<1974年4月15日発行 第212号>
|
目次
|
|
|
1. 交通事故
|
医学博士 遠藤 仁郎
子供の事故が大変多い(子供の死因の第一は不慮の事故)。
車の激増、絶えない無暴運転(無免許、飲酒その他)のいたましい犠牲には相違ないが、あるいは、子供たちの側にも、自然にやしなわれている筈の自衛能といったものに、何か欠陥があるのではないか、と感じられないでもない。
それは、終日テレビや本にかじりついていて、運動しないこと。
また、敏捷な動作や巧妙な動作を要する遊戯の機会が少ないため、機敏な動作になれていないことにもよるのかも知れない。
しかしいま一つには、一般に落つきがなくなり、いつも、イライラしているためではあるまいか。
カルシウム不足
その原因にもいろいろあろうが、その一つとしてカルシウムの欠乏がいわれている。
子供たちの食べものは、主食の米飯やパンにしても、とくに好んで食べる肉類にしても、ともにカルシウムは少なく、酸性度は強い(酸性度が強いとカルシウムの利用が悪くなる)。
全体食べられる小魚類、乳製品、良質緑葉菜類はカルシウムにとんでいるが、とり方が十分でない。
間食には甘味のつよい菓子が多いし、味つけの砂糖もよくつかわれるが、いずれも、カルシウムは少ないか無いうえに、酸性がつよい。そこで、一般にカルシウム不足に陥り、その結果、神経や精神の興奮性がたかまり、反応性が強まって、イライラして落ちつきがなくなる、というのだ。
しかし、それならば、カルシウム剤をあたえれば(内服か注射で)よい筈だが、それだけでは効果がないところから見ると、どうも、ほかにも、何か、これに関係するものが、まだまだあるようだ。
漂白剤
このごろの子供は、よくパンを食べる。が、いまのパンは真白く漂白した粉でつくられている。
こういうパンを犬にあたえると、漂白剤の種類によっては、落ちつきがなくなり暴れまわるようになるという(犬のヒステリー)。
こういう漂白剤が、もしつかわれているとしたら(おそらく、無いこととは思うが)、あるいは、子供たちのイライラと関係があるかも知れない。
青汁給食でケガが減る
ずっと前のことだが、青汁給食小学校の校長先生の坐談会で、
「青汁をのませはじめてから、子供たちがケガをしなくなった」
という話が出たことがある。
これは、青汁で、子供たちの栄養が完全か、完全にちかくなり、神経や精神の興奮性が鎮まり、落ちつきが出、イライラしなくなること(学業の成績も上る)、および、体調の好転とともに、動作が機敏かつ巧妙になる、ことをしめすものではないだろうか。
食品添加物
ところで、さいきんアメリカでは「過運動症」の子供がふえている、という。過運動症というのは、家でも学校でも、少しも落つかず、暴れまわり、勉強しない、といったぐあいで、家族や学校当局はもとより、専門医のあいだでも、すっかりもてあましていた。
それが、添加物を除いた食事によって、しだいに平静になり、勉強もするようになること、そして、添加物のある食事にもどると、たちまち、また悪化すること、がわかった(別項参照)。
欧米先進国では、一人あたり1年間に食べている(いや食べさされている)添加物の量は、いうに1キロ以上になっているそうだが、西洋人のやることは、何でも真似、しかも、度はずれにやりすぎる、少々おめでたい国柄だけに、わが国の添加物の量は、おそらく同様、ないしは、より以上にもなっているのではないだろうか。
しかも、子供たちは、そうした添加物の多いインスタントものを好んで食べる傾向があるので、子供たちが落つかず、いつもイライラして、事故をおこしやすくなっていることと、かかわり合いが無いとはいいきれないのではないか。
それはともかく、食のみだれのあまりにも甚しい今日、ただ青汁による食の完全化だけでなく、それとともに、食の自然化をはかり、添加物その他の害を除くよう心がければ、子供たちのイライラを減らし、落つきをとりもどし、事故を無くすることにも、いっそう効果があるのではあるまいか。
(48・10)
|
|
2. 発熱の効用
|
医学博士 遠藤 仁郎
発熱は、バイキンやビールスの感染、いろいろの中毒(対外毒、体内毒)、その他にたいするからだの反応にすぎず、病気の治癒にとっては、むしろ厄介なもの、不快であり、不利なものと考えられ、なるべく速かにとり去ろうとされがちだ。
たしかに、42度もの超高熱は危険だ。しかし、ふつうの熱では、それだけで生命をおびやかされることはないし、たとえ、解熱剤で下げたところで、真の原因がとり除かれなければ、治りきるものでもない。
また、抗生剤など有力な新薬では、熱ははやく下っても、アトクサレがないとも限らない。
そのうえ、治りにくい病気が、たまたま熱病にかかって、思いかけず治ることがある(いわゆる治癒熱)といった効用のあることも忘れてはなるまい。
治癒熱
癲癇や精神病がマラリアで治ることは、古代ギリシア、ローマ、おそらく、エジプト時代から知られていた。頭蓋に孔をあけ、刺激性の軟膏や、銀の管を挿入して、故意に発熱させて治そうともした。(ミイラに、そうした痕があるそうだ)未開人の間では、今でも行われている。
ピポクラテスは、
「四日熱にかかる人は癲癇にかからぬ。もし、癲癇にかかっても四日熱にかかれば治る」
