健康と青汁タイトル小  <1973年1月15日発行 第197号>
 目次




1. 子供の健康と食べもの

     医学博士 遠藤 仁郎 

     子供たちは、すくすくと丈夫にそだち、頭脳がすぐれ、辛棒づよく、将来、世の中のために役にたつ立派な人間になってほしい。幼稚園から小学校は、その基礎がため、土台つくりの大切な時。からだや心を丈夫にするには、運動と、暑さ寒さにたいする鍛錬が必要だが、基本になるものは、十分の、そして正しい栄養。
    親の正しい理解が根本

       子供は親の真似をする。子供の食習慣は両親の(あるいは家族の)食べ方によってきまる。離乳期ごろの幼児は、自然の動物と同様、正しい本能といったものをもっているが、それが、ゆがめられ、まちがって来るのは親のせい。
       したがって、子供が弱いのは、親の責任だともいえる。もっとも、今では、外からの、ことにマスコミ(テレビその他)の影響が大きい。それだけに、よほど親がしっかりしていなければ、ふりまわされ、おしまくられてしまう。
       いずれにしても、食にたいする親の正しい理解が根本の要件といえよう。

    少なくとも二つの間違いがある

       さて、現在の一般の食べ方には、少なくとも二つのまちがいがある。
       その一つは栄養のみだれであり、もう一つは危険な食品の氾濫(また食品そのものの質的低下も)。
       これは、熱量・蛋白質偏重のまちがった栄養知識が支配的で、とかく穀・肉・糖食にかたむき、熱量・蛋白質にたいし、ミネラル・ビタミン類の不足を招く結果となっているためで、その傾向は子供たちにとくに著しい。
       これは、まず、改められねばならぬ。
       しかし、たとえバランスはうまくとれているとしても、食品そのものが有害・有毒であっては、とても本当の健康はのぞめない。しかも、それらの害毒の影響は幼弱なものほど甚しいから、子供たちの食べものはできるだけ安全なもの―有害・有毒な薬品(農・畜・水産薬)や工場・鉱山の廃棄物などに汚染されていない、また、貯蔵・加工食品では危険な添加物のおそれのないものでありたい。
       そこで、一つ一つの食品については、栄養素のあり方だけでなく、安全性の点についても、つねに十分の注意が払われねばならぬわけだ。

    子供たちの好くもの

       この観点から、子供たちの好んで食べるものについて考えてみよう。

        主食  いぜんは白米飯が主だったが、今はパンが多くなっている。しかし、そのいずれにしても、かなり食べすぎている。
         なお、白米は栄養的に劣っているだけでなく、残留農薬がまだいくらか気がかりだし、パンは漂白によるビタミン破壊や、漂白剤の残留の懸念がないではない。
         また、間食にも好まれているインスタントラーメンのごときは、むしろ危険な食品ともいいたいもの。
        蛋白食  肉や魚、卵・乳。また、ことにそれらの加工品。ハム・ソーセージ・ベーコン・チーズなどが好まれる。蛋白質の多くなったことは確かによいことだろうが、残留する畜・水産用薬剤や、貯蔵・加工用の添加薬品には、発癌性のもの、その他有害なものが少なくない。
         また、血液コレステロールを増し、動脈硬化をまねく牛・豚肉の脂肪、乳脂(クリーム)、バター、マーガリンのとり方も多くなっている。
        味つけ  一般に濃厚。食塩には高血圧や胃癌との、砂糖には肥満、そして、ともに後の成人病との関係がいわれている。
        間食  チョコレートをはじめ、甘味の強い菓子が多い(砂糖のほか、色素その他の添加物の害がさけられない)。氷菓・ジュース類、また同じ。コーヒーには、発癌性や動脈硬化促進性がいわれている。
         茶にはそうしたおそれはないし、弗素が多いので虫歯予防に役立つかも知れないから、番茶や煎茶はもちろん、紅茶も砂糖ぬきならば、コーヒーよりはずっとましといえよう。
        コーラ  子供たちの大好物になっているようだが、成分的にも、また添加物(着色料その他)にも種々疑問の多い飲みもの。
         子供にあたえているのは日本だけで、欧米先進国では子供の飲むべきものではないとされているという。
        果物・野菜  くだものはいくらか食べるが、野菜は一般に好まれず、ことにナッパ類はきらわれる。しかも、農薬汚染の危険がないとはいえない。
         いずれにしても、熱量や蛋白質は十分に、いや、むしろ多すぎるほどだが、これに釣り合わねばならないミネラルやビタミンは不足がち。
         そのうえ、加工食品や出来あい食品(インスタントもの)が好まれるため、各種有害添加物の危険も少なくない。
    からだだけは大きくなったが

