<1990年7月15日発行 第407号> | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
目次 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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1. 胃腸がよわくからだがひえる | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
「青汁は効く」を読ませていただきました。私は、音楽に志しをたて、ピアノ演奏家を夢みて努力している者で、今年24才になりますが、幼少の頃より身体が弱く、特に胃腸が悪くて、そのため中央での研修など旅行も出来ずこまっています。 ○ 症状の分析からはじめましょう。胃腸が悪い、よわいといわれますが、ひどい下垂はともかく、はたらき、たとえば胃液の分泌は、かえってたかまっているようです。ただれは胃酸の強いためですし、胆汁が多く逆流しているのは、強い胃酸を中和するための自然良能のあらわれともいえましょう。 腸にガスがたまるのや、ゴロゴロいうのは、運動のさかんな証こです。もちろん便秘のためでもありますが、この便秘にしても、おそらく腸管の緊張が神経性にたかまっている痙攣性便秘でしょう。 下痢もまた、神経性で、腸管の運動が何かの原因で強くなるため。 つまり、胃腸がよわいためではなくて、調節している神経が興奮しやすいため。 ノドの異常感も、便秘その他胃腸に変調のあるとき、ノドに何かあるように感じられるので、やはり、神経質な人に多いもの。急に来るハキ気、もちろん純神経性。いずれにしても、胃腸が悪い、よわいというより、感じやすいため、いうならばノイローゼ。 虚弱体質 こどもの時から弱かったのでしょうが、これも、むしろ、そう思いこんで、それからのがれようとあせっているが、その方法がまちがっていた、というのではないでしょうか。 丈夫になろうとして、まず問題になるのは食べもので、力のつくおいしいもの。そして、胃腸の負担にならないものということになりましょう。で、カロリーや蛋白質にとんだもの、というわけで、肉食中心のいわゆる栄養食になる。そして、胃下垂があれば、こなれのよい、カスの少ないものになりがちです。 こういう食べものは、たしかに栄養価はたかいのですが、半面、酸性に働き、アルカリことにカルシウムに乏しい。それだけでも、神経をとがらせ、興奮性をたかめます。 また、ビタミンに乏しいので、代謝が不完全になり、血がにごります。カスが少ないから便秘傾向にもなり、これも血をにごらせます。そこで、これからのがれるには、ともかく、青汁をしっかり飲み、イモ・マメ・ナッパ食といった、ミネラル・ビタミンにとんだものとし、それをよくかんで、ひかえめに食べる。 青汁は多いほどよろしい。少なくとも、1日にナッパ7〜800g、青汁にして2〜3合。適当な材料がなければ乾燥青汁でもよろしい。 こうして血をきれいにするようつとめていれば、やがて体調がととのい、神経もおちついて来るでしょう。いろいろといわれている細かい注意にはあまりこだわらず、むしろ鍛錬の方面にもって行くべきです。 冷え性 からだは冷えるのも全くおなじ。いわゆる栄養食にかたむき血がにごると血がねばり、血管にも異常があらわれて、血のめぐりが悪くなるので、かえって冷えやすいが、青汁食で血がきれいになると、血の流れがよくなり、温く感ずるようになる。 だから、かたよった栄養食はさけ、青汁中心の食をとり、一方、大いに運動するんです。運動で鍛えることは、ただ冷えを防ぐだけでなく、ピアニストとして大成するためにも必須の要件です。 ある有名なピアニストが、毎日ジョギングをやっていられる、と聞いたことがあります。ピアノは決して指や手さきや腕でひくものではなく、全身でひくもの、体力がなければ、とてもよい演奏はできないからだそうです。大いにがんばってください。 (平成元・7)
附記 この正月の年賀状にこう書いてあった。「昨年春ご指導いただき、以後毎日飲んでいます。胃腸も整いつつあり、体力は確実につきました。(遠藤) (平成2・1)
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2. ペルテス病 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
