遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
 甘味をほしがる子

 甘味をほしがる子供はよわい。子供の健康度は、甘味をほしがるか、ほしがらないかで、はっきりわかる。といっても少しもいいすぎではないようだ。というのは、甘味がすぎると栄養のバランスがみだれる。また、菓子には、いろいろ有害な色素や、薬品、人工甘味・香料などがはいっている恐れがある。そこで、甘味をこのむ子供は、本当に健康ではありえない。濃厚な味をつけた、おいしい肉や卵のおかずでなければ食べず、野菜をきらい、果物もあまり食べない、といったことになり、栄養のバランスはますますくずれる。そして、不完全もはなはだしい食になり、健康状態はいよいよ悪く、嗜好はさらに偏って来るという悪循環がなりたち、甘味を好く子はよわい、ということになってしまう。

 そういう子供を丈夫にするには、なんといっても、まず、甘いものをやめさすか、出来るだけ少なくせねばならぬし、そのためには、栄養を完全にせねばならぬ。したがって、どうしても良質ナッパをうんと食べささなければならぬわけだ。とはいえ、それも仲々むつかしいので、ともかく、鼻をつまんでも飲め、らくに大量のナッパを食べることになる青汁(1合のめば250グラムは食べたことになる)にすることだ。そして、栄養が少しでもなおって来ると、健康状態はしだいによくなり、嗜好もずっと変って来る。

 それが、もっともはっきりわかるのは、まだ砂糖の味を知らぬ赤坊の時から青汁をのます場合だ。サジか箸に少しつけて舐めさすことから始めるなら、生れたてからでも少しも差支はない。乳に混ぜてのましてもよい。
 夏分だと、水をほしがるが、水の代りに青汁を哺乳瓶であたえてごらんなさい。よろこんで、ゴクゴク飲む。やがて、5勺〜1合と、平気でのむようになる。そして、物心のつく頃になると、なにより青汁を好くことに気づかれよう。青汁をつくったり、配達されて来たのを見かけると、やかましくせがんでやまぬ程だ。そして、なるほど、これが子供の本能というものか、と感心させられることだろう。
 そのうえ、おもしろいことに、そういう子供は糖分をほしがらず、甘味のつよい菓子は吐き出してしまうほどだ。一般に、子供は甘味をほしがり、あるいは、子供には必要なものであるというふうに考えられているようだが、決して、それは子供の自然の姿ではなく、ただ、甘さにならされ、また、栄養のあやまりのためにゆがめられた欲求にすぎぬこと。つまり、子供が甘味をほしがるのは、その子の栄養が正しくないことを示すものだ、ということが、これで納得できるだろうと思う。

<1970年 1月 健康と青汁第161号より>




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