<1969年9月15日発行 第157号> | ||||||||||||||||||||||
目次 | ||||||||||||||||||||||
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1. 醤油・ソース | ||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
醤油
いわゆるアミノ酸醤油はもとよりのこと、ふつうのものでも、純粋の醸造醤油は市販されていない、というのが本当の姿です。 先年、山口県の宇部で、毒醤油事件がおこったことがありますが、それは、加工の途中でつかわれる薬品のまちがいからでした。森永のドライミルク事件と同じく、粗製の工業用の薬品がつかわれたため、その中に有毒な砒素分があったからでした。こういう間違いはめったに無いにしても、多くのものが、色づけされていたり、人工甘味がはいっていたり、防黴剤が加えられています。 以前の醤油は夏には、かならずカビが浮んだものですが、今は、年中少しも変りません。出来ることなら、これも自家製にしたいものです。しかも、もともとヒシオ味噌から出たものですから、これを絞って使えばよいわけですし、使い方も、味噌同様、全体の味つけに使うのでなく、刺身のばあいのように、少しだけ、つけて食べるようにすることです。 そうすれば、だいいち安全であり、添加物の危険のない上に、とり入れる食塩量も少くてすむので、もっとも合理的な醤油のたべ方だといえましょう。 ソース ソース、正しくはウスター・ソース Worchestershire ソース。 ライスものやフライ、カツ、テキなどにかけるやつ。食の欧米化とともに、今では、おそらく、どこの家でもよく使われていることでしょうが、市販品であるだけに、添加物のことが気にかかります。 その上、あまり大量に食べると、それだけでも、厄介なことが起りかねないもののようです。オーストラリア、ブリスベーンのマーフィ博士によると、このソースが非常に好きで、どんなものでも、ソース漬けにして食べていた人があったが、ついに腎臓をいため、結石が出来た。そして、ソースをやめさせたら健康を回復したそうです。 このソースには、醋酸、ニンニク、胡椒、ショウガ、オールスパイス、ニクヅク、肉桂などがはいっていますが、いずれも腎臓のためによくないものばかり。それに、有害な色や防腐剤なども添加されているでしょう。自家製造はむつかしいにしても、なるべく、信用のあるメーカーの純正品をえらぶこと、そして、使用量は出来るだけ少くすることが安全というものでしょう。 | ||||||||||||||||||||||
2. 青汁教室 食養生についての断想(23) 主として種々の食養法について | ||||||||||||||||||||||
前回参照 | ||||||||||||||||||||||
この頃、各種団体の指導講習といい、まちの学校といい、テレビ放送といい、食改善・食養生・栄養料理について、いろとりどりにすすめている。このうち、料理専門家のすすめている、見た目に美しく、口先にうまい御馳走は、それなりになんらかの意味はあろうが、食養上たいした意味のないこと、また食品メーカーが裏であやつっているものは、たとえどんなに栄養量とうたっていても、そのままうのみにできないことはいうまでもない。 あれこれすすめられている食養法は、確かに理論的実際的な適正をねらっているわけではあろうが、反面、現に人々が身につけている習慣・好みを、なにか無条件に前提としているきらいがある。だがその習慣・好みに著しい間違いが少なくないので、どんなに適正をはかろうとしても、とかく不徹底となる。 であれば食養生のすすめは、まずもってその間違いを明きらかにして、そこをたたきなおすことから出発する必要がある。 青汁といい、イモ・マメ・ナッパといい、それはそのひとつの試みである。ために容易に広く人々に受け入れられないが、受け入れた人は、他のどんな食養法にもまして確実に効果をあげている。 健康保持の土台である食養生・食改善には、あれこれと必要な条件をととのえねばならないが、毎日の食物に、まずもって青野菜をそれ相当量(体重の1%以上)とりいれること、それも青汁にして(毎日カップ1杯〜2杯以上のんで)十二分にとりいれて栄養に調和をはかること、そしてこの青野菜は必ず安全で良質なものであることが必要不可欠である。 これは、人々とだれでも、どう考え、どうやりくりしても、侵すことのできない自然の理である。従って、それにモンクをつけて行なわず、他にあれこれやりくりしても、とうてい十二分に健康は保っていけない。 けれども、たとえ疑いながらでもよい、とにかくそうつとめていけば、まちがいなく、おのずから病気は治り、うまく健康が保持され向上していく。青汁が、それも日にカップ1杯や2杯が飲める飲めないというのは、たとえばこれこれの仕事やスポーツが出来る出来ないというのとは、意味が全く異なる。 仕事やスポーツは、人その人が身につけている体力と知識技能に深い係わりがあるので、人によっては、さしあたり出来る出来ないのちがいが起こる。けれども青汁は、みずから飲む意思があるかどうかに係わることであって、人々だれでも、いつでも飲む意思はもつことができ、飲めるだけの胃袋を備えているのだ。もっとも飲み始めの頃は、人により、ときにムカムカしたり・あげたり・さげたりすることはあっても、飲む意思をもって飲み続けていたら、間もなくなれるにつれて、そうおいしいものとはならないまでも、おのずから体が要求して、けっこう毎日たのしく飲むようになる。 食養生・食改善については、理論的な理解に立脚し、またみずから身をもって体験し、さらに毎日その通りに実行し実証している真の専門家に聞き従うことが肝要である。それも、世間の仕来りや流行を乗り越え、自分の常識や好みをかなぐりすて、すなおに心を開いて聞き従うことが大切である。自分の常識で分かるところ、自分の習慣や好みにあった点ばかり聞き従っていては、とうていマトモな食養生はできない。 | ||||||||||||||||||||||
