健康と青汁タイトル小 <1964年10月15日発行 第98号>
 目次




1. 米食は悪いか

     医学博士 遠藤 仁郎 

     今年もまた史上最高の豊年といいます。まことに結構なことと申さねばなりますまい。しかし、米をよく食べる地方ほど早く年がより、長生きも少い。秋田県など米の単作地では、もう40すぎにもなれば脳溢血でたおれるものが多く、70以上の年寄は殆んどいないといいます。
     また、腎炎や糖尿病や高血圧が米食をやめて、はじめてよくなったとか、本当に安定した、などということもよく聞きます。
     どうも米が原因らしいが米食は本当にそのようによくないものでしょうか。その問題点はどこにあるのでしょうか。

    栄養的の面
     その第一は栄養的に劣っていること。
     白米の主な成分は糖質(澱粉)。蛋白質も相当あるが、質的には余りよくない。カルシウムは非常に少く、燐がすごく多い(カルシウム対燐の比は1:1−2がよいとされているが、白米では実に1:25、酸性が非常につよいわけ)。
     ビタミンではAやCは全然なく、Bが僅かにあるだけ。このB1は糖質や蛋白質から出る熱量の1カロリーにつき1ガンマ(1ミリグラムの千分の1)が必要となっているが、白米の100グラムのカロリーは約350だのに、ビタミンB1は僅か90ガンマにすぎません。このようにBが不足しているため、分解が完全にうまくゆかず、有害な中間代謝産物(ピルビン酸)ができ、からだのはたらきをいため、いろいろ故障をおこします。
     半搗米100グラムからは345カロリーで、B1は250ガンマ。玄米では約340カロリーにたいしB1は360ガンマ。十分余裕があります。
     米を食べるなら玄米、あるいは、せめて搗きの悪い米、または強化米といわれるのはこのためです。

    食べすぎやすい
     問題点の第二は食べすぎになりやすいこと。それは白米飯のあの「軽るさ」です。
     玄米飯は咀みでがするし腹ごたえ腹もちともによいので、そう大食することはありませんが、搗きがよくなるほど味は淡薄になり、いわゆる満腹価に乏しいので、いくら食っても腹ごたえがありません。
     その上、どうしても味の濃い添え物がこのまれます。塩からい沢庵や味噌汁、塩鮭とか塩昆布など、ほんの少しで4−5杯の飯がらくにかきこまれるので、つい米飯ばかりに偏った過食となり、甚しい不完全栄養に陥ってしまいます。
     実に、これが米食の害のもっとも大きい原因といってもよいでしょう。

    ナッパで完全になる
     さて、米のこの欠陥を補正する方法として、もっとも簡単なのは良質のナッパです。
     実験動物のネズミでも米だけでは十分そだたず、生きながらえることもできないが、その籠の外にナッパをぶら下げて自由に食べさすと、完全にそだち、長く生きのびます。米粉に乾燥緑葉粉末を混ぜてやっても同じ結果になります。
    カロリー 蛋白質 カルシウム B1 B2
    玄 米 100 337 7.4 10 300 1.1 360 100
    大根葉 100 49 5.2 190 30 1.4 3000 100 300 90
    計       386 12.6 200 330 2.5 3000 460 400 90
    半搗米 100 345 6.9 200 0.7 250 70
    + 葉 200 443 17.3 387 260 3.5 6000 450 670 180
    精白米 100 351 6.2 150 0.4 90 30
    + 葉 300 498 21.8 576 240 4.6 9000 390 930 270
     これは、ナッパの中に、米に不足している養分(ミネラル、ビタミン、良質蛋白など)が十分にあり、ナッパの分量しだいでは完全食になることを証明するものです。
     それは、成分の上からもよく理解できます。たとえば、米に良質ナッパの代表として大根葉をそえてみると、玄米では同量、すなわち玄米100グラムに大根葉100グラムを加えただけで、半搗米では2倍、精白米では3倍で、だいたいバランスがとれて来ることがわかりましょう。

    一日摂取量に見た、半搗米100+大根葉200の成分バランス
    半とぎ

     (註 表の単位、蛋白質はグラム。カルシウム、燐、鉄はミリグラム。ビタミンAは国際単位。B1、B2はガンマ。Cはミリグラム。図は理想的と考えられる釣り合いを基準としたもので、ミネラルやビタミンがカロリーや蛋白質の高さにそろうか、それ以上あれば、うまく釣り合っているか、むしろ余裕のあることをしめす)

    米食の害を防ぐには
     上のことは、米のように栄養的に不完全なものでも、適当量の良質ナッパをそえれば、調和のとれた完全食になることを示すものです。
     そこで、米食ことに白米食の害のもとは、一つには確かに米の食べすぎにありますが、今一つには、それに配伍さるべき補正食品のとり方の不足にあるわけです。そして、その害を防ぐためには、米食はなるべく減らすようにし、それもなるべく玄米か、せめて粗搗米とし、最良の補正食品である良質ナッパを十分にそえればよいわけです。
     そうすることによって、まず栄養的にバランスがとれて完全食とすることができるだけでなく、食べものの嵩が大きくなり、かみでも腹ごたえもよくなって、米ばかりの偏った過食を防ぐことができます。

