費は左記のものを以てこれをあてる
      1. 、 会費その他の醵出金
      2. 、 寄附金
      3. 、 其の他の収入




4. 遠藤青汁協同組合について

     当組合員は「遠藤青汁の会」の会員中より選出組織されて居るものです。御家庭で御造りになる方も、御遠慮なく当組合へ御相談下さい。(清浄野菜、其の他、苗、ミンチ等其の他食養について)。責任をもって御世話いたします。私達日本国民はもとより、全世界の一人でも多くの人々に、私達体験者の様な幸福になれる手びきのあることをお知らせいたしたい気持ちで一ぱいであります。
     其の為には人々に後指をさされる様なこともやらねばならない苦しさもありますが、最早健康と青汁とは切りはなすことは出来ないという信念をもって実行努力して行こうと思って居ります。皆様の御協力をお願いいたします。
     尚本組合の青汁を御利用の方は青汁の会の会費を納める必要はありません。組合で納めて居ります。




5. 会の在り方

     大阪市 山田守之亮 

     青汁の会の在り方は、あくまで金のいらない誰でも気楽に実行出来る青汁普及の会であって欲しいと思います。病気を治してあげます。お賽銭を持って来なさい。器具を買いなさい。この何々を付け加えたら尚一層よくききます等々。次々引張り込まれて高いものにつき効果もうたがわしいのが多いようですが、私は誰にでも遠慮なくすすめられ、やってもらえる所に惚れ込んでいるのです。すぐ利用しようとする慾張りが多いのですからね。

    (遠藤記)
     全く同感です。それが私どもの会のほんとうの姿ですし、いつまでもそうありたいと念じています。もともと緑葉食青汁の目的は栄養の完全化と「生」の力の応用にあるのですから、私どものすすめているような良質の青汁であればほかに何もそえる必要はありません。
     何かを添えた方がよいとか、加えねばならぬとかいうのは、結局は儲けるためです。青汁と一緒につかえば、添加物の効能であるかのような錯覚をおこさせて都合がよろしい。青汁だけをすすめていては儲かりませんからナ。




6. 特集 私の体験 −総会における講演と懇談の要旨−

     遠藤青汁の会は、さる5月14日、倉敷西小学校で、昭和36年度の総会を開きました。
     この会としては、初めての試みでしたが、この機会に、公開の講演会を催しました。
     講師は、フランス文学者として、また評論家として、国際的に活躍されている小松清先生と、フランス料理の専門家として有名な小松妙子先生のご夫妻です。
     また、総会の席上、例年のように、短時間ではありましたが、参会者の懇談会も開きました。
     この懇談会における発言や小松先生の講演には、読者の方々に、ぜひ伝えて、ご参考にしていただきたいことは沢山ありました。
     で、これを記事にして、お知らせすることにしましたが、青汁に親しんでいる間に、どんなことを体験したか、という観点から、この要旨を拾ってみることにしました。(見出しの「わたしの体験」は、小松清先生の演題を、そのまま拝借したものです)。
     なお、わたしの聞きまちがいや誤解によって、正しく十分に真意を伝えていないかも知れませんが、おゆるし願います。
     (以下略……)

    (友成左近)



7. 青汁健康法 講演会の記録  ―熊本市における―

     N.T. 

      青汁が特に現代人の健康保持と増進にとって絶大の偉力を有することは、今日すでに常識となって来た。しかし未だ青汁の何たるかを知らない人々もあるかと思われ、又青汁愛用者にとっても更に認識を深めて頂くために、われ等が青汁教の教祖とも称すべき遠藤仁郎博士に御願いして、去る11月18日午后1時より当熊本市公会堂に於て「青汁健康法講演会」が開催せられた。集まる老若男女約300人、プログラムに従って先ず遠藤博士の御講演、つづいて熊本市北水前寺町銀杏堂主人猪之本光雄氏(64才)、高尾繁富氏、田辺弘氏等の迫力に溢れた貴重な御体験談の発表があり、最後に参会者一同より夫々切実なる健康上の問題について質問があり、これに対して遠藤博士から一人一人に対して実に御懇切なる御指導が行われた。
     その詳細をここに紹介する紙面がないので、その要旨のみを摘記て読者各位の御参考に供したい。まず遠藤博士の御講演要旨――。

      「青汁は余り旨いものではない。しかし不自然不完全な食事習慣を有する現代人にとっては不可欠の栄養補給剤である。但し、緑の濃い野菜、野草を使用すること。白い野菜は余り効果はない。青汁には既知のミネラル、ビタミンの外に未知の生命素がある。青汁の材料については農薬の害に注意すること。ホリドールは法律で野菜果物に使用を禁止しているが、実際には使用されている様に見うけられる。野菜、果物の中に滲透した農薬は全く除く事は出来ない。又、野菜を中性洗剤で洗ったら十二分に水洗いをすることを忘れない様に。最後に青汁をいくら飲んでも、その外の邪食(サトウ、酒、インスタント食品、肉、魚、卵、白米等)を過食すれば余り効果は期待できない。青汁は治病のためには一日2合以上飲む必要がある。青汁飲用者の目標は食卓の緑化から更に一歩を進めて糞便の緑化で完成する」

