遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
 ゼンソク

 ぜんそく 正しくは気管支喘息は、ジンマシンなどと同様アレルギー性の病気 何かの誘因(アレルゲン)がはたらいて、気管支の細い技の筋肉が発作的に痙攣して(あるいはジンマシンのように気管支の粘膜がはれて)せばめられ、粘膜からは粘液が分泌されて、空気が通りにくくなり、はげしい呼吸困難のおこるもの。
 こういう発作をたびたび繰り返し、しだいにこうじてゆく。しかも今の所、発作をとめる特効薬はあるが(それとても必ずきくとは限らず、時には喘息状態といって、ながい間発作がつづき、全然薬のきかぬこともある)、根治法にはまだこれという適確なものがない。まことに厄介至極な慢性病です。
 発作のおこりはじめは、子供の時からのこともあれば、ずっと後になってからのこともあります。
 また、発作を誘発する原因にもいろいろありますが、もともと気管支やそれを支配している神経が過敏になっているためで(喘息素質)、そこへ誘因がはたらいて、つよい反応をひきおこすものです。
 喘息素質には遺伝的の関係が濃厚なもので、多くの場合、身内の誰れかに喘息があるものですが、日常生活における諸条件、環境、職業、その他精神的のことや、食の影響も少くないようです。
 これらは、恐らく、刺戟の反復によって直接に気管支の興奮性をたかめたり、何か代謝の異常を来して、生れつき抵抗力の弱い部分の反応性に異常を原因するのでしょう。
 こうした色々複雑な条件がかさなり合って、気管支や神経の興奮性がたかまり、さらに発作を繰り返すことで、ますますはげしくなり行くものと考えられます。
 そこで、ともかくまず発作を防ぐことと、少しでも興奮性を低めることが肝要なわけです。
 発作を防ぐのに理想的なのは、発作の誘発因子であるアレルゲンを発見し、これを除外することで、そうすれば発作は防げるし、その少量から慣らしてゆけば(脱感作法)、根治さすこともできる道理です。
 そのためには、発作ごとに、その前2日間くらいの出来事をこと細かにメモしておく。そうしているうちに、ヒョッとすると思い当ることが出て来ることがあります。
 しかし、何分にも、あらゆるものがアレルゲンになるので、たとえば、気象条件、大気の汚染(煤煙、埃、工場廃気、排気ガス、スモッグなど)、飲食物はもとより、薬品類(医薬、農薬、工業薬品その他)、美容料、衣類、寝具、家具、家畜、草木。
 また月経、妊娠、過激な運動、精神的の動揺、睡眠不足、心身の疲労。カゼその他の健康傷害なども、すべて原因になります。
 したがって、その証明そのものが仲々むつかしい(事実見当のつかぬことが多いのです)。その上、さいわい何かがそうらしいとわかってみたとしても、はたして実際それだけが唯一の原因であるかどうかもきめにくいのです。
 というのは、もともと反応しやすい体質なのですから、まだほかにも色々かくれた原因があるかも知れないし、また、いくらでも新しいアレルゲンが現われて来るかも知れぬからです。
 そこで、余り当てにならぬし、これだけに頼り切るわけにもゆきません。
 ですから、むしろ誘因になるらしい因子に注意を払うとともに、日常の諸条件を合理化し、代謝や血液状態を正常化して、気管支や神経の反応性の低下に努力することが大切なわけです。

住居なるべく空気のよい、清潔で日当り、風通し、排水のよいこところ
職場埃や煙、刺戟性ガスなどのある職場をさけ、異常の高熱や寒冷、または異常に乾燥したり湿潤したところも、同様なるべくさけること。
禁煙タバコは直接気管支を刺戟して気管支炎をおこし、また神経の興奮性をたかめます
衣類・寝具ことに動物性(毛・羽ものや絹もの)や化織などの衣料にはアレルゲンとなるものがあります
薬品アレルゲン性のあるものがあります。なるべく用いないこと。医薬品、農薬、化学薬品ばかりでなく、美容料(化粧料・染毛料)、洗剤その他家庭用薬品などにも十分注意すること
鍛練カゼが発作の原因によくなります。カゼひきに近づかぬこと。人混みではマスクをかけることなど感染予防とともに、抵抗力をつくるよう鍛練すること。日光浴、空気浴、摩擦、うす着にならすこと。
冷水含嗽、扁桃マッサージ。冷水鼻飲法(冷水を鼻から吸いこむ)、寒冷気の呼吸。
適度の運動過労にならぬ程度の勤労と適度の休養。
十分の睡眠
平和な日常
便通腹がはると発作をおこしやすく、治りにくい。便通をよくし、いつも腹をからっぽにしておくこと。
そして正しい食べ方……

