<1967年2月15日発行 第126号> | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
目次 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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1. 按撫 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
なでる、さする。皮膚の上を軽く撫でさする――もっとも緩和な表面的の刺戟。これもなかなか馬鹿にならぬききめがある。局所の血行をすすめ、リンパの流れを促し、吸収をはやめ、神経を鎮める。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2. オオイヌノフグリ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
イヌノフグリという、まことに愉快な名は、二つならんで出来るこの実が、犬の陰嚢(ふぐり)そっくりだからだ。特別の効能がいわれているでもなし、食べてみて美味しいわけでもない。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3 【青汁教室】 青野菜食・青汁のちえ その6 栄養摂取目安量(上) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
前号参照 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
栄養基準量を手がかりとして、さて実際、私たちは毎日の食物でどれくらい栄養を補給したらよいか、というと、それには、いろいろな試案があります。私は、さしあたり別表の目安量によって工夫するのが適切であろうと考えています。なお、ここでは、基準量と少しちがって、ミネラルはカルシウムだけを取り上げています。それは、実状、カルシウムの摂取が著しく不足しがちであるからです。また、ふつうの食物でカルシウムを十二分にとれば、その他の必要なミネラルも、だいたい同時に十分とれるからです。
より以上の健康をめざし栄養に完全調和を考えて さらに第三に、この目安量は、より以上の健康をめざして、消化吸収上の損失を十分考慮に入れ、栄養に、できるだけ安全調和をはかろうとして定めたものです。基準量は、行政上の必要からか、これ以下では、どうしても健康を保っていけない、という最低必要量に、消化吸収その他の損失を考慮に入れて、多少の余裕を見込んだものです。けれども私たちは、実際上、より以上の健康をめざしています。それには、各食物の性質を考えて、消化吸収と体内における利用上の損失を十二分に考慮した上、各種の栄養素を必要なだけ十分とり入れ、その間に、過不足がないように、うまく調和をはかることが肝要です。ところで、栄養所要量といい食品成分値といい、保存調理上の損失といい消化吸収上の損失といい、熱量については、かなり研究が進んでいますが、蛋白質については、まだ不十分であり、ミネラルやビタミンについては、まだなにほども研究が進んでいないのです。そこで私たちは、実際問題として、こうしたことを考慮に入れた上、すでに研究されていることを手がかりとして、総合的に判断し、そこは賢明に工夫する必要があるわけです。 目安量を要約すれば そこで、この目安量を要約すれば、基準量に比べて、熱量は別にふやさず、蛋白質を少しふやし、カルシウムとビタミンは多量にふやしたわけです。より以上の健康をはかるには、いうまでもなく、それ相応に、熱量・蛋白質をふやす必要があります。だからといって、熱量・蛋白質だけをふやしても、これが体内で利用されるときに必要な、ミネラル・ビタミンといった調節素を、それに見合って、必要なだけ十分とり入れて、そこに調和をはからなければ、うまく利用されずに、ムダとなります。その上、未利用のものが栄養と健康にいろいろと障害を引き起こします。けれども、カルシウム・ビタミンは、ふつうの食物でとる限り、少々ふやしても、いな実状どんなにふやしても、決して栄養と健康に障害を引き起こすことは、まずありません。その上、熱量・蛋白質が体内でムダなく利用されるので、それは、そうふやす必要がなくなるのです。 ところが、栄養摂取の実状をみると、熱量はだいたい十分とっており、蛋白質はまあまあといったところですが、カルシウム・ビタミンが著しく不足しがちになっています。この頃、厄介な病気がふえているのは、こうした栄養上の不調和が一つの重大原因となっているのです。 そこで、まずはさておき、とかく著しく不足しがちなカルシウム・ビタミンに、よく気をつけて、これを多量にふやして、栄養に完全調和をはかることが必要であり、また適切です。といって、カルシウム・ビタミンを必要なだけ十二分にふやすからとて、体力・運動をこえて、熱量・蛋白質をふやすと、これは栄養過剰になって健康を損ないます。また、いうまでもなく、カルシウム・ビタミンと調和をはかるからといって、熱量・蛋白質を体力・運動以下にへらしては、栄養不足となって健康を損ないます。 要は、体力・運動にみあって、各種の栄養素を、必要なだけ十分とって、その間に調和をはかることです。こうした考え方は、別にトッピなことではなく、各種の病気の療養法として、また真の体力の向上をめざした健康法として、多くの人々が研究していることです。私自身も、長年、こうした工夫で患者の治療に大きな成果をあげており、また広く、こうした工夫をすすめて、病気の療養に、また、より以上の健康増進に大いに役立っているのです。 付記 この稿は倉敷の月例青汁教室で遠藤先生が繰り返し強調されていることの一端を主題にそってまとめたものです。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
次号参照 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
4. 疾病治療偏向医学からの脱皮の必要性 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
小田原女子短期大教授 A.H.
抗生物質をはじめ諸種近代医薬の開発、衛生知識の普及、衛生行政の徹底化等に支えられ、結核死亡率・乳幼児死亡率は著減し、平均寿命は著しく延長してきた。かつては不治と諦められた結核患者も、今では一応の社会復帰をすることが当り前のようになり、諸種法定伝染病発生数も激減し、青少年の体位も大変向上してきた。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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5. 普及して行きたい | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
那覇市 A.Y.