       その結果、子供たちのからだは大きくなった。
       正しくは丈が高くなったが、胸囲はせまく、体重は比較的に少ない。
       つまり、ひょろ長が体格か、あるいは、むやみにふとって来た。いや、ふとりすぎて来た。しかし、体力的にはむしろ低下し、学力もあまり向上してはいないようだ。
       たしかに小利巧にはなったが、落ついてじっくり勉強にとり組めない。わがままで気短か。疳癪もち。忍耐力に乏しく頑張り根性がない。
       自殺、ノイローゼ、麻薬耽溺、精神病の下地がここにつくり上げられている。
       そして病弱児も多くなった。虫歯がすごい。44年5月の調査によると、5才まで乳歯で57.2%
       5〜14才乳歯・永久歯ともで96.2%。
       近視も多い。リウマチがふえ、僅かな運動で急死するような子供も少なくない。アレルギー性のかぶれやすい児。気管支炎や喘息児も多くなった(公害のせいも与っているだろうが)。
       もとは大人の病気だった虫垂炎、胃潰瘍、糖尿病の子供も少なくないし、中高校生には高血圧・脳卒中・心筋梗塞さえも出はじめている。
       癌もふえた。事故死についで多い子供の死亡原因は白血病その他の小児癌だ。
       こうしたことは、子供たちの体質が悪くなり、また、成人や老人の病気が現われだした、つまり、老化現象がはやくも出はじめていることを示すもののような気がする。
       そして、そのよって来るところは、運動や鍛錬の不足のためもあろうが、主として、食のみだれ、バランスのわるい不完全食であることや、有害有毒食品の影響としかかんがえられない。
    どうすればよいか

       それには、つとめて自然の安全な食品にすることと、なるべくミネラル・ビタミンにとむものを多くとること。
       主食には、精製米麦をさけ、雑穀、豆、芋を混食し、食べすぎないこと。
       蛋白食には、肉や卵類だけでなく、小魚・大豆も利用。調理は簡単に、なるべく自然のままか、自然にちかいかたちで食べること。
       調味はうすく。間食には、果物・野菜(人参・大根・キウリ・トマトなど)。干し芋、いり豆、昆布、スルメ、貝の干物など、ということになろう。
       しかし、もっとも肝腎なことは、何といっても、良質ナッパを十分に、しかもなるべく多くを生で食べ、青汁にもして飲むことだ。
       栄養のバランスをとるためには、もちろん、薬剤による方法がないではない(強化食、ミネラル、ビタミン剤)。

       しかし、科学はまだ未完成。栄養についてもわかっていることはごく一部分。未知のものはいっぱいある。そこで、わかっているものだけしか補うことのできない薬にたよっていては、とうてい必要な栄養素の全部を完全にみたすことはできない。
       どうしても、自然の食べものにもとめるほかはない。
       さて、自然の食べもののうちで、すべての栄養素の完備しているもの、つまり、それだけ食べていればそれでよい(完全食品)というものには良質ナッパだけ。
       そこで、何を食べるにしても、必ず良質ナッパがそえられなければ完全食にはならぬ(その程度はまちまちだが)わけだし、青汁を十分に利用すれば、簡単にバランスのよくとれた食とすることが出来るわけだ。
       もちろん、材料ナッパは良質であるだけでなく、安全無毒性でなければならぬし、その潤沢な供給が先決問題だ。

    実行させることができるか

       しかし、はたして子供たちが食べるだろうか。
       心配される向きもあろう。だが、心配は無用。案ずるよりは生むがやすい。ともかくやってみることだ。
       但し、子供だけにおしつけては絶対にだめ。かならず、家内中そろって、ことに親たちが率先して、食べ方の全面的建直しに、真剣にとり組むことだ。
       食構成、調理、調味もとより、食べる順序にも、まずいもの・きらいなものを先にし、うまいもの・好きなものを後から食べるなど、工夫すること。
       それで、もし、食べなければ、食べるようになるまで食べささない。
       きびしい折檻のようだが、今はあまりに甘やかされすぎている。といって悪ければ、親が心配しすぎでいる(過保護)。子供は大事な躾けの時だ。2〜3日くらいの絶食で死ぬことは勿論、病気するものでもない。腹がへれば何でも食べられる。
       それはともかく、少々乱暴すぎるくらいに扱わなければ、本当の健康体につくり上げることはできない。
       「健康になるためには、はげしすぎるということはない」、といわれている通りだ。
    せめて青汁だけでも

       それも出来なければ、せめて青汁だけでも飲ます。
       青汁は大量の生ナッパを食べる方便(1合の青汁はナッパ250グラムにあたる)。鼻をつまみ、目をつぶってでも、ともかく毎日飲むくせをつける。
       そのうち、からだの調子が変って来て、何でもおいしくなるから、ナッパでも、味のうすいものでも、豆でも芋でもよろこんで食べるようになる。

    たとえば偏食児

       弱い子供には偏食児が多い。
       偏食の原因は色々あろうが、食べ方のあやまりもその一つ。
       偏食のために不健康となり、好き嫌いがひどくなる。
       食べねば悪かろうと心配して機嫌をとり、気に入るもの(ご馳走、お菓子)ばかり食べさせ、いやが上に偏食をつのらせる、という悪循環をくりかえす。
       この悪循環を断ち切るのに、もっとも簡単なのは、菓子をやめ、味つけの砂糖をへらして、青汁を飲ますことだ。
       こうやっているうちに、しだいに、何でも食べられるようになり、元気づき、顔色がよくなり、からだはしまって来る。
       勉強にも精が出だし、学業の成績も上って来る。
       も一つ面白いことに、怪我をしなくなる。運動能力が増すと同時に、落ついて沈着に行動するようになるからであろう。このことは、交通事故による子供の犠牲の多い折柄、、注目すべきことではあるまいか。
       しかし青汁はうまいものではない。ことに甘い菓子の味を覚えた子供たちに飲ますことが仲々むずかしい。こういう子供たちに残されたチャンスは、先生や友達と一緒に集団で飲む幼稚園や学校での青汁給食だ。
    もっと早く赤坊の時から

