健康と青汁タイトル小 <1981年10月15日発行 第302号>
 目次




1. 健康相談室 マトモに産みたい

     医学博士 遠藤 仁郎 

     「いま5才になる児は大きすぎて帝王切開。次の3才の児は安全のためにと、同様帝王切開でうんだ。そして、術後、予防的に抗生剤をつかわれ、その乳をのませたためか、皮膚がよわく、よくアトピー性皮膚炎になる(青汁でだいぶよくなってきてはいるが)。さいわい、また妊娠したので、こんどこそはマトモに産み、丈夫にそだてたい。」

     との相談。
     やや細だちだが中肉、血色はよい。
     もともと運動好きで山登りなどもよくしていたという、まだ若いママさん。
     骨盤はまずふつうなみで、とくに狭くはない、といわれている。
     初めの児のときは、教えられた通りの食事をし3700グラムだった。次の児は、妊娠の初めごろ青汁を教えられ、なるべくそのよう心懸けたせいか3200だった、とのこと。
     二度の切開で、子宮も腹壁もよわくなっているに相違ないから、マトモに産むためには、

     1、胎児はらくに産道を通れるよう、大き過ぎないことがのぞましいし、
     2、子宮壁も腹壁ものびすぎて弱くならないよう守るべきだろう。

    大きすぎないよう
     こどもが大きすぎないためには、何といっても減食すべきであろう。しかし、むやみに減食して栄養が不足しては、もちろんよくない。
     さて、いま一般にいわれている妊婦食は、いわゆる高蛋白高熱量食。しかも、肉食がさかんになっている。蛋白質が多いと、こどもはどうしても大きくなるし、カロリーことに糖質(主食や菓子・ジュース類、味つけの砂糖など)が多いとふとってくる。
     いや、ハレてくるという方があたっているかも知れない。しかも、腹帯をゆるくすることがすすめられているので、子宮も腹壁ものび放題。こどもはいよいよ大きくなり、4キロにも、それ以上にもなり、それがまた、発育がよいとよろこばれている、というわけだが、それだけお産に苦しみ、帝王切開ということにもなっている。

     そのうえ、野菜ことに良質ナッパが嫌われ、不足しており、さらに保存・加工食品・インスタントもの(どんな有害有毒物があるか知れない)などが好まれているため、血のにごりを招き、その結果、いろいろ妊娠障害が出、何かと故障がおこりやすくなっている。
     そこで専門家の中には、この妊婦食にかなり批判的で、少なくとも、あまり食べすぎないよう。そして、子宮の重さ以上に体重はふやすべきでない、といっている人もあるほどだ。
     だから、減食それ自体には少しも問題はないが、それと同時に、必ず栄養のバランスのよくとれた、すなわち、熱量・蛋白質にたいし、それらが完全に代謝されるために必要なミネラル・ビタミンの十分釣り合った食事でなければならない。
     また、つとめて安全な自然食品をえらび、危険な生産用薬剤や、有害な添加物に汚染されていたり、そのおそれのあるものはさけるよう気をつけることが大切だ。
     そうすれば、たとえ、少々減食しても栄養不足に陥るおそれはなく、こどもの発育が妨げられることもない。ばかりか、母体の体調はいつもよく、妊娠は順調に経過し、お産もかるい。
     産後の肥立ちも、母乳の出もよく、赤坊は元気でグングン成長する。
     それは、昔から、小さく産んで大きくそだてる、といわれている通りだ。
     そこで私は、一般の妊婦食としても緑葉食青汁・イモ・マメ・ナッパ・青汁食をすすめているが、とくにあなたの場合、これほどピッタリのものはなかろう、と思う。

     主食には白米飯、白パンはさけ、イモ類を主とし、蛋白食には、肉・魚の切身よりは大豆、小魚を主とし、それに、十分の良質ナッパを主とする野菜・山菜・海藻・果物をそえ、調理は簡単に、調味はうすく、菓子・ジュースをひかえるなど嗜好品にも十分注意し、少なくとも毎日2〜3合(もとのナッパ500〜750グラム)以上の青汁をのむ。
     こうして食の自然化(完全化・安全化)をはかると、こどもの体重は精々3キロ、あるいはそれ以下だが骨組はつよく、肉のしまった、まるで犬か猿の仔のようにシワだらけのこどもが生れる。それだけ産みやすいわけだ。
     なおこの食事では、イモ・マメ・ナッパを建前とするが、それ以外には絶対なにも食べてはならぬというものではない。ねらいは栄養のバランスをよくとり、ミネラル・ビタミンに余裕をもたすほどにしようというのであり、そうさえしておけば、分量(バランスをみださない範囲内の)と、安全性に気をつければ、いろいろ適宜食べることができるから、けっして、そう窮屈でも、むつかしいものでもない。

    子宮・腹壁を守る
     一方、子宮や腹壁がのびすぎて弱くなるのを防ぐために大切なのは、まず腹帯。いま一般に行われているようなゆるい締め方でなく、昔の妊婦がしたように、しっかり締めつける。
     そして、少しづつ筋肉を強めるためには、できるだけからだを動かすこと。
     また、上体を屈伸する運動、腹壁を走らす運動もよいだろうし、腹部を軽く叩いたり、撫でさすることも無駄ではあるまい。一口にいって、むかしの妊婦が粗食し、かたく腹帯をしめ、つとめてからだを動かし、いたって軽いお産をした、これが本当の自然の姿なのだが、それを見ならい、それにもどせばよい、ということだ。
     また、そうしていれば、たとえ帝切後の子宮でも、そうむやみに破れるなどといったことはおこるものではあるまい、と私は思う。しかし、もちろん不測の事故がないとはいえないから、それにそなえて、イザというとき、すぐに処置の出来る設備のととのった病院で分娩するよう手配しておくことは無駄であるまいし、精神のささえにもなるから、なお安心というものであろう。
    (56・3)