    常にナッパを十分に
     したがって、米食が悪いのよいのといったところが、それは結局食べ方によることだし、たとえ白米を玄米にかえ、粗搗米あるいはカルシウムやビタミンを加えた強化米にしてみても、ただそれだけでは、本当に完全な食とはならぬのです。
     また、たとえ麦や芋や豆を混ぜ、あるいは肉卵類などが添えられるばあいでも、これらも米と同様栄養分の偏ったものであり、その不足している主な栄養分は、多少の差異はあるにしても、いずれも米と同様ミネラルやビタミン類です。
     だから米食の量をへらすには役立っても、それだけで完全食とはならないので、この際もやはり十分のナッパがそえられなければなりません。

    残る問題
     残る問題は農薬。現在の農法では、肥料として殆んど化学肥料ばかりがつかわれる。
     そのため、栄養価の低下も一つの問題です。しかし、それよりも重大なのは農薬でしょう。
     最近の稲作には種々の、そして大量の農薬がつかわれます。

      ホリドール
       二化螟虫にたいするホリドールは猛毒性の有機燐剤だが、これは結実までには植物体内で分解されてしまうので、まず問題ではありません。

      水銀剤
       おそろしいのはイモチその他の予防に、むしろ乱用されている水銀剤です。浸透生があるから直接しみこむのもあろう。また連年の使用で土壌の中にたまっているのが根から吸い上げられるのもあるでしょう。ともかく、現在米に含まれている水銀量は、すでに許容量をこしているというのです。
       この水銀がはたしてどれだけの害を及ぼしているか、もちろん明確なデータはまだありません。しかし、これが私どもの健康上全然無関係だとは絶対いいきれるものではないでしょう。
       学者の中には、現に今、何ともないじゃないか。危険な兆候は何一つみられないのだから、余り神経質になるべきではない、と主張するものがあります(いずれ御用学者でしょう)。けれども、私どもが恐れるのは、現在のことはもとよりですが、むしろ、ながい間につもりつもった影響です。
       じわじわと知らぬうちにやられており、それと気づいた時には、もうどうにもならぬということがあってはならぬ、と考えるからです。
       しかも、この水銀は主として穀皮(糠の部分)に集まっているそうですから、栄養的にも、また味や腹ごたえ腹もちなどの点でも、白米とは格段すぐれている玄米が、安心して食べられないということは、まことに悲しむべくまた憂うべきことと申さねばなりますまい。



2. 青汁教室 おいしい青野菜の食べ方(5)
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     友成 左近 

    おいしい青野菜の調理法
     青野菜は、できるだけ、新鮮なうちに、生のまま、よくかんで食べるのが、最も望ましいのです。
     けれども、生食に適切なものを、毎日、必要なだけ手に入れることは、そう容易ではありません。
     いったいに青野菜は、レタスなどを除いては、殆んどみな、たけすぎると、生食には不向きとなります。
     けれども、よほど計画的に栽培し収穫していっても、とかく、たけすぎてきます。
     また、品種によっては、例えばホウレンソウやフダンソウなどのように、よくない成分が含まれているため、生食に適切でないものもあります。
     ところが、この頃、市場に出廻ってくるものは、殆んどみな、こうしたものばかりです。
     そこで、こうした青野菜も、うまく調理して、食べるようにしなければなりません。
     そうすれば、生食には及びませんが、他の食物では容易にとれないビタミンやミネラルをとりいれて、生食の不足分を補ない、毎日の食物を栄養上よく調和したものにするのに、大いに役立ちます。

    調理の要点
     青野菜を調理して食べるには、いうまでもなく、できるだけ、つぎのようなことに注意することが大切です。

    栄養成分のよいものを
     第一に、つとめて栄養成分のよいものを選ぶことです。せっかく調理して食べるのです。つとめて成分のすぐれたものを食べたいものです。
     成分が極めて優れており、調理の仕方によっては、すばらしくおいしいのに、なにほども食用にせず、捨てているものがあります。
     ダイコン葉やニンジン葉などは、その代表的なものです。

    栄養成分が減らぬように
     第二に、できるだけ新鮮なうちに、栄養成分が減っていかないようにすることです。成分によっては、熱を加えれば加えるだけ、こわれて役に立たなくなるものがあります。ゆで汁や煮汁にとけ出ていくものがあります。できるだけ、短時間サッと熱を加えるように、また、ゆでなくてすむように、煮汁は捨てないようにしたいものです。

    おいしくなるように
     第三に、青野菜それそれの持ち味を生かして、うまく調味して、おいしく食べられるようにすることです。
     青野菜には、それそれ持ち味があります。調理を誤まると、この持ち味がなくなってきます。持ち味に合った適切な調理をして、おいしくなるようにしたいものです。

    消化吸収もよいように
     第四に、消化吸収もよいようにすることです。よく煮れば、消化はよくなるわけですが、それだけ成分がこわれます。
     歯や胃腸の状態に応じて、このかねあいに注意したいものです。また、つとめて油気を加えたいものです。
     おいしくなるだけでなく、ビタミン(とくにA)の吸収がよくなるからです。

