遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
 卒路をゆく

 卒路にかかってかれこれ1年。
 さすがに急な下り坂。その早いこと。早いこと。正月がすんだら、もう花の4月。春の農繁。新緑の八十八夜。またたくうちに馬鹿暑い真夏日の連続。9月の台風シーズン。19、20、21号と、同じコースで、風はなかったが、秋雨前線の活動とやら、毎日の雨。秋晴らしい日もないままもう冬支度。
 さいわい体調はまずまずだが、年は年。体力はしだいにおとろえ、あちこち故障が出てきた。

 まず耳。もう難聴どころか、ツンボも同じ。膝つき合わせての対談でも、つい、トンチンカンの返事をしてしまう。
 電話ともなると、拡声器つきだから、大きくは聞えるのだが、内容がうまく聞きとれない。
 少し早口だと、まるでわからない(補聴器も同じ)。
 大事な相談ごとだと、ご面倒でも手紙で、とお願いするが、たいてい、それっきりになってしまう。
 まことに申しわけないしだいだ。

 次は目。かねて、白内障のあることは承知していたが、年のくれ、それまで、いく分かかすんでいる程度だった左の眼の中ほどが、一面にかすんでスリガラスのようになっていることに気がついた。
 その後も少しずつ進行しているらしく、右の方も視力がおちてきたようだから、やがて、ダメになるのかと、いささか心細い。
 手術もかんがえないではないが、この年で、さて、どうだろうか。

 からだは、まだ、かなり動く。
 1〜2月の寒い頃でも、脚腰の痛みは大したことはなかったし、暑くなってからは、全然なくなっている。
 重いものには閉口だが、菜園の作業や山の上り下りにも差支えはない。
 7月からは全国的の猛暑に早天つづき。時には38度近くになったこともあり、立秋(8月6日)とともに、いく分凉しいかと思ったのも束の間。きびしい残暑だったが、さいわい昨年のようなことはなくてすんだ。

 食欲はまずまず。体重は50キロもつれ。便通は順調。ねむりもよい。
 いや、むしろよすぎるようだ。夏の間、夜明けとともにとびおき、凉しい2時間くらい草刈りなどする。
 あとはひるね。夕食がすみ、くれかかってくると、もう寝ている。

 前立腺肥大による夜間の排尿困難も、食事と便通と足の冷えに注意しておれば、まず、大した故障はおこらない。
 血圧は130前後。脉は54〜5。しかも、時々休む(期外収縮のため)といった、まことに悠々閑々といったうち方。
 そのせいだろうが、以前から、時々脳貧血の発作をおこす。この正月にも、忰どもと屠蘇を祀っていておこし、事情を知らない皆を心配させた。
 3年まえの正月にも、新年互礼会の席でたおれ、救急車で病院にはこばれた。自分では何とも思っていないのだが、もうどんなことがおきてもおかしくない年だから、皆さんにご迷惑をかけたわけだ。
 専門家に相談すれば、すぐに、ペースメーカーといわれることだろうが、いつもはどうともないので、そのままにしている。

 歯は、すっかりダメ。
 かたいものは食べにくい。近ごろは飯にもホネがある、など冗談をいっていたら、ことしのジャガイモやカボチャまでも、石のようなところがある、と笑っている。

 もうひとつ変ったことは、去年の冬から、拇指の内ら側が乾燥し、ナメシ革のようになりだし、真冬には、ヒビわれで痛むので、いつもバンソウコウをはっていた。
 夏になってからはヒビわれることはなくなったが、いつもカサカサしている。それと同時に拇指の爪が変形しデコボコしてきていたが、これも、かなりなおってきているが、11月中旬から、またヒビわれてきた。いずれも、老化現象だろう。

(平成2・11)

<1991・01 遠藤 健康と青汁第413号より>




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