健康と青汁タイトル小 <1990年7月15日発行 第407号>
 目次



1. 胃腸がよわくからだがひえる

     医学博士 遠藤 仁郎 

     「青汁は効く」を読ませていただきました。私は、音楽に志しをたて、ピアノ演奏家を夢みて努力している者で、今年24才になりますが、幼少の頃より身体が弱く、特に胃腸が悪くて、そのため中央での研修など旅行も出来ずこまっています。
     今年の4月に胃カメラ検査など行ない、胃下垂が大へん進行し、胃のただれが医師も驚くほどひどく、胃酸、胆汁が多く逆流していることがわかりました。
     腸は、よく夕方にガスがたまる他、ゴロゴロ音がして、下痢と便秘をくり返しています。のどに異物感があり、急にはき気がくることもしばしばあります。
     また大へん身体が冷え、特に手が冷たいのでピアノ演奏に悪いのです。そのため指の動きがよくないようです。身長172cm、体重52kg、血圧120−80くらいです。
     私のような者は、どれくらい服用すべきでしょうか。
     なお私は高価な漢方薬、栄養剤を何年もためしましたが効果がありませんでした。しかし青汁は期待出来ると信じています。先生との出会いで、私は健康になれるように思えます。いろいろとご指導いただければ幸せに存じます。

    ○ 症状の分析からはじめましょう。胃腸が悪い、よわいといわれますが、ひどい下垂はともかく、はたらき、たとえば胃液の分泌は、かえってたかまっているようです。ただれは胃酸の強いためですし、胆汁が多く逆流しているのは、強い胃酸を中和するための自然良能のあらわれともいえましょう。
     腸にガスがたまるのや、ゴロゴロいうのは、運動のさかんな証こです。もちろん便秘のためでもありますが、この便秘にしても、おそらく腸管の緊張が神経性にたかまっている痙攣性便秘でしょう。
     下痢もまた、神経性で、腸管の運動が何かの原因で強くなるため。
     つまり、胃腸がよわいためではなくて、調節している神経が興奮しやすいため。
     ノドの異常感も、便秘その他胃腸に変調のあるとき、ノドに何かあるように感じられるので、やはり、神経質な人に多いもの。急に来るハキ気、もちろん純神経性。いずれにしても、胃腸が悪い、よわいというより、感じやすいため、いうならばノイローゼ。

    虚弱体質
     こどもの時から弱かったのでしょうが、これも、むしろ、そう思いこんで、それからのがれようとあせっているが、その方法がまちがっていた、というのではないでしょうか。
     丈夫になろうとして、まず問題になるのは食べもので、力のつくおいしいもの。そして、胃腸の負担にならないものということになりましょう。で、カロリーや蛋白質にとんだもの、というわけで、肉食中心のいわゆる栄養食になる。そして、胃下垂があれば、こなれのよい、カスの少ないものになりがちです。
     こういう食べものは、たしかに栄養価はたかいのですが、半面、酸性に働き、アルカリことにカルシウムに乏しい。それだけでも、神経をとがらせ、興奮性をたかめます。

     また、ビタミンに乏しいので、代謝が不完全になり、血がにごります。カスが少ないから便秘傾向にもなり、これも血をにごらせます。そこで、これからのがれるには、ともかく、青汁をしっかり飲み、イモ・マメ・ナッパ食といった、ミネラル・ビタミンにとんだものとし、それをよくかんで、ひかえめに食べる。
     青汁は多いほどよろしい。少なくとも、1日にナッパ7〜800g、青汁にして2〜3合。適当な材料がなければ乾燥青汁でもよろしい。
     こうして血をきれいにするようつとめていれば、やがて体調がととのい、神経もおちついて来るでしょう。いろいろといわれている細かい注意にはあまりこだわらず、むしろ鍛錬の方面にもって行くべきです。

    冷え性
     からだは冷えるのも全くおなじ。いわゆる栄養食にかたむき血がにごると血がねばり、血管にも異常があらわれて、血のめぐりが悪くなるので、かえって冷えやすいが、青汁食で血がきれいになると、血の流れがよくなり、温く感ずるようになる。
     だから、かたよった栄養食はさけ、青汁中心の食をとり、一方、大いに運動するんです。運動で鍛えることは、ただ冷えを防ぐだけでなく、ピアニストとして大成するためにも必須の要件です。
     ある有名なピアニストが、毎日ジョギングをやっていられる、と聞いたことがあります。ピアノは決して指や手さきや腕でひくものではなく、全身でひくもの、体力がなければ、とてもよい演奏はできないからだそうです。大いにがんばってください。
    (平成元・7)
    (遠藤)
     附記 この正月の年賀状にこう書いてあった。「昨年春ご指導いただき、以後毎日飲んでいます。胃腸も整いつつあり、体力は確実につきました。
    (平成2・1)


2. ペルテス病

     医学博士 遠藤 仁郎 

     「5才の時、溶連菌症とアトピーでお世話になりましたこども。
     青汁のおかげで、しだいに元気になり、幼稚園から小学校の間、オタフクカゼで休んだだけ。カゼもひかず、冬にはアトピーが出ましたが、いぜんよりずっと軽くすんでいました。
     小学校では野球、水泳、長距離(800M)に出たり、活発でした。いま、中一になっていますが、中学では陸上部に入り、1500Mの選手になってから足をいため、ペルテス病といわれ、入院しています。
     ペルテスという病気、どんな病気で、どういう手当をしたらよいのでしょうか?」

     「ペルテス病(股関節ペルテス病)は、若年性変形性骨軟骨炎というむつかしい名がついており、こどもに多い、股関節の大腿骨頭の軟骨の化骨の進行中の発育異常による、といわれています。原因についてはいろいろ学説があるようですが、まだ適確なことはわかっていないらしい。
     結局、血のにごりによるものに相違ないでしょうから、以前の時と同じく、青汁中心の食事が大切と思いますが、青汁はずっと飲んでいたんでしょうか?」