などといっているが、近代医学でも、第二次大戦ごろまでは、マラリア療法で、ふつうの治療法の無効な変性梅毒(進行性マヒや脊髄癆)に驚異的ともいうべき効果をあげていた。そして、当時の大学病院や軍病院などには、接種用の種とりマラリア患者が、いつも用意されていたほどだ。
また、ネフローゼはいまでも難病の一つに数えられているが、その患者が、たまたま丹毒にかかって熱を出す。(腫れのひどいネフローゼの丹毒は、進行がはやく、今のようによい薬のなかった昔は、ともすると生命にかかわる危険な合併症として、とくに恐れられていたのだが)。それが、さいわいに熱が下ると、どんどん小便が出だし、さしもの腫れもとれ、それっきり治ってしまう、ということがある。
で、これにも、わざわざマラリアを植えたり、ワクチンを注射して、熱を出すことが、一時はやったこともあった。
発熱は強い刺激で、これによって、からだの反応性に重大な変調がおこり、こうした活動をあげるもの、と説明されている。
肺炎をやったり、腸チフスにかかると、病ぬけするといって、それまで弱かったものが、生れかわったように健康になることがある。
また、カゼをひく子はそだつとか、達者だ、とかもいう。
つまり、カゼをひいて熱が出るばあいでも、それなりに、からだのためになっているわけだ。
こどもの熱
子供はよく熱を出す。しかも、ほかにこれという大した症状はないことが少なくない。
熱はたかいが元気はよい。検温してビックリして寝かしても、ともすると起き出して遊んでいるというあんばい。
むかしは、智恵熱だなどといって、たいていはほったらかしていた。
いまは、すぐさま薬よ、医者よと大騒ぎ、どころかいきなり救急車をよんで病院へかけつける。
そして、きつい薬がつかわれる。なるほど、熱はすぐに下がろう。そして、厄介な副作用もなく治ったとする。
けれども、そうすばやく治してしまうことが、はたして、ためによいことだろうか。
こういう熱はいずれ、なにか、バイキンやビールスによるものだろうが、そのために熱が出るのは、バイキンどもとの戦闘のあらわれだ。
苦しい戦いかも知れないが、それと取っ組みあっているうちに、からだは、しだいに、こうした外敵にたいする戦い方をおぼえてゆき、免疫力ができ、抵抗力ができる。
少なくとも、その訓練はできるわけで、それをくりかえしているうちに、ついに、少々のことにはビクともせぬ、頑健そのもののからだにもなる。
ところが、すぐにバイキンどもをやっつけてしまうと、当座は楽かも知れないが、折角の鍛錬の好機を失ってしまうことになる。
だから、何事にも大事大切と、用心ばかりすることや、特別の危険のないばあいにも、すぐさま強い薬をつかって早く治してしまうことは、必ずしもよいとばかりはいいきれない。
もともと元気のよい子供や若いものは、むしろ、少々乱暴にあつかい、いろいろの外邪にさらし、出るべき熱は十分に出し、あらゆる刺激にならしておく方が、長い人生にとって、どれだけ有利であるか知れない。
さいきん癌がふえたのは、こうした感染症がへったからだという説も、あながち無稽な沙汰とばかりいえないような気がする。
|
|
3. スギナ
|
医学博士 遠藤 仁郎
ツクシの親草。名は「葉、杉のごとし」から(大和本草)。
根はふかくはいっておりなかなか引きぬけない。信州では龍宮にとどいている、というそうだ。
春先からドンドン繁る。いかにもうまそうに見え、馬は好んで食うが、味はあまりよくないらしい。
「葉はあぶらくさきものなり。灰汁にてよく炊し食ふべし」
(救荒本草抜粋)
蔭凉軒目録、文正元年閏1月7日の条に、
「浦上来話のついでに、余に語りて曰く、細川殿・・・讃岐の人なり。在京もっとも貧乏たり。・・・スギナといふ物をそぶつ(蔬物)にして喫い、朝夕を送る。・・・同朋見て笑う。仍ち一首を詠ふ。
侘人は春こそ秋よ中々に
世をばスギナのあるにまかせて
窮乏時には、また飯にもたいた。
「茎葉ともによく煤で、水に浸し、米麦に雑て粮となすべし」
(備荒草本図)。
真田伊豆守信幸、或とき船中より岸の杉菜を眺めて、供中へ、
「杉菜めし喰べ候や」と尋ねるに、喰べたるものなしといふ。
「さぞあらん、天下平均の徳なり。某は勝頼没落のみぎり、道にて毎日それを食す。甚だ喰べにくきものなり。また稗粥をも折々食べけるが、さてさていやなものなり。この憂目を見るも、今家中を憐む一徳となる」
よし申聞かせられし、となり
(続武家閑談)(足立 日本食物史より)
「利尿の効があり、淋(小便渋通)によい」とか、
「漆にかせたるに土筆の葉(俗にスギナといふ)古をホロホロにして用いてよし」
(烈公食薬)。
などとある。
生食もでき、青汁にも差支えない筈だが、腎臓を刺激するとの説があるし、
「瘡疹を患る人食することなかれ」(救餓録)
ともいわれているから、あまりよい材料ではなさそうだ。
|
|
4. 続・青汁を飲む心(7)――食事以外にも波及して
|
前回参照 |
友成 左近
人づきあいの思い煩いが少なくなる
まえにみたように仕事で思いわずらうのは、一方では、これには精出さねばと心がけているが、他方で、心身ともに苦労が最大であるうえに困難や失敗がつきまとい、その不安やイヤケは耐えがたいので、つい逃げだしたくなるからです。
そして、この思いわずらいが体具合に及んで神経症や心身症になるのは、不安やイヤケに耐えかねて逃げだすとき、とかく病気を口実にするからです。
