健康と青汁タイトル小  <1956年3月25日発行 第6号>
 目次




1.病人食と青汁

     医学博士 遠藤 仁郎 

     青汁をのんで元気がよくなること、病気の治りがよくなることは、もう疑のないところです。何故でしょうか。一つには、それによって私どもの食べ物が完全になるからです。私どもは食べ物によって生きています。この食べ方が正しいか間違っているかによって、健康にもなれば弱くもなり、また病気は治りよくも、治りにくくもなります。ですから健康であるためにも、また病気を治すためにも食べ物は大変大切なのです。
     食べ物は、ただ腹がふくれればよいのではありません。からだのはたらきをよくするために必要な栄養分がみんな揃い、うまく釣り合うておらねばなりません。熱量も蛋白質も必要ですが、それらが体内で力や熱となり、血や肉となる為にはミネラル(カルシウムや鉄など)やビタミンも必要です。然も病気の時は普段の時より多くのミネラルやビタミンが必要になります。

     たとえば普通に熱量2400カロリー 蛋白質75グラム カルシウムは1グラム ビタミンAは4‐5千単位 B1B2は1ミリグラム Cは50ミリグラムあればよいとされていますが、病気の時は熱量や蛋白質はそれでよいがカルシウム1、5以上 A 5千以上 B1B2 1、5以上 C 100以上といわれ、理想的にはずっとまだ多い方がよいとされています。つまり熱量、蛋白質に比べてミネラル、ビタミンは多すぎる位がほしいわけです。しかし、実際はどうでしょう。ためしに、私のいる病院の昨年度の病人給食の平均をみてみましょう。その結核食では 熱量 2497カロリー 蛋白質 90.1グラム カルシウム 0.553グラム A 5212単位 B1 1.64ミリグラム B2 1.28ミリグラム C 140ミリグラム となっており、熱量も蛋白質も充分です。しかしカルシウムは少いし、ビタミン類もかつかつという所です。ただしこれは粥食をも加えての平均ですから、すべてが不完全というわけではなく、こうした不完全なものも、かなりあるということを示すものでありましょう。

     ミネラル、ビタミンの給源の主要なものは緑葉類ですが、私のところでは、つねづね私がやかましくいうので、他の病院に比べると余程緑野菜のつかい方は多いのです(見学に来た人がすべて驚くほど)が、それでもこうです。まして一般の病人食の不完全なことはおよそ想像に余りがありましょう。
     しかし、この不完全食でも、これにケールの青汁を1合(生地)そえてみるとどうでしょう。カルシウムは1.003グラム Aは25212単位 B1は1.94ミリグラム B2は1.93ミリグラム Cは392ミリグラム となり、殆んど理想にちかい量の栄養素をそなえた食餌になります。青汁の効能の一部は確かにここにあると考えられます。ことにビタミンでは、純粋なもの(すなわち薬ですが)よりも自然物の中のものの方が遥かに有効であることも大切なことがらです。その上生の青葉には、葉緑素はじめ各種の有効成分そしてまだ知られておらぬものもあり、それらの神秘ともいうべき力がはたらくものと想像されます。

     病人食といえば大体単調になりがちであり、ことに野菜類は不消化なため、とかく敬遠され、そのため、健康人の食餌よりもより完全でなければならぬ筈の病人食が、実際はかえって一層不完全であるのが普通です。これでは病気の治りをよくするなどということは一寸望めぬ道理です。生の青葉をバリバリやることが出来れば最も効果的ですが、むつかしければ青汁にすることです。せめて病人食には精々青汁をそえたいものです。これから号を追って、色々の病気の時の食べ方について述べてみたいと思っていますが、たとえ病気が何であろうと、ともかく青汁をしっかりやることです。
     いくら飲んでも、まず飲みすぎるという心配はないし、飲んで悪い病気もありません。面湯や白粥といった食餌の時にはとくに必要です(それはこういう食餌をとる時はとりわけミネラル、ビタミンの大切な時だからです)。こういう食餌ではとても必要な栄養素は充分そろいません。なるべく質のよいつくりたての青汁を、のみよくして飲むようにしましょう。