     「それが、からだの調子がよくなったものですから、とかく怠りがちになっていました。」

     よくきいてみると、この子の妊娠中の母親の食事が随分デタラメであったこと。
     またこども本人も、肉、魚、ハムばかり食べ、野菜は少なかったし、間食がひどく、チョコレート、アメ、ジュース、アイスクリーム、時にはクリーム1日4ケ、ジュース3本。
     こういったものばかり食べていた、ということもわかった。

     そうだと、どうやら生れつきあるいは幼時から血のにごりやすい体質であるようにも考えられるから、いっそう食べものには慎重でなければならない。
     ともかく、熱心に青汁食に徹底すべきだ、と答えておいた。

     初め入院したのは、地方の大学病院の小児科。
     主に安静と牽引で治療され、2ヶ月で、装具をつけ、松葉杖をついて退院。
     その後、他の施設にかわったが、ここでは、両足にギブスをつけ、全く動かせないという治療法。
     食事は、大学には青汁をよく知っているナースがおり、かなり飲めたらしい。
     が、次の施設は非常に厳重で、きまったものしか食べれず、生野菜も食べていないし、蛋白質その他も成長期のこどもには不足のようだし、青汁はかくして飲む、という状態だ、とのこと。

     それから、かれこれ1年ちかくすぎた頃、たずねてみたが、大した変りはない、とのことなので、骨の化骨を促がすためには血行をよくすべきだから、むしろ軽い運動が必要だろうから、ギブス固定は極端すぎるのでないか。
     また、食事には、できるだけカルシウムも十分に補給すべきだし(それには青汁が最適)、カルシウムの利用をよくするためには日光浴もさせたい。
     できれば家につれかえって、もっと自然的な生活をさせてやることだ、ともいってみたが、なにぶんにも親許をはなれていることとて思うにまかせない。
     ただ、なるべく青汁だけでもとピロサンを送ってやっている、とのことだった。

     この7月、
     「発病してまる2年になりました。おかげさまで、ようやくギブスがとれ、歩かれる装具になりました。園長さんから説明があり“ふつうは3〜4年はかかるのだが、経過がよく順調に快復し、早くよくなっている”とのことでした。」
     とよろこびのしらせがあった。
    (平成元・7)


3. 不眠症

     医学博士 遠藤 仁郎 

    「何十年来の不眠症。肝臓、喘息、痛風の持病があります。
    睡眠薬5錠のんでいました。
    ケールの話を聞き、のみだしてよくなったのですが、先日、中華料理店の2階から下までころげおち、頭をうち、それから、また不眠症になりましたが、どうすればよろしいでしょうか。」

    「睡眠薬はいろいろありますが、いずれも、よいものではありませんから、原則として、なるべく飲まないこと。持病があればなおさらです。
     不眠病も肝臓、喘息、痛風も、みな、もとは血のにごり。
     ケールを飲みだして、いくらかでもよくなったことは、それを示しています。
     頭をうったことは、特別外傷もないのでしたら、ただのストレス。
     気のせいで、また眠れなくなったまでのことでしょう。
     感じやすい神経が、もともとの原因のように思われますから、ともかく神経をつよくすることです。
     それには、つとめて気にしないことと、からだをシンから強くすることです。
     からだがしっかりしてくれば、神経も落ちつき、しっかりしてきて、むやみに動揺しなくなります。
     うんとナッパを食べ、青汁をしっかりのむこと、そして一方、神経をたかぶらす不完全食(肉食・白米・糖分・アルコール)をひかえ、また有害食品や薬を極力さけること。」
    (元・5)


4. むかし話(初期の旧稿から) 緑葉の活用

     医学博士 遠藤 仁郎 

     お手紙有難う。緑葉療法に就てのご意見至極ごもっともと考えます。
     しかし、田舎だから、食糧に困っておらぬから、その食養が正しいとは言えない。
     倉敷や私の郷里での経験は明かにそれを示しているし、当地(も山の中だが)での観察でも同様で、農家に於ても多くの人々の食は不完全であって、緑葉の活用は、食糧不足勝ちの都市は勿論のこと、田舎でも同様重要であることを痛感しています。
     また、緑葉療法の効果も同様極めて顕著なものがあります。
     同じ言葉を繰返すようですが重ねてその所以を記してご参考に供します。

     疾病の原因には内外両因があり、すべて疾病が発生するためには、外因の他に必ず同時に内因が存在する。
     内因の由来は先天性素質と後天性要約であって、後天性要約はそれのみでも、よく病的現象を招来し得るし、少なくとも先天性薄弱を増強し、その病的変化の進行を促進する。
     而して斯る要約は畢竟するに代謝異常による体液の変調と考えることが出来る。
     体液変調などと言えば如何にも古典的であり、不明確・非科学的・遁辞的表現なるかの如く考えられ勝ちであるが、この想定は多数の疾患の発生病理の理解のために止むを得ぬ仮説である。

     一例を示せば、京府大飯塚教授が糖尿病の原因として未知の有毒物質の存在を想定しておらるるが如きはすなわちこれである。
     而して同様の事実は、すべての病的素因の原因として考えることが出来る。
     勿論、その原因及び物質は、恐らく極めて多種多様で、既知のものの他、未知物質また少なくないであろう。
     兎も角、かかる有毒因子の存在により、諸組織・諸臓器の機能減弱、遂には器質的変化を来し、その結果たる代謝・解毒・排泄機能の低下は、更に有毒物の生成・蓄積を齎らし、一層体液変調を増強し、いよいよ生体活力・抵抗力を減退せしむることとなる。