    沢山食べられるように
     第五に、できるだけ沢山食べられるようにすることです。青野菜を調理するのは、青味をそえて、見た目に変化をつけたり、薬味にしたりするためではなく、それ相応に沢山食べるためです。
     このため、できるだけ塩気を少なく、万事うす味にしたいものです。

    品種の優劣
     こういたしますと、数多い青野菜にも、おのずから優劣がつきます。

      一級品
       最も栄養成分がすぐれ、食べておいしく、収穫も多く、手にも入り易い一級品となると、ダイコン葉、カブ葉、ニンジン葉、パセリ、シソ葉といったところです。ニンジンは、根の方もすぐれていますが、葉の方は、さらにすぐれています。ダイコンやカブは、根の方には、なにほども値打がないのですが、葉の方は、極めてすぐれているのです。いずれも、うまく調理すると、すばらしくおいしいのです。

      二級品
       これにつぐ二級品としては、カラシナ、コマツナ、キョウナ、ビタミン菜といったところです。

      三級品
       それから三級品としては、ホウレンソウ、フダンソウ、トウナ、サントウサイ、(ニンジン)、さらに、シュンキク、ミツバ、セリ、ピーマン、ニラ、ワケギ、葉ネギ、(カボチャ)、あるいは、ナズナ、ヨメナ、ツルナといったところです。

    調理の工夫
     調理法にも、青野菜の種類によって適不適がありますが、やはり、おのずから優劣があります。

      第一級調理法
       最も望ましい調理法は、てんぷら、からあげ、油いためです。熱を長時間加えず、ゆでもせず、煮汁も捨てず、それに油が加わるからです。
       これに適したものは、ダイコン葉、カブ葉、ニンジン葉、シソ葉、パセリなどです。固いジクを取り除き、水気をふり切って、好みに合った味つけをして、こうした調理をすれば、すばらしくおいしいものとなります。
       多くの家庭では、とかく捨てて食用しないものばかりですが、もったいないことです。

      第二級調理法
       これにつぐ調理法は、いりなです。多くの場合、一度ゆがいて、ゆで汁を捨てたり、かなり長時間熱を加えるわけですが、栄養成分のよいものが利用でき、それにふつう油かアゲを加えるので、油気もはり、おいしくもなるからです。
       これに適したものは、一級品のダイコン葉、カブ葉、ニンジン葉、シソ葉、二級品のカラシナ、コマツナ、キョウナ、ビタミン菜、三級品のセリ、ミツバ、ピーマン、ナズナ、ヨメナ、ツルナなどです。
       ごく固いジクは取り除き、サッとゆがいて、軽くしぼり、できるだけ細かくきざんで、好みに応じた調味をして汁気が殆んどなくなるまで、いりあげるわけです。

      第三級調理法
       青野菜の調理法として、これまで広く用いられているものに、この他、煮つけ、あえもの、おひたしがあります。
       これは、だいたい一度ゆでて、ゆで汁を捨てます。また、煮つけは、とかく長時間熱を加えたり、煮汁を食べ残すことがあります。
       けれども、魚の煮汁を使ったり、肉、あげ、卵などを加えて煮たり、あるいは、トウフ、ミソ、ゴマ、カツオブシその他を加えて調味したり、その上、少々固いものも利用できるので、至って好都合です。
       これには、殆んどすべての青野菜が、それそれ持ち味に応じて、利用できます。が、ダイコン葉、ニンジン葉、シソ葉、パセリなどは少し不向きのようです。
       なお、この調理法で気をつけてほしいことは、青野菜の種類やたけぐあいによって加減しなければなりませんが、ゆで汁はできるだけ少なくして、もと葉のまま、にたった湯にサッと通して、ゆでるように、できれば、つゆのついた葉ッパのまま、むしゆでにするように、あるいは、にたった湯でサッとむすように、つとめることです。
       また、ゆでた後の水さらしは決してしないことです。(フキの葉などのように、格別アクの強いものは別ですが)。
       それから、ゆで汁は、できるだけ捨てずに利用することが大切です。けれども、ホウレンソウ、フダンソウなどのゆで汁は、捨てて食用しないことが大切です。

    漬物について
     私たち日本人には、漬物は好みにあった食べ方ですが、これに青野菜を大いに利用したいものです。それも、一夜漬けにしたいものです。これには、ダイコン葉、カブ葉、コマツナ、キョウナなどが適切です。よく洗った後、もと葉のまま漬け、水洗いをせずに食べられる位、ごく薄塩にすること、できるだけ細かくきざんだ上、よくかんで食べることが大切です。
     荒がみで食べすぎると、胃腸をいためます。それから、この漬け汁を調理に使うのも、大いにけっこうです。
    なお、青野菜を一度に沢山手に入れた場合、短期間保存するには、そのまま冷蔵庫に入れておくか、適度の塩気で漬物にするか、あるいは、サッと湯に通した上、いたまないようにして(できれば冷蔵庫に入れて)保管するようにします。
    長期間保管するには、ふつうの漬物にするか、サッと湯に通して、かげぼしにして、乾燥野菜にします。