     続いて緒之本氏より多年の腎臓結石が青汁飲用で全快した体験談、高尾繁富氏からは、氏自身は元来病気知らずの健康体であるが、氏の指導に従って青汁を飲用した為に、デング熱、胃潰瘍、胃ガン、皮膚病に著効があった実話。田辺弘氏より東京方面に於ける青汁の普及状態や倉敷市方面の学校給食に青汁を採用したその実況報告があり、最後に、参会者全員から、いろいろな病気について、又は日常の健康法にとって、青汁を如何に利用すべきか等について多数の質問が寄せられ、遠藤博士からいちいち実地に即した御指導御解説があり、参会者全員は全く時間のたつのも忘れて遠藤博士の御話に聞き入っていた。
     提出された質問の主なものは慢性腎臓炎、胆石症、高血圧症、記憶力減退、胃腸病、胃下垂、神経痛、慢性中耳炎、足部動脈瘤、低血圧、気管支拡張、便秘、貧血性冷え症、悪性貧血、半身中風、糖尿病、肺結核、更年期障害、狭心症、卵巣炎、前立腺肥大、十二指腸潰瘍等々で、全く病人は多いものだと感嘆する。これ等に対して程度の差はあるが青汁が積極的に体質改善剤として効果し、疾病治療にとっても好ましい結果をもたらすことは疑いない。参会者一同深い満足感を覚えつつ閉会したのは予定の午后5時を大分過ぎていた。(終)


8. 遠藤青汁倉敷教室開設

     N.T. 

     倉敷在住の遠藤青汁の会会員有志の間で、青汁教室といったものをつくって、遠藤先生に定期的にご指導願えたら、とよりより相談していたが、この度、塩尻さんのご尽力によって、いよいよ開設のはこびとなり、その第一回集会を、1月20日午后7時より、本町の誓願時で開いた。大寒第一日の寒い日ではあったが、20名集まり、青汁の正しい利用法、正しい食事の仕方、病気の予防法や養生法その他健康増進法について、いろいろ質問して、ご指導頂き、まことに有効な楽しい集会を開くことができた。で、この会を「遠藤青汁倉敷教室」と名づけて、毎月第三土曜日に開くことにした。こうした教室を開設したのは、会員一同、青汁の正しい利用法を、まだ十分に心得ていないからではあるが、青汁がマスコミに乗って普及するにつれて、これがゆがめられてきたので、お互いに、その正しい利用法をとくと心得ると共に、これを広く友人知人に云い伝えて、健康な町づくりに役立ちたいからである。なお、詳細は、1月27日付倉敷新聞に報道されているが、本紙でも後日報道する予定。


9. 「遠藤青汁の会」三重支部設立について

    四日市市 K.S. 

     四日市市を中心として、遠藤先生の御了解のもとに、青汁の会が結成されました。全国的に青汁ムードが起りつつある昨今、青汁は飲みたいがケールがないと言う声を各地で聞きますので私共四日市にて青汁の会の成立致しました内情を、読者の皆様に御伝えして御参考に致し度く存じます。

     当地では、3〜4年前から遠藤先生の青汁の話しを聞いて、普通の野菜で青汁を作り飲用して居られる方も数十名あり、其の効果のある事も知って居ましたものの、良い野菜、そして清浄なものはなく、普通菜や大根菜、キャベツの鬼菜をよく洗って使用致しても、毎日新らしいものが入手出来ず、非常に困って居たのです。
     昨年、遠藤博士の「青汁の効用」が主婦の友社で発刊され、ケールの良いこと又栽培法を知りましたので会員を募集して、ケールを栽培し頒布してはと、十名程の有志の方にお集りを願い、相談致しました処、非常に力強い協力を得ましたので、先ず当地で有名な種苗商である農事研究家の三重興農社社長に、ケールの栽培法をお尋ねして、市外地で篤農家の選出を願い、やっと9月下旬に一部蒔付けを致しました。

     勿論清浄野菜のこととて県農産課の御指導と許可を得た事は申すまでも御ざいません。何人の会員が集まるかは分りませんでしたが、一応作付反別を30アールとし、万一会員数不足の場合は、養鶏用飼料とする予定で、10月下旬移植しました。本年2月頃となりますと、1枚で35匁、45匁と大きな葉が畠一面に成長致して参りましたものの、一日収穫量が何れだけあるか、又会員が何名募集出来るか未定でしたが発起人会を開き、3月1日から35名の入会者からケールの頒布を始めました。