2. 胆石にはよくないか

     医学博士 遠藤 仁郎 

     ある病院の、胆石もちの栄養士氏から、患者にすすめているので、自分ものんでみたところ、痛みが出たが、青汁は胆石にはよくないのか、との電話。

     青汁や青ナッパは胆石にもよい。
     いや、絶対必要だ。青汁を十分にのむだけでも痛みがとれることもあるし、ながい間には、いくらか石がとけるのではないかと思われる節もあるほどだから、治療上にも、予防上にも、ぜひ、しっかり食べ、のみしてほしい。
     それは、胆石の多くが、精製穀、肉卵類、脂肪、糖などにかたむき、野菜の不足した不完全食による「血のにごり」から来ており、この血をきれいにするにはうんとナッパを食べ、青汁をのむほかないからだ。
     また、胆石には便秘がつきもの、といっていいくらい多いものだが、その解消のためにもナッパ・青汁は欠かせないものだからだ。

     では、なぜ、青汁をのんで発作がおきたのだろうか。それは、多分、冷たい青汁のためではなかったか、と私は思う。
     (まだ寒い3月のころだった)胆石のばあい、一般に冷たいものが嫌われる。冷たさのために、反射的に胆のうがつよく収縮し、ともすると痛みをひきおこすからだ。
     だから、胆石もちの方は寒い季節や、冷蔵してよく冷えた青汁は、熱い湯・茶・牛乳などをさして、あたためてのんでほしい。あるいは、口の中で、よくぬくめてから、のみこんでほしい。

    (54・3)


3. 胆石の手術

     66才の男性。もう20年ちかくも、胆石、胆のう炎、十二指腸潰瘍をわずらっており、今でも時折はげしい発作がおこる。手術をすすめられているが、先年、前立腺の手術後化膿して、1年半も入院したことがあるので、決心がつきかねている。食欲がない。便秘がちで4〜5日目には、ドッと下痢する。肉類がすきで、野菜はきらい。一口たべても、すぐ吐気が出るほどだ。甘いものも大好き。

     私のかんがえでは、どれもこれも、野菜の不足からだ。胆石、胆のう炎も潰瘍もそのためだし、便秘はもとより、下痢もそのためといえよう。こういう下痢は宿便性下痢といって、ながい便秘のためにおこるもの。野菜をうんと食べて通じがよくなれば、なくなってしまう。
     まえの手術後化膿したのも、やはりナッパの不足でバイキンに対する抵抗力がよわっていたからだ。こんどは、どうでも手術はさけられまいが、しっかり野菜を食べ、青汁をのんでいれば、化膿などするものではないし、傷の治りもずっとよくなる。
     ながい患いから立直るには、まず、あやまった習慣をあらためなければならない。一大決心はいろうが、今からでも決しておそくはない。きらいだ、いやだといつまでもグズグズして、苦しみつづけているよりは、思いきって食べものをかえてみてはどうか。

    (54・1)


4. 薬と胆石

     血液コレステロールを下げるのに有効なクロフィブレート剤は、胆汁のコレステロールを増すので胆石を誘発する。また、内服避妊用のピル(主剤は卵巣ホルモンのエストロジェン)をながくつかうと、同様、胆石を発生するおそれがある。

    (Lancet,U:177,1977.)


5. 脳血栓後の衰弱

     脳血栓でねつき、食欲も気力もスッカリなくなり、衰弱しきっていたが、ともかくと青汁をのましていたところ、だんだん食欲が出、元気づいてきた。

    (青汁忘年会での報告)


6. エンプティ・カロリー(からっぽのカロリー)(2)
前回参照

     医学博士 遠藤 仁郎 

    よりよいもの
     そこで、よりよいものとしていろいろいわれている。

    主食
     白米はよくないから玄米にしよう。
     小麦粉はフスマもすりこんだ全粒粉にしよう、ということになる。
     ここには玄米と小麦とソバを出してみたが、その他の雑穀類もほとんど同じで、全粒だと白米や精製小麦粉にくらべ、ビタミンBやカルシウムの多い(玄米には多くない)点はたしかによい。しかし、まだスキ間だらけのカロリー食であることに変りはない。









     アズキその他の雑豆類では、カルシウムやB1がさらに多くなっているし、蛋白質にとんでいることがめだっているが、スキ間はやはりかなりある。

    イモ類
     カロリーは少ないが、カルシウムもややあり、ビタミンB1や、ことにCの多いことが注目される。Aはジャガイモにも白いサツマイモにもないかごく僅かしかないが、カロチンイモ(黄色いサツマイモ)にはすごく多い(グラフでは霞線であらわしてある)ことなど、穀・豆類にくらべ、ずっとスキ間が少ない。





    蛋白食品
     卵や乳がすぐれていることは上記した通りだが、小魚もよい食べものだ。
     たとえばイワシではスキ間がかなり少ないし、全体(骨・内蔵とも)食べられるワカサギにはからっぽの所はほんの少しだけ(ビタミンAとC)。