     これが実証的表現の一として赤血球直径の変化がある。
     例えば糖尿病で、症状顕著なる際、直径は増大し、軽快とともに縮小、正常に復す。
     同様のことはその他の病的状態でも認められている。
     従って、諸病的状態の治療に当って、かかる体液変調の軽減・是正を図ることが根本的意義を有すること。
     旧医方病理の原理が悪血、お毒にあり、その療法の基本たる所謂攻撃(汗吐下)法の排泄療法は、この意味において極めて合目的的と謂うべきものなることも理解されよう。

     また、運動・皮膚刺戟・肝臓機能(正しくは網内系機能)の促進等の治効的意義も同様理解される。
     かく治病の根本は体液変化の整調にあり、体液整調の根本は代謝・解毒・排泄機能の促進改善にあり、而してこれが機能運営の根本はこれにあずかる諸組織・諸臓器の正しい栄養にある。
     正しい栄養は、有害分の摂取を除き、主菜養素の完全なる利用を可能ならしめ、ために一般細胞機能は円滑に行われ、旺盛なる代謝能により有害産物の生成を減じ、強力なる解毒能・排泄能は生成せる有害分を速かに解毒・排泄し、以て、体液状態を改善し、可及的正常に保持せしめる。
     すなわち、栄養の合理化は体液整調、従って治病の基本をなすものと称することが出来る。
     正しい栄養は、必要なる熱量・維持蛋白・脂肪量を充し、この主栄養素を処理・利用するに足る充分なるビタミン及び無機質を具有するを要する。

     大体の標準は、平均軽業者にて、

       総熱量2000〜2400カロリー、
       蛋白質50〜60g、
       内少なくとも30%は動物性なること。
       脂肪20〜25g。
       ビタミンA4000〜5000国際単位。
       B11.0〜1.5mg、
       B21.0〜2.0mg。
       C40〜50mg。

     無機質には特に酸・塩基平衡と石灰(カルシウム)並に石灰対燐酸及び苦土(マグネシウム)との関係が重要な意義を有している。
     食餌中の酸基(P・S)・塩基(Na・K・Mg・Cn)平衡は稍塩基の優越を必要とする。
     生体諸機能は体液が稍塩基性なる際最も活発に行われるのであるが、この平衡は代謝・排泄機能によって調節される他、摂取物の酸・塩基含量に左右されることが著しい為である。
     なお酸性食では栄養素が浪費され、熱量・蛋白質ともに多量を要し、また石灰を喪失することが著しい。
     反之、塩基性食では栄養素は節約され、石灰の利用がよい。
     石灰の吸収利用は石灰対燐酸比1:1−2なる際に最も良好。
     食餌中には石灰1g燐酸1.5gを適当とされている。
     また、石灰の作用発揮に対しては石灰対苦土の関係が問題であって、明確な数字はあげられていないが、乳汁中の比は8−9:1であり、血液中の比は3:1であることから見て、すくなくとも苦土は石灰より少量でなければならないと考えられる。

     斯様に、栄養は決して従来考えていた様に主栄養素の量的問題でないことは勿論、質的に完全であるとともに、正しい比率・正しい組合せが必要で、所謂釣合いのとれた食物であることが肝要なのである。
     ところが一般の主食をなす米は、熱量に富み、蛋白質も相当であるが、重要アミノ酸量殊にリジンが乏しいため(人間蛋白100g中のリジン0.65gに対し米蛋白中には僅かに0.86g)可成多量を食わなければ充分でない(農家の一升飯の必要なる所以)。
     また脂肪が乏しい(玄米で約2g白米では0.56g)。
     ビタミンにいたってはA・Cは全然なく、Bも白米では殆んど皆無に等しい。

     無機質では塩基に比し酸基に富み、
     石灰量は甚だ少なく(玄米0.053 白米0.038)、
     燐酸は著しく大量 (玄米0.771 白米0.420)。
     苦土また多く、石灰との比は甚だ不均衡である
    CaOMgOP2O5はLahmannの表によれば
      0.03680.10920.5298
     もっともこの数字は余り正確ではないと言われている。しかし概況を窺うことは出来よう)。

     兎も角、米を主に食うときは蛋白・脂肪は乏しき他、酸性度強きため栄養素の浪費を免かれず、相当大量を摂らねば充分でない。
     しかもビタミンは不足乃至欠如も、石灰の欠乏また著しいというわけで、甚だ不完全極まる食物なることが知られる。

     若し米に不足する重要アミノ酸及び脂肪の給源として動物食(肉)を摂るとすると、熱量また相当増加するが、ビタミン・無機質の関係は殆んど大差が無いのみならず、石灰・燐酸並に苦土の比は一層不利となる。
      (肉のCaOMgOP2O5
        0.03080.03510.4648
       卵では0.12280.01280.4218
     従って、一般に栄養食として賞用されている穀肉食は、熱量・蛋白質・脂肪には有利であるが、ビタミン不足、無機質不均衡は一層高度となり、これまた甚だ不完全である。

     乳汁は動物食品中唯一の完全食品で、すべての栄養素を有し、塩基性、石灰も比較的多いが成人に対しては充分でないし、加熱処理のため溶解性を減じ、ビタミンをまた多く失われる。
     果物・蔬菜類は穀物肉類に不足するビタミン・無機質の補給源であるが、果物・果菜類は一部のものの比較的A・Cに富む他、一般にビタミンが少なく、根茎菜も人参を除き、Aは殆んど無くB・Cも少ない。且つ何れも石灰量が充分でない。
     ところが、葉菜殊に緑葉菜類はすべてのビタミン(A・B・Cは勿論・E・K等も)を有し、石灰量多く燐酸・苦土は反之比較的に少ない。
     しかもその蛋白質は含量こそ少ないが重要アミノ酸の関係は動物蛋白に比して些かも遜色がないという優秀性をしめしている。