    安全清浄栽培したものを
     こうして調理して食べる場合でも、有機質肥料と石灰を十分施こした上、安全清浄栽培をしたものであることが肝腎です。
     回虫卵はサッと湯に通せば、だいたい処理できますが、内部にしみこんでいる危険な農薬は、どんなによく洗っても、漬物にしても、また、どんなによくゆでても煮ても、どうにも処置の仕方がないのです。なお回虫卵は、漬物にしただけでは、死滅しません。

    付記
     この稿は、毎月第3金曜日の夜、倉敷中央病院の古久賀会舘で開かれている青汁教室で、遠藤先生がお話しになったことを、主題にそって、まとめたものです。


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3. 乳癌 奇蹟的によくなる

    米国・加州 S.S. 

     私のお友達で、手術(子宮の肉腫除去)ののち、ホルモン注射やホルモン薬を使用したため乳癌になり、本人も医師も知らぬ間に手おくれ。
     早速手術するように医者もすすめましたが、癌専門医によりホルモンを運ぶすじを切断してもらいました。はじめの医師は、どんなにしても、2、3ヶ月の寿命だ、といい渡されました時、私が青汁新聞をさし上げました。
     それから熱心な青汁信者になり、奇蹟的に元気になって、昨今は自身でケールを作って、毎日2杯づつ飲用されております。
     勿論癌は切開したわけでありませんから癌患者なのですが、乳房も以前のように小さくなりました。
     2年にもなりますが、三月毎に病院にかよっております。青汁のことは医師には知らせていないので、今さら言えずにいられますが、医師も本人も不思議がっていられます。

    (64・5・15)


4. 驚きと感謝

    東京都 H.N. 

     今月はじめ頃、ながい間の過労がたたりまして、病床に倒れ、肝臓、心臓、ほかあらゆる内臓がよわっているとのことにて休んでおりましたが、貧血にて顔色悪く、ちょっと歩くと心臓がドキドキし、頭痛がして仲々治らず閉口しておりました。
     病床にて、新聞の広告に「青汁の効用」という本を知り、早速購入、その日よりはじめまして、現在10日になりますが、その効果におどろいております。
     日一日と顔色は良くなり、歩いてもドキドキしなくなり、頭痛も消え、自覚症状は全然無くなりました。
     慎重を期してまだ休んでおりますが、「青汁の効用」と、先生のいわれる、「肝臓緑葉食」の偉大なる力には驚きと感謝で一杯です。



5. ハワイ見たり聞いたり(つづき)
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     医学博士 遠藤 仁郎 


 
 健康運動  

 こんどの渡布にあたって、なぜ私のようなものの話を聞こうなどということになったのだろうかと、実は、いささか不審でした。
 しかし、私を紹介される豊寿会の会長近藤先生の言葉でその謎は解けました。先生は仰言るのです。

  • 「私どもは病気することも死ぬこともできない」
  • 「私は先年家内をなくしたが、そのため私の貯えはすっかり無くなってしまった」

 と。医療費は一体どれくらいだろうかと、ある日訪れたホノルルの日系クアキニ病院で聞いてみました。
 ふつうの入院でも1日40−50ドルはかかるのですが、重症で看護婦がつきっきりとなると、1日100ドル(3万6千円)以上になる、というのです。
 一般に収入のよいことは前にものべましたが、いかに収入は多くても、これでは、とてもたまったものではありますまい。
 それに、墓地がまたべらぼうに高いんだそうです。ヌアヌパリの展望台から見えるカネオへの、眺めのよい丘に、それは美しい墓地がありますが、その一尺四方が何ぼとか(うっかりメモするのを忘れたのですが)聞きました。
 だから、「とてもお互は病気することも死ぬこともできぬ」というのです。
 そこで豊寿会が中心になって、いろいろの健康法を研究され検討されているのですが、「いかによいものでも金がかかってはダメだ。青汁はわれわれのところでは、やろうと思えば金なしにやれる。で、わざわざ日本から来てもらったのだ」というわけでした。
 

 
 緑葉食・青汁

 ところで青汁は、青ナッパを生でしっかり食べる(緑葉食)一方便にすぎません。
 良質のナッパを食い、その絞り汁を飲むことによって、誤った食習のために招かれている栄養のバランスの狂いを正し、健康上の欠陥をなおそうというのです。

 
 日本人の食べ方

 そして、私ども日本人のばあいは、米の食べすぎ(漸次少なくはなって来ていますが)、肉類や糖分、さらに最近では脂肪にも、に偏った食べすぎとそれらに、釣り合わねばならぬ筈の良質ナッパの不足とが、主な原因です。

 
 日系人の食べ方

 ハワイの日系人のばあいは、日本人よりは米の食べ方は少いようで、この点は確かによくなっています。しかし、その代りに、肉類、卵、チーズ、バタ、糖分などのとり方がずっと多く、野菜は同じように少い。それは、ちょうど、今日日本ですすめられている食べ方と同じです。