    大豆
     イモとともに私のすすめている大豆には、蛋白質とともにカルシウムとビタミンBが多く、牛肉・鶏肉などにくらべ、からっぽの度が少ない。



    調味料
     精白糖の代りに黒砂糖、糖蜜、ことに蜂蜜がよいといわれている。
     いずれも白糖にくらべ、たしかにいろいろのものがある。
     しかしこのグラフでは、糖蜜がいちばんスキ間が少なく、蜂蜜がもっともからっぽのようだ。
     おそらく、蜂蜜にはこれ以外に、栄養分析だけではつかめない大切なものがいろいろあるのであろう。







    埋め草食品
     このように、カロリー食品に共通して多いスキ間はミネラル(アルカリ・カルシウムなど)とビタミン類だ。
     このうちアルカリの不足だけは、アルカリ性の果物・野菜・山菜・海藻などで埋められる。
     しかし、その他のミネラルことにカルシウムやビタミン類のすべてもが、これら果物・野菜類でみたされるかというと、決してそうではない。

    果物
     リンゴ、バナナ、ミカンを出しているが、いずれもビタミンC以外には、ミネラル(カルシウム)も、ビタミンA・Bもほんの僅かしかない。したがって、それ自体かなりからっぽの食品だし、からっぽのカロリー食品のミネラルやビタミン(Cを除いて)を埋めるにはほとんど役に立たない。







    無色菜
     キウリ、ダイコン、キャベツも、同様、ビタミンC以外にはほとんどなく、あってもごく少なく、とてもカロリー食品に不足するカルシウムやビタミンを埋めることはできない。







    黄色菜
     そこで、有色菜でなければならぬといわれるが、その一つ黄色菜はどうだろうか。トマト、カボチャ、ニンジンなど、ごらんの通り、やはり多いのはビタミンC(ニンジンにはAも)だけで、カルシウムや、その他のビタミンを埋めることは、とてもできそうもない。







    緑葉菜
     残るは緑葉(ナッパ)類。良質ナッパの代表として大根葉を出した(ケールその他の良質ナッパ類みな同じ)。カロリーこそ少ないが、その他の栄養分はすべてそろっており、それ自体完全な食品であるだけでなく、カロリー食品に欠乏するカルシウムやビタミンことにA・B2・Cなどズバぬけて多い(B1はやや少ないが、これはカロリー食品には比較的多いもの)。



     つまりナッパ類はすべての栄養分のそろった完全食品であり、同時にカロリー食品に不足がちなミネラル・ビタミンのいずれにもとんでおり、それらのもっとも有力な供給源だ。
     したがって、これさえ十分にとれば、どんなエンプティ・カロリー食品でも、完全なフル・カロリー食品にかえることができる。
     たとえば、白米には3倍、半搗米・小麦粉には2倍、玄米・雑穀・豆には同量、イモには半量、肉・魚の切身には2〜3倍のナッパでフル・カロリーになる、といったぐあいだ。
     ところで、現在一般に好んで食べているものは、菓子・ジュース・酒類はもとより、白米飯・白パン・肉・魚のおいしいおかずにしても、そのほとんどがエンプティ・カロリー食品ばかりであり、さらに有害有毒な、農・畜・水産用薬や各種の添加物に汚染されたものばかり。
     しかも、この傾向はますます甚しくなりつつあり、そのために招かれた血のにごりによって、からだのすべての機能がそこなわれ、これが、現代人の体力・健康力・生命力のおとろえのもっとも重大な原因であろうと考えられる。
     この物騒な時代に対処するには、なるべく安全な食品をえらぶよう心懸けることと、エンプティ(からっぽ)カロリー食品をへらすこと。
     そして、埋め草食品としてミネラル・ビタミンの宝庫である良質ナッパをできるだけ多く、むしろ多すぎるくらい十分に食べ、青汁にして飲むべきだ。
     アメリカでも、エンプティ・カロリーをなおすにはこれしかないと、おそらくやがてナッパ・青汁食の必要性がやかましくいわれだすにそういないと思う。
    (56・5)



7. この繁栄

     現在のわが国の繁栄は乏しい貧しい生活をいきぬいてきた明治・大正・昭和初期にそだった人々の努力のたまものだ。その繁栄の中に、なに不自由なくそだった、心身ともに頽廃しきった若ものやこどもたちに、はたして、これをうけついでゆく底力があるだろうか。



8. ナッパの貯金

     医学博士 遠藤 仁郎 

     栄養のバランスからいって、ふつう一般の習慣食のばあい、それを完全にするために必要な良質ナッパの量はざっと400〜500グラム。
     しかし、その穀類をイモに、肉類を大豆にすれば、約半量の200〜250で足りる。
     私は平素、主食にはなるべくイモを多くし、蛋白食には大豆もの、小魚・卵をとるようにしているが、それではナッパは300〜400もあれば十分になる。
     それを、ここ数年来、一日1キロを目標にしてみている。
     といって、それだけのナッパを食べるのは、とてもできっこないので、大部分700〜800グラムは青汁にしてのみ(約3合)、残り200〜300を食べている。
     そのねらいは、