      Ca0Mg0P2O5
      林檎 0.02000.04260.0670。
      胡瓜 0.02700.01530.0739。
      大根 0.09290.03740.4350。
      玉葱 0.16190.03290.1228。
      菠薐草 0.24530.13160.2115。
      蒲公英 0.38600.16200.1516。

      リジン 態 窒素 魚肉 7.3%、
       アカザ 9.42%、
       菠薐草 9.55%、
       唐チサ 8.65%、
       白菜 8.11%、
       大根葉 9.69%)

     故に穀食または穀肉食に配するに充分なる緑葉菜を以てすれば、能く主食に不足するビタミン・塩基・石灰を補い得るのみならず、優良アミノ酸の補給源としての意義も重要である。
     しかし、一般での野菜の食べ方を見ると、多くは果・茎・根菜類を嗜好し、葉菜を摂ることは極めて少なく、しかも調理の不合理から有効分の損失の少なくないのが通常であって、折角優秀食品たる野菜類に恵まれている農家でさえ、誤りたる栄養観念に禍され、わざわざ不完全食品となして摂っているという実状である。
     これが補正には、充分の緑葉殊に生鮮葉を用いねばならぬ。生鮮葉には上記の他、諸種の酵素及び未知の有効分の存在も想像され、一般細胞機能の上に及ぼす影響甚だ大なるものがある。

     もっとも緑葉類は元来、粗繊維に富み難消化性であるから、充分咀嚼しなければ有効分の利用は困難である。そこで、調理による破壊、咀嚼不良による損失を伴わない生鮮汁としての利用が最も適当している。
     要之、現在一般の栄養観念はいまだ熱量・蛋白質偏重説にとらわれ、幸い近来ビタミン学説の普及を見たるも、無機質に関する知識は殆んどこれ無きにひとしき有様にて、依然、不完全なる食養を免かれず、体力減弱の因をなしていると考えられる。

     従って生鮮汁の応用は、理論的にすべての疾患によい筈であるが、今までの経験から、最も効果の顕著なのは化膿性疾患(敗血症様のものにもよかった)、創傷治療・肺炎・麻疹・チフス等の急性感染。結核性疾患殊に外科的結核。
     所謂悪血性疾患、老人性疾患、高血圧、動脉硬化、新陳代謝疾患、ロイマ、神経痛、ビタミン欠乏症。所謂戦争浮腫(食餌性浮腫・栄養失調症様症候群)、胃炎・潰傷、便秘、肝疾、腎疾、月経不順。珍らしい経験としては目下観察中で明かには言えないが、青年性の進行性筋萎縮症に試みかなりの効果をみている。

     神経系のみならずすべて退行性変化を伴う慢性疾患は何れも悪血性と称すべきで、体液正常化によって効果をあげうるものと信じている。細菌または寄生虫感染の懼れのない青葉(蔬菜類の他すべて食用し得るもの)を清洗し、摺りまたは搗き潰し、圧搾汁とし、少量の油脂を加え、適宜調味(通常その要なし)して、直ちに用う。
     量に制限は無く多量なる程よいが、通常1回量50〜100g1日1〜数回。
     乳汁・面湯等に混ずるのも便利である。
    (20・6・23)人吉東間校にて


5. “マナ”のこと

     医学博士 遠藤 仁郎 

     さきに“神のマナ”について、私の勝手な解釈を書きましたが、それについて久米としみさんからキリスト教の参考文献からコピーをいただきました。

    「久米さんは、四国の秘境祖谷に祈りの家を開設(5月号の写真)、キリスト教伝道と併せて青汁の普及に献身されています。」

    マナ
     イスラエルの人々がエジプトからカナンへ旅をしてシンの荒野に到着した時、彼らは食べ物に困ってしまった。彼らは「餓死すること」を恐れて、モーセに対して、苦々しそうに不平を言った。彼らのつぶやきに応じて「天からのパン」が、彼らに与えられたのである。次の日の朝「降りた露がかわくと」そこに「美しい薄片・・・・・・美しい、地に結ぶ白い霜のようなもの」が、現われた。彼らは、ちょうど各人が「おのおのその食べるところに従って」それを集めた。それは「コエンドロの実のようで白く、その味は蜜を入れたせんべいのようであった」。
     「イスラエルの家はその物の名をマナと呼んだ」(出エジプト16:2−31)。
     もしも、このことについての自然的説明を求められるならば、いくつかの説明が可能である。
     様々なこん虫が、荒野で成長するある種の植物の樹液を吸うと、甘味のある汁を分泌し、それが上述したような物質を生じるのである。
     この珍しい写真は、エルサレムにあるヒブル大学の植物学者のF.S、ボーデンハイマーが、1927年にシナイ地方の、学術研究旅行をしていた時に撮影したものである。
     それは、ナヤコッキ(植物の寄生虫)が、枝の上に、ガラス状の物質の小球体を生じさせた、タマリスク(ぎょりゅう)の小枝を写している。
     シナイ半島のべドウィンたちは、これらの物質を集めて、食用とする。
     人が、1日に1キログラムを集めることは、容易であると言われている。
     それが、イスラエルの人々が、集めては食べた物であろう。
     彼らはそれをマナと呼んだ。(ヒブル語で、マンフウとは、〈それは何ですか〉という意味である。)


