赤地利ソバ |
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ずっと以前のこと、松阪の森下先生から、特殊学級を担任されるについて意見をもとめられたとき、こちらの西小学校などでの経験から、青汁をすすめ、ケールの種子を差しあげたことがありました。
などとあり、牧野先生はシャクチリソバと命名されていました。 また先生著「新日本植物図鑑」には
と記載されていました。 葉はソバとそっくりですが、ずっと大型で縦15センチ、横20センチになるのも珍らしくありません。葉質はごく軟らく、味もよく、少々たけたものでも少しも食べにくくはありません。 生でも(私はたいていグリーンサラダに加えて食べます)、油いため、いりな、汁の実にもなり、青汁にしても特別のクセもありません。但し、ソバの葉には日光に感作する物質があり、余り沢山たべるとカブれることがあるといいます (ソバ病―これは古人も知っていたことで、本草綱目「ソバの葉」の所に、「孫曰く、生で食えば刺戟を生じ身体を痒くする」と出ています―古人の経験の広さ正しさには全くおどろく他ありません)。 あるいはこの赤地利の葉にも、同じことがあるかも知れません。しかし、いずれにしても少しだけ食べるには少しも差支はありません。なお血管を強くするというので、ひところ高血圧にもてはやされたルチンは、もとソバの葉から抽出されたものです。この赤地利も同じ仲間だけに、あるいは、こういう成分も多いかも知れません。 これはともかく、つくり易い上に、なんしろ宿根草ですから、
など、家庭菜園の蔬菜として、たしかに重宝なものの一つです。 附記 森下武生氏(三重県大淀局区内)から、「アメリカソバ苗、送料10円で差し上げます」とのことです。ご希望の方は同氏あてお申し込み下さい。尚 友成、風早両氏のご体験によれば、余り大量に食べると、やはり日光でカブれるそうです。 <(1963・11 遠藤)健康と青汁第87号より>
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