 
 健康状態

 そして体格はなるほど大きくはなって来ましたが、健康状態はも一つ香しくないのです。(一世二世は元気でよく働いたものだが、世代が下るにつれて、からだは大きいがねばりがなく、早く衰え、病気しやすくなった、といいます。)健康相談でも、高血圧、脳出血、動脉硬化、リウマチや痛風(血の中の尿酸がふえて関節が腫れ痛む、リウマチ様の病気)、あるいは糖尿病などが多いようでした。
 そして子供には虫歯が多いし、見かけた子供たちの顔色は生気に乏しく冴えがないようにも感じられました。
 これらのことがらは、今の日本の状態と全く同じで、いわば、ハワイは日本の先輩。そのままを今の日本が真似、おなじ運命をたどろうとしている、と見てもよいようです。もっとも、私どもが出会った一世二世の年配の方々は、とても元気がよく、大抵は10−15才は若く見えました。
 また随分長生きしている人もあると聞きました。それは、これらの方々が元来頑健であった(あるいは強い人々だけが残っている)ことにもよるのでしょう。
 また、楽隠居のゆとりのある生活のためかも知れません。しかし、むしろそれは、開拓当時の乏しい質素な生活になれた人たちだけに、野菜や果物を多くとる習慣になっていたのではないでしょうか。

 
 良質果物

 実際、パパイア、マンゴ、グアバなどといった質のよい果物の豊富なハワイでは、これらを十分に食べれば、別に青ナッパや青汁は飲まなくてもよいにちがいありません。
       パパイア マンゴ   グアバ  パイナプル
蛋白質     0.8  0.7   1.0   0.5
脂肪      0.2  0.2   0.6   0.2
糖質      6.2  15.2 17.0  11.7
カルシウム   220  11.0  2.0    18
鉄       3.0  0.4   0.3   0.5
ビタミンA  1000  1900  200   820
ビタミンB1 0.04  0.05 0.05  0.08
ビタミンB2 0.08  0.06 0.09  0.03
ビタミンC    60    48  350    40
 ハワイに行って、こうした果物の多いことを知ったとき、実は私、少々狼狽しました。
 というのは、折角遠いところを遙々来は来たもの、これでは、やって来た意味がないのではないか、という疑念がおこったからです。
 しかし、暮しに落つきが出来、裕福になると、生活はしだいに贅沢になって、存分にとられている肉、卵、糖、脂肪などに釣り合うだけ十分に、果物をとることはとても出来ないことで、どうしても良質ナッパによる他はありません。
 しかし実際には、日本におけると同様、余り食べられてはいないのです。

 
 ナッパ畑

 その何よりの証拠は、野菜畑、ことにナッパ畑が余り見かけられないことです。
 ホノルルなどの市内では、美観上から農業や養鶏養豚等は禁じられているそうですが、個人住宅の家庭菜園らしいものも殆んど見ませんでした。
 ただクアキニ病院にだけネギやいろいろのナッパ類が植えてありました。また、郊外や田舎に行っても、見渡すかぎり砂糖キビやパイナップル畑ばかりで、野菜畑らしいものは少しも見あたりません。これも美観上からハイウエイから離れたところにあるのかも知れませんが、どうも大したものはなさそうでした。ですから、八百屋の店頭には若干のものがあるにはあっても、余り需要はないのだと見てよいでしょう。
 もっとも、ケールを作っている方がカワイ島に一人だけありました。主婦の友の愛読者の夫人が、高血圧を治すため、主婦の友社から種子をとりよせて作り、青汁にして飲んで、今ではすっかり元気になられたのだそうです。ここの菜園には、ブロッコリやキャベツ、パセリ、シソ、タヒチ・スビニチ(タロによく似ていました)、ニラ、その他いろいろのナッパ類がよく出来ていました。

 
 加工食品

 今一つの問題は加工食品の多いことでしょう。どこの家のキッチンにも大きな冷蔵庫、いや冷凍庫がそなえつけてあり、いろいろ便利な、例のインスタントの加工貯蔵食品がいっぱい詰っていました。食べ物がこうした加工品に傾けば傾くほど、たとえ、ふつう必要と考えられている栄養素だけはそろっていても、未知で、しかも本当の健康のためには無くてはならぬ大切な、そして生の食品にだけしかない成分の不足はさけられないでしょう。
 こうした点からも、どうしても、自然のままの良質野菜が必要になります。そこで私は、ハワイの人々にも、日本におけると同様、「もっと緑を」、「もっと自然に」、「緑のナッパをなるべく多く、それも、なるべく多くを生で食べよう、食べにくければ、すりつぶして汁にして飲もう。」「材料はこちらでは年中できる。市内では困難にしても、郊外にはあり余る肥沃な土地がある。ぜひ良質の安全野菜をうんと作って、うんと生で食べてほしい。青汁にして飲んでほしい。」また、「もっと歩く運動もおこしてほしい。」そして、「この自然の恵みのみちみちた、美しいハワイに、本当に健康で長寿の、この世のパラダイスを創り上げていただきたい」とのべて来ました。