6. アトピー皮膚炎完治

     こどものアトピーで困っている方が多いようです。
     これは、かねて相談をうけていた近藤さんから、さいきん、

     「毎日青汁をのんで(生・粉末)私と子供2人、父母の5人の仲間に輪がひろがってきました。冬の青汁は甘くてのみやすいとの声です。青汁をのみ始めたきっかけの次男のアトピー性皮膚炎もすっかり治りました(平成2・3)」。
     との報らせがあったので、是非にとお願いして、いただいたものです。
     とてもいいお話です。ありがとうございました。(遠藤)

     アトピーの件で体験談をとのこと、ご参考になるかどうか、と思いますが経過を書きます。
     現在8才の二男にアトピーが出たのは2才半の冬でした。
     手の甲や指がかぶれ、かきむしってかゆがり、親も子も、悩まされました。
     最初は手首からはじまりました。
     春に市内のお医者様からアトピー性皮膚炎と診断され、“体質だから大きくなるとなおる”とのことで、ぬり薬をいただきました。その時は、私もそんなにたいしたこととは思わず、のん気に大きくなるまでほっておこうと、薬もあまりつけずにおりました。

     夏は治ったようになり、秋口から冬になると、また手にプチプチかゆいものが出てきてこまり、ひどい時には夜眠っている間にかきむしって、朝ふとんが血だらけになるという状態で、ほうたいをしたり、手ぶくろをしたり、親子共悩まされはじめたのは3・4才の頃でした。
     その頃、有機農業研究会の機関誌“土と健康”で松村達雄先生の食物アレルギーの報告を読み、アトピーはアレルギーのうちでも重い方で、ほっておいてはいけないということを知りました。

     どうしたものかと考えているうち、梁瀬義亮先生の“仏陀よ”を読む機会に恵まれ、相談してみようと手紙を書きました。
     それをきっかけに、梁瀬先生から青汁による体質改善の指導を電話でしていただき、遠藤先生の青汁の本(をよんで勉強するようにとのことで)を何冊も読んで、少しずつ親子でのみはじめました。
     しかし十分な量(大人3合、子供1.5合)を毎日自給するのは大変なことで、なかなか、ちゃんとできませんでした。
     二男が5才になった秋、奈良県五條市の梁瀬医院に家族で行くチャンスがあり、梁瀬先生にみていただきました。今までの食事の事をきかれましたので、思いつくことを申しましたところ、野菜をたべなかった(きらって)ことと、そのかわりになると思って与えていたりんご(農薬が特に果物には多いそうで)が原因でしょうということでした。
     その頃、慈光会(理事長梁瀬先生)の会員となり、健康食品販売所から、食品を送っていただくようになり、ケール顆粒もその冬から、粉末だけでも毎日飲めるようになりました。(大人3袋・子供1.5袋)。

     また1年前には、生の青汁のことも知り(岡山市富浜町、遠藤青汁の会)、毎週とりよせるようになり、現在粉末と併用して飲んでおります。
     また、途中自家製の生の青汁を作れる時は、ケール、小松菜、パセリ、人参葉等でつくっております。自家製の生の青汁の方を子供達は好みますが、毎日のことなので、子供は粉末の方を多くのんでいるようです。今までの経過をまとめますと、青汁を毎日(粉も含めて)1.5合〜2合飲みはじめて3年ちょっとになります。
     1年目の小学校入学時はひとさし指にまだなごりがありました。2年目にはだいぶよくなり、もうめだたなくなりました。3年目の今はもうきれいです。
     この間わが家の食生活もだいぶ変わりました。野菜・農産物は、自給できるものは、無農薬のものを家庭菜園でまかない、あとは、信頼できる農家の方からわけていただき、加工品他は、慈光会等から、安全良質のものをとりよせ、以前のようにスーパーに行って市販品を買うということがなくなりました。

     砂糖も使わず、たまにおかしを食べる時は、青汁を多めにのませております。体質改善前、梨を9月頃食べたあと、出る時期でもないのに(うちの子のは、冬前後にでるアトピー)手がプチプチなりはじめ、おかしいなぁと思ってやめさせた事も、今、考えると農薬アレルギーだったのかとも思います。小学校にも弁当をもたせ、友だちから野菜弁当といわれたとのことで、子供はよく見ているなぁと感心しました。他にカルシウム剤(天然のもの、牛骨製、パールカルク等)を少しずつのませております。

     食事以外に私の気のついた点としては、外気浴の不足があります。赤ん坊の頃、部屋をクリンヒーターで暖房して、ベビーサークルの中に入れておいたことが多く、長男の時のように散歩につれて出ることがなく、これは気がかりになっていたことでした。
     そのためか、二男は冬の暖房をきらい、4才の頃は、自分でヒーターのスイッチを切ってしまい、外は雪がふって寒いのに窓をあけていたり、夜も暖房なしといった具合で、私は寒くて困りました。
     小学校に入ってからは(幼稚園には入れず家にいて)、担住の先生が、薄着教育で、冬も教室では半そで、半ズボン。そのため何か丈夫になったように思います。
     また近所にも、子供のアトピーを裸育児で治してしまったというおかあさんがあり、その方の話しは興味深かったので、少しつけ加えます。

     うちの場合とちょっと発病の経過がちがいます。
     こちらは、夏うまれの二男が、生後1ヶ月で顔、体にブツブツ出てきて、病院でアトピーと診断。このおかあさんは病院の薬を使わずに、皮膚を治すには皮膚をきたえるのが一番と思い、その冬中、子供を裸で育てたところ、一冬すぎたら、治ったとのこと。
     そのつぎに、長女(第三子)が、また生後1ヵ月で口のまわりにブツブツ出始め、顔、頭、手、足とまたアトピー。こちらは前よりひどく、かきむしって血だらけになり、肉が出るほどで、うちの子のアトピーどころではなかったようです。
     これも、前と同じように(夏うまれで)、一冬裸で育てたところ、ずいぶんよくなり、薄着で通して今春、小学校入学時に、その長女のアトピーはきれいに治っているとのことです。