仕事の思い煩いは人づきあいからも
ところで、仕事で思いわずらうのは、ただ仕事だけについてでなく、それに伴なう人づきあいでも思いわずらうからであり、実状この方が主となっています。
人間「社会的動物」であれば、職場であれ家庭であれ仕事は必ずだれかと協力しているので、そこには当然その仲間との人づきあいが伴ないます。
そしてこれには、仕事とはケタちがいに非合理なところが多いので、どう工夫したらよいか容易に見当がつかず、仕事よりもはるかに困難や失敗が多く、また不安やイヤケも強く感じます。
で、とくに職場で、仕事に困難もし失敗もして不安やイヤケを感じるのは、ただ仕事だけについてでなく、実はそれ以上に、仲間のみる目や言葉や態度についてです。
また、この仲間との人づきあいに困難もし失敗もして不安やイヤケを感じると、とかく仕事にも困難や失敗が多くなって、ますます強く仕事にも人づきあいにも不安やイヤケを感じるようになります。
こうしたことは職場以外でも同様であって、そこは辛抱もし工夫もして人づきあいにつとめなければならないのですが、ほかならぬ人間です。つい怠って、人づきあいを、従って仕事も逃げだしたくなるのですが、それ相当の事由がなければ、社会的にも内心的にも許されないので、あれこれ思いわずらうようになります。
そこで、とかく病気を口実に逃げだすのですが、やがては体具合まで思いわずらうようになるのは、まえにみた通りです。(なお、人によっては逃げださずに、人の弱点をついて不安やイヤケをとりつくらったり、無関心をよそおったり、その他さまざまですが、それで思いわずらいが解消して、人づきあいも仕事も好調になるわけではありません)
病気を口実にして人に同情を求める
ところで人づきあいは、こうした仕事以外に、なお多面にわたっていますが、いずれにしても、不安やイヤケといった感情にかられて逃げだすと、病気を口実にしようと、どんな事由をあげようと、感情は一時おさまるかも知れませんが、反面なんとも孤独になります。また、逃げださずに辛抱していくのも孤独なことであって、これはどうにも耐えがたいことです。
そこで、どうにかして孤独はまぬがれようと人に同情を求めるのですが、その口実が、とかく病気です。が、その成り行きは、逃げ出した場合と同様です。(なお人によっては、幼児が寝小便をしたり、青年が変な服装をしたり、というふうに様々ですが、それでうまく孤独がまぬがれるわけではありません)
まず、孤独はどうにも耐えがたいというのは、だれしも内心最も強く求めていることは、職場その他で平素いっしょに仕事をしている仲間と、互いに無事な顔をあわせて仲よく仕事に精出すことであり、また仕事以外でも、縁あってつきあっている友人知人と、互いに安否をたずねて無事を喜ぶことであるからです。
それはすなわち、つねにだれかと互いに、関心をもち同情をよせ世話をしあって、心がかよっていなければ、職業生活も日常生活もさることながら、それ以上に精神的に、どうにも耐えられないのです。
そこで、とかく病気といって人に同情を求めるのですが、それは、孤独になると、自分のことばかりに、それもとかく体具合に注意が集中するので、毛をふいて疵を求めるように、あれこれと病気にかかっているように思われるからです。
また、人が病気といえば、ふつうだれでも同情をよせるので、その人情に甘えたくなるからです。
で、人に病気といって病人らしく振る舞えば、人は同情をよせてくれるので、孤独は一応まぬがれます。が、それに味を占めて度重ねていると、やがては人もそうそうかまってくれなくなります。
となると、医者通いもして、おおげさに病人らしく振る舞うようになり、ついにはウソからマコトが出て本当に病気にかかってしまいます。
けれども、人の同情にあまえる心を改めない限り、どんなに療養をしても、とうていすっきりとは治ってきません。また不安やイヤケを感じる度毎に、いな、それを予想する度毎に、ヒステリックに病気にかかります。
が、当人は、とかくそこはタナにもあげ忘れもしてしまうので、どうしてこう病気にかかるのか、すっきり治ってこないのかと、人をもうらんで思いわずらうようになります。
人づきあいの心がけをあやまるのは
ところで、こうなるのはもともと、人づきあいの心がけをあやまっているからですが、ほかならぬ人間であれば、だれしも程度の差こそあれ、こうしたことはとうていまぬがれません。
いうまでもなく人づきあいというのは、相互に関心をよせて同情もし世話もしあうことですが、それには、まず自分の方からそうつとめることが肝要です。
ところが人間、生後長い間もっぱら両親その他周囲の人々の世話になって成長するので、人に同情を求める自分中心の心が根強く養なわれます。が、その間、だんだんと社会的精神的に成長するにつれて、自分の方から人に同情をよせていけば、人も同情をよせてくることを学習します。
そしてそのうち、人づきあいは、まず自分の方から同情をよせ、それも別に相手からの同情をアテにせずによせると共に、人からの同情はありがたく感謝して受けいれていく性質のものであり、そうして初めて内心深くみたされるのだ、ということを自覚して、そう心がけるようになります。
