遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
肝内胆石

 胆石は、胆汁にとけている成分が拆出・凝結したもの。
 ふつうの胆石は、肝臓の外にある胆嚢や太い胆管にできる。
 その特長は、悪寒や悪戦、発熱をともなう激痛発作のあることで、後から黄疸が出る(出ないこともある)。
 胆内胆石というのは、肝臓の中にある胆管にできる石のことで、発作には、痛はなくて、ただ悪寒・悪戦して黄疸が出る、というもの。
 わが国には割と多い、といわれている。
 石は、黒褐色でもろいビリルビン結石が主だ。
 成因としては、ふつうの胆石と同様、胆汁のうっ滞と感染がいわれており、生れつきの胆管の異常や、手術後の狭窄などの場合(いずれも胆汁が停滞し感染をおこす)にできやすい。
 しかし、そういった特別の変化なしに出来ることもある。
 もちろん、一般の胆石と同じく、広い意味での代謝の変調による胆汁の性質の変化もあずかっている。
 だから、胆内胆石だけのこともあり、胆外胆石と同時にあることもある。
 ずっと昔のこと、大学にいた頃、胆石で亡くなった方の剖検で、胆内胆管に、黒砂糖のような砂(胆砂)がいっぱいつまっているのを見たことがある。

治療法としては

 治療法としては、手術はできないので、何としてもまず食をあらためて、肝機能そして代謝の正常化をはかり、胆汁の性質をよくし、また感染にたいする抵抗力を強めて、結石の出来るのを防ぎ、少しづつでも溶解をすすめることだ。
 そのためには、緑葉食・青汁を中心とした完全食とし、せめて青汁だけでも十分(少なくとも1日3〜5合)のむ。
 そして、とかく偏りがちな脂肪の過食、糖分のとりすぎ(菓子、味つけの砂糖)をさけ、精製穀食(白米飯、白パン)をひかえ、良質ナッパを主とした野菜・海藻を十分そえる。
 一方、胆汁の流出を促がし、少しでも石の排出をはかること。
 肝臓部の振動運動(肝臓をゆさぶるように腹の皮を走らす運動)、叩打、バイブレーターをかけるなど。
 肝臓の圧縮運動、呼吸とともに、肝臓を上からおし下げるように力み、また、腹壁をへこまして肝臓を下からおし上げるように気ばる、など。(なお、これは便通をよくするにも役立つ)
 塩類下剤もよい。
 人工カルルス泉塩という安い薬が薬局にある。
 これは、古くから胆石に特効があるといわれている、オーストリ−のカールスバードという温泉の成分を人工的につくったもの。
 熱湯にとかし、フーフー吹きながら飲む(カールスバードでやるように)と、便通がよくなり、胆汁の流出をすすめる、という。
 なお、空腹時にのむのがもっとも効果的だそうだ。

<(1972・6 遠藤)健康と青汁第190号より>




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