      1、必要量の2倍ものナッパをとっているから、ミネラルやビタミンにはうんと余裕があり、熱量や蛋白質を少々とりすぎても、バランスのくずれる心配がない。そこで、うまいものがいっぱいであり、もともと食いしん坊の私のこと、つい手を出したくなるつまみ食いも安心だろう、というわけ。

      2、栄養のバランスはいつも完全にとれているから、代謝はうまく行われ、血はきれい。からだ中のあらゆる機能は円滑かつ活溌で、肝臓の解毒能もぐんとさかんになっているにそういあるまい。したがって、どんな危険がひそんでいるか知れない保存・加工食品の氾濫している現在、よほど気をつけても避けられそうもないそれらの害も、おそらく、かなり防がれるのではなかろうか。

     とかんがえるからで、いうならば、不時の支出にそなえてのナッパの貯金だ。
     もっとも、この考えが本当に正しいかどうか、もちろんわからない。
     けれども、あまり度はずれの不養生をやらないかぎり、まず間ちがいはなかろうと思っているんだが、いかがなものであろうか。
    (56・3)


9. 緑葉末油煉

     医学博士 遠藤 仁郎 

     国民の健康増進を悲願として「健康と青汁」が創刊されたのが昭和30年7月。
     その後読者の負担軽減を考えて、何とかして三種郵便にと、昭和33年先生と二人で広島郵便局にお願いに行きました。その時担当者の言った言葉、
     「とても毎月継続発行は至難の業、やめた方がいいですよ」
     「いやどんな事があろうとも絶対続けます」
     等々のやりとり、昨日の出来事のように鮮烈な思い出が瞼に浮びます。あれから本年8月で300号。本当によくぞ続いたもの。そして発行部数1万数千部。日本全国は勿論遠くアメリカ、韓国、台湾にと・・・・・・。
     ここに創刊300号記念として、敗戦の色とみに濃くなった昭和20年1月、当時大阪の病院にお勤めの先生の論文をご披露いたします。

    (貝原)

     戦後は36年
     青汁は38年!!「健康と青汁」創刊300号記念に贈る
     当時の遠藤先生の論文(その1)

       近来都市ノ野菜不足ハ甚ダ深刻デ、ソノ影響ハ決シテ軽々ニ看過スベキデナイ。
       野菜殊ニ葉菜類ノ重要性ハ今更説クマデモナイガ、現今ノ如キ食糧事情下ニ於テコソ特ニソノ必要ナル所以ハ大ニ強調サレネバナラヌ。
       即チ植物緑葉ハ肉類或ハ種子・果実・塊茎根等ト異リソレ自体ガ栄養学的ニ完全ナル食品デアリ、タダニ主食糧タル穀・菽・薯類ニ欠如マタハ不足スル「ビタミン」並ニ無機質ノ良キ給源デアルバカリデナク、ソノ蛋白質ハ量的ニハ取ルニ足ラヌ微々タルモノニ過ギナイガ、質的ニハ動物性蛋白質ニ比敵スル優秀性ヲ有スルコト、マタソノ豊富ナル「ビタミン」及ビ「アルカリ」ニヨル諸栄養素ノ体内利用促進ノタメ、熱量並ニ蛋白質要求量ノ著シク節約軽減サレル事実ハ共ニ注目スベキ点デアッテ、食糧不足ノ今日程新鮮葉菜類ノ必要ナ時ハ無イノデアル。

       既ニ都市居住者凍傷・感染特ニ化膿並ニ結核性疾患多発ノ傾向ガ認メラレ、一部ニハ或ハ戦争浮腫或ハ食餌性浮腫ト称セラレル栄養障碍性疾患ガ報ゼラレテヰルガ何レモ野菜不足ノ与ル所ト考ヘラレル。
       コノ状態ノ今ニシテ速ニ改善サレナケレバソノ及ボス所マコトニ憂慮ニ堪ヘナイモノガアルノデアルガ、世ノ栄養ヲ論ズルモノ多クハ徒ニ「カロリー」不足ヲ言ヒ動物性食品ノ欠乏ヲ説イテ能事了レリトシ、コノ時ニ於テコソ最モ重視サルベキ野菜類ノ如キニ就テハ殆ド無関心ナルカニ感ゼラレルノハ遺憾至極デアル。

       ナホ近年国民体位低下ノ声漸ク高ク、コレ亦動物食不足ニ帰セラレテヰルガ、恐ラク同様野菜類利用ノ不全ニヨル不完全栄養ニ因スルモノトスベキデアラウ。
       即チ一方ニハ白米ノ過食、動物食偏重、砂糖濫用ガアリ、他方ニハ野菜ガ栄養価貧弱且ツ不味ナル不消化物ニシテ徒ニ胃腸ヲ負担スルニ過ギザルモノトシテ、コレガ獲得マタハ供給ニ関シテ主食品或ハ動物性食品ニ対スル如キ熱意ヲ欠クコト、或ハ栄養上不完全ナル果・茎・根菜類ヲ賞用シ、優秀完全食タル緑葉部ハ却テ無用物トシテ棄テ去ッテ顧ミナイトイフガ如キ誤リタル栄養観念アルコト、加之調理ノ不合理(生鮮緑葉ヲソノ儘或ハ可及的コレニ近キ状態ニテ脂肪トトモニ摂取スルノガ理想的デアル)咀嚼不完全等ニヨッテ招来サレル栄養素ノ不調和不均衡ノ結果ト理解サレル。