とはいっても、もともと根強い自分中心の心にうちかって、自分の方から人に同情をよせていくのは至難なことです。
それに、人がなにを求め、なにが本当に必要なのか、そこを的確に理解して同情をよせるのは、なおさらに至難です。
で、どんなに親しい間柄でも、互いに深く心が通うことは少ないので、人づきあいには、たえず互いに不行届や行き違いが起こります。
ために、自分自身ナサケなく不安になり、また人にハラがたってイヤケがさし、つい逃げだしたり孤独になったりして思いわずらうようになります。
青汁を毎日飲んでいると
そこで人づきあいには、ここをよくわきまえて、困難もし、失敗もしても、不安やイヤケを感じても、そこは辛抱して、心を新たに工夫していかねばならないのですが、青汁を毎日飲んで食養生に精出していると、この辛抱や工夫に多少とも役立ってきます。
というと、ムリなコジツケと思われるかも知れませんが、事実ときに、人がそうなっていることに気がつき、人にいわれて自分も気づき、また自分自身ふと気がつくことがあります。
そこでお互い、そのわけも考えて、極力そうなるように心がけたいものです。
- それはまず第一に、体具合がしごく快調になり、生理的にも心理的にも神経がおだやかになるからです。従って、相互に不行届や行き違いがあっても、自分自身ナサケなく不安になることも、人にハラだたしくイヤケがさすことも、また、それにかられることも少なくなるわけです。
それに、生きていくのに大切な健康を思って、まずくて飲みずらくても、それは辛抱しているので、同じく大切な人づきあいであれば、不安やイヤケを感じても、そこは辛抱して、と心がけるようになります。
- 第二に、まえにみたような人づきあいの心がけを多少とも体験するからです。青汁を飲むようになったのは、体験者が親身にすすめてくれたからです。それも、すなおにはきかなかったのを、辛抱強くすすめてくれたからです。そこで、その人には感謝して、格別深い心のかよい方でつきあうようになっています。そうなっているから、習慣や好みや、社会の風潮に流されずに毎日飲みつづけているわけです。
他方、こうして青汁を飲んで健康を喜ぶようになると、これを人にも同様にすすめます。そしてこれは、人づきあいに好個な話題であり、本当に親切なことです。だれしも程度の差こそあれ健康は気がかりであり、それに最も有効適切な同情をよせるわけであって、その人とも、また同様につきあうようになります。
といって、どんなに親身にすすめても、心を開いてきいてくれる場合は少なく、よけいなオセッカイと敬遠されることもあります。人それぞれに習慣や好み、考えや流儀があるからであって、自分もまえに経験したことです。
そこで、オイソレときいてくれなくても、なお親身にすすめ、それでもきいてくれなくても、ハラはたてずに、またの機会をまつように心がけます。
- 第三に、とはいっても、ほかならぬ人間であれば、人づきあいに困難もし失敗もして、不安やイヤケにかられて逃げだしもし、孤独に苦しみもすることは度々です。
そして、つい体具合が気がかりにもなります。けれども、それを人に訴えて同情を求めるようなことはつつしみ、専門家や体験者に相談して、よりいっそう食養生に精出すように心がけるので、体具合まで思いわずらうことは少なくなります。
(つづく)
|
次回参照 |
|
5. 前立腺癌
|
医学博士 遠藤 仁郎
欧米人に多く、しかも活動型のものが多い。
日本人には割と少なく、また、多くは静止型で進行傾向が少なく、他の癌にくらべ比較的たちがよく、手術成績もよいという。
その理由はあきらかでないが、生活環境、ことに食生活のちがい、なかでも、脂肪のとり方の差にあるのではないか。そして、しだいに欧米風の生活になりつつあるので、やがて、わが国にも多くなり、たちも悪く、活動性〜進行性になることだろう、といわれている。
こうした点からも、前立腺肥大におけると同様、このばあいにも緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁といった食に徹底してみるべきだと思う。
|
|
6. 食と病・昔と今
|
昔は米や麦をよく食った。肉食はあまりせず、野菜は割と食べたが、色のないものが、やはり多かった。今は米がへってパンがふえ、肉類・卵・乳製品をよく食べ、砂糖も脂肪も多くなった。
そして、それだけ野菜はへった。つまり米(麦)飯と塩からい漬物や日の丸弁当に番茶、という純和食が、ライスカレーやハムサンドにコーヒーと、うんと洋風になったというわけ。
そして、そのいずれも、不完全であることには、変りはない。どころか、加工(精製・調理)は高度になり、既成製品がふえ、野菜が少なくなっているだけ、不完全度は、むしろずっと甚しくなっている。
また、食品そのものの質がおちているうえに、危険な汚染物や添加物、と来ている。そのためでもあろうか、まえから多かった卒中や胃癌は相変らず多いし、以前には無かったかごく少なかった心筋梗塞や糖尿病、前立腺肥大、痛風、その他がドンドンふえて来た。
いうならば、和・洋の食欠陥をとりあわせて、両方の難病奇病をひきうけ、四苦八苦というところか。
|
|
7. こわい洗剤 なんでそんなに買いあさる
|
|
7-1. 合成洗剤は脳卒中の引き金 ABS飲料水にコレステロール増やす
|
東京医歯大 Y.