     本部会費200円、支部会費100円、一ヶ月頒布会費(一日300グラム−400グラム)1ヶ月1000円です。会員制のこととて、宣伝・広告は致しませんが、会員から会員にと聞き伝えられて、頒布を開始して一ヶ月で100名となり、二ヶ月で180名を越えました。

     この会員中家族共飲用して居る人数は少くとも5、600名を越えて居ります。会員の中には県外である大阪、名古屋迄も頒布希望致して居られますので、早速飛脚を利用して会員の希望にそって居りますものの各県にケール栽培をして青汁の会を結成されんことを望んで居ります。

     又頒布会員からは、青汁を飲用して血圧が下った。便通が整った。よく眠れる。足が軽くなった。顔が美しくなった等々の御礼の言葉や電話も続々とあり、発起人一同本会の結成されたことが、青汁を通じて県民の健康に奉仕出来得た事を心から喜んで居ります。本会の結成に色々御尽力下さった地元代議士山手先生、山本県会議員並に掃部博士、藤井先生の御力添を感謝します。


10. 遠藤青汁の会 山形支部の発足

     山形市 小林 啓蔵 

     8月29日朝、遠藤仁郎先生、奥さん、令嬢紀久子さん一行を山形駅に迎える。直にバスで蔵王に向う。
     生憎風のためケーブルカーが動かず、旧登山道を湯の川あたりまで散歩。歩きながら聞く先生のお話に、先生の人となりがにじみ出て、又となく嬉しかった。
     硫黄臭い温泉に短時間入られて1時に下山。
     この一行には宮内町の大間栄氏も居られた。当支部が出来る様になった原動力は同氏に依るのであって、遠藤先生が福島、宮内町と来られるのなら是非山形へもと熱意が、我々を支部結成へと動かされたのであった。
     当地にも青汁党員が34年前から居ることは居ったが、何人居るのか其実態がつかめない。
     又とない遠藤先生の来形のチャンスは、最大限度に利用したい。
     松村、伊藤、木内氏等と先づ8月1日支部を発足した。
     支部規定其他を作って会員を約1ヶ月にわたり募集した。
     処が予想外に人気があって、この講演会までに58名になった。
     安孫子知事も大久保市長も入られると云う充実したものになったのである。
     現在は66名になって居る。講演会の始まる前、臨時支部総会を山形信用金庫の3階で開催する。
     ここに遠藤先生と旧知の同志当地の鉄道病院長大磯友明先生が参会される。
     写真は其時のものである。講演会は山形新聞テレビホールで6時半近く開会した。
     後援山形新聞、協賛山形富士電機として看板をかかげ、聴衆は約200名に達した。
     先生のお話は約1時間半で、あと40分ばかり質問に答えられた。大きなグラフを出して説明される先生のお話は、如何にも科学者らしく多大の感銘を与えられた。
     ケールの青汁の栄養素が、量質共に驚異的な存在であることに、認識を深くした次第であった。
     親しくお話を聞くと色々な事が教えられる。当支部の今後の活動の中心課題は、ケールの確保であると思う。
     殊に冬季間雪に埋もれる当地では入手を断念して居ったのであるが、福島以南の地で栽培して貰って、トラックで輸送すれば、何とかなるのでないかと今思って居る。
     本部から送って貰ったケールの種子は、今各方面に随分と頒布された。
     来年は到る処に威勢のよいケールの葉を見られるだろうと、楽しみにして居る。遠藤先生が遠くみちのくのこの山形まで来られて、1日御指導をいただいたが、今は少い青汁党員も幾倍かになる日もそう遠くない様な気がしてならない。


11. 青汁体験あれこれ 総会における懇談より

     遠藤青汁の会では、5月26日に昭和38年度の総会を開いた。
     場所は、例年通り倉敷西小学校の図書室。
     時間は、午前10時より、中途昼食を共にして、午后3時まで。遠藤会長の挨拶につづいて、37年度の事業経過と決算の報告、38年度の事業計画と予算の決定、役員の改選などの議事を行なった後、岡山県下の小学校における青汁給食の状況をフィルムで見たり、こと緑葉食・青汁についての体験を互いに楽しく懇談した。