青汁により健康をとりもどし、現在では、殆んど医薬類を用いておりません。友人知人にも紹介し、ますます青汁を普及していきたいと存じております。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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6. 新春だより | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
岡山県 M.A.
青汁のお蔭さまにて、家族一同元気にて迎春させていただきましたことを、ここに幾重にも御礼申し上げます。 山形県 S.O.
本年も相変らず、小生を始め、世の悩める人々のご指導下さるよう。 松山市 K.I.
いつも資料ご贈与たまわり、ご交情のほど、厚く御礼申し上げます。適時、学生の講義にとり入れさせていただいております。 東京都 M.Y.
いつも健康創造の貴著を贈られ衷心よりお礼申し上げます 岡山県 H.K.
昨秋、本町において老人大学開設の時は、ご多忙の所を、とくにお繰り合わせをいただき、町内5ヶ所においてのご講演、ほんとに感銘の深いものがございました。久米町広報、久米農協だよりにも、ご講演の要旨を登載、先生のお気持ちを、町内隅々まで浸透させ、町内あげて健康の町、長寿の町に育てたいと、その後一生懸命にやっています。ケールも調子よく成育しています。折をみて是非一度お伺いいたしたいと存じます。 竹田市 S.O.
高血圧で入院中、主婦の友で拝見し、青汁を始めて3年になりました。高血圧は平常になり、軍隊生活の名残りとも申しましょうか、皮膚病も治りました。あれ程のんでいた酒も、精々1合か1合5勺で満足です。体の調子も順調です。これもお蔭と感謝いたしています。 山形市 G.K.
青汁を毎朝頂戴して10年、もろもろの病気は忘れたようになり、高度な健康で、日に新たに愉しく過しています。先般、当地テレビに40分位、ガン征服の題で、当地国立病院長、県衛生部長と対話放送しました。 田辺 弘
ありがたいこと、この春も | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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7. 甲状腺中毒症 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
岩手県 Y.K.
3年程前に、妻が甲状腺中毒症にかかり、手術をしましたが、結果はなかなか良くならず、5ヶ月入院して、どうやら退院しました。その後も、経過が思うようにはかどらず、病院通いを続けておりました。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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8. 材料に困る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
北海道 J.T.
入会いたして2年になり色々お世話様になり、長い間実行いたしてみて、効力のあることがわかりました。近所の方々にも、青汁のことを話しているのですが、何しろ畑の面積は広く平均15町から20町位耕作し、乳牛も5・6頭から20頭くらい飼育致しておりまして、青汁のよいことはわかっているが、その実行がむづかしいのです。小生は畑10町、原野5町、成馬2頭、鶏7、80羽。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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9. 自殺まで考えた蓄膿 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
松原市 K.
このほど、はじめてこの本を拝見いたしまして、目の前が明るくなった思いです。私は、5年来の蓄膿症で、いちどは、悲観いたしまして自殺しようとまで思ったほどです。が、さっそく、青汁を実行しましたところ、もう鼻がラクになったようです。でも、今ごろは手頃な菜っ葉がないので、市販のミズナやパセリなどをまぜて飲んでいますが、新鮮さにかけるので、一つ自分の庭で作ってみようと思います。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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10. 雪の中のケール | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
山形県 M.S.
昨年6月いただきましたケール、全部発芽いたし、9月初めから採取出来るようになりました。ただ当地方は積雪多量の地帯にて、冬期間の採取は残念ながら出来ませんが、それでも伸びた部分は、雪を掘り、1月中旬まで採取出来ました。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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11. 大邱だより | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
大邱市 H.J.
青汁の偉大な効力を5年以来受けているものです。慢性胃病と頭部神経痛で長年苦しみましたが、現在は50才で、疲れを知らない青年のように働いています。工場の空地三百坪に、一部はニラを、ケールは二千本育って、秋風に葉がおどっています。今年は、費用がかかっても、越冬させ、来年の春、種子を採取し、青汁愛好者に、また田舎の郡部の人達に、わけてあげようと思っています。今年、ケールを初めて本格的に栽培し、一般に供給しています。大邱を東部、西部、北部、南部に分け、東部は具本根様が約百人の愛好者を、北部は金晨煥様が約80名の愛好者を、南部は裴東植様が約50名、西部は小生が約120名程度です。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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12. 妊婦の薬物服用による障害 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
妊娠中の薬物服用は、非服用に比べ、43週以上の在胎期間の延長および37週以前の早産は増加し、胎児障害としては、薬物服用群では、凡ゆる障害、ことに未熟児が増加し、服用時期では、妊娠3ヶ月までの早期服用群に、奇形児の増加が著明であり、妊娠8ヶ月以後の服用では、死産、未熟児、生後1週以内死亡、ならびに周産期死亡の増加がみられた。 (広大医学雑誌41・2)
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13. 質問箱 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
大阪 M.
問 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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コラム紹介 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
人は痛を感ずるところにその手をおく (和蘭俚)
げに刻々はゆく、 日々も月々も年々もゆく、 すぎ去った時はけっしてもどることなく、 またついできたるものは知るよしもない。 そこばくの時間が生きんためめいめいにあてがはれてある。 その時間をもって人は満足してをるべきである。 キケロ 老境について
幼成は天性の如く 習慣は自然の如し 孔子
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