遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
 全身の痛みと衰弱

 藤枝市の福井うめさんから、こういうお手紙をいただいた。

 「長年青汁を飲用して健康に過しておる者でございます。さいきん知人にすすめております。その人は、58才の男性で、これまで重い荷物をかついだり、フォークリフトの運転をしたりして、体を酷使してきました。ずっと健康でしたが、数年前、肩の神経痛になったことがあるといいます。最近は目がとても悪くなりました。食事が穀・糖・肉にかたより、毎日緑茶はふんだんに飲んでいますが、野菜をあまり食べませんので、青汁をすすめたのです。1日おきに1合づつのんで5ヶ月になります。
 のみはじめて翌日に下痢し、2〜3日つづきました。その後、腰にはじまり、背中、くび、肩、歯、頭と順に痛くなり、頭痛は一時ガンガン鳴り、脳溢血にでもなりそうだといったこともありました。いまは、大分おさまっているようです。
 肩についで、ひじ、手首(まわしたり、ひねったりする時に猛烈にいたむので、仕事に差支えて大変困っているとのことです)。さらに、ひざ、足首、指などと、全身が痛くなって苦しんでいます。そして、1〜2ヶ月たった頃より胃が痛くなり、胸やけがする。市販の胃薬(キャベジン)をのんだりしています。(いぜんから胃はぐあいが悪かったそうです)
 五ヶ月の間に、体はすっかりやせ、頭髪もどっとぬけてうすくなり、歯がグラグラして2本抜けました。こんな状態なので、自分には青汁はあっていないと飲用をいやがります。私にはこういうことはなかったので、何といっていいかわかりません。こういう例はほかにもあるのでしょうか。このまま飲用をやめてしまったらどういうことになるのでしょうか。このような場合には、どのようにしたらよいのでしょうか。」

 こういう例は経験していません。が、この方の症状のすべてが青汁のためではなく、この方のからだが、そうなるようになっていたところへ、たまたま青汁がカチ合っただけのことだ、と私は思います。
 そして、そうなる原因は、あなたがお考えになっているように、これまでの日常生活のあやまり、すなわち、あまりにも偏りすぎた食事(穀・糖・肉)と、からだの酷使によって、血が甚しくにごり、その結果として、老化現象が早く、かつ強く出てきたためにそういありません。
 したがって、青汁を中心とする食の合理化(完全化・安全化)は絶対必要であり、それも少々の分量ではおっつきません。少なくとも、毎日4合(もとのナッパ1キロ)以上を根気よくつづけ、体質を根本的にかえなければなりません。また、主食の白米をやめるかへらしてイモを多くすること。肉類をひかえて大豆ものを多くし、ナッパを主とする野菜・海藻類を十分にそえること。つまり、イモ・マメ・ナッパ食に徹底することです。とくに痛みのためによくない糖分(菓子、ジュース、味つけの砂糖)を極力へらすこと。そうすれば、少なくとも痛みだけはしだいによくなってくる筈です(もちろん早急というわけにはゆかないでしょうが)。

 しかし、今までの経過から、なかなか理解してもらえそうもないようですし、どうやら、ご本人は、青汁のために悪くなった、痛みがよくならないばかりか、食事までもとれなくなり、衰弱して来た、と思い込んでいられるようですから、これを説得するのは容易ではないでしょう。それにしても、1日や2日おきに1合といった程度では全く焼石に水、なんの効果ものぞめないでしょう。なお、全身の衰弱、髪や歯がぬけ、視力も衰えたというのは、いわゆる栄養失調でしょう。
 それは、今までのあやまった食べ方、栄養分の釣り合いのとれていない不完全食では、釣りあいのよくとれた完全食のばあいに比べ、ずっと大量が必要なので、食量がへるだけでもひどくこたえるわけです。これも、食事をなおせば回復してくる筈です。けれども、どうも、それだけではなく、ほかに何か重大な原因がかくれているような気がしてならないので、確かなことは申し上げかねます。
 機会をみて、ぜひ、しかるべきところで精密検査をうけてもらってください。なお、からだが冷えると痛みが強くなります。衣類を厚くし、懐炉を入れ、温浴、温泉などでからだをあたため、冷やさないよう気をつけること。また、按摩、マッサージ、軽運動などで血のめぐりをよくするようつとめることも大切です。灸や鍼をやってみてもよいでしょう。(58・3)

<1984・2 健康と青汁 330号より>




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