2.「ケール」種子

     医学博士 遠藤 仁郎 

     青汁の材料として、今まで経験したところでは、木立ちの大葉種「ケール」(アメリカ原産)ほどよいものはないように思います。私の庭で昨年1合たらずの種子がとれ、皆さんにおわかちしてよろこんでいただきました。
     今年はもっと沢山とれそうです。ほんの少しづつではありますが、御希望の方にさしあげたいと存じます。送り先を明記、2円切手を貼っ(その下に「農産種子」とお書き下さい)たハガキ位の封筒を同封し私あてお申込下さい。とれましたらお送りします。何かの事故で収穫出来ませんときや、申込多数で足らなくなりましたときは(その節は紙上でおわびいたしますが)、悪しからずお許し下さいますよう、予めおことわり申上ておきます。つくり方は次号に載せます。



3.一番困る材料と消毒

    大牟田市 M.O. 

     私は48才の男ですが、冠動脈硬化症と高血圧症で、29年3月から治療につとめている者です。但し事務職員としての勤務には、大体支障のない程度です。
     昨30年10月に青汁の話をきき、早速遠藤先生の本を購読し、11月から実行しています。特に効果があったかどうかわかりませんが、膓内のガスは非常に少なくなったように思います。
     今一番困っているのは緑葉(ほうれん草はいつでも手に入るが)が少ないこと、消毒・洗浄に非常に時間がかかることとです。当市か熊本県の荒尾市に支部ができて製品が出ればと願っています。
     次にお尋ねします。青汁を作るのにほうれん草を主としてよろしいか、一日の青汁の量は、最低何合位必要か、肉や魚も1週12回はとってよいか。尚私は少食家です。


     ホウレン草を主にするのは、余り感心できません。キャベツの外葉、コマツナ、キョウナ、ニンジン葉などいろいろ混合して下さい。一日の量は、平素の野菜の食べ方によるのですが、少くとも生地で5勺は必要です。多いほどよろしい。肉や魚も1週12度は差支ありません。但し必ず野菜との釣合をよくとっての話です。



4.主張 味にたいするお叱り

     「青汁はよいそうながうまくない」、
     「こういうまずいものが飲めるものか」
     といったお小言がよく出ます。そこで支部では、何とか皆さまのお気に入ろうと色々味つけに苦労をします。私どももその骨折は多としています。しかしこれは余り感心したことではないのです。

     「良薬口に苦し」は昔のことで、「良薬にして口に甘し」といわれる今日です。効力さえ同じなら、なる程うまい方がよいにちがいありません。けれども青汁では、これをうまくするには、どうしてもうすめるか、混ぜ物を多くするかの他に方法はないのですから、そのどちらにしても、うまければうまい程、成分は少くなり効力は減ることになります。
     青汁の大切なことは、野菜の不足を補い、栄養を完全にすることです。ですからなるべく多く飲むべきであり、せめて少しでも濃いものがほしいわけです。青汁の味は原料により、季節によって多少の差はあっても、どうも「うまい」とは申せません。もとの材料は比較的味のよい野菜でも、汁にするとまずくなります。「鼻をつまんで飲まねばならぬ」といわれたのも、決して大げさな言い方ではありません。ほんとうにうまくはないものです。しかも汁が濃ければ濃いほどからだの為にはなるのですが)味は悪い。

     しかしこのまずい「生地」をそのまま飲んでいただきたいのが私どもの念願です。私どもが、青汁によって皆様に差上げたいものは、「うまい味」ではなくて、この「まずさ」になれて(それも数日かかるだけです)得られる「正しい味覚」と、そして、ほかの何ものにも換えがたい「健康」そのものとです。
     こうした意味で、飲みにくい濃い青汁をつくることこそ、ほんとに奉仕的であり親切でもあるわけですし口あたりだけをよくした青汁ほど、商売的であり不親切であると私どもは考えています。評判のよくない、従って売れ行も悪いのも厭わず、会の趣旨をまもって、まずい濃い青汁を出す(それだけ材料も多く要るのです)ということがいかに馬鹿気切った阿呆正直なやり方であるかは、皆さまもよくおわかりになるでしょう。

     皆さま、「味がわるい」とお叱りになるまえに、青汁のもつ意義をよくお考え下さい。おいしいものは他にいくらでもあります。青汁は「まずい」のが、「飲みづらいけれども為になる」ことが生命です。おいしく飲みたければ、お宅でちょっと味つけ(好きなように)するだけの手数を厭われませぬよう。またあめ玉をしゃぶりながら飲まれてもよいでしょう。そして出来るだけ濃いものを召上っ下さい。私どもとしましては、「うまくしろ」というお小言ほど心外なものはありません――相当高い代価を払って、わざわざうすい、効力の少いものを求められようといのですから。そして私どもは、皆さまの青汁に対する認識が、「飲みにくくても、もっと濃いものを」と要求されるところまで深められることを祈ってやみません。



5.歌

    文学博士 H.Y. 