       コレ実ニ国家将来ノタメニモ由々シキ重大事デアッテ、野菜類ノ円滑潤沢ナル供給トトモニ栄養観念ノ是正特ニ葉菜(生鮮緑葉)類ノ栄養的優秀性及ビソノ合理的利用法ニ関スル啓蒙運動ハ刻下ノ急務ト言フベキデアル。

       目下ノ都市野菜不足ノ原因ハ主トシテ作面積減少、労力不足ニヨル生産減及ビ輸送難ニアリ、シカモコレ等ニ関スル限リ到底急速ナル解決ハ望ミ難イ。
       茲ニ窮余ノ策トシテ一般緑葉ノ食用化ヲ企図シ本法ヲ提唱セントスル所以デアル。
       原料ハ生鮮緑葉デ、蔬菜類ハ勿論山野路傍ノ雑木、雑草ニイタルマデ凡ソ無毒ナレバスベテコレヲ用フ。
       尤モ利用スベキ緑葉・撰択並ニ採取時期ハ有効成分含量、ソノ季節的関係ノ調査ニヨッテ決スルヲ可トスベキモ、少クトモ家畜飼料トシテ、コノ優良ナル緑葉ハ大凡利用価値大ナルベク、嫩葉乃至繁茂期ハ最モ適当ナル採取時期デアラウ。
       製法ハ番茶製法ニ準ゼルモノデ、枯葉、黄葉ヲ除キ清洗、沸騰シツ、アル熱湯中デ二・三分間煮沸シ、乾燥(煮汁ヲ撒布シトモニ乾燥セシメル)後製粉細末トシ、軽ク焙ジテ(香味ヲ増ス目的デアルカラ省略スルモ可)食用油デ煉ッ(滲ミ込マシ)テ置ク(緑葉末油煉)。
       加熱処理ハ「ビタミン」C保存ヲ目的トスルモノデ、液中移行ニヨル損失無キ急蒸法ガ最適デアラウガ、一般ニハ実行シ難イ憾ガアルノデ煮沸法トシタ。
       C保有量ハ試作品ニ就テ大阪市立生活科学研究所デ検査サレタ所デハ表示セル如クデ余リ好成績トハイヘナイ。詳細ハ目下検討中デアル。(業務繁忙中ニ拘ラズ検査ヲ快諾サレタ同所長下田博士、環境課長庄司博士ニ対シ茲ニ記シテ謹テ深甚ノ感謝ヲ捧ゲタイ)。
       製粉ハ葉質堅厚デ普通食用ニ供シ得ナイ緑葉ヲモヨク利用センガタメ、油煉ハ空気ヲ遮断シ引湿黴発生等ニヨル変質ヲ防ギ併セテ「ビタミン」Aノ吸収ヲ佳良ナラシメントスルモノデアル。

        ビタミンC保有量(mg%)
        品名還元型総量
        大根葉9.016.8
        甘藷葉4.717.6
        3.717.0
        里芋葉15.021.0
        茄子葉16.120.3
        蕗葉1.34.8
        隠元葉13.217.6
        牛蒡葉8.812.0
        樫葉1.43.9
        備 考 概ネ製造後一カ月ヲ経タルモノ
        検査法 藤田氏インドフェノール法
        検 査 大阪市立生活科学研究所
         用途一、代用野菜トシテ。
         「ビタミン」C量ヨリ観ルモ コレヲ以テ全面的ニ新鮮野菜ヲ代用シ得トハナシ難イデアラウガ、調理ニヨル破壊咀嚼不完全ニヨル損失ヲ除外シ得、カナリ多量ニ摂取シ得ルカラ少クトモ野菜不足ノ現況ノ緩和ニハ充分役立ツモノト考ヘル。
         飯ニマブシテヨク、惣菜ニ加ヘテモヨイ。
         一種ノ風味ガアッテ味ヨク食ベラレ野菜嫌ヒノ幼児モ好ンデ食ベル。マタ病者・老人・歯牙不良者ニモ安心シテ与ヘラレル。
         肝油煉トスレバ不快臭ヲ減ジ甚ダ摂取シ易クナリ肝油投与法トシテモ調法デアル。


         二、補助主食トシテ。
         穀粉ニ混ジ用フレバ良キ蛋白給源トナリ「ビタミン」・無機質・脂肪ノ存在ト相俟ッテ栄養価高キ極メテ優秀ナル補助食糧トナリ。
         炒穀粉ト混和適宜調味シ圧搾口糧トスレバ携帯食トシテ好適デアル。
         原料ハ無尽蔵デアリ、燃料豊富ナ地方デ製造スレバ経費ハ殆ドカカラズ。
         製法ハ簡単デ学童ノ手ニヨッテモヨク製シ得、輸送ハ軽便デアルカラ、労力不足輸送難ノ現在ニ於テモ容易ニ大量ニ生産供給スルコトガ出来ル。
         マコトニ戦時下食糧問題並ニ国民体力解決ノ鍵ハココニアリト言フモ決シテ過言デナイト信ズルモノデアル。切ニ一般ノ活用ヲ望ンデ止マナイ。

      (20・1・2)


10. 青汁キャンデーは如何

    岡山市 S.T. 

