遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
 糖尿病網膜症

 35才の主婦。糖尿病の網膜症で光凝固をやってもらっているが、視力がしだいに悪くなっている。これまで、ずいぶんいろんなことをやってみた。しかし、なにぶんおさない時からの糖尿病で、もうどうしようもないと半ばあきらめてはいるが、青汁でなんとかならないものか、との相談。

 私のかんがえは、昔からいわれているように、すべての病気は血のにごりからきており、それをなくすれば病気しないし、病気もなおりやすくなる。この血のにごりのもとは、結局、現在の文明社会のあまりにも不自然化・不合理化された日常生活そのもの。すなわち、環境の悪化、食のみだれ、運動の不足、精神的過労、睡眠不足などいろいろあろうが、中でもいちばん影響の大きいのは食の問題だ。
 そのため招かれた血のにごりによって、からだ中のはたらきが狂い、すべての細胞・組織・臓器がいためられ、抵抗力のよわいところから病変がおこってくる。糖尿病のばあい、それがまず、インスリンをつくるランゲルハンス島にあらわれるのであろうが、その結果、さらに血糖の増加その他のにごりが加わり、からだ中のすべてがおかされてゆく。
 網膜症は、そうして、網膜の毛細血管に変化(炎症)がおこったもの。そこで、その進行を喰いとめるために、おかされた血管を強い光線で焼く、というのが光凝固だ。が、これによって、なるほど、その局所の病変だけは片づくだろう。しかし、こうした血管の変化は、血のにごりがとり去られないかぎりつづき、凝固との追いかけっこはいつまでも繰かえされ、網膜はしだいに荒廃してゆくわけだ。
 だから、そうした局所の応急処置とともに、血のにごりを、それも過血糖だけでなく、ひろい意味での血のにごりをとりのぞくことは絶対必要だ。そこで、糖尿病の食事は、ただ血糖だけを目標にしたせまいものでなく、同時に食全体としてバランスのよくとれた完全食(また安全食でもある)でなければならない。したがって、まず、食べものは、すべてできるだけ安全な自然食品をえらぶこと(もっとも、巷間のいわゆる自然食品がはたして本当の自然食品であるかどうか、疑いなきあたわずではあるが)。
 そして、食全体としてのバランスのためには、どうしても良質ナッパをそえなければならないが、その必要量は、平均食でも400〜500g(青汁にして約2合)であり、病気のばあい、ことに難治病では、少なくとも1キロ(青汁4合)以上、多ければ多いほどよいとかんがえられる。今でも少しは飲んでいられるようだが、それくらいでは、いわゆる焼石に水。とても足りない。せめて、市販の青汁なら8〜10本以上。
 この量は、栄養のバランスということからは、ナンセンスといいたいほどの大量で、科学的根拠がないとの非難をうけがちだ。にもかかわらず私があえてすすめているのは、動物実験で、ミネラル・ビタミンは多いほど健康状態がすぐれているという事実があること。また、そうした大量によって、現在の医学で不治とされている、いわゆる見放された病気でさえも治ることがあるという奇蹟のようなことがあることを経験しているからだ。
 あなたのばあいも、その奇蹟を期待できないものか、ともかく熱心につづけてみてほしい。なお、一般食品についてできるだけ安全なものにすべきことは前記の通りだが、糖尿病では、とくに脂肪の調理の際や保存中にできる過酸化物の害がいわれているようだから、これにも十分気をつけられたい。(58・11)

<(1985・10)健康と青汁第350号より>




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