性のいとなみ |
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男女のいとなみあるいは自然。「男女室に居るは人の大倫なり。」そして、その正しいおこないは養生のもと、ともいわれる。 「養生の道、男女の事を合法ならしむるに如かず。 さかりの時 年中いつでもやりまくるのは人間だけ。 動物には、それぞれさかりの時がある。 「内田邦彦氏の南総俚俗に、世の始に、諸動物神前に集り、性交に就て聞く。 回数 年令により、体力、体質、また季節によりまちまち。 きまったものは、もとよりない。 過ぎればよくないにきまっているし、思うにまかせぬのも味気ない。 まあ、先人の訓えを参考に、それぞれためしてみて、頃あいというところを会得するのが無難であろうし、そうするほかあるまい。 「色欲房事の儀は、一月何程と申す養生家の戒の法度書物之あり候間、御所望ならば、書は進ずべく候。 年令 年に応ずる精力。若いとき、十代、二十代、三十代までは強いが、その後は、代をかさねるにしたがい衰える。 そこで、若い後妻は、往々にいのちとりになる。 「人強弱あり、年老荘あり。 「素女法人、で、これはやや慎重のようだ。 若くて元気のよい、しかも不自由をしている時は相当いけるものらしい。 某君、学生時代、ねんごろにしていた彼女と、延長実に18回戦におよんだが、さすがもう出るものはなくなり、あたりが黄色っぽく見えだしたという。 また、91〜2まで、3〜4日ごとにいとなんでいたが、婆さんに若いつばめが出来たと聞いて毎日にし、しかも94才まで生きた爺さんがあったそうだ。(これも伝聞) 季節 むかしから春三夏六秋一無冬といわれる。
夏は6日に1回、 秋は1日 1回、 冬は 無制限、 これは、東西とも同じとみえ、ヒポクラテスも、 「冬は頻回性交をなして差支ない。といっている。 まこと、色は人生の大慾。 「よろづにいみじくとも、好色まざらん男は、いと寂々しく、玉の扈の底なき心地ぞすべき。」 だが、すぎるのはもとより不可。
「色慾は命を削る斧」 「素女曰く、凡そ人の衰微する所以の者は、みな陰陽交接の道に傷ればなり。」 (医心方)
(ヒポクラテス)
「慎しむべし。ただし、全然抑遏することも不可。」からだの弱いものは、ことに過してはならぬ。 「元気になるためには女房に出ていってもらわねばならぬ。」 病後 病気は治りがけが大切。 つい、久しぶりだとやってしまって、後悔することがよくある。 以前、結核などとくにそうだった。 ながい病気で催おして来るのは、確かに元気づいた証拠には相違ないが、まだ安定しきらぬうちには、ちょっとした出来心が、生命とりにならぬものでもない。 今時はやりの高血圧や心臓の悪いものなど、ことに物騒だ。 うっかりちょっかいを出してはならぬ。 「病み上りある夜女房に叱られる 房中術 そこで、昔からいわれているのが房中術、玄素の術、房中閉固術、房中補益術、陰補陽術。 要は、御して洩らさぬのだ。 そうすれば、弱いものも害をうけぬし、強いものはいよいよ強くなり、精力をながもちさすことができる、という。 「年40に至れば、須(すべから)く房中の術を識るべし。 (50・5)
<健康と青汁第254号より>
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