     子供の嗜好品は健康を損うものが多いですが、健康増進絶対安全なおやつとして私が開発しました。時期を問わず、一度味をしると忘れていても子供の方から請求される程の人気食品です。ご試食をおすすめします。

     

     材料

    1. 青汁顆粒又は粉末1袋
      (〒102 東京都千代田区九段北1-14-2田辺青汁相談所製)
    2. 牛乳1合
    3. 味付 バナナ中程度1本又は季節の果物

     以上の材料をミキサーでつぶして、スーパー等に市販されている容器に入れて冷凍室で氷結させる。
    (ジュースとしてそのまま飲用しても可)



11. 人間しょせん動物(2)―食養生に大切な心得
前回参照

     友成 左近 

     私たち人間は、めいめい生来身につけてきた習慣に従って、毎日の食事をすませていますが、前記のように当節は、以前とは比較できないほど、好きなものがラクに手にはいるので、それを存分に食べて心楽んでいます。が、生きた体に必要な栄養分は十分摂れていないのであり、そのうえ有害有毒物をそれ相当量食べこんでいます。ために、医療の進歩普及にもかかわらず、その効果が予防にも治療にも及びかねる、厄介な病気にかかっている人が目立って増えています。
     そこで、めいめい人生なにより大切な健康をはかっていくには、ほかにもいろいろ大切なことがありますが、まずもって食養生に心がけて、毎日の食事を改めることが大切です。
     そしてそれには、人間の食べ方を動物の食べ方と比べてみて、そこにひとつの手がかりをみつけることが大切なのであって、それはつぎのようなしだいです。

    動物の食べ方と人間の食べ方

       まず第一に、いうまでもないことですが人間は、生きものとしては動物の一種であって、その生理や栄養は、動物とりわけ哺乳動物と大差ありません。従って、人間と動物とでは、食料を口に入れるまでの食べ方、すなわち食習慣と食習性は著しく異なっていますが、口に入れてから後のこと、とりわけ生きた体に必要な栄養分は細かくみれば、あれこれ相異はありますが、大筋ではほぼ同様です。
       それで、栄養や薬物毒物などの研究は、動物実験をした後に人体実験をしているわけです。

       第二に、生きた体に必要な栄養分にも、また、この栄養分を摂りいれるための各種の食料の成分にも、任意に変えることのできない自然の厳然とした法則があります。従って食養生は、こうした法則にかなうように毎日の食事を改めるわけであり、そして栄養学は、こうした法則を究明して、食養生に手がかりを提供しているわけです。

       ところで第三に、動物の食習性は、種類によって相異はありますが、いずれも生得的に極めて強力に完備している本能に基づいているので、生まれたときにはほぼ完成しています。従って動物は、生来みずから、自然のままの環境のもとで、食料の種類も食べ方も食べる分量も、すべて食習性のままに食べているのですが、それが栄養の法則にかなっているので、環境によほどの異変が起こらない限り、必要な栄養分は十分摂っています。
       そして、有害有毒物は、とくに野生では決して食べこんでいません。

       けれども第四に、人間の食習慣は、動物と同様に生得的な本能に基づいてはいるのですが、この本能が極めて微弱であるため、ただそれだけでは、どうにも食べていけません。が、生後両親その他周囲の人々に養育されて食事をしていく間に、それがつぎのように補強されて、動物の食習性とは著しく異なる食習慣を身につけてきます。まず人間は、生後養育されて生活していく間に、動物とちがって知能が高度に発達してくるので、それによって学習した知識、すなわち、これこれのものを、こういうふうに取り合わせて、こういうふうに調理して、こういう作法で食べるのだ、これこれのものは食べてはいけない、といった世にいう常識によって食習慣を基礎づけていきます。
       また人間は、同様に感情が高度に発達してくるので、食習慣は、好き嫌いといった感情に着色されて、好きなものは求めて食べて楽しむが、嫌いなものは排して食べない、という傾向を伴なってきます。
       そして、食料が多種多様にわたって豊富になればなるほど、とかくこうした傾向が強くなります。
       さらに人間は、動物のように、自然のままの環境から食料を選択するのではなく、高度に発達した知識技能によって、広く自然界から食料に適切なものを選択して、それを生産し貯蔵し加工し、さらに社会的に交換して食料を確保しています。
       従って人間は、動物とちがって、地球上どこでも生活しているわけであり、また、個体数が制限されることなく、人口が増加しているわけです。

       ところで第五に、こうした食習慣のままに毎日の食事をすませていては、とりわけ「美味しいものが身につく」などといって、好きなものばかり食べていては、動物のように、必要な栄養分を十分摂りいれることも、有害有毒物を排除することもできません。
       それはいうまでもなく、食習慣を基礎づけている常識には、動物の食習性を基礎づけている本能とちがって、必要な栄養分についても、それを摂りいれるための食料の成分についても、従って毎日の食料の取り合わせ方その他についても、あれこれと不行届や間違いがあるからです。
       また、食習慣を着色している好き嫌いの感情は、食料の成分の優劣には関連少なく、多くの場合、広く人々が好きなものには、栄養分を十分とるのに不適切なものが多く、嫌いなものには、適切なもの、さらには必要不可欠なものが少なくないからです。
    (つづく)



