団子 |
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以前の農家では、米穀調製の際に多くの屑米が出た。 土臼で籾磨をする際に砕けた米をイリコ、ユリゴというが、新潟県の山村では、これを挽いた粉で手まりほどにまるめた団子をつくり、藁火で焼いて朝食にした。祭事、祝事の時には小豆またい菜の味噌あえ、塩辛などを入れてつくる。 佐渡では、米を精白する時に出る胚芽や外皮や砕米などのばさばさするものや、藁麦の粉をメクソ、メカスといって、メカス団子をつくって常食にした。 岩手県の稗貫郡では秕(しひな)を粉にひいて団子にして昼食や間食にした。 石川県河北郡では、米を舂く時に臼の外にとびちった米を拾い集めたものをアラモトといい、正月7日の株団子をつくるダンゴモンだという。 諸国のツツボダンゴも籾磨の際にこぼれた土まじりの籾をいきよせて、団子をつくって、物日の供物にする。 (民俗学辞典)
<1965年 7月 健康と青汁第107号より>
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