(広島)血管の内側にたまって動脈硬化や脳卒中をおこすコレステロール。
この現象がABSという合成洗剤の主成分によって促進されることが、東京医科歯科大難治疾患研究所、柳沢文徳教授の動物実験でわかり、広島大学で開かれている日本公衆衛生学会で14日、報告された。
ABSは分解しにくいため、家庭から排出されて井戸水にまじり、ときには上水道に潜入していることもある。汚染国ニッポンの水は死亡原因第1位の脳卒中にもかかわり合いを持っていることになる。
柳沢教授の実験は、ウサギ3匹を一群として、1%のコレステロールをくわえた飼料を一日150グラム食べさせABS混入の飲料水を500C.C.与えた。
水のABS濃度は100PPMと500PPMの2種類。
この結果、ABS500PPM飲料水のウサギ群の血清100C.C.から、10日後、一匹平均700ミリグラム以上という多量のコレステロールを検出、飼料に混ぜたコレステロールが、ABSの働きで分解、吸収されていることがわかった。
17日後には1000ミリグラムにはね上がった。これはABSの混じっていない水を飲ませたウサギのコレステロール吸収量のちょうど2倍。
日本では、いま、年間70万トン余りのABS合成洗剤を使っており、アメリカ、西ドイツに次いで世界第3位。平地面積が狭いことから、使用密度は世界最高。しかも下水道が普及していないことから、その多くが地中に吸収され、井戸水のABS汚染濃度は平均1PPM以上、上水道にも川に流れたABSが混入している疑いが強いという。
(48・10・16 サンケイ)
|
|
7-2. 35%に皮膚障害
|
食器・野菜用合成洗剤の普及率は高く、92%の主婦が使用している。
しかし、そのうち35%に皮膚障害があり、全体の78%の主婦が不安を感じながら使っている―など、食器・野菜用合成洗剤の調査結果が29日、消費科学連合会(三巻秋子会長)の手でまとまった。
この調査は、国民生活センターの委託を受け、全国46都道府県の主婦3054人を対象にアンケート調査、さらにそのうち皮膚障害が顕著で、医師の治療を受けたもの100人については面接調査を行った。
同連合会の調べによると、現在約150種類の食器・野菜用合成洗剤が出回っているが、回答を寄せた2901人(回収率95%)中、使用している主婦は92%、使用経験はあるがいまは使用していないもの7%で、まったく使用したことがないのはわずか1%という驚くべき普及率を示した。
使用用途は、食器だけが60%、食器と野菜の両方が34%、野菜など食品だけが2%で、食器用へのウエートが高かった。
これは合成洗剤にたいする不安が強く、食品への使用を控えさせたためとみられ、「体内にはいったら有害と思うか」という問いに、41%が有害、37%が有害とはいい切れないまでも不安と答え、両方を合わせると78%が疑いを持っていた。
皮膚障害は全体の35%の主婦に現れ、そのうち17%は医師の治療を受けたほど。平均治療時間は3ヵ月で、なかには10年たっても完治しない主婦もいた。
間違い使用6割も
これら治療経験のある主婦のうち百人について面接調査したところ、一定量の合成洗剤を水に薄めて使用すべきなのに、スポンジに原液をたらしたり、直接食器にたらしたり、間違った方法で使っている主婦が60%もいた。
また使用量も表示に関係なく使っているものが19%と、使用法、使用量がかなりズサンで、あることがわかった。
ところが、手がカサカサにヒビ割れしたり、なかには指紋もなくなるようなひどい障害を受けながらも、合成洗剤への需要は根強く、皮膚障害に苦しんだ主婦のうち81%が「それでも使っている」という結果が出た。
このため同連合会では、市販洗剤20検体について品質表示テストを行ったが、家庭用品品質表示法にたいする表示違反はなかった。
しかし、なかには「安心して食べられます」と表示をしながら、使用上の注意として「こどものシャボン玉には使わせないように」など、矛盾した表示をしているものもあり、同連合会では、この調査結果をもとに近く「品質面で安全性を高めるとともに、消費者が理解できる表示をするよう」―通産、経企庁など関係省庁に要望書を提出する。
(48・8・30 サンケイ)
|
|
7-3. PCBの毒性強める 生殖細胞を破壊
|
皮膚障害など人体への毒性が指摘されている中性洗剤の主成分・ABS(アルキル・ベンゼン・スルホンサンソーダ)は、PCB(ポリ塩化ビフェニール)の毒性をいちじるしく強め、この二つの物質が同時に体に入ると生殖細胞を破壊することが京大医学部衛生学教室の糸川嘉則助手と、京都市衛生研究所の蒲原一隆・主任研究員の動物実験でわかった。
5月5日から札幌市で開かれる日本衛生学会で発表されるが、PCBとABSの相乗作用がつきとめられたのははじめて。
糸川助手らは、食品汚染で問題になっているPCBと、中性洗剤の主成分であるABSが同時に体に入った場合、どんな結果が生まれるかを調べるため、一昨年末から実験に着手。オスのラット48匹を(1)普通のエサと水(2)普通のエサと100PPMのABS入りの水(3)500PPMのPCB入り飼料と普通の水(4)500PPMのPCB入り飼料と1000PPMのABS入りの水―を与える四群に分け7ヵ月間食べた。
その結果、ABSを与えた(2)のラットの肝臓は(1)の普通のラットと大差なかったが(3)の群(PCB)の肝臓は2倍(4)のABSとPCBの群はさらに3倍も肥大し、肝臓の組織は破壊されかかっていた。
また(4)群のラットはすべてコウ丸の生殖細胞の重量が減少、精子をつくる能力もまったくなく、組織はほとんど死滅。肝臓コレステロールも増加し、動脈硬化がみられ、他の群とはいちじるしく悪化していた。
このことから、糸川助手らは「相乗作用のメカニズムはまだわかっていないが、ABSがPCBの毒性を強めることははっきりした」といっている。人体に蓄積するPCBは増える傾向で、一方、ABSも三重県立医大の実験で、皮膚を通じて体内に入るとされているだけに、ABSを含んだ洗剤を毎日使っている主婦には赤信号。
しかし糸川助手らは、実験で使用したPCBやABSは極めて量が多いので、こんご実生活に近い10PPM程度の量で実験をするという。
(48・4・22 サンケイ)
|
|
7-4. しのびよる薬剤禍 あいつぐ奇形騒動
|
倉敷市 T.O.