    体験と好意で結ばれた会
     遠藤青汁の会は、国内国外に、会員数万を持った会ではあるが、別に営利を目的としたものではなく、また専従の世話人がいるのでもない。青汁を飲んで丈夫になった者どもが、毎月発行する「健康と青汁」を媒介として、緑葉食・青汁の、より正しい上手な用い方を心得たいと思い、また全く好意をもって、これを友人知人にすすめようとして、作った会である。
     集る者も、例年通り約60人。事務的な議事は、ご苦労さま、万事よろしく、というわけで、専ら懇談である。
     遠藤青汁普及会が作られたのが昭和29年、遠藤青汁の会に改組したのが32年、この間、すでに「健康と青汁」を81回発行している。多忙な本職をもっておられる遠藤先生、貝原先生たち、それに内助の奥さんたち、まことにご苦労さまである。

    英訳出版の寄付金
     こんな会であるから、カネを集めて事業をする、というよりも、ささやかな労力で事業を営なみ、これに賛同する人々の会費と芳志で、この事業をまかなう、といった具合である。スポンサーももっていないのだ、もたない方針なのである。
     ところが、在米会員より、ぜひ「青汁の効用」の英訳を出版してほしい、という要望があり、これに答えて、出版の準備を始めたが、さて費用がない。やむなく4月号で援助方を会員にお願いしたところ、もうすでに百円、数百円、数千円と、いろいろな金額の寄付金がき始めた。これ全く青汁の体験がそうさせているのだ。

    青汁を飲み青野菜サラダを食べて
     青汁の会の集会である。お茶だけではモノ足りなく、まず一同、青汁1合のんで、議事を始める。もう1杯のまねば、油がまわらぬという仁もある。材料のケールは、倉敷の一会員の寄贈。しぼってくれたのは、倉敷西小学校の方々。会場の準備も同様。
     昼食は、すしと青野菜のサラダ。このサラダは、一昨年の総会の折、小松妙子さんから教えて頂いたフランス流。一人あたり約70gの新鮮な青野菜の若葉を油、酢、塩その他で特製したフレンチ・ドレッシングで調味したものである。材料も調理も、倉敷の遠藤青汁教室の方々のサービス。さすがに青汁体験者ばかりだ。
     すしは残して夕食にまわした方は多かったが、サラダを、ほんの僅かでも残した者は一人もなかった。健康のもとは、なによりもまず、生の青野菜を沢山食べることだ。毎日毎度の食事に、必ず生の青野菜を一皿つける。それも、50g以上だ。こうして食膳を常に緑化する事が緑葉食の基本である。
     だが、これだけでは、まだ足りない。その上、青汁を毎日1合いな2合以上のむ。こうすれば、生の青野菜が毎日300いな500g以上とれる。大便も緑化する。これが緑葉食、青汁という正しい食べ方の根本である。
     これを体験すれば、おのずから食事全体を改善していく。真の健康を喜ぶようになる。なお、くれぐれも注意しなければならないことは、この青野菜が、パラチオンその他の危険な農薬を使っていない、安全清浄なものであることだ。

    青汁有毒説を難なく乗り越えて
     昨年10月末、某大先生が「青汁は有毒である」という書物を出して、はでに広告した。金魚に青汁を沢山やって死んだ、といった全く子供だましの手品みたいな実験や、一見してケールを有毒と直観した、といった途方もない信念で書いたものらしい。
     ねらいは別のことにあるようだが。青汁を、まだ本当に体験していない者のうちには、この書物や広告に迷わされて、やめた向きもあるようだ。
     青汁を飲み始める人々のふえ方も、一時、にぶった。
     けれども、いったん青汁を飲み始めて健康を感じた人々には、間もなく、やっぱり飲まねば元気が出ないと、再び飲み始めている。
     青汁体験者の好意で、青汁を飲み始める人々も、再びふえ始めた。
     青汁の体験と、そこから出る好意は、青汁有毒説を難なく乗り越えている。青汁は、人類の歴史で築かれた知恵を、科学的な知見で洞察して、そこから生まれたものであるからだ。
     従ってまた、青汁は、体験しなければ本当には分からぬものであり、この体験は、ぜひ人々に伝えたいという好意を生みだすからだ。

    調理を清潔にする
     青汁は、ナマが生命である。だが、ナマものは衛生上危険である。だから、青汁体験者は、材料の栽培にも扱いにも、青汁を作ることにも、清潔に細かい注意を払う。
     ひいては調理や食事全般にも清潔に注意する。
     青汁体験者が、めったに病気にかからないのは、体が真から丈夫になっているからであり、また食事を清潔にするからでもある。
     とはいえ、この頃のように赤痢が年中流行するようでは、この上とも清潔に注意しなければならない。来年のオリンピックに備えて、当局の衛生指導がやかましくなるであろう。こと青汁について、決してかれこれ云われることのないように、気をつけねばならない。
     この清潔について、とかくウッカリすることがある。
     調理前に必ず手をよく洗うことは、いうまでもないが、洗った後に手をふいてはいけないことである。用器についても同様である。どんなに気をつけても、ふきん手ふきは不潔になるからだ。

