健康と青汁タイトル小
肺エソ:掲載紙面選択




1. 肺エソ

     医学博士 遠藤 仁郎 

    「肺エソで入院します。家から遠いので青汁をのますわけにゆきません。どうしたらよいでしょうか」との電話。
     遠さにもよろうが、車でゆけるくらいのところなら、魔法瓶に入れてはこんでみてはどうか。あるいは、ケールの葉をもってゆき、冷蔵庫に入れておいて、青汁にすることはできないか。
     ケールは、キャベツのように分厚いつよい葉だから、夏分でも2〜3日、冬分だと一週間は大丈夫もつ。
     それもできなければ乾燥青汁を利用する他ないだろう。これでも十分の量をとれば、生の青汁とちがわない効果がある。青汁の分量は多いほどよい。現在の日常習慣食では、平均的にいって2合(もとの葉400〜500グラム)が理想量だが、病気のばあいはそれ以上。とくに難治の病気では、少なくとも4合(もとの葉1キロ)以上。5合でも6合でも、多いほどよい。

     肺エソは肺に腐敗菌が巣喰っておこるもので、今ではよい薬もいろいろできているので、昔ほどの難病ではなくなってはいる。しかし、そういうバイ菌が感染すること自体、からだの抵抗力(健康力・生命力)のおとろえている証拠だから、ただ薬だけにたよっていては、必ずしもうまく治るとはいえない。
     どうしても、体力、からだの防衛能・治癒能、つまり健康力・生命力をたかめなければならないが、それには食べもののまちがいをなおすことがいちばんだ。
     体力・抵抗力は、からだのすべての組織・臓器のはたらきの総和であり、それらのはたらきは、それらを養っている血の性質のいかんにより、その血の性質は食べもののよしあしによって左右されるところが最も大きいからだ。
     バイ菌の感染、ことに肺エソでは、体力の消耗が大きいので十分の栄養が必要だと、いわゆる滋養になるもの、白米飯、肉、魚、卵といったものがすすめられる。
     そして、食欲をそそるために調理・調味にこった、おいしいご馳走になりがちだ。ところが、こういう食事は、なるほどカロリーや蛋白質は十分、いや十二分だが、酸性の食品が多いため血が酸性にかたむく(血のにごり)。また、ビタミンやミネラル不足のため、体内代謝がうまくゆかず、いろいろ有害なものができ、血のにごりをおこしやすい。
     そのうえ、加工食品・貯蔵食品、インスタントものなどの出来あい食品では、いろいろな添加物による害も加わる。その結果、かえって体力・抵抗力・治癒力をよわめることにもなりかねない。
     そこで、十分のアルカリやビタミン、ミネラルを補給しなければならない。ここにナッパ・青汁の必要性・重要性があるわけだ。いまのような有力な薬のなかった30年まえでさえ、ナッパ・青汁食を熱心にやって難症の肺エソを克服した実例もある。
     いかによい薬があろうとも、けつして油断せず、必ず同時に、何とか工夫して、青汁を中心とする食養生をつづけるよう心がけてほしい。
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