       それよりもなおたやすいのは、赤坊の時から飲ますこと。
       分量しだいでは、生後すぐからでもよい。
       しだいに増してゆけば、やがて5勺や1合でも平気で飲むようになり、大好物になる。本能ともいえるものらしい。
       発育がよく、病気せず、「いじ」がよく、いたって育てよいとは、これを実行している母親たちの一致したよろこびの声だ。
       なお、いわゆる成人病の下地は、ふつう考えられているよりは、ずっと早くから始まるものなので、その予防についても、なるべく早くから心懸くべきだといわれている。
       ながい将来のためにも、幼い時から正しい食べ方をよく理解させておきたいものだ。

    (45・8)



2. 青汁教室の食養断想(10) 健全な子どもを生むには
前回参照

     友成 左近 

    青野菜は多ければ多いほど効果が著しい
     妊婦の健康と胎児の健全な発育に必要な完全栄養をはかるには、その他の食物についてあれこれと工夫する前に、まず第一に良質の青野菜を、日に自分の体重の1%、いなそれ以上につとめて沢山食べることが肝要である。それには、こういうわけがあるのだ。

     第一に、このごろの栄養学で設定している数量通りに完全にするには、厚生省調査の栄養摂取の実状からみて、良質の青野菜を日に体重の1%ほど食べたら、ほぼ達成することができ、そうする以外に、その他の食物を少々工夫しても、とうてい達成できないのだ。
     すなわち、完全栄養をはかるには、多量に消費される熱量素と蛋白質がそれ相当量必要であり、これは主として米・麦・芋・雑豆・砂糖・油や、魚・肉・卵・大豆などでとりいれている。そして、これが体内で栄養として利用されるとき、微量ながら各種のミネラルとビタミンがぜひ必要であり、これは、こうした食物ではいずれも、あれこれと不足しているため、主として野菜・果物・海草などでとりいれている。
     ところが多くの人々の習慣食では、熱量素と蛋白質はほぼ必要なだけはとっているが、ミネラルとビタミンが著しく不足して、栄養が不調和・不完全になっている。
     そして妊娠すれば、胎児の分までしっかり食べよう、栄養をつけようと、とかく熱量素や蛋白質の多いものはふやすが、野菜や果物、わけてもミネラルとビタミンがケタちがいに多い良質の青野菜はいっこうにふやさず、一時好みが変わることもあって、せいぜいミカンをふやすくらいであり、栄養はますます不調和・不完全になる。
     そこで完全栄養をはかるには、ふつうの習慣食・栄養食には間違ったところが多い、ということをよくわきまえて、他の食物をあれこれと工夫する前に、まず第一に良質の青野菜を思いきりふやして日に体重の1%ぐらいにすることが大切なのである。

     第二に、ミネラルもビタミンも、熱量素や蛋白質と少し様子がちがって、栄養剤ではなく食物、わけても良質の青野菜でとる限り、必要以上に少々とりすぎても、栄養には別に少しも障害は起こらず、ますます健康に好都合なのだ。
     すなわち、熱量素も蛋白質も必要なだけはぜひとらねばならないが、これが体内で利用されるのに必要なミネラルやビタミンが不足すると、その分だけ利用されないので、結果的には栄養が不足してくる。
     それだけではなく、未利用のものが体内にたまって栄養に障害を引き起こす。胎児の分までしっかり栄養をつけようと、熱量素や蛋白質の多いものを必要以上にふやすと、胃袋には限度があるので、ミネラルやビタミンの多い野菜果物、わけても良質の青野菜はとかく少なくなって、この障害はさらに著しくなる。
     けれども、ミネラルもビタミンも、良質の青野菜でとる限り、必要以上に少々とりすぎても、栄養には別に障害は起こらない。
     それだけではなく、熱量素も蛋白質も完全に利用されるので、ふつうの習慣食よりも少なくてすみ、それだけ少食になって胃腸の負担が軽くなり、また身もひきしまった健康体になる。
     それは草食動物は青草だけ食べて健康である通り、良質の青野菜は、各種のミネラルもビタミンもケタちがいに多いだけでなく、蛋白質も熱量素もよくそろった完全栄養食であるからであって、これは少々食べすぎても栄養には少しも障害は起こらないのだ。
     ただ人間は、胃腸の構造と食性から、この食べ方に工夫が必要であり、また、これ以外からも熱量素や蛋白質をとらねばならないのだ。
     そこで妊婦は、妊娠が経過するにつれて、平素ほどにも食べきれない場合が多いので、その他の食物にもそれ相応に工夫することが大切であるか、その前にまず良質の青野菜を、日に体重の1%といわず、それ以上につとめて沢山食べることが肝要なのであって、それには、その大部分を青汁にして飲むのが最も有効適切である。