     ま冬でもパンツひとつで子供を外につれ歩くと、人にジロジロみられて困ったと、このおかあさんは言っておられます。
     食べ物も、添加物をさけ、安全なものを心がけておられるようです。私は皮膚の鍛錬をこの方のように徹底して、子供にさせておりませんでしたので、うちの子は時々風邪をひいて熱を出し、学校も休みます。
     しかし、裸で育てられたその子供さん達は、今でもたいへん薄着で、風邪をひいて学校を休むといったことがなく、とても丈夫です。うちの子のアトピーは離乳期をすぎてからので、軽症でもあったようですが、考えてみますと、離乳食も二男の場合は、長男の時よりいいかげんで、大人と同じようにエビやカニなども与えていたように思います。
     それでも、子供のアトピーをきっかけに食生活を見なおし、反省して、以前の一般的な肉、魚、パン、おかしが多くて、野菜不足の食事から、イモ・豆・ナッパ・小魚・海草中心の食へと、改善してこられたのはよかったと思っております。
     牛乳・卵も前のように毎日はとらず、たまに嗜好品としてとる程度です。
     私の栄養観もずいぶん変わりました。これからの人生をなるべく健康でいくために、青汁を教えていただけたことに感謝しております。

    (平成2・4)


7. 総会だより

     未来への希望と輝きに満ち溢れている遠藤青汁の会総会が、新緑と花に包まれた爽快な青空の下5月20日、倉敷中央病院「大原紀念ホール」で、定刻10時に貝原副会長の力強い開会宣言により開催されました。
     東北から四国、九州に亘る22都道府県と県内から263名がこの日を楽しみに続々と集まり、卒寿を越された遠藤会長の慈顔を間近に拝見して心安らぐ総会となりました。
     開会宣言のあと、日程説明、遠藤会長の挨拶。続いて恒例の決算・予算説明が行なわれた後、質疑応答、体験発表が熱心に行なわれ、予定通り12時に閉会しました。
     次にその概況を・・・・・・

    遠藤会長の挨拶要旨
     昨年の総会以後に高知県南国市に岡山の工場と同じく最新鋭の青汁工場が開設。又、松山市に遠藤青汁友の会松山支部が発足。大阪堺市にも青汁喫茶グリンジュースが出来、それぞれ活発な活動を続けており、その他、倉敷市玉島に完全食を内容としたタナベ内科医院が1週間後に開院の予定である。
     自然の完全食と科学的完全食との比較説明のあと、草食動物は、天地の恵みである草の自然の完全食を食して健康を保ち、子孫の繁栄に努めている。
     神が草に貯えている生命力を動物は素直に受けて繁栄を保っている。菜っ葉を沢山喰べれば喰べる程神の恩恵を受けることになるので青汁の一層の飲用と普及に努めて下さい。

    質疑応答
     体験発表
     横浜市長谷川清子さんの心臓ペースメーカーやうつ病、小児糖尿病、リューマチ対策、広島市田中チエ子さんの夏のケールの作り方、大阪府堺市新井さんの股関節変形症関係の質問、要望等。
     引続いて、東京在住フランス料理の大家小松女史の過去の体験とフランス料理と野菜料理の関連、
     倉敷市野菜料理研究家高田女史の民族の共通的な健康は野菜食からの説明、
     鳥取市福嶋さんの奥さんから御主人の膠原病の青汁大量飲用による完治状況説明と経験から、青汁が飲み難いと言うのは人生への甘えであり、生きる為には青汁は絶対必要な物との力説が特に印象的であった。
     又、和歌山県田辺市の浦田和子さんから御主人の悪性リンパ腫の快癒、
     岩手県遠野市の及川さんから医師である御子息お二人の青汁使用療法等の体験発表が行なわれ、又、貝原副会長から青汁会員の板谷さんが溝に転落して腰足の強打で医師も骨折ではと予測していたのが青汁飲用している為骨折してなく、最近のカルシウム不足による骨折多発傾向に青汁が予防効果のある事が立証された旨の説明がなされ、
     参会者の青汁に対する信頼感は一層強まり、青汁と結びついた人生の幸福感をしみじみと味わっていました。
     最後に遠藤会長からお話のあったタナベ内科医院のタナベさんより病院食は純正食品を使用して患者の治療にあたる旨の挨拶がなされた。

     閉会後、会場で遠藤先生に対する個人懇談が行なわれ、会場の一隅では大阪の山田さんによるヨーガ療術の指導が希望者になされ、別室ではいも・青汁による昼食の後、参会者は会場受付で開会前に戴いた貝原副会長の新著「なぜ青汁を・・・今の食では国は亡ぶ」の本を手土産に、早くも来年の総会に心をはせつつ、各人満足感に満ちあふれながら帰途につきました。
     今回の総会に御配意、御協力いただいた倉敷中央病院と関係職員の方に心から謝意を表します。