<昭和63・9 健康と青汁 第85号より>



正しい食養

 アレルゲン性飲食物の除外
 直接発作の原因になるアレルゲン性の飲食物はもとより、気管支を刺戟して、間接に発作の誘発をたすけるような刺戟性の飲食物もなるべくさけること(香辛刺戟物・酒など)。もっとも、「悪いそうな」というだけで、アレコレとやめて行くと、終には食べるものがなくなってしまうかも知れません。試してみて実際悪ければやめればよろしい。

 純正食品
 現在多くの食品には人工色素、人工甘味、その他種々の薬品が添加されていますが、それらの中にはアレルゲン性のものが少くありません。主食米麦をはじめ、菓子類、インスタント食品だの、缶詰、瓶詰、乾燥品その他の加工貯蔵食品、調味料、あるいは農薬のかかっている野菜果物など、つとめてさけ、なるべく安全な純正食品ばかりにすること。また調理はなるべく簡単に。自然のまま、または自然にちかい状態で食べること。洗剤の使用にも十分の注意。

 食べる分量
 腹がはると発作はおきやすく、よけい甚しいものです(食べる分量が刺戟になるので、発作の時よく吐くものです)。平素から、なるべくよくかみ、小食のくせをつけること。

 栄養のバランス
 喘息家には穀・肉・糖に偏り、野菜や果物を余り食べないというものが多いようです。こうした熱量、蛋白質ばかりに傾いて、ミネラルやビタミン類に乏しい食では、栄養の体内処理(代謝)がうまく行かぬため、代謝の途中でいろいろ有害な産物ができ、あるいは肝臓を悪くし(アレルゲンの処理ができにくくなり発作をおこすことになる)たり、気管支や神経を刺戟してその興奮性をたかめ、ついには発作をおこすようにもなります。そこで、よくバランスのとれた、しかも、なるべくミネラルやビタミンに余裕のある食にすべきです。またそうすれば、熱量や蛋白質は普通のばあいよりはずっと少くてすむので、少食にもなります。
 この意味で、喘息には、青汁を中心とした緑葉食が適当であると、私は考えています。このことは、余りコジれていない小児喘息などで、とくにハッキリわかります。こうした小児にはたいていの場合遺伝関係がありますが、同時に甚しい偏食癖があり、三度の食事には、白米飯に肉や魚や卵、あるいは佃煮といったものばかり添えて食べ、間食には菓子が多く、甚しいのになると、食事は殆んどとらず、菓子ばかり食っているといったものもあります。これに、菓子をやめさせ青汁を飲ませてみると、多くの場合、実におどろくほどの効果が現われます。現に多年青汁給食を実施している倉敷西小学校その他で、もう相当数の喘息児が完全に治っています。この事実は、素質をもっているものが誤った栄養をとっておれば、幼くして発病するにいたること、また一旦発病したものでも、正しい栄養にかえれば、恢復することができるものである、ことをしめすものといってよいでしょう。

 また、発病後間もないものほど有効なこと、予防的効果はさらに大きいだろうこともうなづけるわけです。ながい経過をとってコジれきった大人の喘息では、合併症などもあって、子供のようにうまくは行きませんが、それでも、少くとも発作の回数や発作のはげしさをへらすことは出来ます。そして、相当頑固な慢性例で治った人もあり、実に30年の間なやみつづけた喘息さえ、これで何とか調節できるまでによくなった例もあります。
 そこで、喘息のある方々には、日常諸般の常識的な注意とともに、次の食べ方の実行をすすめたいと思います。

  1.  少食。
  2.  青汁は十分のむこと。
  3.  緑葉菜を十分に添えた完全食にし、穀・肉・糖はひかえめ。味はうすくし野菜はなるべく多く生食すること。
  4.  純正食品にし、つとめて新鮮な自然物をとり、有害な人工着色、人工甘味、その他種々の薬品の添加されている加工貯蔵食品や、農薬のかかっている野菜果物を避けること。洗剤はつかわぬこと。
  5.  間食ことに菓子はやめ、どうしても欲しければ果物にすること。
  6.  調子のよいときでも一週に一度くらいは野菜果物日(無塩生食)、または青汁だけの日(青汁絶食日)にすること。
  7.  発作がおこりそうになれば減食または少量の野菜果物だけにし、下剤や浣腸で便通をつけ、胃がつかえておれば吐くこと。
  8.  発作がおきてしまえば絶食するか、青汁だけを2‐3合くらい飲んでおき、なるべく薬にたよらぬこと。

<昭和63・10 健康と青汁 第86号より>




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