「5才の時、溶連菌症とアトピーでお世話になりましたこども。 「ペルテス病(股関節ペルテス病)は、若年性変形性骨軟骨炎というむつかしい名がついており、こどもに多い、股関節の大腿骨頭の軟骨の化骨の進行中の発育異常による、といわれています。原因についてはいろいろ学説があるようですが、まだ適確なことはわかっていないらしい。 結局、血のにごりによるものに相違ないでしょうから、以前の時と同じく、青汁中心の食事が大切と思いますが、青汁はずっと飲んでいたんでしょうか?」 「それが、からだの調子がよくなったものですから、とかく怠りがちになっていました。」 よくきいてみると、この子の妊娠中の母親の食事が随分デタラメであったこと。 またこども本人も、肉、魚、ハムばかり食べ、野菜は少なかったし、間食がひどく、チョコレート、アメ、ジュース、アイスクリーム、時にはクリーム1日4ケ、ジュース3本。 こういったものばかり食べていた、ということもわかった。 そうだと、どうやら生れつきあるいは幼時から血のにごりやすい体質であるようにも考えられるから、いっそう食べものには慎重でなければならない。 ともかく、熱心に青汁食に徹底すべきだ、と答えておいた。 初め入院したのは、地方の大学病院の小児科。 主に安静と牽引で治療され、2ヶ月で、装具をつけ、松葉杖をついて退院。 その後、他の施設にかわったが、ここでは、両足にギブスをつけ、全く動かせないという治療法。 食事は、大学には青汁をよく知っているナースがおり、かなり飲めたらしい。 が、次の施設は非常に厳重で、きまったものしか食べれず、生野菜も食べていないし、蛋白質その他も成長期のこどもには不足のようだし、青汁はかくして飲む、という状態だ、とのこと。 それから、かれこれ1年ちかくすぎた頃、たずねてみたが、大した変りはない、とのことなので、骨の化骨を促がすためには血行をよくすべきだから、むしろ軽い運動が必要だろうから、ギブス固定は極端すぎるのでないか。 また、食事には、できるだけカルシウムも十分に補給すべきだし(それには青汁が最適)、カルシウムの利用をよくするためには日光浴もさせたい。 できれば家につれかえって、もっと自然的な生活をさせてやることだ、ともいってみたが、なにぶんにも親許をはなれていることとて思うにまかせない。 ただ、なるべく青汁だけでもとピロサンを送ってやっている、とのことだった。 この7月、 「発病してまる2年になりました。おかげさまで、ようやくギブスがとれ、歩かれる装具になりました。園長さんから説明があり“ふつうは3〜4年はかかるのだが、経過がよく順調に快復し、早くよくなっている”とのことでした。」 とよろこびのしらせがあった。 (平成元・7)
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3. 不眠症 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
「何十年来の不眠症。肝臓、喘息、痛風の持病があります。 「睡眠薬はいろいろありますが、いずれも、よいものではありませんから、原則として、なるべく飲まないこと。持病があればなおさらです。 不眠病も肝臓、喘息、痛風も、みな、もとは血のにごり。 ケールを飲みだして、いくらかでもよくなったことは、それを示しています。 頭をうったことは、特別外傷もないのでしたら、ただのストレス。 気のせいで、また眠れなくなったまでのことでしょう。 感じやすい神経が、もともとの原因のように思われますから、ともかく神経をつよくすることです。 それには、つとめて気にしないことと、からだをシンから強くすることです。 からだがしっかりしてくれば、神経も落ちつき、しっかりしてきて、むやみに動揺しなくなります。 うんとナッパを食べ、青汁をしっかりのむこと、そして一方、神経をたかぶらす不完全食(肉食・白米・糖分・アルコール)をひかえ、また有害食品や薬を極力さけること。」 (元・5)
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4. むかし話(初期の旧稿から) 緑葉の活用 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
お手紙有難う。緑葉療法に就てのご意見至極ごもっともと考えます。
蛋白質50〜60g、 内少なくとも30%は動物性なること。 脂肪20〜25g。 ビタミンA4000〜5000国際単位。 B11.0〜1.5mg、 B21.0〜2.0mg。 C40〜50mg。 無機質には特に酸・塩基平衡と石灰(カルシウム)並に石灰対燐酸及び苦土(マグネシウム)との関係が重要な意義を有している。 食餌中の酸基(P・S)・塩基(Na・K・Mg・Cn)平衡は稍塩基の優越を必要とする。 生体諸機能は体液が稍塩基性なる際最も活発に行われるのであるが、この平衡は代謝・排泄機能によって調節される他、摂取物の酸・塩基含量に左右されることが著しい為である。 なお酸性食では栄養素が浪費され、熱量・蛋白質ともに多量を要し、また石灰を喪失することが著しい。 反之、塩基性食では栄養素は節約され、石灰の利用がよい。 石灰の吸収利用は石灰対燐酸比1:1−2なる際に最も良好。 食餌中には石灰1g燐酸1.5gを適当とされている。 