“犯人は農薬か、合成洗剤か、あるいは別の汚染物質なのか……”
化学の発達で次々と生まれる各種の薬剤の影響から県下でも背ビレのとけたような奇形魚や、手足の指の欠けた野生のサル、それに幹が異常に曲がったり、枝分かれする奇形スギまであらわれてショックをあたえた。
まだ、それほど公害の魔手が伸びていないはずの県西北部―高梁川水系成羽川上流や、国の天然記念物にも指定されている高梁市・臥牛山自然動物園などで起きた“異変”だけに関係者もおっかなびっくり。
まだ、原因ははっきりしていないが、農業経営や住民生活に結びつく農薬、合成洗剤に起因するのでは……という薬剤禍説が強いようだ。
奇形魚騒ぎの起きた高梁川水系の成羽川は、県内でも“清流”として知られるところ。
最初に奇形魚が発見されたのはその支流の領家川(川上郡川上町)。
地元の商業、藤川安治さん(50)が“47・7豪雨”後に5回にわたってフナのタテ網漁をしたところ、約500匹のフナのうち1割が奇形魚だった。
いずれも頭の先端がへこんでいたり、口も下部が突き出ており、背ビレもとけたように欠けたものが多かった。体も全体が金色がかっていて頭もゴツゴツしていた。
奇形フナがみつかった場所は川の流れがカーブした淵で白いアワがいっぱい。近くには汚染物質をたれ流すような工場もない。上流の集落(約千数百戸)から流れ込んだ合成洗剤が“犯人”ではないかとされた。
川の淵にあわだつ白いアワがその証拠だというのだ。
奇形フナは高梁川本流の新見市長屋地区でもみつかった。同じ高梁川水系でも新見市と川上町は100キロ以上も離れているうえ、水源もまったく異なる。瀬戸内の児島湾でも1年ほど前、これとよく似た奇形フナが見つかっている。
美作地方や旭川下流の岡山市でもボラやハエの奇形魚があらわれたり、ハゼの大量死が続発したり・・・。県環境部の水質保全課でも県下の主要河川を中心に85の観測点でたえず水質検査を進めているのだが、奇形魚の原因は発生地点の環境などからみて農薬か、合成洗剤などによると推定しているだけではっきりした確証はまだつかんでいない。
一方、高梁市にある臥牛山・自然動物園を舞台にした奇形ザル騒動は13年ほど前から持ちあがっていた。ひどくなったのは数年前からで、今年4月19日に生まれたユリコと呼ばれるメスの赤ちゃんは、体重260グラムでふつうだったが、右の手足の小指が欠けていた。しかも指の長さは4センチとふつうの子ザルの2倍近い長さ。手足も自由に動かせないという奇形児。
藤田村治・園長によると、こうした奇形ザルは1年間に誕生する25匹前後の赤ちゃんのうち2割前後におよぶそうだ。ここでは32年から野生ザルにエづけして放し飼いをはじめた。奇形ザルがあらわれはじめたのは、観光客など人間とサルとの接触が生まれてから。その原因として近親婚よりは冬の受胎期に母親がインフルエンザ、ハシカのウイルスに感染した 農薬公害―などがあげられるという。
さらに県北の真庭郡中和村と苫田郡上斎原村にまたがる山乗山国有林で発生した奇形スギについても全林野労組はベトナム戦争の枯れ葉作戦にも登場した強力なホルモン除草剤に起因するという疑いを強めている。
その依頼でさる11月はじめ、現地調査した京大農学部植物生態学教室の堤利夫教授らも“薬禍説”をほのめかした。
これに対し、農林省・林業試験場の柳沢總雄・造林科長らはこのあとの現地調査で“雪害説”を打ち出してはいるが……。
いずれにしてもわれわれの生活環境をむしばむ公害は工業開発の余波というかたちであらわれているとは限らず、合成洗剤などのように生活の中へはいり込んだ化学薬剤などに派生しているケースもふえているわけ。
高梁川の汚染にからんで高梁市などでは合成洗剤の使用で手が荒れるなどの被害を受けた女子教員、主婦らの手で“安全な洗剤を選択するウーマンパワー”も生まれた。
業者のペースにはまり込んだり、どちらかといえばスローモーな公害行政に頼ろうとしていてはもう生活は守れなくなってきたのだろうか・・・。
(47・12・22 サンケイ)
|
|
7-5. 主婦ら不買運動へ
|
(新見)手が荒れるなど人体に悪影響を与えるような危険な合成洗剤は追放しよう―
岡山県高梁市で23日、地元の主婦ら約40人が“洗剤問題学習会”をひらき炊事や洗たくなどを通じて得た自分たちの身近な体験をもとに、市販の合成洗剤は有害だとして、同県下はもとより西宮など京阪神の主婦らと連携しながら、その追放と不買運動を積極的に推進することを申し合わせた。
合成洗剤の追放に立ちあがったのは、高梁市津川町今津、教員、岡本和子さん(27)をリーダーとする「合成洗剤を追放する会」(5人)と、高梁地区母親連絡会(渡辺つや子会長、350人)
岡本さんらによると、市販の合成洗剤には皮膚炎などをおこしやすいアルキルベンゼンスルフォン酸ソーダやリニアアルキルベンゼンスルフォン酸ソーダが含まれていて、長い間使用すると手が荒れるなど皮膚をいためるもとになる。
また、これを含んだ家庭下水の流入で高梁川支流の有漢川などでは、リン酸などの含有量が増えプランクトンの異常発生を誘発、フナなどの奇形魚を産むもとになっているという。
岡本さんも最初は知らずに合成洗剤を使っていたが、冬になると指がヒビ割れして血がにじむなどの被害を受け、医者にかかっても治らないというにがい体験をした。