     天地のめぐみのつゆと青汁のかたりみらるる世とはなりけり
     青汁のしるきしるしに現代の医薬およばぬたみにおよびて
     菜色のたみに生色よみがえり青汁たたう声をきくごと
     倉敷にみなもと出る青汁の日本うるおす時をしぞおもう
     倉敷に青汁普く日本一健康のまちとせまほしくおもう



6.青汁愛用者の手紙

 
6-01.怠った療病の根本

    鴨方町 T.Y. 

     私は昭和22年のある日、高血圧のため非常に困りまして遠藤先生に診てもらいました。容易になおりませず通院することも出来ませんので、家で養生を致し度いと申しました処、先生は「療病の根本」(本紙3号参照)を下さいました。その日より一心に実行して居ました処、次第によく成りまして、3年間程は全く無病壮健にて安楽に暮して居ました。

     28年5月18日より家庭にやむを得ない事が出来まして、養生が出来なく成りまして、7ヶ月間怠りました処、ついに床にふす様に成りまして、三度の食事は食いましても、とても三町程の処へ行くのも3時間もかかる様になりました。然れ共遠藤先生の御教え「療病の根本」の心の持ち方「常に明るく元気よく、ざんげ、感謝、奉仕、祈りの日常」これを片時も怠りなく心の底にたたみ込み、太陽、大気、大地に親しみ三町余りの鴨方駅へ行くのを1日2回づつ仕事に毎日遊びに行きまして、日々体をきたえました処、29年の4月頃には家庭の者が附添うて倉敷の病院へ駅から歩いて行けました。

     遠藤先生に診てもらいましたら、今度は青汁を御すすめ下さいました。その後青汁をいただいて居ますが何分80才に近い体でありまして、孫に養うてもらって居りますので思う様にはまいりません。去る9月中旬風邪を致しまして、せきが出るやら、たんが出まして大そう困りましたので、ホウレン草とヒズルと云う野草(畑や道べりなどによくはえる草)とフキ(葉と茎共に)とヨモギをスリ鉢ですり、青汁にして茶碗6分、約5勺を1日1回呑み、7日間つづけましたらたんは直ぐ止りせきも次第に治りました。今日では血圧も大分下って居りますので1日に一里ぐらいは歩行出来る様になりました。


 
6-02.荒れ性をかんわ

    早島療養所 B. 

     一口飲んでみて驚いた。以前、もの凄く飲みにくい下剤をのまされたことがあるけれど、その時の事が思い浮かんだ。そして、この方が青臭いだけに一層気持が悪いな、と思った。幾ら何でも、こんなものを毎日飲むのはやり切れない。明日早速、予約をことわろうと考えた。しかし、夕食が済んだ後、私の考えは変った。晩のおかずは、焼き魚にほうれん草のお浸し。青いものを食べなければいけない、と思い乍らもお浸しの方には手が出なかった。

     野菜が嫌い、という訳ではないのだけれど、給食の野菜類はどうもいやだ。大量調理の為、あまりきれいでないので食べる気がしない。と言って、自分で補食するのは面倒だ。やっぱりグリンジュースを続けて飲むことに決心した。あれから3ヶ月、慣れてみればこの味も、満更我慢出来ないこともない。
     時々人に、「効果がありますか?」と聞かれる。が、私はどうもはっきりした返事が出来ない。自分が鈍感なせいかもしれないが、はじめから特別に何かの症状があって飲んだ訳でもないのだから、とりたててどうかという変化も分らない。ところがこの間、ふと気がついた。私は、毎年寒くなると手と唇が、かさかさになって人一倍荒れかたがひどいのだけれど、どうした事か今年は荒れない。考えた結果、これはグリンジュースのお蔭かもしれないな、と思ったので、先日、或る人に、グリンジュースがひどくいいように言っておいた。


 
6-03.青汁の反応

    筑後市 Y.A. 