    子供のからだはつくれるものだ
     これは、岡山県吉備小学校の西田先生の話である。同校で、青汁を加えて、名実ともに完全を期した給食を、7年間実施して得た経験である。
     1、2年生の間、養護学級に入れていた虚弱児が、6年生になって、体位が、岡山県平均よりも全国平均よりも、はるかによくなっているのだ。
     普通学級と約1年の開きをつけている。病気で欠席する割合も、病気にかかる割合も、その他いろいろな点で、他の子供より、よくなっている。
     この虚弱児は、入学前、発育のおくれているもの、偏食のはげしいもの、病気にかかり易く治りにくいもの、その他の病弱者である。
     こうした子供だけ約40名を編入して養護学級を作った。そして、青汁を必ず毎日1合以上のませる他、給食も特別食とし、さらに子供と家庭にとくに注意して、食事その他の指導を行なった。
     3年生になると、見ちがえるように丈夫になり、普通の学級に編入して、他の子供と同様に扱い、青汁は希望者に飲ませることにしているが、みなひき続いて飲んでいたので、この子供について調べてみた結果が、こうなのである。

    日に5合以上のまねば抜歯後の出血がとまらぬ
     これは、原爆症をもった、神戸の小笠原さんの、いたましい体験である。
     被爆の翌日、広島に行き、1週間野営をして軍務に服した。
     4年目あたりから、少し体の調子がおかしくなり、原爆症と診断された。
     その後だんだん調子がくずれてきて、一時は危篤状態に陥った。このとき困ったことに、歯がグラグラになって、モノがかめないのだ。たまたま青汁体験者が、ケールをもってきて、青汁のことを教えてくれた。本当に有り難かった。専ら青汁にたよって危機を脱したのである。
     日に一升以上のんだこともある。その後は、だいたい日に3合のんでいる。
     この頃、どうしても歯を抜かねばならないようになった。ところが、抜歯後一昼夜たっても、出血がとまらないので閉口した。
     そこで、つぎの抜歯の時は、1週間位前から、毎日5合以上のんでみたら、数時間で出血がとまった。厄介な病気をもっていると、青汁の効果が、ひしひしと、身につまされる。

    栄養学者が栄養不良を青汁スタンドに相談して
     これは、東京の田辺さんの話である。東京では、主婦の友社から「青汁の効用」が出版された一昨年から、青汁飲用者が急速にふえた。
     ところが厚生省のお膝もとである。ナマもののビンづめは法規にないので、ビンづめの販売は相成らぬと相成った。
     けれども、栄養と食事について本当の見識をもっている人々には、青汁の効用と必要がよく分かる。体験した人々ときては、どうしてもやめられない。そこで、こうした人々が、ジュースと同様に、コップで販売するのであれば、法規上モンクはあるまいと、よい知恵を出してくれた。
     その上、無料の場所まで、しかも好都合なところに世話をしてくれて、スタンドを開いた。口から口へと伝えられて、いろんな人が来る。某大学の栄養学の先生が、栄養不良と診断されてハラをたて、こともあろうに青汁スタンドに相談に来た。話せば、よく分かる。早速青汁を飲み始めて、だんだん栄養状態がよくなってきた由。悪かった腎臓も、よほどよくなってきた由。

    青汁を、おがんでうけとるおばあさん
       これは、堺の新羅さんの話である。
     浜寺のある家庭に、毎日青汁を3本とどけている。いつも、おばあさんが、どうもありがとうと、おがんで受け取ってくれる。お孫さんが、以前は毎月何日か欠席していたのに、今年の寒い冬、一度も欠席しなかったそうだ。この4月から少し遠い学校に通い始めたが、一度も休まず、至って元気であるとのこと。

    青汁中のビタミンCをそう心配する必要なし
     青汁の作り方により、また作ってから時間がたつ間に、栄養成分がどう変質するか、よく質問をうける。
     最も不安定なのがビタミンCであり、多くの人々が心配するのも、とかくCである。
     会の方でも、ただ今、Cのこわれ方を調べているが、これまで分かったことは、こうである。
     作る道具については、