8. ネパールを救うPHD運動提唱者 岩村昇医師よりのお便り

     それは、今から丁度10年前のことでした。私がネパールに住み着いて15年目、最も信頼のおけるエム・シー・ペレーラ君、実はうちのネパールの養女ウマの夫、つまり、うちの婿どんで、篤農家出身の農学博士と一しょに、素晴らしい方とお出会いさせていただいたのです、日本の神戸市で。
     その素晴らしいお方とは、山口英雄先生です。戦前、戦中、戦後を通じ、公衆衛生医として、日本国民の健康づくり一すじに生きて来られた方です。
     実は私も公衆衛生を専門とする医師の一人として、山口先生がケールを基として栄養改善を進めて来られた業績の偉大さに、深い感銘を受け、それを婿どんの農学博士に伝えました。
     彼も感動しました。
     ネパールは、所謂東南アジアと異り、9ヶ月も殆ど一滴の雨も降らない。乾燥南西アジアの、しかも大陸の内陸国です。
     乾季の日中温度は42度にもなります。首都のカトマンズは盆地ですから少し涼しく、いささかの湿度もありますので、農業が発達し、豊かになり、都となりました。
     又、同じネパールでも東へ行く程、雨量も多くなり、カトマンズ盆地と同様に農業が発達して、豊かになりつつあります。
     問題は雨量の少ない西ネパールです。そこで、農業専門家であり慈善かである婿どんは、より貧しい人を救おうと、西ネパールへ入りました。
     そして、先づケールに必要な適温地帯として標高3千米の山地を選びました。
     そうしてケールに必要な温度は、何と往復2時間もかけて、ヒマラヤの雪どけ水を運ぶのです。こうして、婿どんが指導した西ネパールの山岳地帯では、ケールが青々と広がって居り、おかげさまで、その地方の、何より子供達の栄養失調が、なおって来ました。
     山口先生、本当にありがとうございました。

    (90・2・28)


9. 仲間に分けてやろう

    佐賀県 T.M. 

     おかげで青汁をのんで82才になりますが、達者で働いています。本年は種子が沢山できそうですので、老人会の仲間に分けてやろうと思っています。

    (59・4)


10. 成長期の赤ちゃん食事療法は慎重に

    東京家政大学教授 G.T. 

     大昔は、人間も自然のなかの生きものにすぎなかったからどうということはなかったけれど、人の英知が自然にないものをつくり始めてきたときから、いろいろな問題が起こってきました。
     例えば、身につけているものにも、息をする空気のなかにも、様々な物質があり、それらは昔は存在していなかったので、かつての自然人にとっては全くの異物です。
     このように自分の身の回りを見ると、自然とはほど遠いもので一杯になってきたので、からだの方はそれらの異物から身を守らなければならなくなりました。そこで異物がからだに入ってきたときに、それを抑えてしまうための抗体が作られるようになってきたのです。この外から入ってくる異物を抗原と言い、それに対してからだのなかにできるのが抗体です。

     これからも人間の文化が発達していけばいくほど、いわゆる抗原となるものは多く、それに対する抗体の産生も盛んになることでしょう。そして、この抗原がからだに入ると抗体が戦ってくれますが、ときにはその時の反応がいろいろと面倒な症状を引き起こしてしまうことがあります。これがアレルギー反応で、呼吸器のほうへくれば気管支喘息の発作を起こすでしょうし、皮膚のほうであれば蕁麻疹(じんましん)や皮膚炎を起こすことがあり、胃腸のほうの症状としては、下痢や腹痛などが現れたりします。
     このような状態になってくると、今までは何でもなかったようなものに対しても、からだは敏感に反応して、アレルギー症状を起こしたりすることがあります。近ごろではアトピー性皮膚炎と食事との関係が強調されるあまり、ふだん私たちが食べているものでさえも悪者とされて、それこそレトロブームにあやかったような、昔の食べ物がもてはやされたりしています。

     その結果、ついにはふだん食卓に上がることの多い卵や牛乳大豆などが悪いときめつけられて、初めから拒否されてしまうようなことさえ起こっています。
     すなわち妊娠の終わりごろになると、お母さんはそれらの食べ物を止めたり、生まれた後も1歳ごろまでは初めからそのようなものを与えないようなことがあります。
     しかし食べ物は人間が一生涯食べ続けなければならないものであり、ことに幼小児はからだの成長や成熟のために十分にとらなければなりません。
     しばしばアレルギーの元凶として烙印が押されている卵や牛乳や大豆などは、栄養源として優秀であり、しかも安易に入手できるのですから、ふだんの食生活のなかではふつうに食べられているものです。
     したがって、それらを食生活のなかから除くとするならば離乳食の選択が困難になるばかりでなく、それは直接子どもの成長を阻害することにもなりかねません。

     そこで食事を制限するときは、必ずそれにかわる食品を与えなければならないということです。近ごろ離乳期の赤ちゃんで体重が増えないという相談を受けることがあります。よく聞いてみると、アトピー性皮膚炎のために、あるいは親がそういう体質だからということで、安易に卵や牛乳や大豆などを止めてしまっているのです。
     成長期の赤ちゃんにとって、そのなかの主要食品を中止するのは子どもの将来にもかかわる重大なことなのであって、それほど簡単なことではなく、病気で薬を使ったり、手術をしたりするような治療と全く同じことなのです。このような食事療法は、医者の指導のもとに慎重な態度で望まなければなりません。

    (63・11・41 サンケイ)


11. ケール喫茶近況報告

    大阪市 A. 

     おかげでケール喫茶は順調に伸び、約1年間の間に2倍強になりました。
     問題は人手不足が深刻で需要に対応しきれない局面が出て来そうです。
     葉の方は、何とか間に合っています。青汁の普及には、思わんところで思わん人との出逢いがあり、飛躍的に増えるといったところがあります。最近の経験した事例を記します。
     過日申し上げました持病左股関節亜脱臼、心臓弁膜症に加えて、この2月に網膜動脉分枝閉塞症を発病。青汁5合を飲みつづけているせいか、日常生活にそんなに不自由を感じておりません。
     去る15日、当地で青汁健康法、体験発表の集いを開催、数百名の参加者があり、体験報告では、アトピー皮膚炎の森定基裕15才の高校生、田辺の浦田夫妻、血小板減少性紫斑病の山田さんが話され、参加者に深い感銘を与えました。
     質疑応答では、アトピーに対するものが時節柄多くなったのは当然でしょうが、森定君が1日4合飲んでいることや、青くさいとか、苦い、とかいうことを考えても見なかった、とキッパリ否定し、立派だったと思います。
     その背景には、斗病生活に入って、留年したこと、さまざまな治療をやったこと、その中には、自分の尿を飲む療法もやり、そんな事に比べると、ケール青汁を飲むことぐらいやさしい事であること等々、大へん説得力がありました。

    (平成2・4)


12. 声が出るようになった

    兵庫県 M.O. 