     第三に、良質の青野菜を日に体重の1%といわず2%以上と、思いきりふやして、このごろの栄養学で設定している完全栄養を通りこして、各種のミネラルとビタミンが必要量をはるか超えるようにすると、健康に意外な効果があらわれてくるのだ。
     すなわち今日の医学で、治療が手間どる厄介な病気が、意外と順調に治ってくる場合が多い。また、どう処置しても容易に治らないとされている病気や、まだ原因も治療法も分かっていない病気が、だんだんと治ってくることがある。かつて妊娠中毒で困りぬいた人が、つわりさえもそう起こらずに、しごく順調に経過する場合が多く、また、流産・死産したり未熟児や異常児を生んだ人が、無事に正常児を生むことがある。
     それはおそらく、まだよく分かっていない必要不可欠な栄養素、ごく微量の痕跡成分といったミネラルが、良質の青野菜に多いからであり、これが最近だんだんと究明されているのだ。
     そこで妊婦は、胎児のほんとうに健全な発育をはかるため、良質の青野菜を日に体重の1%といわず、それ以上につとめて沢山、できれば2%以上食べて、既知未知すべてにわたって、ほんとうに完全な栄養をはかることが大分である。
     なにぶんとも胎児は、ただ1個の細胞である成熟卵が受精して、僅か280日間で、一人前の諸器官を備えた3kgの体に発育して出生するので、そのほんとうに健全な発育には、こうしたほんとうに完全な栄養が必要であり、そしてこれは、ただひとつ母体の栄養からうけいれているからだ。
     なお念のため。この青野菜は、危険な農薬や産業排出物その他で汚染していない安全なものであることが重要である。
     なにぶん沢山食べるので、汚染している有害有毒物もまた多量に食べこむようになって、完全栄養ははかれても、他方で自分の健康に、いなその前に胎児の発育に障害が起こるからだ。
     もうひとつ、この青野菜は、深耕したり客土したりすると共に、有機質肥料、それもできれば根の深い木の葉や海草と、石灰を十分施して栽培したものであることが望ましい。それだけ重要な成分が多くなり、また味もよくなり、(さらに病害虫に強くなって危険な農薬にたよらなくてもすむようになるからだ。)
    (つづく)


次回参照

3. 乳幼児食の食塩

     医学博士 遠藤 仁郎 

     乳児に多量の食塩をあたえると、腫れたり熱が出ることがあるので、ドイツでは、以前から、生後1ヶ年間の食べものには食塩を入れないのが例になっている。しかし、牛乳の食塩量は母乳より多いので、牛乳栄養児では、母乳栄養児より2倍も多くの食塩をとっている。
     また、現在のドイツ製の乳製品や離乳食の野菜粥、果物、穀製品にも、大なり小なり食塩が加えられており、ふつう(食塩の入れてない)の乳児食にくらべ、2〜3倍になっている。
     アメリカ製品だと、もっと多い。そこで、ドイツの家庭の幼児食で4.3グラム、10〜12才児で7.3グラムの食塩をとっており、保育所・幼稚園・学校などの給食では、もっと多い。
     そして、これらの幼児食を数ヶ月間あたえた幼若ラットの実験では、対照(食塩の少ない食をあたえた)にくらべ、ずっと多くの高血圧があらわれ、死亡率も高かった、というデータが出ている。
     いままでのところ、この程度の食塩が、はたして、乳幼児にとって有害かどうか、まだ何ともいえないけれども、それがはっきりするまでは、乳幼児食には食塩を加えないほうがよかろう(Droese S.D.M.W.7.Jul.1972)というのである。

     これは、ドイツでの話だが、わが国でも、おそらく同じ、いや、もっと多量の食塩が入れてあるのではなかろうか。
     さて、この食塩添加だが、いわば、これは、乳幼児たちの自然の味覚を無視して、母親たちやメーカーの舌で加減したもの。というのは、母乳の中の食塩はごく少ないし(いちど舐めてごらんなさい、いかにも水くさい)、幼児たちは、その食べものに食塩を加えても加えなくても、同じによく食べるのだ。
     だのに、さぞかし、これではまずかろうと、母親やメーカーの思いやりから食塩が加えられているのだが、これは、全くいらぬおせっかい、といったものだとD氏らは指摘している。
     つまり、乳児や幼児が、この、まずい、水くさいものを好んで食べるのは、それが、かれら乳児たちのもっている本能的の、自然の味覚だからで、それを、ゆがめてしまうのは大人たちだ、というわけだ。(甘味についても同じことがいえよう)それにつけても、私どもは、この、乳幼児たちの自然の味覚を、もっともっと大切にしてやらなければ、とつくづく思う。

    (47・9)



4. ご存じ?食品公害あれこれ バターよお前もか 多量の残留農薬

     食生活に欠かせないバターに、BHCなど有毒な有機塩素系農薬が多量に含まれていることが9日、大阪市衛生研究所と同市消費者センターの合同検査でわかった。
     しかも原料である牛乳の農薬暫定許容基準にくらべ、ベータBHCが7.6倍、DDTが11.6倍という高濃度。野菜や食肉などの農薬汚染は、すでに明らかにされているが、バターから残留農薬が検出されたのははじめてのことで、大阪市環境保健局は厚生省にたいし、バターにも早急に許容基準を設けるよう要請、同省も乳製品全般についての規制の検討をはじめた。
    牛乳の暫定許容基準
    ベータBHCDDTドリン剤
    0.2PPM以下0.05PPM以下0.005PPM以下