      ジューサー(新型の連続式)最少、
      ついでミンチ(田辺式手廻し)、
      ミキサー(動力付)。

     ミキサーは、1分間位かけたのであれば、ミンチと大差はないが、3分間以上かけると、大部分がこわれる。
     それに、材料200か300g毎に水1合入れるので、青汁がうすくなる。作ってから後は、ジューサー最少、ついでミキサー、ミンチの順。
     いずれも、1時間位の間は、かなり急速にこわれていく。5時間位たつと半減する。冷蔵庫(4度)に入れておく方が、室内に放置しておく場合より、こわれ方が、いくぶん少ない。
     作る手間は、ミキサー最少、ついでジューサー、ミンチの順。そこで、青汁は、各家庭で作り、作りたてを飲むことが最も望ましい。
     作ってとどけてもらう場合は、とどいたら、できるだけ早く飲むことだ。
     いずれの場合でも、すぐ飲めなければ、冷蔵庫に入れておく方がよい。
     時間がたち、とりわけ室内に放置しておくと、だんだん味も悪くなる。
     けれども、こうしたことを、そう心配する必要はない。Cは、他の野菜や果物でも、必要量だけは、けっこうとれる。青汁の主たるねらいは、良質のカルシウムその他のミネラルと、ビタミンA・B2などと、その他の未知の栄養分であり、しかも各種の栄養分が活性をもち、よく調和していることである。
     作り方により、作って時間がたつと、「ビタミンCがこわれていく」ということから、「ビタミンが全部こわれている」と考えたり、さらに「栄養分がすっかりなくなっている」と、とんでもない誤解をしないことが肝要である。
     これまでの学問研究で明きらかにされていることから判断すると、こうだ。
     作り方により、作ってから時間がたつ間に、こわれないものも沢山ある。
     また、Cのように早くこわれるわけではないが、やはりだんだんこわれていくものもある。だから、できるだけ早く飲むことが望ましい。
     だが、少々時間がたっても、別に、そう心配する必要はない。
     とにかく青汁を飲むことだ。これに代り、これに勝る栄養源が、他にはないからだ。
     今の世では、財産があり地位があれば、それにモノをいわせて、いろいろなことができる。だが、こと自分の健康については、そうはいかないところがある。
     自分自身、正しい食事をしなければならないのだ。
    (文責在友成)


12. 支部だより

     山形市 小林 啓蔵 

     ウットーしい日がつづきます。先生も奥様も御変りありませんか。
     時に当支部も同封写真の様に、会の名前(これは畧称)を入れた小型四輪者でケール其他を会員に配達する様になりました。
     会員の伊藤たけさんが運転手の試験を受けて合格され自分で運転されるのです。
     支部員は目下130名、堂々たる支部になったと思って居ますが如何なものでしょうか。

    時に質問が二つ

      1、 キャベツの青葉はケールと比較してその綜合点数は如何でしょうか
      1、 青葉を洗うとき、水道で使うハイポライトを使用して差支えないものか矢張使わない方がよいのか

    (38・6・19)

    解答
      1、 ケールはもともとキャベツの原種であります。
       しかし成分の分析表を見るとキャベツの青葉よりケールの方がすぐれています。
       ケール不足のときは、安全な(農薬・人糞尿汚染がなければ)キャベツの青葉をご利用になっても結構です。
      1、 青葉を洗うとき、清浄野菜であれば水道水だけで充分です。
       私どもは洗剤の使用はおすすめいたしかねます。
       むしろご注意願いたいことは、青汁製造の際、材料と同様てあらいを充分にして、そのまま手をふかないで作業に従事していただくことであります。


13. 沖縄にも支部を

    沖縄 T.S. 

     週刊時事7月6日号を拝見し、乱筆を以てお願い申し上げます。
     小生昭和17年、沖縄県慰問団長として、一行男3名女6名計9名、早川沖縄県知事、崎山那覇市長をはじめ、県市民の絶大なご協力ご援助のもとに、慰問団を編成し、まず熊本・長崎にて内地駐屯沖縄出身兵を慰問し、長崎から神戸丸で上海に渡り、明部隊・広部隊をはじめ、上海・南京・武昌・漢口その他中支地区を歴訪。最前線のトーチカ勤務として警備に任ずるところまで、各部隊の派遣して下さる警護隊の掩護により、何の不安なく、各地をまわり、他府県からはひっきりなしに慰問隊が来られるのに、沖縄県からは、昭和12年以来一回だに来ないことを淋しく思っている矢先だけに、殊のほか喜んでいただきました。
     目下、沖縄同胞援護会の事務局長をしていられる吉田嗣延氏も、その時漢口に駐屯していられ、私どもを歓迎して下さった一人であります。湯池の陸軍病院を慰問しました時、悪性のマラリヤにかかり、40度以上発熱しましたが、病院当局の手厚いお手当をうけ、一晩にてよくなり、慰問を続行。上海から長崎行きの連絡線神戸丸遭難のため、予定を変更。山海関・北京・奉天の鉄道沿線の各部隊をまわり、釜山から関釜連絡線から帰縄いたしました。
     その後、月2・3回マラリヤ再発し、苦しめられ続けて、各方面の病院のご厄介になりましたが、ききめがなく困っております時に、知人の老婦人から「ヨモギ(方言フーチバー)の葉をしぼって生汁を飲めば治る」と教えて下さいましたので、おぼるる者わらをもつかむのたとえの通り、約2ヶ月位、毎日かかさず、ご飯碗の一杯づつ、日に3回愛用しましたところ、完全に全治し、現在まで1回もおこりません。
     殊に沖縄開戦中マラリヤ流行し、当時60才以上の方でそのため尊い命を失われた方は非常に多く、若い人にもその犠牲者がありまして、マラリヤに罹らぬものは人にあらず、とまでとなえらるる程はげしかったのでありますが、小生はさいわいに、人にあらずの一人として、現在69才の今日まで健在で、微力ながら、世のため人のため己のために「仲よく働き笑って暮せ」をモットーとして働いておりますことは、これ全く青汁のお蔭で、今日まで生命を得ることが出来たと感謝し、現在でも愛用していまして、知人友人にも機会ある毎に話はしておりますが、積極的に宣伝したことはありません。
     このたび先生の20年にわたる長い間のご苦心のご研究ご努力を知り、偶然にも私の20年前の一老婦人の言を信じ実行したことが、先生のご説に当っていたことが感激の至りであります。つきましては会の一員に加えていただき、戦乱の地であり、特殊地域になっているこの沖縄にも支部をなるべく早く設置し、健康保険法の制度もなく、無医村の多い住民のため、この福音をつたえこの恩恵に浴する途をひらきたいと存じます。