また、石灰の作用発揮に対しては石灰対苦土の関係が問題であって、明確な数字はあげられていないが、乳汁中の比は8−9:1であり、血液中の比は3:1であることから見て、すくなくとも苦土は石灰より少量でなければならないと考えられる。 斯様に、栄養は決して従来考えていた様に主栄養素の量的問題でないことは勿論、質的に完全であるとともに、正しい比率・正しい組合せが必要で、所謂釣合いのとれた食物であることが肝要なのである。 ところが一般の主食をなす米は、熱量に富み、蛋白質も相当であるが、重要アミノ酸量殊にリジンが乏しいため(人間蛋白100g中のリジン0.65gに対し米蛋白中には僅かに0.86g)可成多量を食わなければ充分でない(農家の一升飯の必要なる所以)。 また脂肪が乏しい(玄米で約2g白米では0.56g)。 ビタミンにいたってはA・Cは全然なく、Bも白米では殆んど皆無に等しい。 無機質では塩基に比し酸基に富み、 石灰量は甚だ少なく(玄米0.053 白米0.038)、 燐酸は著しく大量 (玄米0.771 白米0.420)。 苦土また多く、石灰との比は甚だ不均衡である
兎も角、米を主に食うときは蛋白・脂肪は乏しき他、酸性度強きため栄養素の浪費を免かれず、相当大量を摂らねば充分でない。 しかもビタミンは不足乃至欠如も、石灰の欠乏また著しいというわけで、甚だ不完全極まる食物なることが知られる。 若し米に不足する重要アミノ酸及び脂肪の給源として動物食(肉)を摂るとすると、熱量また相当増加するが、ビタミン・無機質の関係は殆んど大差が無いのみならず、石灰・燐酸並に苦土の比は一層不利となる。
乳汁は動物食品中唯一の完全食品で、すべての栄養素を有し、塩基性、石灰も比較的多いが成人に対しては充分でないし、加熱処理のため溶解性を減じ、ビタミンをまた多く失われる。 果物・蔬菜類は穀物肉類に不足するビタミン・無機質の補給源であるが、果物・果菜類は一部のものの比較的A・Cに富む他、一般にビタミンが少なく、根茎菜も人参を除き、Aは殆んど無くB・Cも少ない。且つ何れも石灰量が充分でない。 ところが、葉菜殊に緑葉菜類はすべてのビタミン(A・B・Cは勿論・E・K等も)を有し、石灰量多く燐酸・苦土は反之比較的に少ない。 しかもその蛋白質は含量こそ少ないが重要アミノ酸の関係は動物蛋白に比して些かも遜色がないという優秀性をしめしている。
故に穀食または穀肉食に配するに充分なる緑葉菜を以てすれば、能く主食に不足するビタミン・塩基・石灰を補い得るのみならず、優良アミノ酸の補給源としての意義も重要である。 しかし、一般での野菜の食べ方を見ると、多くは果・茎・根菜類を嗜好し、葉菜を摂ることは極めて少なく、しかも調理の不合理から有効分の損失の少なくないのが通常であって、折角優秀食品たる野菜類に恵まれている農家でさえ、誤りたる栄養観念に禍され、わざわざ不完全食品となして摂っているという実状である。 これが補正には、充分の緑葉殊に生鮮葉を用いねばならぬ。生鮮葉には上記の他、諸種の酵素及び未知の有効分の存在も想像され、一般細胞機能の上に及ぼす影響甚だ大なるものがある。 もっとも緑葉類は元来、粗繊維に富み難消化性であるから、充分咀嚼しなければ有効分の利用は困難である。そこで、調理による破壊、咀嚼不良による損失を伴わない生鮮汁としての利用が最も適当している。 要之、現在一般の栄養観念はいまだ熱量・蛋白質偏重説にとらわれ、幸い近来ビタミン学説の普及を見たるも、無機質に関する知識は殆んどこれ無きにひとしき有様にて、依然、不完全なる食養を免かれず、体力減弱の因をなしていると考えられる。 従って生鮮汁の応用は、理論的にすべての疾患によい筈であるが、今までの経験から、最も効果の顕著なのは化膿性疾患(敗血症様のものにもよかった)、創傷治療・肺炎・麻疹・チフス等の急性感染。結核性疾患殊に外科的結核。 所謂悪血性疾患、老人性疾患、高血圧、動脉硬化、新陳代謝疾患、ロイマ、神経痛、ビタミン欠乏症。所謂戦争浮腫(食餌性浮腫・栄養失調症様症候群)、胃炎・潰傷、便秘、肝疾、腎疾、月経不順。珍らしい経験としては目下観察中で明かには言えないが、青年性の進行性筋萎縮症に試みかなりの効果をみている。 神経系のみならずすべて退行性変化を伴う慢性疾患は何れも悪血性と称すべきで、体液正常化によって効果をあげうるものと信じている。細菌または寄生虫感染の懼れのない青葉(蔬菜類の他すべて食用し得るもの)を清洗し、摺りまたは搗き潰し、圧搾汁とし、少量の油脂を加え、適宜調味(通常その要なし)して、直ちに用う。 量に制限は無く多量なる程よいが、通常1回量50〜100g1日1〜数回。 乳汁・面湯等に混ずるのも便利である。 (20・6・23)人吉東間校にて | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
5. “マナ”のこと | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
