利用上注意して頂きたい事項

 当サイトの内容の殆どの部分は『遠藤青汁の会』の機関紙であった『健康と青汁』の内容から抜粋されています。
 医療技術の発達した今日においても、尚一層、その価値を再認識させられる記述が沢山見受けられる一方で、以前と比べると少し補正した情報も付け加えておいた方が良いと思われるようなものもいくつかあるようです。
 勿論、法令的に対応しなければならないもの等については、随時、各文中にコメントやリンク等を配置して対応していますが、各種症例やそれに対する見方、考え方については、故遠藤仁郎医博の趣旨を踏まえて、後継者である遠藤治郎医博にコメントいただくことがもっとも望ましく、そういった現在の医療状況を踏まえたコメントをここに掲載する所存です。いくらばかりかの補正になれば幸いです。
 遠藤治郎先生のご紹介
1931年京都府生まれ。
1956年京都大学医学部卒業、医学博士。内科学(内分泌学)専攻。
1967年京都大学医学部講師、医療技術短期大学教授
1979年島根医科大学教授(臨床検査医学)、副学長、医学部付属病院長を歴任。
2000年島根医科大学名誉教授 遠藤青汁啓発運動を継承 著書に『やっぱり青汁が効く』(監修、主婦の友社、2002年)、『もっと緑を!』(監修、文芸社、2007年)他、専門学術書多数
概説:
 1975年京都大学医学部を卒業後、島根医科大学循環器内科専門医となり、約26年の勤務の間に、同医大副学長、同付属病院医院長。2004年3月定年退職ののち、故遠藤仁郎医博の後継者となられ、文献整理とともに、あらたなる執筆活動を始めていらっしゃいます。
 遠藤治郎医博からのメッセージ(利用上注意して頂きたい事項)

 ケール青汁と甲状腺機能に関する見解を記しました。添付でおくります。このほかに、青汁、その他の飲食物と医薬品を合せ用いた場合におこる相互作用として、ケール青汁とワーファリンに関する見解についても、青汁教室で取り上げています。これは別便でコピーを送ります。エーザイという会社のワーファリンの効能書と合わせお読みください。薬の作用が減弱する場合として、ビタミンK含有食品の例として青汁を書いています。
食品の安全を軽視する行為が頻発し、憂慮しています。食品の生産、加工、流通工程を管理するトレーサビリティの確保が大切なことを改めて感じています。

2008−9−27 倉敷市 遠藤治郎

 青汁、その他の飲食物と医薬品を合せ用いた場合に起こる相互作用

 現在、医療を受けている患者が、青汁をはじめ『いわゆる健康食品』を同時に取っているケースが多く見られるようになりました。こうした状況に対して、注意深い医師は、健康食品・サプリメントと医薬品の間には、相互作用のあることを患者に説明し、適切な指導がなされていると思いますが、まったく説明していない医療従事者も少なくないのが現状です。これまでに報告されている例を挙げて、こういう場合に対応できる基本的な知識を備えておきましょう。
  1. セントジョーンズワード(セイヨウオトギリソウ、SJW)ならびにアメリカニンジン含有食品の場合
 SJWは、欧州、中央アジアに分布する植物で、そのエキスを含んだ製品が流通しています。これを飲んでいると、ワーファリンという薬の作用を減弱させるおそれがあることがわかっています。つぎのようなような仕組が働くためと言われています。
 SJWは体内でワーファリンを分解する酵素の機能を強め、血液中からワーファリンを急速に除去します。薬の効果を得るためには投与するワーファリンを増量させなければなりません。
 そこで患者等が当該食品にSJWが含まれていることのわかる表示をしたり、説明書に{SJWを含む}旨を明示しなければなりません。医薬品を服用する場合には本品の摂取を控えるなどの注意をするよう指導がなされます。
(厚生省医薬安全性情報 160号、2000)

SJWの場合と同じ仕組で、アメリカニンジンがワーファリンの効果を弱めるという報告がありました。
(Annals Internal medicine141:23-27,2004)

  1. グレープフルーツジュースの場合
 果物汁ではグレープフルーツがいろいろの医薬品と相互作用を示すことが知られています。
 このケースでは、果汁の成分であるフラノフマリン類が、薬を分解する酵素を阻害するので、薬の分解が遅れます。
 血液中の薬物濃度が高くなってしまい、からだには薬の過剰な状態をつくるおそれができます。
 これを回避するには、グレープフルーツと薬を一緒に飲まないようにします。
 医薬品の中で、催眠鎮静剤、抗てんかん剤、強心剤、免疫抑制剤、抗生剤、利尿剤、降圧剤などが影響を受けます。ワーファリンは影響を受けません。
  1. ビタミンKを多く含む緑葉野菜とワーファリンの場合
 ワーファリンは、投与量が少なすぎると凝血(血液が固まる)リスクを増加し、多すぎると重大な出血を招くことがある薬です。
 そこでこの薬を使うときには、定期的に血液中のプロトロンビン時間を測定して、薬の量が適切かどうかを調べながら投与します。注意深く監視して使うと、
    不整脈(心房細動)がある患者、
    心筋梗塞を起こしたことのある患者、
    心弁膜置換手術をうけた患者などで、
これから起こるかも知れない凝血の発生を防ぐことが期待できるので、最近よく使われるようになりました。

 ところが、ワーファリンは、ビタミンKを含む医薬品の他、ビタミンKを多く含む緑葉野菜を摂っても、その効果に影響がでるおそれのあることがわかってきました。
 ビタミンKの活性型とワーファリンの化学構造が似ているために、薬が働く部位で両者の競合が起こるためと説明されています。ビタミンKが多く存在するとワーファリンの作用が減弱してしまうのです。この場合もワーファリンの量を増さないと期待する効果が得られないことになります。
 緑葉野菜はビタミンKを多く含んでいます。ケールの葉には100グラム当たり200マイクログラムのビタミンKが含まれており、その量は淡白野菜の2.5倍になります。
 そこでワーファリンの使用にあたって医師は患者に緑黄色野菜を取らないよう指導します。
 ケールを材料にしている青汁の飲用を避けるようにいわれるでしょう。
 しかし、専門の医師に尋ねて見ますと、青汁を毎日、量を決めて飲んでいるのであれば、ワーファリンの効果を邪魔することはないでしょうとの答えが返ってきました。

2005年10月2日 青汁教室新潟
遠藤治郎

 青汁を飲んではいけないと決まっている病気はありますか?

 青汁は薬ではありません。
 青汁は緑の野菜を十分に取り、体の中での栄養素バランスを整え、食の改善をするための方便なのです。
 青汁は食物でありますから、飲んではいけない病気はとくにはありません。ただ、野菜を摂らないように警告が出されている病気があります。こういう場合には、黙っていないで,医師と相談なさることを薦めます。

  1. 腎機能が低下している進行した腎臓の病気の場合
  1. 不整脈を伴う心臓病で、ワーファリンを投与されている場合
  1. 慢性甲状腺炎など甲状腺機能低下がある場合



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