     7月の中旬にヘルパーをしている友人よりドライグリンジュースの事を聞きまして、早速顆粒を送っていただきました。当時、私は声の出が悪く、キヨスクに勤務していますので、声を出さない訳にはゆかず、非常に悩んでいました。他にも最低血圧が高く、緑内障の気もあり、年の割に動脉硬化が進んでいるなどありましたが、一番の憂欝は、やはり声が出ない事でした。
     青汁を1日に6袋、多い日で8袋と、夕食時には生のケールの青汁を大のコップに1杯半を飲み始めました。今年の3月頃から、声が出にくくなり、いろいろ漢方薬を飲んでみても治らなかったのに、青汁を飲み始めて約50日で、段々とらくに声が出るようになってきました。長時間話をした日でも、夕方になってノドが苦しくなることもなくなりました。
     緑内障には朝晩目薬、血圧には朝晩一番軽い薬を飲んでいます。
     そちらの方は今の所効果は現われておりませんが、これからも気長に飲んでゆくつもりです。兎に角、声が出るようになり、大変うれしく思っております。本当に有難うございました。

    (平成・12)


13. 乳癌が消えた

    鳥取県 T.E. 

     新緑のさわやかな季節と相成りました。会も益々隆昌の趣誠に喜ばしいことと存じ上げます。お蔭様で、5月4日で78才の齢になりましたが、至極壮健で、毎日家族8人の食事を担当して働いて居ります。
     家族全員青汁をのんでいます。
     息子夫婦と孫3人は1日200cc、私は600cc。種子も家の畑から取っています。ご近所にも分けて上げたり、苗を分けて上げています。
     親戚に乳ガンの再発で、も一度手術をする様言われていたのが、1日1,000ccを2ヶ月も続けて診察してもらったら、固りはなくなり、マイナスになっているとの事で、大層喜ばれ、冬はビニールハウスで作っていらっしゃいます。
     医者がおどろかれたようです。この話でご近所で青汁の威力が尚一層知られ、ケールを作る方が激増いたしました。先生のお蔭と手を合せ度い気持でございます。
     新聞の写真で先生のお元気なお姿を拝見して嬉しく存じ上げております。何時迄も私共の為めに、長生きして下さることを祈って止みません。

    (平成2・5)


14. 心臓神経症

    静岡県 Y.I. 

     菊川町の永田さんのご紹介でピロサンをのみ大層元気となり深謝いたしております。病気は心臓神経症でたいへん苦労いたしましたが、現在は病気を忘れるくらいになりました。


15. 環境の保全は各人の責任で

     日本人は一体、環境を破壊する製品を買わなくてはいけないとでも思っているのでしょうか。いや、そんなことはないはずです。コンパクトディスク(CD)が登場し、LPに取って代わりつつあるように、生産者である大企業は消費者の意向をくんでくれています。
     ですから、消費者の買うか買わないかの意思一つで、ヘアスプレーなど環境破壊の恐れのある商品を市場から駆逐できるのです。
     日本には1億2千万人の人びとが住んでいますが、めいめいが一つの方向へむけ積極的に活動すれば、その集団的パワーは相当なものです。
     スーパーマーケットから合成洗剤を買うのではなく、地元の昔ながらの店へ足を運ぶ労をいとわずせっけんを買いましょう。そうすれば、河川汚染にストップをかける一助にもなりましょう。
     また、買い物に行く時は常に自分のバッグを持ち歩き、スーパーなどで積まれている、闇夜にぬくぬくと大きくなったキノコのごときプラスチック製買い物かごなど拒否しましょう。
     最近、私と妻は、携帯用小箱入りの漆器のしゃれたはしを買いました。なぜこれを常時愛用するかといえば、割りばしを消費することの無駄を省くためです。この気持ちは日本人の友人にも何回か言ったことがあるのですが、それでも彼らは相変わらず割りばしを使っています。
     しかし、考えてみて下さい。だれもが割りばしを使わなくなれば、1年でどれだけの木材資源が節約できましょう。政府や関係機関が何かしてくれるまで待っていてはダメです。自分たちの環境は自分たちが責任を持って守らなくてはなりません。
     さ細なことでも、気持ち一つで世界をよくする無限の可能性を秘めています。一回一回は小さくても、百万回積み重なれば、これはもう大変で、目に見える実効は十分にありましょう。

    (ジャパン・タイムズより)



16. 質問箱


     青汁を飲むとむかつきます。


     初のうち、とくにいきなり大量をのむと、むかむかすることがあります。少しづつから、だんだんならしてください。


コラム紹介

    ナッパの不足万病のもと

    病める心は自ら治療を講ぜざるべからず

    ブーツコウ 

    合掌按手すれば 万病治すべし
    ギリシャ神文


    やまい
    岡山市 三木政男              
    1. やまいするのも しないのも
      青いやさいが きめてなの
      母さんそれを 知っとるか
      きれいな血作り 骨作り
      生きる歓び ここにあり

    2. 皆んな仲よく 幸せに
      それを導く 青い汁
      遠藤博士の 教へです
      きれいな血作り 骨作り
      やまいなんかは ふっとばせ



    ソクラテスに ある人
    何事を知り給うやと 問うたところ、
      「余は余が何一つしらぬ
       ということを知っているだけじゃ」
    と答えた
    モンテーニュ







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