     同衛生研究所と消費者センターが検査したのは国内の乳製品5大メーカーのバター、マーガリン各五品目(46年製造)。さきに牛乳から高濃度の残留農薬が検出されたため、牛乳を原料にしているバターにも多量に含まれている可能性があるとみて、BHC、DDT、ドリン剤(アルドリン、エンドリン、ディルドリン)の含有量について7ヵ月にわたって検出検査をくりかえした。
    バターから検出された農薬
    メーカーベータBHCDDTドリン剤
    A社0.39PPM0.58PPM0
    B社0.51 〃 0.49 〃 0
    C社0.24 〃 0.32 〃 0
    D社1.52 〃 0.44 〃 0
    E社0.46 〃 0.58 〃 0
     まず、検体のバターをビーカーで溶かして脂肪分を抽出、測定したところ原料のほとんどが植物油であるマーガリンには全然農薬が含まれていなかった。しかし、全体の8割まで牛乳から取り出した脂肪分でできているバターは、ドリン剤こそ検出されなかったが、ベータBHCは5メーカー製品すべてから検出され、1キログラム当たり最高1.52PPM、最低でも0.24PPMが含まれていた。
     また、DDTも0.32PPM−0.58PPMと予想以上に高い数値だった。
     バターについての残留農薬の許容基準はまだ設けられていないが、牛乳の暫定許容基準(ベータBHC0.2PPM、DDT0.05PPM,ドリン剤0.005PPM)とくらべると、ベータBHC、DDTとも全製品が基準を上まわり、BHCでは7.6倍、DDTは11.6倍という高濃度なものであった。
     また、同衛生研究所でこのバターから牛乳に含まれている農薬を逆算したところ、ベータBHCは0.007−0.046PPM、DDTは0.0096−0.017PPMで、牛乳の基準をはるかに下回っている。
     このように汚染度が少ない牛乳を使ってもバターに加工すると濃縮されてこれだけの高い濃度を示している。このため同研究所では許容基準にちかい牛乳を原料にすればさらに高い数値がでるものとみている。
     BHC、DDT、ドリン剤は有機塩素系の農薬で、PCBと同じように分解しにくく蓄積される。田畑や山林に散布されたものが作物を通して家畜に入りこむ。しかも脂肪分に溶けやすいのが特徴で、毒性が強く、ネズミに多量に与えると死亡したという実験例がある。
     慢性的症状としては皮下脂肪、内臓の脂肪組織、脳神経に蓄積し肝臓、じん臓を犯すといわれている。こうした有機塩素系の農薬は昨年、製造、使用禁止になったが、蓄積期間が5、6年と長い。また、手持ちの農薬をこっそり使用している農家もあるといわれ、まだ相当量が土壌に蓄積されているとみられる。
     このため大阪市環境保健局では、こんごも残留農薬が作物を通して乳牛に汚染するおそれが強いとして厚生省にこの検査データをおくり、バターについても早急に安全基準を設けるよう要請した。

    早急に特別委ひらき対策
     バターから残留農薬が検出されたことについて、各メーカーが加入する日本乳業協議会の前田恒子事務局長は次のように語っている。

    「まったく初耳だ。さっそく、残留農薬問題で設置している特別対策委員会をひらき、こんごの対策をたてる。また、各メーカー、厚生省とも連絡のうえ、汚染原因を究明したい。協議会としても牛乳、乳製品の農薬汚染を防ぐため、2年前からBHC、DDTなどの全面使用禁止運動を起こすなど努力しているが、残留農薬は土壌での蓄積期間が長く、完全に消滅しないのが現状だ」

    安全基準を早くつくりたい
     厚生省環境衛生局・岡部祥治乳肉衛生課長の話
    「バターの原料にしている牛乳は農薬汚染の少ない東北、北海道産のものがほとんどだし、日本人の摂取量は欧米人にくらべてまだまだ少ない。あまり神経質になる必要はないと思うが、混入量が問題なので乳製品にも安全基準を設ける方向で検討する」

    長期に摂取すれば障害も
     検査リーダー、大阪市立衛生研究所主任、石橋武二医博の話
    「牛乳が汚染されている以上バターにも混入していることは当然考えられるが、予想以上に多かった。急性の症状が出ることはないが、一日10グラムていどを10年以上続けて摂取すれば内臓障害をおこすおそれがある」
    (47・7・10 サンケイ)



5. 大量のスズ検出 東京都メーカーに回収指示

     カン入りジュースに溶け込んだスズによる中毒事件を調べている東京都衛生局は、3日都内で売られているカン入りジュース類のいっせい検査結果をまとめた。
     それによると48社製品で70銘柄316点のうち、輸入品を含む6点から食品衛生法の基準150PPMを越えるスズが検出された。
     都ではメーカーや輸入元に同じ製品番号、製造日時のものの回収と販売禁止を指示した。カン入り食品の場合、中身にカンのスズがとけこみ、体内にはいると、はき気、腹痛、下痢、寒けなどの急性中毒をおこす。
     このため食品衛生法では清涼飲料水の場合、150PPM以下と規定されている。さる10月末、リボン印のオレンジジュースで15人が中毒した際、ジュースから200−300PPMが検出された。
     都では古いものほどスズの溶出が高いので、メーカー、輸入元に製造後1年以上たったものは売らないよう警告、消費者にも古いものは買わないようよびかける。
     スズが検出された製品次の通り。

    • 「グレープ・フルーツ・ジュース」
      リビー・マックネイル・アンド・リビー社(米国)製=191PPM検出、
    • 「パッション・フルーツ・ネクター」
      コンサーブス・へロー・レンズバーグ社(スイス)製=185PPM、
    • 「リビー・トマト・ジュース」
      ゴールドパック松本工場(長野県松本市)製=171PPM、
    • 「ノザキ・オレンジ・ネクター」
      愛媛県青果農業協組連合会(愛媛県松山市)製=159PPM、
    • 「キッコーマン・ディズニー・ネクター」
      キッコー食品工業会社(東京・日本橋蛎殼町)製=163PPM、
    • 「不二家ネクター・ミックス・フルーツ」
      神奈川県柑橘果工会社(神奈川県山北町)製=151PPM。