このため、独自で医学書などを研究、合成洗剤を使用すると皮膚炎などをおこしやすいことを知った。そこで、その使用をきっぱりやめた結果、約2ヵ月で手の荒れはきれいに治ったという。
また、この日集まった主婦のなかには、合成洗剤で洗たくした着物を赤ちゃんに着せたら腹や胸などにシッシンができたなどの実例も報告され、有害な合成洗剤の追放をめざして不買運動の輪を全国に広げることになった。
(47・9・24 サンケイ)
|
|
8. 過運動症
|
B.F.Feingold博士によると、現在、アメリカの子供の食べているインスタント食品、菓子、アイスクリーム、チョコレート、その他のソフトドリンクなどには、不必要な香料や着色料が加えられている。
かれらは、毎日、これらの加工食品の厖大な量を消費しているし、ビタミン剤にも添加剤が用いられている。博士によると、これらの添加物は、学童の極度の過運動症と学習異常を原因しているという。
かれらは殆んど男児にかぎられ、多くは、他のアレルギー症をもっており、すべてが大量の加工食品を食べている。なお、カリフォルニアには、この症状をしめす児童は、過去10〜12年間に2%から20〜25%に増加し、一部には、全生徒の40%にたっするところもある。
これらの子供を、添加物を除いた食事にしたところ、数週以内に15名は劇的な改善をしめした。
たとえば、7才の少年は、数週間も過運動性で、自宅にいるときは、とびまわり、ドアをバタンとしめ、壁をけり、自動車を自転車で追跡するという具合で、学校では、動きまわりすぎて勉強せず、クラスの他の生徒を妨害し、小児科医、神経科、精神科医を一廻りして治療をうけたが、効果なく、最後に博士の食事療法をうけることになった。
この少年は、食事調整をうけてから数週間に落つき、学校でよく勉強するようになり、家庭でも動作が正常になった。
面白いことに、食事の違反があると、ほとんど即時に、もとの過運動性にもどった。博士によると、食事を調節するだけで、意のままに過運動症にしたり、なおしたりできる。但し、いつも成功するとは限らない、という。
メジカルビュー 48・9月、 メジカルトリビューン 48・9・20号より
|
|
9. カブレ療法
|
平野重誠の一夕医話に
「往古より俗間に伝え、辺土にも為すことなり」
として、次のような例をあげている。
薤(ラッキョウ)白を頬上に伝し齲歯痛を治し、
或は、之を腰間にさし挟んで小疹を誘発して、腰痛を治し、
天名精(ヤブタバコ)の生葉を脚に搓んで足痛を癒し、
芥子末を米糊と酢に和して、瘧疾(オコリ=マラリア)の悪寒の
発せんとする部に貼り、其処に熱を催ほし、疹を発して治す。
|
|
10. 白血病と環境
|
白血病は白血球の癌といわれているが、温暖な地方に、裕福なくらしをしているものに多いもの。そして動物の実験でも、栄養がすぎると発生しやすく、栄養不足、あるいは飢餓状態では、発生がおくれるか、発生率がすくない、という。
|
|
11. 大地の恵みを生かす自然農法
|
渡辺 忠夫
最近の風潮として、「考える農業」の提唱が普及したのは宜しいが、金銭欲ばかり考え度がって、労力を惜しむので、農業が大地を離れ人工的農法に変って仕舞った。
稲の収穫が終り次第、一日でも早く出稼に行って収入を得度いと、稲葉を焼き棄てる。その様な事だから堆肥等は殆んどつくられなくなった。
化学肥料に依存するばかりで、地力は衰える一方だ。その代り肥料は進歩して窒素、燐酸、加里の三要素ばかりでなく、微量要素等も配合し、作物の必要とする肥料養分の総てが配合されたものも出来た。
進歩した肥料を用いた水耕栽培、或いは礫耕栽培が、新しい農法として脚光を浴び、化学肥料だけに頼った農法が一般的傾向となったが、大地の地力を無視したやり方だから、どうしても病虫害の発生が多くなる。従って、防除の為の農薬を多く使用しなければならぬ事となった。
農薬の人体に及ぼす害毒は単に農業従事者ばかりでなく、農作物たる食物を通じて全国民の健康を脅かしている。
「自然農法」は此の現在の農業の行き方を反省して、化学肥料を使わず、耕地に有機物を還元して、土壌中の微生物の活動を旺盛にし、活きた土壌の地力に頼って丈夫な作物を育て、農薬を一切使わずに、安心して食べられる食物を生産しようとの反省農法で、逆戻り農法とか、古臭い農法とかの悪口を言う方もあるが、古来行われて来た農法の真髄に復帰する農法である。
夏は昆虫の活動も活溌で、病菌も蔓延する季節だが、エンサイとバイアムは南洋野菜の特質として、此の自然農法に最適のものだ。大地の恵みを生かし、真に健康に役立つ自然食品として作って頂き度い。
(延才会幹事)
|
|
12. 体調の改善
|
山口県 T.S.
かれこれ10年もなりますか、先生の著書を購入。その後、三日坊主で、飲んだり止めたりで、近来は殆んど中止しておりましたが、本年5月初めより、体の調子がわるく、医師は高血圧、脳動脈硬化など申しますので、これは、本格的に体調の改善をはからねば駄目と考えました。
5月末より本日(7月20日)まで、一日も欠かさず、柿の若葉コンフリー、オオバコ、カンランの青葉、松葉少量を加えて、毎日4〜5合づつ服用。現在は、全く、体の調子が以前に倍してよくなりました。
|
|
13. 地域一の大息子
|
|
|
14. 疲れ知らず
|
前橋市 S.S.