14. 倉敷安全青野菜の会発足

     友成 左近 

     この度、倉敷の青汁教室で遠藤先生のご指導をうけている仲間が、倉敷安全青野菜の会をつくった。

     常食する青野菜は 安全清浄であること
     倉敷で青汁教室が開かれるようになったのは、37年1月である。以来、毎月第3金曜日の夜、遠藤先生に緑葉食・青汁のご指導を仰いでいる。この間に、健康をはかるには、なにはさておき、青野菜を沢山、それも、できるだけ生で食べなければならないことが、よく分かってきた。と同時に、この青野菜は、青汁用でも生食用でも漬物その他調理用でも、栄養上できるだけ優秀な品種であるだけでなく、堆肥その他の有機質肥料を十分施して栽培した栄養価の高いものであり、また危険な滲透性農薬や下肥を絶対に施さない安全清浄なものでなければならないことが、よく分かってきた。

     安全清浄青野菜の入手は 極めて困難
     けれども、こうした良質で安全清浄な青野菜の入手は極めて困難である。
     もっとも、倉敷では、遠藤青汁友の会の支部があるので、こうした青野菜で作った青汁を配達してくれる。だか、これは、配達後すぐ飲んでも、やはり作って時間がたっているので、どうも味がよくない。まして時間がたつと、かなり飲みにくい。また時間がたつにつれて、だんだん栄養価も劣ってくる心配がある。青汁は、できるだけ家庭で作り、作りたてを飲むことが最も望ましい。
     また倉敷では、青汁用の青野菜を配達してくれる方がいる。けれども、この青野菜が、はたして良質で安全清浄なものであるかどうか、全面的には信用しかねる状態である。配達した青野菜は、品種については、見ればすぐ分かる。栄養価については、食べてみれば、だいたい見当がつく。けれども、安全清浄であるかどうかは、容易に分からない。どこで、どういうふうに、だれが栽培したのか、その人物を信用する以外に、今のところ方法がない。まことに厄介なことであるが、下肥はともかく、農薬を使わずに栽培することは、この頃の農法では、常識はずれであるからだ。だが、恐ろしいのは、この農薬の方である。

     安全清浄栽培は 人物によって信用
     青汁教室の仲間としては、いささか片意地ながら、せめて大切な青野菜だけは、安全清浄なものをと願い、信用できる人が栽培したものをと願って、方々あたってみた。幸い希望通りに栽培して配達してくる方が、37年10月、仲間に加わってきた。そして、青汁用だけでなく、生食用や漬物用の青野菜も栽培し配達してくれるようになった。
     その後1カ年ほど経過する間に、青汁教室の仲間以外からも配達を求めるようになり、まことに喜ばしい成り行きとなったのであるが、早急に、今後の見通しを立てて、栽培を計画しなければならなくなった。
     そこで、ただいま配達をうけている者が、とりあえず、こうした会をつくって、お互いに必要な数量を明らかにして栽培に役立て、入手を確実にし、さらに、だんだんと会員をふやしていくことにしたわけである。