    (サンケイ)



6. また水銀コーラ 福島市で2本

     (福島)福島県内で清涼飲料、コカコーラ2本から水銀粒が検出されて問題となっているが、17日よる、また水銀入りコカコーラ2本が見つかり、さらに18日も、ファンタにヘアペンが混入され、あいついでビンが福島保健所に届けられた。

    (サンケイ)



7. 半分以上が汚染

    農薬残留東京大阪の野菜
     (高知)東京や大阪で売られている野菜類の半分以上は、残留が禁止または制限されているエンドリンやディルドリンなど塩素系農薬に汚染されていることが、高知県衛生研究所の調査でわかった。
     同研究所の上田雅彦・主任研究員が23日、島根県松江市で行なわれる第20回日本食品衛生学会で発表する。
     この調査は、全国各地のキュウリ、トマト、ナス、ニンジン、ジャガイモ、サツマイモ、キャベツ、ハクサイ、レタスの9種類、132試料を、ことし6月から8月にかけて東京、大阪、高知市内で購入し分析した。
     それによると、0.03−0.29PPMのディルドリンが22例から、また0.01−0.055PPMのエンドリンが30例から検出された。
     9種類の野菜のうちトマトとナスの20例からはドリン剤は全く検出されなかったが、ニンジン、キュウリ、ジャガイモ、サツマイモの85例のうちでは46例(54%)にエンドリンがディルドリンのどちらかが残留していた。
     厚生省の農薬残留許容濃度によると、エンドリンはすべての野菜から検出されてはならない。ディルドリン、アルドリンはキュウリ、トマト、キャベツに限って0.02PPMまで、他の野菜からは検出されてはならないことになっており、今回の調査結果は、これら許容基準を大きく上回っていた。

    栽培はアルドリン使用3年後に
     また同衛生研究所は野菜の残留農薬が土壌から吸収される状況を調べた結果、キュウリなどはアルドリンを使用してから3年以上経過した土壌に栽培しなければならないことをつきとめた。
     これはアルドリンを施して1−4年経過した土壌で栽培したキュウリ20例を調べた結果によるもので、ニンジン、ジャガイモ、サツマイモもほぼ同じと推定されている。このため同衛生研究所は「野菜のドリン系農薬の汚染対策を早急に立てる必要がある」と話している。

    (45・10・14 サンケイ)



8. ハムに発ガン物質

    国立衛試が分析発色剤の添加警告
     市販のプレスハムや冷凍ハンバーグステーキなどに微量の発ガン物質ニトロソジメチルアミン(DMNA)やニトロソジエチルアミン(DENA)がはいっていることが国立衛生試験所などの調査でわかり、17日東京・丸の内のパレスホテルで開かれている高松宮妃基金癌国際シンポジウムで東京生化学研究所長の石館守三博士から発表された。
     DMNAやDENAは、魚肉中の2級アミンと発色剤として加えられる亜硝酸塩とが反応して出来るもので、動物実験では2PPM程度でも連続して与えると肝臓ガンを起こす強力な発ガン作用があることが知られている。
     日本では魚肉を食べる機会が多いので食品中に含まれている恐れがあるとして2年前から国立衛生試験所・食品添加物部が中心となって市販の食品を抜き取り検査してきた。
     その結果、最近になってプレスハム20品目のうち、6種に、15〜25PPB(PPMの1000分の1)、冷凍ハンバーグ3品目のうち1種に5PPBのほか、すじこ(20品目中7種)、サンマの干物(3品目中1種)に極微量のDMNAやDENAがみつかったという。

    (山陽46・11・18)



9. 中風と青汁

     発作がおき意識がなければ、鼻孔注入または注腸。飲めるようになればせめて1合。出来れば3合以上。多いほどよい。
     その後は、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパといった完全食の少量。青汁を励行するだけでもかなりの効をみることがある。
     たとえば、ふつう、発作後1年以上たったものは、まず、それ以上の回復は望めない、というのが従来の定説だが、撓まぬ練習と、正しい食養とで、なおかなりの効果が期待できるようだ。2年もたったものが、青汁で、歩行も、言葉も、ずっとらくになったのがある。



10. 脳卒中とカリウム

     脳卒中はカリウムの不足と関係する(和田)。
     脳卒中の少ない欧米人は1日3000カロリーの食をとるが、そのカリウム量は3200ミリグラム。脳卒中の多い日本人は、2200カロリーで、カリウム1600ミリグラム。



11. 下肢の静脈瘤

     下腿の後面、シオヅトのあたりから太股にかけて、静脈に血液がうっ滞して、ミミズのように、うねうねした太い青い条がういて来る(静脈の怒張・蛇行)。
     婦人に多く、仲々厄介なものだが、その予防には、