 
 土人の食べ方

 ハワイに行ったら、ぜひ土人の食べものを食べてみたいと、かねて思っていました。
 それというのは、以前、アメリカの雑誌で、ハワイの日系の子供には虫歯が多いが、同じ澱粉食なのに、ポリネシア系の子供には虫歯が非常に少い。
 そして、それは同時に一般の健康状態にも通用することだ、という論文を読んだことがあり、土人の食べ方に興味をおぼえていたからです。
 彼等の主食ポイはタロ芋(里芋そっくりのものです)を搗いてつくったもので、出来たては茶褐色の塊りですが、これを少し醗酵させて、ドロッとねばったもの。
 それに、豚肉を沢山のタロの葉でくるみ、その上をチーリーフで包んで蒸し焼きにしたラウラウ。
 海藻(オゴノリ)や生玉葱のスライスに岩塩をちょっとつけたもので、いずれも箸はつかわず手づかみで、ポイも示指と中指の2本でうまくすくって食べるのです。
 甘味品としてはココナット(椰子)の羊羹という、ウイロようの菓子が出ました。
 これはむしろ客人用のご馳走でしょうから、ふだんはもっとナッパや海藻、それに果物が豊富につくことでしょう。
 したがって栄養のバランスからいえば、日系人の食べ方よりは、ずっと優れているわけです。
 そのためか土人(今では殆んど混血し純粋なものは少いそうですが)は、頑丈な体格で血色もよく、堂々とした肉体美の娘たちをよく見かけました。
 

 
 旅舘


 ワイキキあたりの一流ホテルになると、外人客が多いので、エチケットがむつかしく、チップなどにもひどく気骨が折れるようです。
 私どもの宿はホノルル港近い日系人経営のホテルで、移民当時からやっているという老舗ですが、宿料も安いし、だいいち面倒なエチケットやチップの心配もいらず、日本の旅舘と同じようにしてよかったので、大変気が楽でした。
 但し室を貸すだけで食事はつきません。
 すぐ近くに日系人経営の食堂がいくらでもありますが、夜おそくまでやっているので、朝食は食わせてくれません。
 また、たいていの商店は夕方の5時には仕舞うので、朝食のパンや間食の果物などは、そのつもりで買いこんでおく必要がありました。
 ハワイ島とカワイ島では外人のホテルに泊りましたが、食事時間がキチンときまっているので、却って窮屈。
 うっかりすると食べそこなうので、朝食以外は外食しました。
 部屋にはみな洗面所も便所もシャワーもついており、いつでも熱い湯が出ました。
 しかしどのホテルにもバスはありませんでした。
 少し物足りぬ感じはありましたが、さして不便はありませんでした。

 
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6. 家中 病気につきまとわれていたが

    水沢市 K.T. 

     昨年6月以来青汁の実行に専念いたしてまいりましたが、おかげさまで、低血圧症よりの肩こりが、すっかりよくなり、毎年風邪で1週間くらいは休まなければならなかったものが、一度も風邪をひかず、昨年は全国辟地大会の会場校として、多忙を極めました学校の勤務も、1日も休まずでした。
     母も、神経痛と骨の病気のため、4月から入院しておりましたし、子供たちもみな私に似たためかアレルギー体質で、湿疹やストロフルスには、始終なやまされ、長男は肺炎を二度もわずらい、虚弱体質で、貧血症、肺門淋巴腺炎と、入学前から医者にかかりどおしで、ちょっと風邪をひくとすぐ熱を出してねこみ、医師にかけつけるということで、家中、病気につきまとわれてばかりいました。
     一家で青汁をはじめましてからは、長男は、風邪をひいてやすまなくなり、血色素60%が90%にまで上り、医師から薬の服用を中止してよいとさえいわれるようになりました。
     母も便秘症でしたが、毎日通じがつくようになったとよろこんでいます。
     近所の方々にも、このことをお話しいたし、母は婦人会のほうで、青汁の効果を発表して、皆さんから、いろいろ効用についてきかれております。



7. 蘭陽支部だより

    台湾 K.Y. 

     蘭陽支部一年間の主なる愛用結果をご報告申し上げます。

    1. 驚く十数年来の肝臓病
       ほとんど毎日薬を飲んでいました。半年前、蘇澳水泥廠医務室へ、数日間通院いたしました所、健康の青汁、ケールの良薬だと承り、早速1ヶ月ばかり飲用いたしました。現在では病気がすっかりなおり、体重が61キロ。まったく青汁ケールのお蔭で救われて喜んでいます。

    2. 鼻汁とクシャミ
       つねに鼻汁とクシャミでなやみ、感冒はよくひく。この病で2、3年間も苦しんでおります。その後、蘭陽青汁会支部よりケールを100本ばかりいただき、半年前20日間ほど愛用しました。現在ではすっかりなおりました。実にケールは仙薬だと1日でもやめられぬと申して愛用しております。