     需給の調整と栽培の指導
     この会は、いうまでもなく、遠藤青汁の会の趣旨に基づいて、良質で安全清浄な青野菜を毎日十二分に食用すること、その普及をはかることを目的としている。そして、普通(需要)会員と栽培会員と配達会員で組織する生産消費組合のようなものである。けれども、当面、会としては、栽培や配達の事実を営むことはさけ、遠藤先生を代表とする世話人を選出して、必要な連絡と指導だけを行なうことにした。すなわち、普通会員の需要を調べて、栽培または配達会員に連絡して需給の調整をしたり、配達価格の斡旋をしたり、栽培または配達会員の入会を認可したり指導したりするわけである。
     これ以外に、青野菜の食用や自家栽培、あるいは健康や食養にいての相談も行なうが、これは、これまで通り青汁教室で行なうことにしている。また、この会は、遠藤青汁の会の支部として組織し、年会費200円を集め、代わりに毎月「健康と青汁」紙を無料でとどけ、その他緑葉食・青汁に関する図書の購入斡旋もする。
     ところで、この会の最も重大な事業は、栽培会員に、本当に良質で安全清浄な青野菜を栽培するように指導することである。が、これは容易なことでない。そこで、岡山大学農業生物研究所の生理、病理、害虫の先生方や、倉敷保健所の所長さんや、倉敷民芸館の館長さんに顧問をお願いして、ご指導を仰ぐことにしている。

     この会の念願と夢
     なお、発足時の会員は、栽培会員2名、配達会員1名、普通会員約100名である。配達価格は、青汁用でも生食用漬物用でも、1単位(約260g、約70匁、青汁にして約1合分)10円としている。青汁用は主としてケールであり、生食用漬物用はCO、カキハダイコン、ハツカダイコン、コマツナ、ミヅナ、パセリ、シソ葉などである。
     まだ至って貧弱なものであるが、念願していることは、倉敷市民のすべてが、こと青野菜だけは安全清浄なものを食用し、それも、できるだけ沢山生食するように、ということである。夢みていることは、これがキッカケとなって、毎日ぜひ食べねばならい大切な食物が、だんだんと安全食品となるように、ということである。


15. 遠藤青汁の会 総会報告

     遠藤青汁の会では、6月28日、昭和39年度の総会を開いた。例年の通り、場所は、学校青汁給食の開祖倉敷西小学校。時間は、午前10時から、中途昼食を共にして、午后3時まで。参会者は、関東、中部、近畿、四国、九州、中国の各地から83名。遠藤会長の挨拶につづいて、38年度の事業経過と決算の報告、39年度の事業計画と予算の決定。青汁の普及についての懇談。遠藤会長たちのハワイ青汁講演旅行談とスライド。会議中の飲み物は、青汁と番茶。昼食は、グリーン・サラダと牛乳とチーズ・パン。まことに楽しく友好にあふれた集い。

    会員の消長
     会員のうち、遠藤青汁友の会支部を通じて自動的に入会する会員は、予期していたようには増加しなかったが、会費を払って個人的、集団的に入会する会員は、予期していた以上に増加した。差引き、会員は予期したほどには増加しなかった。これは、青汁を不特定多数に配達することを厚生省が取り締っているためでもあり、また、一昨年秋に出た某氏の無責任極まる「青汁有毒説」がまだ多少近所迷惑となっているためでもあろう。けれども、緑葉食と青汁飲用の必要が着実に広く理解されてきていることは事実である。

    新聞編集に改善を
     この会の主たる収入源は、会員の会費すなわち「健康と青汁」誌の購読料である。会員増の見込み違いによって、収支決算が赤字となるところであったが、遠藤会長の多額の寄付によって、どうにかツジツマがあった次第である。この会の発展は、この新聞が広く読まれて、緑葉食と青汁の正しい理解が普及することである。なにぶん素人が全く片手間に編集していることではあるが、大いに改善する余地もある。会員からドシドシよいアイデイヤと原稿をよせて頂いて、もっと楽しく読めるようにしたい。

    病気見舞には青汁新聞を
     また、会員は、友人知人の病気見舞などには、この新聞や遠藤会長の著書を贈るようにしたい。友の会支部は青汁を配達している先に、毎月もれなく、必ずこの新聞をとどけて、正しい青汁であることを保証すると共に、よく読んで頂くようにしたい。自信をもって青汁体験談をさらに、会員はお互いに、大いに自信をもって人に青汁体験を話すようにしたい。青野菜と青汁の質と量について、その他の食べ物や飲み物について、「ワタシは、こうして丈夫になった」、「ダレソレは、こうして難病を治した」、「はげしい赤痢の流行地にあって、青汁常用者は一人もかからなかった」と。そして、友人知人を招待したら、必ずグリーン・サラダや青汁をご馳走するようにしたい。空地があれば必ず青野菜をつくって、新鮮でおいしいのを。




遠藤青汁の会活動2へ



ご意見・ご要望はこちらへクリック
階層リンク 田辺食品 青汁 健康と青汁 上の階層へ
サービスリンク 更新記録 全体構成 商品紹介 注文方法

Copyright 2011 06 田辺食品株式会社