    • よく歩くこと
    • 仕事中、ながくつづけて立っていないこと
    • 便通をととのえること
    • 引き続いて頻回妊娠せず適当の間隔をおくこと

     などが大切といわれているが、青汁を飲んで治ったという人がある。



12. 小児科の問題としての動脈硬化

     アメリカで、いま、健康上の最大関心事は動脈硬化。
     ことに冠状動脈(心臓の動脈)のそれ。
     しかも、そのきざしは、すでに幼時にあらわれ、小児時代に進行する。
     20才で戦死したものの70%には、はやくも、かなり進んだ冠状動脈の硬化がみられる、という。
     つまり、動脈硬化の症状は、成人になってはじめて出るが、血管の変化は、ずっと早くから始まっている。したがって、その予防は幼少児に始められなければならない。
     生れつきの脂質代謝の異常(コレステロールの多い体質)、肥満傾向、高血圧、糖尿病、運動不足、美食飽食(飽和脂肪にとむ肉類やバター、精製穀、砂糖)、喫煙の悪習、などの原因々子をなるべく早く発見して、矯正し発病を防ぐことは、小児科医に課せられた重要なつとめだ(Kannela Dawber;J.Pediatrics1972.4月号)というわけ。
     GNP世界第2と、いい気になって、アメリカの真似をしているわが国でも、このままだと、おそらく遠からず、同じことがおこるにちがいない。
     決して、うっかりしてはいられない

    (47・9)



13. 国際親善に一役

    甲府市 H.S. 

     おかげ様で、私もはり切ってます。
     毎年、暮から春にかけて、一度は重い風邪をひくのでございますが、青汁のせいか、昨年は鼻かぜ一つひかず、今年ははじめて本当の春を迎えました。何よりの賜でございます。
     それから、今年の1月、教会の神父様が私宅を訪問下さいました。
     その時、青汁のお話が出ました。それは、神父様は胃がお弱いということ、また、お国で嫁いでいられるお妹さんが弱いお体とのことを伺い、青汁をおすすめしたわけでございます。
     黙っておききになっていた神父様は、翌朝から、さっそくメイドさんに作ってもらい、毎日欠かさずおつづけになられているそうでございます。
     お妹さまやご両親にもすぐお手紙で知らせた、とのことでございます。
     私は、この時非常な感動をうけましたのは、青汁のことに対して、ぜんぜんお疑いなさらず、否定の言葉も申されず、素直に作り方など質問されたことでございます。
     これには、私のほうで頭が下りました。神父様は、さいきん、血色がよくなられ、お元気で布教にご活躍なされております。神父様はイタリアの方で、まだ30代の青年神父様です。こんな訳でございまして、私も、青汁を通して、小さい国際親善に一役と、いったところでございます。ありがとうございました。



14. 動脈硬化とビタミンC

     C.R.Spittle(Lancct1971.12.11号)によると、正常食に、ビタミンCを一日に1グラム、加えてみると、25才以下の健康者では血液コレステロールが下がる。
     25〜45才では、僅かの変化しかない。
     45才以上では一定した成績がみられず、心血管の動脈硬化のあるものでは、かえってコレステロールの増すものもあった。
     これは、動脈壁のコレステロールから来たものであろう。そして、動脈硬化は、ながい間のビタミンC不足のためであろう、と想像している。



15. 適正な栄養学

    仙台市 Y.S. 

     市立図書館で、「緑葉食青汁の実際」・「青汁のすすめ」など借って読み、永年わからなかったことが、ようやくはっきりして来ました。
     それは、血液が酸性になると病気になりやすい。
     しからば、どうして、弱アルカリ性に保てるか。日々の献立をみても、やはり酸性食品が多く、生野菜、生食といっても、仲々実行出来ずにいました。
     しかし、先生のおっしゃる如くグリーンジュースをいただけばよいのですね。今まで、種々、栄養の本など読んで来ましたが、先生のご本こそ適正な栄養学を教えて下さるものと思います。
     しかし、さて実行にうつすには難しく、材料が入手困難です。



16. 一日3合のんで

    高知県 S.O. 

     おかげ様で、一日3合のみ出して、にわかに食欲も出ますし、体の調子もよくなり、尿の検査では普通になりました。慢性(肝炎)になると困りますので用心しております。



17. 肌がしっとりと

    茨城県 H.H. 

     「緑葉食・青汁の実際」という本を読ませていただき、この一年くらい、一日2合の青汁を飲んでおりますが、その結果、肌がしっとりと、化粧ののりがよく、女性として、これほどうれしいことはありません。何よりも食欲旺盛で、胃腸の調子がよく、感謝しております。



18. 人事不省の事故から

    ロス市 J.I. 

     「健康と青汁」を毎月送っていただきますこと、誠にありがたく、繰返し拝読したあと、十年来の毎号を日付順に綴ぢて、私と家族の立派な「健康管理書」として、分厚な3冊ができました。
     時に取り出して読みかえしますと、忘れて怠っていたことに、チクリとやられソレ実行となります。
     昨夏、私は下手な自動車事故にあい、人事不省のまま入院しましたが、ふつうなら3ヶ月はかかるというのに、2ヶ月足らずで退院。後遺症も全くなく、入院中も、ついでの全身診察で、年の割に内臓諸器官がわかく、一番おそろしい動脈硬化も、さして進んでいない。ドクターが脳波をとっては、しきりに「奇蹟々々」というのです。
     頭をガンとぶっつけられてますから、足の骨折は治っても、「お気の毒ながら脳ミソの工合で一生おバカさん」と、家族に宣告しなければ、われら名医(ロバート・ケネディが当地で兇弾にたおれた時、一番に呼ばれたドクター)の沽券にかかわると言わんばかり。
     私は内心、「フフン、すべては10年実行の遠藤青汁のお蔭!それとはお釈迦さまでもご存じあるめえ、と北叟笑んで、一人ベッドの中で、いささか得意でもあり、また真剣なよろこびでもありました。今更ながらの深謝をくりかえしここに申上ます。



19. 青虫でもあるまいに

    北海道 T.M. 

