遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
 透析障害と青汁

 「透析をしている主人が浴室のタイルに足をとられてころび、大腿骨折をやりました。病院で手術し、入院中ですが、“血液のカリウムが多いから”と、青汁をとめられてしまいました。これまで、毎日5〜6本(2.5〜3合)飲んで、とても体調がよいとよろこんでいましたので、大変不安がっています。どうでしょうか?
 また、少し貧血があるそうで、カロリーが不足してはいけないと、くだものの鑵詰など糖分の多いものがよくつきます。これも気になるのですが…」との相談。

 「青汁のカリウムのことは、腎臓の病気のばあい、いつもつきあたる問題です。ちっともかまわぬ。いや、絶対必要だと私は確信していますが、医学の通説ではいけないことになっています。透析のばあい、とくにやかましくいわれますが、骨折の治りをよくするためにも大切なんですがナァ。
 ご存じのように、透析で骨折しやすいのは、血液を洗うとき有害物(尿毒)とともにカルシウムが失われ、骨がもろくなっていることと、カルシウムそのものの吸収が悪くなっているからでもあります。それは、カルシウムの吸収に必要な活性ビタミンD(腎臓で出来る)が減っているからだそうです。そこで、十分のカルシウム、しかも吸収しやすいかたちのカルシウムがほしいわけです。」
 「薬はもらっているそうです。」
 「そうでしょう。しかし薬のカルシウムの吸収はあまりよくはありません。食べものでもカルシウムの多いものがつかわれている筈ですが、それらにもあまりよいものがありません。たとえば小魚など、酸性食品のカルシウムは利用がよくないし、アルカリ性であり吸収がよいといわれる牛乳も、熱処理してありますから吸収率は悪くなっています。その点、ナマの良質ナッパ(たとえばケールの青汁)はアルカリ性がつよく、カルシウムの含有量も多く(牛乳の2倍)、しかもイオン化したカルシウムなので、大変よく吸収されます。また、その他のミネラルやビタミンなど代謝に関係するあらゆる成分があり、おそらく最高最良の理想的カルシウム源といってよいものです。それが利用できないのは本当に残念なことです。
 なお、カロリー補給のため鑵詰のくだものなど糖分の多いものがよくつくそうですが、これもいささか理解に苦しみます。くだものにはカリウムは決して少なくはありませんし、糖分の多いだけでもカルシウムの吸収は妨げられます。そのうえ、栄養のバランスをみだします。また、そういう加工食品には添加物の害もさけられませんから、おっしゃる通り、たしかに気にかかります。
 次に貧血ですが、腎臓が悪いだけでもおこります(尿毒のため)が、透析のばあいは、血液をつくるために必要な成分、鉄分やビタミン(葉酸)などが失われることにもよるとかんがえられます。したがって、これらの十分な補給が望まれますが、これら鉄や葉酸(名前があらわしているように葉にあるビタミン)などにもっともとんでいるものは、これまた良質ナッパしかありません。

 透析に伴う障害には、これら骨の異常(骨折その他の骨の病変や発育障害)や貧血のほか、体調のくずれとか、いろいろな感染症、癌、肝炎、あるいは高血圧や心臓障害などがいわれていますが、いずれも、透析によってカルシウムや鉄や葉酸などのほかにも、大切な栄養分が失われるためと、それらが十分補給されていない結果にそういありません。そこで、できるだけ完全な栄養、健康人よりもなおいっそう完全な栄養があたえられなければならず、とくに不足がちなミネラル・ビタミンの補給が大切とかんがえられます。
 もちろん、それらは薬で補われてはいるでしょう。けれども、薬になっているものだけでは決して十分ではありません。それは、必要な栄養分には、いままでに解明されているもののほかに、まだわかっていないもの(未知成分)がいくらあるかわからないからです。私どもは、経験上、いわゆる難病――現代医学の手におえないようなものにも、青汁の大量で奇績的な効果のあることを知っていますが、これはミネラル・ビタミンの大量効果かも知れませんが、なにか未知の、ごく僅かしかないが、これなしには本当の健康はえられないというものの効果ではないかとかんがえています。
 少なくとも、そういうものの存在は否定すべきでないと思いますが、それはもちろん薬にはなっていません。すなわち、わかっているものと、まだわかっていないもののすべてがそろって、はじめて完全な栄養といえるわけですが、それらのすべてが完全にそろっているものは良質ナッパしかありません。緑葉は、大地と太陽の恵みによって生命をつくり出しています。そして、野生の動物の唯一の食料であることからもわかるように、生の葉には生命を維持するために必要なあらゆる栄養分があり、しかもバランスよくそなわっています。つまり、完全無欠、完璧な食べものです。

 問題のカリウムについてみても、良質ナッパはアルカリ性がつよく、カリウムも多いが、同時にカルシウムにもとんでいますし、その他のミネラルやビタミンも十分にそなわっています。このことは、血液のカリウムのふえた時(高カリウム血症)の治療に、アルカリとカルシウムがあたえられるという事実を合せてかんがえると、よくわかりましょう。つまり、良質ナッパにはカリウムの害を防ぐ用意がちゃんとととのっているわけです。しかしこのことは、良質ナッパ以外の野菜・くだものにはあてはまりません。アルカリ性ではあるがカルシウムが少ないからです。ですから、良質ナッパ以外の野菜・くだものではカリウムの害がおこりやすいでしょうが、良質ナッパ・青汁ではおこらないか、少なくともおこりにくい筈なんです。

 事実、また、透析による体調不良が青汁でよくなること。停止していた生理があらわれ順調になった、あるいはこどもでは発育が妨げられるそうですが、青汁でそれが防げるらしいことなどの事例もあるほどです。要するに、透析に伴う諸障害の問題は、透析によって大切なものが失われることと、カリウム故に野菜ことに良質ナッパが不当におそれられ、はなはだしい不完全栄養になっている結果といってよいでしょう。そして、これをコントロールするには、良質ナッパ・青汁の活用がもっとも合理的であるといえましょう。もっとも、その際、血液カリウムの動きに細心の注意をはらい、慎重にやるべきことはいうまでもありません。(61・3)

<1987・1 健康と青汁 第365号より>




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