12. よいものでも過ぎれば悪い

     医学博士 遠藤 仁郎 

     「わたしのように、チョット量が多くなると、からだによい食品でも、こたえて悪くなるのはどうしてですか。」

     アメリカ在住の広兼さんから、こういう質問がよせられた。広兼さんは腎炎のため、ながらく食養生につとめられている方です。

     「食べものがすぎると、それがどんなによいものでも、やはりよくないことは、誰れも同じですが、広兼さんはよわい腎臓をもっていられるだけに、それがよりハッキリと感じられるのです。からだのためによい筈のものでも、過ぎればなぜ悪いか、一つは量の問題。自分のからだの能力(消化・吸収・代謝・排泄)をこえる分量をとれば、負担が大変大きくなります。

     しかし、健康なからだでは、それぞれのはたらきの幅がひろく、余力が十分あるので、かなりの無理にもよく堪えることができます。しかし、からだのどこかに故障があり、よわいところがあると、その程度に応じ、たちまち限界をこえることになり、疲労をまねき、体調をくずしてしまいます。

     また、いま一つには質の、というよりは、栄養のバランスの問題で、食べすぎることによって、それをみだしやすいからでもあります。たとえば、主食としてはイモがよいと考えていますが、それはバランスをとるために必要な良質ナッパが少なくてすむからです。しかしそのイモでも食べすぎれば、それだけ必要なナッパの量がふえるわけですが、ナッパのとり方はとかく不足しがちなので、結局バランスをくずし、からだの負担をまし、体調に悪影響をおよぼすことになります。

     そこで、タメによい筈のものでも、食べ方しだいではよくない。それと同じように、タメによくないものでも、分量しだい、そして栄養のバランスしだいでは悪いとばかりはいえない。たとえば白米でも、ナッパを十分にそえてバランスがうまくとれる程度の量であれば、別に差支えはないといえましょう。つまり、よいの、悪いのといっても分量しだい、というわけです。
    (56・4)



13. 韓国だより

     過日韓国ソールの金時必さんから「養生訓」ともいうべき、左記のお便りを頂きました。
     読者の皆さんに御披露して感謝の意を表します。有難うございました。

    (貝原)

     海藻山蔬豆麦梁
     虚心細嚼不過量
     長寿妙道君知否
     青汁蔬菜万歩行

      大意
       第一行 ミネラル・ビタミンに富む海藻類とシュンの生野菜山菜を多く食べ、玄米を含め、豆、麦、きび等の玄穀のご飯を食べなさい。
       第二行 常に泰然とした心情を持ち神経質をおこさず、感謝、喜悦、明朗な精神を持つよう努力し、食事はよくかんでゆっくり少食すること。
       第三行 長寿の妙道を研究しよう。
       第四行 青汁を飲み、ニンニク、玉ネギ、ニラ等(過剰摂取にならぬよう)を常用し、老衰現象は脚から来るから一日10,000歩以上歩こう。



14. 小心恐怖症

     医学博士 遠藤 仁郎 

     19才の青年。こどもの時から心配性でいろいろなことが気になってしかたがない。
     近くの病院の神経科で薬をもらっているが、さわるのではないかと心配で、やめてしまった。
     が、どうもぐあいが悪い。いまは、ノドのあたりになにかできているような気がしてならない。
     ガンにでもなっているんではないか。しかし、のみこむには何も差支えはない。
     診たところ何の異常もない。食道や胃の検査は、いずれやらねばなるまいが、おそらく、気のせいだ。心配せぬようにすればよいんだが、ただ気にするなといっても、むつかしかろう。
     で、薬でもということになるわけだが、それが、また、心配のたねになっている。
     「となると、あと、かんがえられることは食べものだ。どんなものを食べているか?」
     主食は白米飯。おかずには肉や魚や卵が多く、菓子もよく食べる。
     野菜は農家のくせに殆んど食ってない。そういう食べかただと、神経の感じがひどくたかまる。
     そして、君のばあい、心配性がつのってくる。
     だから、まず、間食の菓子をやめて果物にする。主食の飯は搗の悪い米か、麦や豆、芋を入れること。
     おかずには肉や魚もよいが必ず十分のナッパをそえる。
     そしてナッパのしぼり汁(青汁)を一日正味で2〜3合以上のんでみることだ。
     なお、インスタントものなど、市販の加工食品はできるだけさけること。
     そうすると、神経がずっと落ちついて来て、ものごとがあまり気にならなくなる。
     また、ノドにもののつまった感じは便通の悪いときによくあることだが、ナッパを食べ青汁をのむと通じもよくなるから、それだけでもノドのぐあいがよくなろう。
     レントゲン検査で何か変化があれば、それにたいする手当も必要になろうが、この食事はどんなばあいにも必要なので、病気のあるなしにかかわらず、熱心にやってみるべきだ。
    (54・12)



15. 子供に家事の手伝いさせよう

     私が毎朝、通勤の途中、見かける牛乳配達屋さんの娘さん(中学生)は感心である。
     夏も冬も、毎朝、6時半ごろ、店先でてきぱきと働いている。
     おそらく一仕事してから学校へ行くのであろう。
     最近は、子供達が家業を手伝う姿が少なくなったように思う。
     しかし、われわれの高校時代は農繁期に家の手伝いをするため学校を休む者はめずらしくなかった。私自身、小学校の5、6年から高校卒業まで、両親の手助けをして、学業そっちのけで働いた。
     今では楽しい思い出となっているが……。
     さて、中学、高校生の非行が続発している昨今、もう一度、家庭における彼らのあり方を検討してみる必要がありはしまいか。
     大体、人間というものは、ひまができると、つい気が緩むものである。
     特に環境の影響を受けやすい彼らが、余った時間をよからぬ方向へふりむけているというようなことはないだろうか。
     何か適当な家事の分担でもさせることによって、時間の大切さと働くことの貴さを中学、高校生に教えてやる必要があるように思う。
     そうすることが非行の減少につながるのではないだろうか。