    3. 白帯もなおります
       ある日私ケール畑で仕事をしてる所へ、ヒョッコリと、20才前後のお嬢さんが2人まいり、まことに失礼ですが、ケールの葉っ葉を少しいただきにまいりました。実は私たち永年の白帯で苦しんでいます。ケールは治萬病の王、良薬だとある友人から教えられ、飲んで見たいと思います。早速少しばかり差し上げました。ところが3日間つづけて服用しましたところ、大変よい結果を得ました。日本へ厚く御礼申して下さい。

    4. 胸やけ首すじのこり
       常に健康でいらっしゃった90才のおじいさんが、僅か数分間で高血圧症でなくなりました。これを見て急に命が大切になり、自分の畑に作りましたケールを、従来友人にわけていましたが、早速飲みはじめました。実は、自分の体は、時々胸やけがするし、首すじがひっ張るように痛みます。さいきん血色、便通、食事がすすむし、毎日一生懸命に活動しています。ケール服用は1日もやめられぬと申して、青汁会へありがたく感謝しています。

    5. 胃潰瘍
       胃潰瘍でながい間くるしんでおられたのですが、ケールを飲用以来ひとつも病まず、食事もすすむし、1日も不快な感じもなくはたらいています。


    6.  歯痛でお医者さまにかかりましたが、抜いたほうがよいということですが、自分は抜きたくありません。友人より、ケールを飲んだらなおります、といって服用しましたが、痛みもとれて、炎症も自然きえて抜かずにすみました。誠に感謝にたえません。

    7. 弱かった家族
       私の家族はいったいに体が弱いのですが、ケール青汁を飲用して以来、全部健康で、子たちは欠席なく学校に通う。親たちはたのしく仕事に従事し、家族中全部血液循環がよろし。肌肉が発達して皮膚が赤くなり、実に健康体だとよろこんでいます。万病はケールでないとダメだ、と家中は毎日感謝いたしています。

    8. (民国53年7月27日)



8. 紺屋の白袴

    山形市 S.I. 

     昔から良く言った物で、医者の不養生とか。検事の息子が人殺しするとか。
     兎角、世は不思議な物。私も、長年漢方薬専門店を開き、参拾年余、漢方の普及販売は勿論の事、食養法に関しては色々と研究して来た積りである。
     山形にも青汁会を小林啓蔵氏を中心として発会。
     遠藤先生にも来て頂いて講演会等やり、今では会員も百余名と言う盛況ぶり。勿論私自身も青汁を飲み、家内一同にも飲ませた処、先ず、祖母の喘息が起きなくなり、家内の血色は見違える様になり、人々から不思議がられて居た。

     其れが何たる因果か、私が3月末、左半身中風の身となった。私は考えた。此れは神が私を試して居るのだ。絶対、食養法と漢方で治し、私は斯くして治したと、始めて真実の体験を語り得るのだと。
     其れからは青汁も考えて見ると、其れ迄は矢張り他人事で、量も少なかったと思って、今度は午前拾時と午后五時の2回、正確に飲み始めた。
     便は真青なのが出る様になって、其れから段々見違える様に回復し始め、今では、左足首、左手首が若干不自由を感ずる程度で、秋迄には全快したい物と考えて居る。

     すっかり治ってから、私は斯くしてと発表する積りで居たが、我慢が出来ず、中間発表と言う事にした。他に私は毎日松葉をかんでる。手の訓練にはくるみを弐ヶにぎって訓練してる。後はマッサージと鍼をやいて居る。
     以上、とり止めもない駄文だが、何んかの一助ともなればと書いた訳である。



9. 二年ねていたが

    高崎市 Y.H. 

     去る35年8月初旬から成人病と申しましょうか、脳貧血を起し、昨日まで働いていたのに引きかえ、何一つ面白いことなく、ただただ床の中で、過去のことでも考え、不帰の旅立ちも遠くないような気ばかりしながら、2年あまり、すごしました。
     訪問者のよいと申すこと、医者、薬、食餌。何でも金銭かかわりなく手当してまいりましたが、その効果は認められませんでした。
     たまたま主婦の友社発行医学全書の内より、先生の書を手に入れることが出来ました。
     ありあわせの材料で、早速実行に移しましたのが37年10月20日でした。その日から快いような気分になり、10日後には、はっきり効果があらわれて来ましたので、懸命に飲用いたしました。
     月を重ねるにつれて脳力体力も増強し、酷寒も思ったよりは気楽に、盛夏はいたって元気に過しました。私は行先々で、同病者また聞く人毎にくわしく実験を話し、実行をすすめています。
     目下のところ、実行している方々は皆な可と評しております。又聞きして飲用している人も多々あるよう見受けられます。



10. 青汁の給食があれば・・・・・・

    船橋市 I.H. 