     青汁をのんで1年5ヶ月になります。今では、全然、病院や薬屋に行かなくなりました。
     初め、皆様は、そんなもの、青虫でもあるまいし。
     のんでよくなるなら病院や薬いらないよ。とわらわれましたが、今日の私の姿を見て、皆様は、種を下さい、葉っぱを下さい、と七八人の方が飲んでおります。
     一日2合ちょっとの青汁が私を助けてくれました。
     目はうすく、足もフラフラの糖尿病、永年の便秘、入院半年以上の動脈硬化。それが、人様方がびっくりする程たっ者になりました。
     毎日毎日がたのしく暮せるようになりました。
     皆様にも、この新聞を見せて、一人でもよくなってもらいたい、と思っております。先生や青汁の会の皆様、本当にありがとうございます。
     これからも、一人でも多くの人が達者になるように、みなに新聞を見せて、来年はケールをいっぱい植えて、虫とりします。種はいっぱいあります。



20. にじみ出る高風

    東京都 H.T. 

     北海道(札幌)から、4月30日に帰り、今やっと「青汁」の整理をしているところです。ペンを採りましたわけは2月15日発行のに「先生を国会に」という高堂哲翠様の記事に目をひきよせられたからです。
     生食をすすめて下さる会は他にもありますが、私のような貧乏人には、やっぱり遠藤先生のおすすめが有難いのです。
     何かしら、にじみ出るようなご高風がうかがわれてなりません。かげでお祈りしています。北海道では、冬の間、生のものは余りいただきませんでしたが、牛乳はおいしかったのです。
     一昨年、私の庭でとれたケールの種もありますが、出はじめると、うまいため、虫に食われます。場所もせまく、それに、このごろ旅がらすのくらしなので、腰をおちつけません。
     そのうちに乾燥したものをお願いするつもりです。ケールのおしたしは大好きです。



21. 今日も健康

    群馬県 T.Y. 

     青汁の会の皆様の、心からの長年のご努力によりまして、私ども、長年の病から再起の機会を得て、十数年来、今日も健康を続けております。



22. 健康増進に

    在米 N.T. 

     いつも、「健康と青汁」の有益な記事を拝読いたしていますことを悦びとしており、青汁を飲用して、健康増進の効果に感謝して居ります。



23 血圧おちつく

    大阪市 H.K. 

     ご指導により、満2ヶ年毎日2〜3合づつ続けておりますが、動脈硬化で血圧が高かったのが、主治医の治療とあわせ療養の結果、さいきん3〜4ヶ月は医者通いをやめても、血圧は120〜130と、80〜90位に落ちつき、大変よろこんでおります。



24. 質問箱

    岡山県 K. 


     青汁は、時間がたつと効力がなくなる、という人がありますが、一度に沢山つくっておいてもよろしいか


     さしつかえありません。ただし、時間の経過とともに、味や匂いが悪くなり、飲みづらくなりますから、かならず、よく冷える冷蔵庫にいれておいて下さい。



 コラム紹介

    まちがった愛により、
    両親は子供にいろいろ変った食物をあたえ、
    かれらの健康を害し、人工的の味覚を生ぜしめる。
    子供らは生長して病身となり、その味覚を変質する。
    少年時代における虚弱の不幸なる結果は、
    刻一刻、われわれを狙っている。
    すなわち、多くの金銭を浪費し、医師の餌食となる。

    (ガーンディー聖書)



    子供かわいけりゃ多く鞭をあたえよ
    子供にくけりゃ多く菓子をあたえよ



    栄養学からみると、
    よい食餌というものは、
    小児の糖質にたいする食欲を減退めしめるものだ。
    (Macy)



    御7ヶ条(黒住宗忠)

      一、神国の人に生れ常に信心なき事
      一、腹を立て物を苦にする事
      一、己が慢心にて人を見下す事
      一、人の悪を見て己に悪心を増す事
      一、無病の時家業を怠りの事
      一、誠の道に入りながら心に誠なき事
      一、日々有難きことを取外す事

    右の条々常に忘るべからず恐るべし
    立ち向ふ人の心は鏡なり己が姿を移してやみん



    ちかごろでは、小児科にくる患児の大部分は、
    病気のない病人である。
    母親の過保護によるものや、
    期待過剰による、
    いわゆる母製疾患が多い。
    遠城寺宗徳



    子を育てるには三分の飢えと寒さ



    二つの母性本能
    もともと人間の親には、
    すべての生物と共通した本来の母性本能と、
    今一つ、おそらく人類の進歩に伴う新皮質の発達により獲得された
    非合目的な母性本能があると考えられる。
    本来の母性本能は、他の生物と同様、
    わが子を立派に育て、
    独立して社会に適応させる育児態度となって現われる。
    後者は、それとは逆な母性本能で、
    他の生物にはなく人間にのみ存在するもので、
    いつまでも子供扱いしたいという、
    成長をきらい、子供が幼稚であること、
    いつまでも母親から離れないことを望む母性本能である。
    久徳重盛



    人生の言葉
    火の不仕末は、
    大火事を招くことが多い。
    (旅愁)



    養生はかたかたよらず片寄らず
    中の所をするがかんやう
    養生一言草








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