    (56・7・31 サンケイ)


16. 胆石が消えた

     和仁 政子 

     故障をおこし、胆石と診断されましたのは43年の秋でした。
     45年春から、集合住宅の花壇をケール畑にし、ベランダの鉢植とで青汁をつくりはじめました。
     胆石はその後も度々発作をおこし、気候の変り目、テンプラやケーキなど少しいただいても食欲がなくなったり、つよいメマイを起しました。
     毎春レントゲンをとっていただきましたが、石の影は大人の親指大のが1ヶか2ヶある、と先生はおっしゃっていました。外科の先生は、手術よりほかに方法はない、とすすめられますし、内科では、できるだけ故障をおこさないくらしをするように、とのことで、手術の決心もつかず8〜9年をすごしました。
     ケールの畑は超ミニで、それでも、計算してみますと、年平均100kgの収穫で、年平均256日飲用できましたし、平素、緑葉食にも心がけていました。
     遠藤先生は、青汁で体質が改善される、とおっしゃっていますが、神経痛が少しづつよくなるとか、皮膚のつやが増してきましたが、胆石が消えるとは期待していませんでした。
     53年ごろから、油ものが少しづついただけるようになり(新しい油をつかい、続けて食べないなど気をつけました)、また、その頃からレントゲンにもはっきりうつらなくなり、先生は消えたとも、撮影のせいともおっしゃらず、不思議がっていらっしゃいました。
     故障がへり、だんだん油にも自信ができました頃、遠藤先生にお会いでき、このことを申しましたところ、消えたと思うから、もうレントゲンをとらないように、とおっしゃっていただきました。
     いっそう自信ができ、テンプラも続けていただいても大丈夫になりました。


17. このからだでアメリカ旅行

    静岡県 M.N. 

     31年からの慢性胃腸炎、33年婦人科大手術(子宮・卵巣とる)、39年肝硬変、41年からはスモンで身体障害者3級の私。息子が車椅子をおしてくれるというので、やっと決心して米国へいってまいりました。
     金光教サンフランシスコ教会設立50年記念祝祭の参拝団に参加して、サンフランシスコ、ラスベガス、グランドキャニオン、ロサンゼルス、ディズニーランド、ホノルルと9日間、おかげさまで楽しい旅でございました。
     グランドキャニオンはすばらしい所でございました。先生のご指導で錠剤を6箱もって行き、毎日のみました。暴漢におそわれたり、ハンドバッグをすられたり、ひざに水のたまった方に一日車椅子を貸してあげたり、バスに酔って吐いた方も沢山おられましたのに、私は何事もなく、食事もおいしく楽しく、無事にかえれましたこと本当にうれしく有難く存じております。
     思えば47年10月先生にお目にかかり、粉末大さじ3杯いただき、血圧は1ヶ月で正常となり、49年から5杯、50年から6杯とふやして、53年からは、よかったり、お菓子をいただき失敗したりでしたが、55年から味覚がよみがえり、香もわかるようになり、白髪が減り、逆まつげもよくなりました。


18. 激痛に悩んでいたが

    山梨県 K.S. 

     右足と右手指の神経痛にかかり、激痛のため日夜なやんでいましたが、先生のお教えのとおり、青汁などによる食生活の改革をやりましたところ、発病後半年で効果上り、一年後には、神経痛の痛みなど忘れたように、後かたもなくなおり、とくに、指関節(小指、中指)のはれもなくなり、すっかり健康体になりました。
     心から感謝申し上げております。
     これからも、健康力・生命力の強化のため精進努力いたしたいと存じます。


19. 青汁歴30数年

    東京都 S.M. 

     お目にかかったのは30年以上も前かと思います。
     83になり、青汁飲用歴も30数年にわたりました。材料は自給しておりますが、飲む量が毎日2合くらい。
     さいきん、やっと、砂糖の害がわかりました。2回ほど突然昏倒しましたが、過労のためだといわれました。
     不十分ながらながい間青汁飲用のおかげ、感謝しております。


20. 元気のよい赤ん坊

     H.I. 

     おかげさまで、元気のよい赤ちゃんにもめぐまれまして、2ヶ月からは、青汁を果汁にまぜてのませています。


21. 質問箱


     イモ・マメ・ナッパ食にするとガスが多くなります。なぜでしょうか。


     便通が十分でないのではありませんか。野菜・山菜・海藻・果物などをふやし、糖分をへらして、毎日気持よく通じるようにしてみて下さい。


 コラム紹介

    人類の文明は科学の力で大いにすすんだ。
    しかし、それとともに堕落し滅亡へのみちをいそいでいる。



    食べものは味よくつくって食べるためのものではなく
    味よく食べられるからだを、つくるためのものだ



    スパルタ人の墓銘
    彼等は死しぬ。などか其血を惜しまざらん、
    死その物をばなどてただ善しと思ふべき。
    彼等は生くることも死することもともに願はず、
    ただ生くるも死するも潔からんことこそ希ひたれ

    プルターク



    誠ほど世に有難きものはなしまこと一つで四海兄弟
    黒住宗忠







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