さきに“神のマナ”について、私の勝手な解釈を書きましたが、それについて久米としみさんからキリスト教の参考文献からコピーをいただきました。 「久米さんは、四国の秘境祖谷に祈りの家を開設(5月号の写真)、キリスト教伝道と併せて青汁の普及に献身されています。」 マナ イスラエルの人々がエジプトからカナンへ旅をしてシンの荒野に到着した時、彼らは食べ物に困ってしまった。彼らは「餓死すること」を恐れて、モーセに対して、苦々しそうに不平を言った。彼らのつぶやきに応じて「天からのパン」が、彼らに与えられたのである。次の日の朝「降りた露がかわくと」そこに「美しい薄片・・・・・・美しい、地に結ぶ白い霜のようなもの」が、現われた。彼らは、ちょうど各人が「おのおのその食べるところに従って」それを集めた。それは「コエンドロの実のようで白く、その味は蜜を入れたせんべいのようであった」。 「イスラエルの家はその物の名をマナと呼んだ」(出エジプト16:2−31)。 もしも、このことについての自然的説明を求められるならば、いくつかの説明が可能である。 様々なこん虫が、荒野で成長するある種の植物の樹液を吸うと、甘味のある汁を分泌し、それが上述したような物質を生じるのである。 この珍しい写真は、エルサレムにあるヒブル大学の植物学者のF.S、ボーデンハイマーが、1927年にシナイ地方の、学術研究旅行をしていた時に撮影したものである。 それは、ナヤコッキ(植物の寄生虫)が、枝の上に、ガラス状の物質の小球体を生じさせた、タマリスク(ぎょりゅう)の小枝を写している。 シナイ半島のべドウィンたちは、これらの物質を集めて、食用とする。 人が、1日に1キログラムを集めることは、容易であると言われている。 それが、イスラエルの人々が、集めては食べた物であろう。 彼らはそれをマナと呼んだ。(ヒブル語で、マンフウとは、〈それは何ですか〉という意味である。) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
6. アトピー皮膚炎完治 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
こどものアトピーで困っている方が多いようです。 「毎日青汁をのんで(生・粉末)私と子供2人、父母の5人の仲間に輪がひろがってきました。冬の青汁は甘くてのみやすいとの声です。青汁をのみ始めたきっかけの次男のアトピー性皮膚炎もすっかり治りました(平成2・3)」。との報らせがあったので、是非にとお願いして、いただいたものです。 とてもいいお話です。ありがとうございました。(遠藤) アトピーの件で体験談をとのこと、ご参考になるかどうか、と思いますが経過を書きます。 現在8才の二男にアトピーが出たのは2才半の冬でした。 手の甲や指がかぶれ、かきむしってかゆがり、親も子も、悩まされました。 最初は手首からはじまりました。 春に市内のお医者様からアトピー性皮膚炎と診断され、“体質だから大きくなるとなおる”とのことで、ぬり薬をいただきました。その時は、私もそんなにたいしたこととは思わず、のん気に大きくなるまでほっておこうと、薬もあまりつけずにおりました。 夏は治ったようになり、秋口から冬になると、また手にプチプチかゆいものが出てきてこまり、ひどい時には夜眠っている間にかきむしって、朝ふとんが血だらけになるという状態で、ほうたいをしたり、手ぶくろをしたり、親子共悩まされはじめたのは3・4才の頃でした。 その頃、有機農業研究会の機関誌“土と健康”で松村達雄先生の食物アレルギーの報告を読み、アトピーはアレルギーのうちでも重い方で、ほっておいてはいけないということを知りました。 どうしたものかと考えているうち、梁瀬義亮先生の“仏陀よ”を読む機会に恵まれ、相談してみようと手紙を書きました。 それをきっかけに、梁瀬先生から青汁による体質改善の指導を電話でしていただき、遠藤先生の青汁の本(をよんで勉強するようにとのことで)を何冊も読んで、少しずつ親子でのみはじめました。 しかし十分な量(大人3合、子供1.5合)を毎日自給するのは大変なことで、なかなか、ちゃんとできませんでした。 二男が5才になった秋、奈良県五條市の梁瀬医院に家族で行くチャンスがあり、梁瀬先生にみていただきました。今までの食事の事をきかれましたので、思いつくことを申しましたところ、野菜をたべなかった(きらって)ことと、そのかわりになると思って与えていたりんご(農薬が特に果物には多いそうで)が原因でしょうということでした。 その頃、慈光会(理事長梁瀬先生)の会員となり、健康食品販売所から、食品を送っていただくようになり、ケール顆粒もその冬から、粉末だけでも毎日飲めるようになりました。(大人3袋・子供1.5袋)。 また1年前には、生の青汁のことも知り(岡山市富浜町、遠藤青汁の会)、毎週とりよせるようになり、現在粉末と併用して飲んでおります。 また、途中自家製の生の青汁を作れる時は、ケール、小松菜、パセリ、人参葉等でつくっております。