     1年半ばかり青汁飲用の現在までの経過を見ますと
      一、体重の増加
      一、血色がよくなり疲労感が少い
      一、便通がよくなった
      一、病状の好転
     以上の様です。


 
6-04.吾はいはヒヨコでためした

    熊本市 M.O. 

     緑葉の効用については論議の域を遠くすぎて応用の時となって居ると思われるが、未だ地域的に普及しつつありて、広く知られざるようである。
     一度新聞に発表されてからその効能顕著なのに驚き、かつは人の為に喜び早速私は熊本から照会をしたわけだが、健康と青汁の機関紙を通じ益々仁術ば緑葉にあることを痛感して居るのである。
     倉敷の西小学校に於ては給食に飲用させて居るとの校長先生のお話を承知したが、全国の小学校がこれに習って実行したら、虚弱児童の健康に幾何の貢献することであろう。
     私は未だ飲用した事がないが実は鶏に青汁を与えて昨年11月から実験した。簡単に記して効用の概略を記して見る。

     10月11日生れのヒナ4羽に、配合飼料を青汁にて練り与えただけにして、その発育を見たるに45日目、体重が140匁に発育した。普通標準は専門家の話によると80匁〜85匁位と聞いたわけだが、厳格な試験とは云えないが、発育の良好なることは事実である。私は学問的に結果を理論づけることは出来ないが青汁の効用であることは確信をもった次第である。


 
6-05.激賞したい青汁

    京都市 S.A. 

     私は遠藤青汁会の存在を知ったのは金光教徒誌で、高橋一郎さんの一文からであるが、青汁読本や新聞を拝読して心強く思っています。
     然しそれ以前に胃潰瘍を患った同友から、最近アメリカでは手術は時代おくれで今はキャベツ療法が流行していると聞き、急に奮発してミキサーを買入れ、キャベツの青汁を試みました。別に、飲い悪いわけでもなく、初め塩か砂糖で味付けしましたが、今は生のまま苦もなく飲めます。未だ熱心な常用者ではありませんが、胃の変調の時などてきめんによろしい。次第に常用したいと思っています。

     私に教えてくれた同友は長年の便秘症で常に頭が重かったり、神経が焦立って困っていたのが最近はキャベツ汁で便通がよく、非常に気分が快く、青汁の功績を激賞しています。私も大いに、宣伝している次第です。


 
6-06.ぜいたくは体に害

    鏡野町 H.W. 

     恭頌春、私は今年75才の老人ですが、少し自分の感想を述べさせて頂きます。
     皆様の参考になる事が少しでもあれば望外の事です。私は若い22、3才頃に肋膜炎をやりまして、之れは極軽症でしたからすぐに快方に向い、其後再発する事もありませんでしたが、それ以来胃膓を害しまして長い間、苦しみました。
     幸これも余り重症でなかったのでどうにか職を放うつ程の事はなかったのです。此胃膓病を全快させようと思って、始終滋養のあるものと云っては肉、魚、卵などを漁り食し植物性の食物、果物などは不消化物として斥け余り食しませんでした。
     其内にも甘い物は好きでしたからよく食しました。酒は嗜みませんでした。こんな風で遂に長い活動期を虚弱の裡に過ごして仕舞いました。50幾才の時教職から退きまして郷里に隠退し自由の身となって暮すことになりましたが、虚弱な胃膓は一向に改善せず虚弱な健康の持主として暮しました。

     一例を挙げれば一寸2、3日の旅行をしても直に胃膓をそこね遽に下痢などを催おして困りました。処が其内に此度の事変が起りまして、一図に私が滋養物と信じていた肉とか魚とか鶏卵とか云う様なもの、又嗜好物の甘い物も手に入らなくなり、手に入るもの野菜、甘藷、雑穀等何でも食べなくてはならぬ様になりました。そしたら、暫くの内に長年悩んでいた胃膓の虚弱が忘れられて胃膓が丈夫になりました。常習的軟便とか下痢とかは全くなくなりました。