次回参照 | ||||||||||||||||||||||
3. ミョウガ(茗荷) | ||||||||||||||||||||||
むかし、ある宿屋に、大金をもった客がとまった。あの財布をおき忘れさそうじゃないか、とたくらんだ欲深の宿の老夫婦。どんどんミョウガの料理を出した。よく朝。部屋にいってみると、これはしたり、忘れていたのは、財布じゃなくて宿賃だった。という笑話がある。 「狂言純根草に、釈尊の弟子で、智恵第一の阿難の塚から生た故、蓼を利根草と名け、愚純第一の周利槃特の塚より生た草を純根草と名けたとあり」とあるが、あるいは、芽の出るのがおそいこと――もう他の草木には若葉のしげる5月ごろになって、ミョウガはようやく顔をのぞけ出す。 そのノロマ加減。ふかい繁みのかげに、ひそやかに咲く花蕾の、いやに遠慮気なのも、いかにもうとましげに見える。そんなところから、こうしたウツケ話が生れたのでもあろうか。 「さりとて無闇に嫌はぬのみか、冥加の意に取って祝事に用ひ、家紋にもされ」ているといった、まことにとぼけた草だ。 ふつう食用されるのは花蕾だが、根も茎も葉も、みな食べられる。子供のころ、母がつくってくれた柏餅には、ミョウガの葉にくるんだのもあり葉ごと食べたが、かわった風味があってなかなかよいものだった。 何でもすりつぶして飲んでみていた当時、このミョウガの青汁もやってみたが少しドロつくが、特有の香味があり、乙なものだ。 それに、古方に、 この青汁を熱病の治療や予防、また薬ののみ過ぎや中毒にもよい、 とあるのも嬉しい。 温病の初期、頭痛し、熱甚だ壮なるに檮汁を服す(本草綱目)。 時疫流行の時のがるる方メウガの根と葉をつき、汁を取り、多く飲みてよし(懐中妙薬集)。 服薬過剤。及び中毒し、多煩悶、死せんとするに、搗汁一二升を飲む。夏は葉を用ふ(葛氏方)。 服薬過剤、悶乱するに汁(本草経)。 この葉にどれほどの栄養分があるのか、こういうものまで調べる物好きの栄養学者もいないとみえ、花蕾の成分は載っていても、葉については、何も書いてない。が、一般の緑葉と、おそらく似よったものだろうし、たとえ飲みすぎても、そうそう大馬鹿になるものでもあるまい。 いちど植えておけば、毎年、夏の間中は、青々として葉が繁るから、とかく、菜っ葉の不足がちな真夏の青汁の材料の足しになるし、風味のよい花蕾を賞味も出来る。日蔭でもよくそだつので垣根の隅っこにでも植えておきたいものだ。 | ||||||||||||||||||||||
4. カン・ビン詰めの「全糖」半数が人工甘味 主婦連インチキ表示と発表 | ||||||||||||||||||||||
“ウソつき食品”に監視の目を光らしている主婦連(奥むめお会長)が、こんどはカン詰め、ビン詰めの「全糖」表示を調べ、二日「半数近くは人工甘味料入りのインチキ表示」と発表した。 | ||||||||||||||||||||||
5. 毎日のんで | ||||||||||||||||||||||
倉敷市 S.H.
ケールの種子、その日に播き、今日、大きな葉を何枚も出して、元気よく育っています。 | ||||||||||||||||||||||
6. けが | ||||||||||||||||||||||
水で洗うか、舌でなめてきれいにする。 | ||||||||||||||||||||||
7. 新聞を鶴首 | ||||||||||||||||||||||
大阪府 K.I.
先生はじめ、同志の方々の多勢いられるのには、意を強くいたしました。 | ||||||||||||||||||||||
8. 余病の予防 | ||||||||||||||||||||||
神奈川県 M.M.
青汁を飲み始めまして7年近くなりますが、お蔭様にて至極元気で消光いたしております。 | ||||||||||||||||||||||
9. 私たちものみたい | ||||||||||||||||||||||
宇和島市 H.D.
先日今治に行きまして、娘の元気になった姿をみて驚きました。毎日のように頭痛がしておったのに、それも無くなったし、肩もこらんようになった。胸の動悸も変にならんようになった。この青汁をのみ出したからよ、と申しました。 | ||||||||||||||||||||||
10. ホワイトリカー酒 | ||||||||||||||||||||||
浜松市 K.E.
毎号楽しみにお待ちしている次第ですが、小生、ニンニク、コンフリー等のホワイト・リカー35度による果実酒を自家製して、毎晩、少量づつコップ1杯に水割して、続けておりますが、こうした飲物について、何分のご教示いただけたら幸と存じます。 | ||||||||||||||||||||||
11. 宿痾の心筋梗塞 | ||||||||||||||||||||||
大分市 K.E.
青汁飲用8ヵ年。宿痾の心筋梗塞も念頭になく、元気に毎年旅行など楽しんでいます。 | ||||||||||||||||||||||
12. リウマチス | ||||||||||||||||||||||
高知市 Y.S.
現在リウマチスで青汁をやっておりますが、2ヶ月で、徐々に快方に向いつつあります。 | ||||||||||||||||||||||
13. 青汁いろはがるた(3) | ||||||||||||||||||||||
岡山市 H.N.
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14. 質問箱:ジューサーの中網をのけて、 | ||||||||||||||||||||||
直方市 R.M.
問 | ||||||||||||||||||||||
コラム紹介 | ||||||||||||||||||||||
医者は将来もっと香を利用できるであろうと、 (モンテーニュ)
国家最大の損失は人心の田畠の荒れたることなり。 その次は田畠山林の荒れたることなり。 二宮 尊徳
人生の助言 深山 旅愁 急ぐ時ほど落着いて居よう。 その方が安全だから | ||||||||||||||||||||||
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