自家製の生の青汁の方を子供達は好みますが、毎日のことなので、子供は粉末の方を多くのんでいるようです。今までの経過をまとめますと、青汁を毎日(粉も含めて)1.5合〜2合飲みはじめて3年ちょっとになります。 1年目の小学校入学時はひとさし指にまだなごりがありました。2年目にはだいぶよくなり、もうめだたなくなりました。3年目の今はもうきれいです。 この間わが家の食生活もだいぶ変わりました。野菜・農産物は、自給できるものは、無農薬のものを家庭菜園でまかない、あとは、信頼できる農家の方からわけていただき、加工品他は、慈光会等から、安全良質のものをとりよせ、以前のようにスーパーに行って市販品を買うということがなくなりました。 砂糖も使わず、たまにおかしを食べる時は、青汁を多めにのませております。体質改善前、梨を9月頃食べたあと、出る時期でもないのに(うちの子のは、冬前後にでるアトピー)手がプチプチなりはじめ、おかしいなぁと思ってやめさせた事も、今、考えると農薬アレルギーだったのかとも思います。小学校にも弁当をもたせ、友だちから野菜弁当といわれたとのことで、子供はよく見ているなぁと感心しました。他にカルシウム剤(天然のもの、牛骨製、パールカルク等)を少しずつのませております。 食事以外に私の気のついた点としては、外気浴の不足があります。赤ん坊の頃、部屋をクリンヒーターで暖房して、ベビーサークルの中に入れておいたことが多く、長男の時のように散歩につれて出ることがなく、これは気がかりになっていたことでした。 そのためか、二男は冬の暖房をきらい、4才の頃は、自分でヒーターのスイッチを切ってしまい、外は雪がふって寒いのに窓をあけていたり、夜も暖房なしといった具合で、私は寒くて困りました。 小学校に入ってからは(幼稚園には入れず家にいて)、担住の先生が、薄着教育で、冬も教室では半そで、半ズボン。そのため何か丈夫になったように思います。 また近所にも、子供のアトピーを裸育児で治してしまったというおかあさんがあり、その方の話しは興味深かったので、少しつけ加えます。 うちの場合とちょっと発病の経過がちがいます。 こちらは、夏うまれの二男が、生後1ヶ月で顔、体にブツブツ出てきて、病院でアトピーと診断。このおかあさんは病院の薬を使わずに、皮膚を治すには皮膚をきたえるのが一番と思い、その冬中、子供を裸で育てたところ、一冬すぎたら、治ったとのこと。 そのつぎに、長女(第三子)が、また生後1ヵ月で口のまわりにブツブツ出始め、顔、頭、手、足とまたアトピー。こちらは前よりひどく、かきむしって血だらけになり、肉が出るほどで、うちの子のアトピーどころではなかったようです。 これも、前と同じように(夏うまれで)、一冬裸で育てたところ、ずいぶんよくなり、薄着で通して今春、小学校入学時に、その長女のアトピーはきれいに治っているとのことです。 ま冬でもパンツひとつで子供を外につれ歩くと、人にジロジロみられて困ったと、このおかあさんは言っておられます。 食べ物も、添加物をさけ、安全なものを心がけておられるようです。私は皮膚の鍛錬をこの方のように徹底して、子供にさせておりませんでしたので、うちの子は時々風邪をひいて熱を出し、学校も休みます。 しかし、裸で育てられたその子供さん達は、今でもたいへん薄着で、風邪をひいて学校を休むといったことがなく、とても丈夫です。うちの子のアトピーは離乳期をすぎてからので、軽症でもあったようですが、考えてみますと、離乳食も二男の場合は、長男の時よりいいかげんで、大人と同じようにエビやカニなども与えていたように思います。 それでも、子供のアトピーをきっかけに食生活を見なおし、反省して、以前の一般的な肉、魚、パン、おかしが多くて、野菜不足の食事から、イモ・豆・ナッパ・小魚・海草中心の食へと、改善してこられたのはよかったと思っております。 牛乳・卵も前のように毎日はとらず、たまに嗜好品としてとる程度です。 私の栄養観もずいぶん変わりました。これからの人生をなるべく健康でいくために、青汁を教えていただけたことに感謝しております。 (平成2・4)
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7. 総会だより | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
未来への希望と輝きに満ち溢れている遠藤青汁の会総会が、新緑と花に包まれた爽快な青空の下5月20日、倉敷中央病院「大原紀念ホール」で、定刻10時に貝原副会長の力強い開会宣言により開催されました。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
8. ネパールを救うPHD運動提唱者 岩村昇医師よりのお便り | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