毎日、高崎の平山さんよりケールをいただき、愛用させてもらっています。非常に体の調子がよく、医者にかからず、50才になろうとしておりますが、4階まで登ったり降りたり、一日に多い時は15回も、教室に行きますが、疲れを感じずに生活しております。みな、ケールのおかげと感謝いたしております。また、時折、「健康と青汁」と拝読、よろこんでおります。
|
|
15. もっと丈夫に
|
新潟県 S.Y.
青汁をはじめてから、ちょうど一年になります。お蔭さまで、大分、丈夫になりました。去年の春送っていただいたケールは、最初8、90本生えましたが、枯れたりして、昨秋は40本位になり、冬、雪が積りましたので、また枯れ、ただ今のところ、20数本しかありません。今春は、花も咲き、実もなることと思いますので、実をしっかり取りまして、この種子を蒔き、今年こそ一日3合も4合ものんで、一層丈夫になりたいと思います。
|
|
16. 梅が長くもった
|
|
|
17. 沙漠も人災
|
動物の存在そのものが土地の荒廃を招く(ルソー)
ゴビの砂漠もアラビアの砂漠も羊が作った、という確かな証拠がある。
西アフリカの広大な地方をおそった大旱魃は、単なる異常気候ではなくて、サハラ砂漠が南下したためであり、そのきっかけは、この地方の森林を切り開いてピーナツ畑とし、ピーナツがこの地方のほとんど唯一の輸出産物にまでなったことにある、とされている。
(品川嘉也 看護技術 48・10月号より)
|
|
18. 食糧の消費
|
地球上の人口増加の5分の4は食糧の乏しい国にみられている。
そこでは、一人1年当りの穀物の消費は190キロにすぎない。
これにたいし、アメリカやカナダでは、殆んど1トン(1000キロ)。しかも、そのうち人間が食べているのは僅か70キロで、あとは家畜の飼料になっている。
(Nature,1973.6.22号)
|
|
19. 大豆油
|
大豆の油は、不飽和脂肪酸にとんでおり、血液コレステロールを上げない(下げないまでも)。で、動脈硬化の予防や治療によい、といわれているわけだが、そのほか、エストロゲンの作用もあるという。
このエストロゲンは、卵巣ホルモンで、中年の婦人に心筋梗塞(心臓冠状動脈の硬化で来る)が少ない理由にあげられているもの。もっとも、大豆油のエストロゲンの量は、ごく僅かのようだが、それでも、あるいは動脈硬化の予防や治療に役立っているのかも知れない。
|
|
20. ペット(愛玩動物)の癌
|
ビールスが癌の原因らしい、という事実がしだいに出つつあるが、そうだとすると、癌は伝染性でないか、人から人へ、あるいはペットから人へうつることはないか、との疑いがわいて来る。
そして、猫に淋巴腫や肉腫を原因するビールスは、それに罹っている猫の唾液腺や、外観上健康な猫にも発見されること。
また、猫の腫瘍性ビールスのあるものは、組織培養で人細胞に感染し増殖するということ。
こういうことがわかってみると、ペットから癌のうつる恐れがなくもないように感じられる。しかし、この点について調査した学者の説によれば、まずまずそういった心配はあるまい、とのことだ。もっとも、それは、人癌のうちに、猫その他のペットのビールスによるものが皆無だとするものではなくて、たとえあるにしても、極僅かなものにしかすぎまい、ということをしめしているものだ。
(英医談71・7・12号社説より)
|
|
21. タバコ煙の発癌物質
|
紙巻タバコの煙には、ナイトロサミン(ニトロソアミン)という強力な発癌物質がある。その量は、タバコの総揮発性塩基の量と硝酸塩の量により、窒素肥料を多くやった葉に多い。
(Mc CormickらNature,1973.7.27より)
|
|
22. 質問箱
|
横浜市 E.
問
クロレラはどうですか
答
クロレラは一種の単細胞性の緑藻を培養して、乾燥したものです。いわば乾燥緑葉で、乾燥青汁と、外観も、成分もよく似ています。a
十分の量をのめば効果は期待できましょう。問題は値段と、人工培養ですから、ミネラルことに痕跡ミネラル分が少ないのではあるまいか、ということでしょうか。
|
|
コラム紹介
|
人生の声
沙門 悟
今日もまた心に杖を持たせたい。
恒常的な温度には、
十分労働の能率を発揮することが不可能であり、
又温度の激しい変化も不利であって、
理想的条件は適度の変化、
特に一定の期間をおいて頻繁に空気の冷却することである。
ハンチントン 文明と気候
学者になる学問は容易なれども
無学になる学問は困難なり
勝海舟
金とか、力とか、名誉とか、知識
とかいうものは
実は、幸福な自由な人になるためには
少しも入用ではないのです。
いや反対に、
それはみな
不幸で不自由な人をつくるのに
大いに役に立つものです。
(梅沢如一、続 永遠の少年)
造化主宰の神が此世を治めたまふのは、
此の崇高なる調和によるものである。
天地万物は無理に強ひられて造化の命令に順ふのではない。
造物主の力は絶大なれども
亦善く道理にかなうて極めて温和なる者である
ブルターク
動物の疾患の或るものは
土壌の欠陥に帰せられる
(ローズ)
|
|
|
ご意見・ご要望はこちらへ
|
|
|
|