     始めの内はなんでこんな変化が起ったのか解らないで不思議に思っていました。其内に遠藤先生の野菜の生食、青汁の奨励等を読みまして、始めて私の健康改善の理由が判りまして、これあるかなと云う感が致しました。爾来親しく先生の指導を受けて青汁に精進して居ります。同時に心身の密接な関係を顧慮しまして晩年から俳句を始めまして精進しています。勿論不敏な老人の事ですからものになる心配はありませんが、之れに専念すると不愉快な世相を忘れ、クサクサする様な思慮を斥け忘れる事が出来る様に思われます。或書物に下手な俳句でも発表して批評を乞えと云う事がありましたから、茲に2、3書き添えまして御叱正を願います。

     青汁に精進不足か風邪をひき
     青汁の御蔭で風邪も軽くすみ
     以上旧作

     山に行きて

       陽に映えて紅葉うるわし鳥の声
       手折りてし紅葉をつとにぺタル踏む
       吠ゆる犬なだめ叱りつ人の門
       孫集い旧年の内より新春来る
       孫等去り遽に淋し注連の内
       雪時雨忽ちなりぬ新春粧


 
6-07.グリンジュース七不思議

    早島療養所 A. 

     一段と冷えこんで来てグリンジュースの味がまた一段とよくなった様だ。実際以前素人療法でこころみた時の経験から、また前景気からその飲みにくさを覚悟していたが、このグリンジュースは何とした事か味がよい。にが味は殆どない。臭味が少しあるくらいのもので、なかなかコクのあるよい飲みものである。唯そのコクの濃さが気にあわぬ向きもあるかも知れぬが、私は別にわるいものではないと思う。これ以上おかしげな味はつけぬ事だ。この味のカラクリ(よきカラクリであって欲しいが)をおしえてくれると一段と有難くなるというものだ。

     グリンジュースを飲むとキツイから下痢する――との声があった。さもありなんと初の1週間は半量から始めて用心しつつ飲んだ。ところが下痢するどころか便が少しシマリが出来て工合よろしい。便秘することもなし、スベリもよし先ず先ず合格――之は同好のN氏も認めているところだ。ずっと前、野草を摺って飲んだ時は、胃が痛む程ホカホカと反応があったが、今度のグリンジュースは2、3度時にゲップ様なものが出る事があるぐらいでトント手応えがない。こんな事で新陳代謝をうながすエネルギー源として果して効果があるのか――とも思うが、もっと信用して飲まんと効きませんかネ。

     ともあれ1ヶ月飲んで目方をはかって見たら目方は大分増えていた。唯この頃全体の調子のよい時なのでグリンジュース様にお神酒を上げる部分がどれだけかは判断にくるしむ。現在2ヶ月飲んだがまだ同様だ。血色がよくなったとは皆云ってくれるが、皆に飲ますだけの現象でもないらしい。もっとも11円也を毎日とられるのは私共にとっていささか頭を刺戟するのでネ……。ぼつぼつ手がつめたくなったので総合判決に入るとしよう。

     第一効果の点では牛乳と同様で、特効的効果は期待薄の様だが、たしか何ものか好作用はある。唯その量が金11円也に価するや否やは、未だ時間的に何ともいえぬ。研究も足りぬ――。医家及び宣伝者の御意見を聞きたい処。――近来いろんな薬的飲料、丸薬がハンランしていますからね。その飲みものとしての点数は吾々病人にとりては上出来といえよう。甘すぎるともいえるぐらいだ。唯つめたいものはハラのわるい私にはコタエる。熱い牛乳との併用をお奨めする――と、ホイこれが1本10円也、と。病院のクセに案外新鮮な野条の少い当所の栄養源しては、このジュースを飲んでいれば大いに意をつよく出来るというもので、もうしばらくは飲んでゆくつもりだが、成分とか飲み方について一段の御啓蒙を乞う。




7.歌

    東京都 M.O. 

    青汁をうたふ

     たまきはる命をのぶる青汁になど感動し人うたはざる
     自然こそわれをあざむかず水、空気、日光、青汁ありがたきかな
     医は医なき世界をつくるを理想とす青汁たたえし医は尊かり
     神はわれに手のひらの光に病療し野草に栄養の力たふる
     青汁をのめば身のうちほくほくと肉にもまさる卵にもまさる



コラム紹介

    青汁は必ず清浄野菜でお作り下さい、
    普通の野菜は虫のわく恐れがありますから充分御注意下さい








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