それは、今から丁度10年前のことでした。私がネパールに住み着いて15年目、最も信頼のおけるエム・シー・ペレーラ君、実はうちのネパールの養女ウマの夫、つまり、うちの婿どんで、篤農家出身の農学博士と一しょに、素晴らしい方とお出会いさせていただいたのです、日本の神戸市で。 (90・2・28)
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9. 仲間に分けてやろう | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
佐賀県 T.M.
おかげで青汁をのんで82才になりますが、達者で働いています。本年は種子が沢山できそうですので、老人会の仲間に分けてやろうと思っています。 (59・4)
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10. 成長期の赤ちゃん食事療法は慎重に | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
東京家政大学教授 G.T.
大昔は、人間も自然のなかの生きものにすぎなかったからどうということはなかったけれど、人の英知が自然にないものをつくり始めてきたときから、いろいろな問題が起こってきました。 (63・11・41 サンケイ)
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11. ケール喫茶近況報告 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
大阪市 A.
おかげでケール喫茶は順調に伸び、約1年間の間に2倍強になりました。 (平成2・4)
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12. 声が出るようになった | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
兵庫県 M.O.
7月の中旬にヘルパーをしている友人よりドライグリンジュースの事を聞きまして、早速顆粒を送っていただきました。当時、私は声の出が悪く、キヨスクに勤務していますので、声を出さない訳にはゆかず、非常に悩んでいました。他にも最低血圧が高く、緑内障の気もあり、年の割に動脉硬化が進んでいるなどありましたが、一番の憂欝は、やはり声が出ない事でした。 (平成・12)
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13. 乳癌が消えた | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
鳥取県 T.E.
新緑のさわやかな季節と相成りました。会も益々隆昌の趣誠に喜ばしいことと存じ上げます。お蔭様で、5月4日で78才の齢になりましたが、至極壮健で、毎日家族8人の食事を担当して働いて居ります。 (平成2・5)
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14. 心臓神経症 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
静岡県 Y.I.
菊川町の永田さんのご紹介でピロサンをのみ大層元気となり深謝いたしております。病気は心臓神経症でたいへん苦労いたしましたが、現在は病気を忘れるくらいになりました。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
15. 環境の保全は各人の責任で | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本人は一体、環境を破壊する製品を買わなくてはいけないとでも思っているのでしょうか。いや、そんなことはないはずです。コンパクトディスク(CD)が登場し、LPに取って代わりつつあるように、生産者である大企業は消費者の意向をくんでくれています。 (ジャパン・タイムズより)
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16. 質問箱 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
問 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
コラム紹介 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ナッパの不足万病のもと ブーツコウ
合掌按手すれば 万病治すべし ギリシャ神文
やまい 岡山市 三木政男
ソクラテスに ある人 何事を知り給うやと 問うたところ、
ということを知っているだけじゃ」 モンテーニュ
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