     倉敷の学校のように、青汁をのます学校があれば、私どものように弱い子供をもち、その上生活のため、外に出て働かなければならない主婦は、どんなに助かることでしょう。本当に残念です。
     私の子供は、小さい時、高熱にて小児マヒをわずらい半身不随。只今中学1年ですが、養護学校に本年から入学させました。
     青汁を飲用させたり、クコをのましたりしておりましたが、病後いつも出ていた鼻血が出なくなり、最近は、走っても殆んどころばなくなったようです。
     今年高1に入学しました子供も、ちょうど終戦後の食糧不足の時に生れた子供で、顔色が大変わるく、風邪もよくひく子で困っていましたが、女の子供でもありますし、入試も終りました今は、自分で、野草をとって来て、ジュースにしてのみ、大変な青汁愛用者です。
     将来この子に、食事療法と申しましょうか、青汁などのほうをいろいろ勉強さしてやりたいなどと、夢をもっております。



11. 効力におどろく

    尾鷲市 H.T. 

     昨年7月から、家内一同にてケールを愛用しておりますが、一同元気にて、主人の肩こりもやかましくいわなくなり、体育教師の長男、陸上選手の高校生も、毎日、この暑さにも負けず、クラブ活動に余念がありません。
     私も昨年4月頃は血圧が高いといわれておりましたが、今年は、いくど計っていただいても、正常とのことにて、青汁の効力にはおどろいております。



12. 慢性気管支カタルにも

    宝塚市 T,W, 

     小生長年気管支炎にて、喘息様症状を呈しますが、只今葛の葉の青汁を、約1ヶ月服用し、大変結果がいいようです。発作が軽くなりました。

    (37・7・7)



13. さんざん からかわれたが

    東京都 I.N. 

     昨年頂戴しましたケールが今2本だけ残り、目下結実中です。
     一、五〇米位の背丈ですが、種子の収穫がたのしみです。
     青汁をはじめてもう1年になり、お蔭様でいろいろの病が治りつつあります。
     青汁を始めた頃は、周囲からさんざんにからかわれたものですが、日の経つにつれ、これらの人々も皆青汁のよさがわかって来たらしく、私の菜園つくりをまねて、さかんに始めているようです。



14. 妊娠腎

    四日市市 Y.H. 

     今妊娠6ヶ月ですが、長女の時は妊娠腎が出まして、血圧も高く、1ヶ月程入院して出産いたしました。
     その後血圧も標準より高く、動悸を感じたり不安な日々でしたが、「青汁」を愛用して、血圧も現在では130(年令29才)になり、妊娠した現在でもおかげをもちまして、身心ともにさわやかに日々をおくっています。



15. 胃、胆のう、低血圧

    福島県 S.A. 

     胃がねじれ、胃かいよう、貧血、低血圧(最高90、2回たおれる)、胆のう、便秘などで困っておりましたが、目下ケールの青汁1日2合づつのんでおります。
     おかげ様で、胃病と胆のうは全快。低血圧は最高130、最低90となりました。



16. 喘息の発作

    鹿児島市 H.E. 

     今年の11月で、青汁飲用をはじめて2年になりますが、喘息の発作で休むことが殆んどなくなりました。



17. 質問箱 ピーマンは質的にみて

    東京 N..M. 


     ピーマンを沢山食べたり汁で飲んだりしていますが、ピーマンは質的にみてどうでしょうか


     ピーマンは果菜のうちでは質のよいものの一つです。大いに食べてよいものです。
     ただ、相当農薬がつかわれているようですから、この点が少々気がかりです。



 コラム紹介



    深山 旅愁     

    それをさぐって吸った乳房の
    遠い日の想い出のように
    山は慕情のなかに
    体臭(たいしゅう)を漂わす
    “今日も山へ行こう”

    細い道を登り登ってゆくと
    不思議にも落ちつくこころ
    囀(さえず)りに耳を傾けていると
    いつの間にか
    小鳥達の声にハーミングして
    自分もうたっている青春の歌に気付く

    静けさにしっとり濡れている
    立木の青葉はハンモックだ
    まだ暖味(あたたかみ)を失なっていない
    こちらの様(よう)に
    影もあふれる愛でささやいてくれる
    もう身近では聞けないであろう

    言葉の花のこの吐息(といき)
    山のふところで気をゆるして
    夢想(むそう)していると・・・・・・
    じかにふれる歓びとちっとも変りない
    “今日も山に来てよかった”

    そっといたわり口づけさしてくれた
    遠い日の想い出のように
    山の姿はこれから先も慕情の彼方から
    静かな足どりで訪(おと)づれる
    面影になるだろう
    1963・9・15



    健康な間に病気を研究せよ
    (英俚)  



    最上のひとは、
    すべてをすてても一つをえらぶ。
    不朽のほまれをとって死滅すべきものをすてる。
    しかし大多数の者どもは、
    さながら家畜の如くに飽食するだけで
    すんでゐる。
    (ヘラクレイトス)  



    俳句
    田中勝
    国分寺へ徒歩つづきけり柿の里
    甘藷堀り貰(もら)って行けば塔聳(そび)ゆ
    私は自然を愛し、
    常に清浄な生野菜を食膳の皿に盛りますが、
    毎月1回開催される“倉敷徒歩の会”にも、
    努めて参加して居ます。
    現在のこの健康をお蔭だと感謝しています。
    10月の徒歩の例会で・・・・・・
    田舎道を歩いていて産れた句二つを書いてみました。
    (1963・10・20)





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