遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
リウマチ

 リウマチには、急性のもの、それが慢性になったもの、初めから慢性に経過するもの、からだ中の関節が次々にやられ、ついには形が変ったり動かなくなるもの、関節や筋肉、腱などに痛みがあるだけのものなど、いろいろあるが、いずれも、再発をくりかえしやすく、心臓をわるくすることもある、といった難治病の一つ。
本態はアレルギー
 アレルギー性の病気で、関節や筋肉、腱、靭帯などが感じやすく、炎症をおこしやすくなっており、天候や気象の変化(寒さ、湿気、気圧の変動など)や感染、外傷(手術)などによって、発病したり悪化する。そして、これらの外因(抗原・アレルゲン)で感作されて、それにたいする反応物質(抗体・特殊の免疫物質)ができ、同じ刺激が加わると、そこに強い反応(抗原抗体反応)がおこるのだ、と説明されている。

リウマチ素質
 しかし、そういう外因にさらされても、すべての人がかかるわけではないから、リウマチになるには、それになりやすい素質(リウマチ素質)がなければならない。この素質は、おそらく、生れつきでもあろう。けれども、それが進行して、ついに発病するようになるには、その後の日常生活のあいだにうける諸因子、すなわち、食のあやまり、運動・鍛錬の不足、精神的ストレス、環境の異常、感染、外傷(手術)など、いろいろ不利な条件によって影響されるところが少なくないだろう。

リウマチ家の食
 リウマチ家の多くは美食家であり、精製穀(白米飯、白パン)、肉(獣鳥魚介)、卵の濃厚味食を飽食し、菓子、酒を好み、野菜・果物を嫌う傾向がある。この、熱量・蛋白質にはとんでいるが、ビタミン・ミネラル不足の甚しい不完全食(欠陥栄養)では、代謝は不完全。ひいて血のにごり(悪血)を生じ、ために、すべての組織・臓器のはたらきを害し、抵抗力をよわめ、感じやすく、炎症をおこしやすいからだ(炎症体質)にもなる。そして、素質のあるものではとくに、わずかな、ふつうにはなんらの影響もないほどの刺戟にたいしても、ひどく反応するよう、つまり、アレルギー性にもなるのだろう。
 なお、これには、氾濫する有害有毒食品(農・畜・水産用薬剤や、産業廃棄物、各種の添加物などに汚染された食品、また加工・貯蔵食品、インスタント食品など)、その他薬品類の乱用、タバコ、運動不足、精神的ストレスもあずかっていよう。いずれにしても、現在の、あまりにも不自然不合理な日常生活に、根本の原因があるのでないか。

新しい病気
 このことは、リウマチが西欧では1800年ごろ初めて現われた、すなわち、近代文明とともに発生した新しい病気らしい、といわれていることからもわかるような気がする。(わが国でも、少なくとも、江戸時代にはなかったという)

対策
 そこで、リウマチにたいしては、住居や衣類に注意して、直接の誘発因子である外界の刺激をさけることや感染予防はもとよりだが、それとともに、あるいは、より一層大切なことは、からだの感受性、反応性を低めよわめ、アレルギー体質をなおすこと。そして、そのためには、食の完全化・安全化(自然化)を中心とする、日常生活諸般の合理化をはかることではないだろうか。

食の合理化
 有害有毒食品はつとめて避け、なるべく安全な自然食品をえらび、バランスのよくとれた、そして、ミネラル・ビタミンはむしろ多すぎるくらい十分余猶のある、完全食とすること。すなわち、穀・肉・糖・アルコールに偏らないよう。
 また、十分の野菜類を配すること。主食は、ひかえめ。米ならば玄米。パンは黒パン、全穀パン。むしろ雑穀や豆。さらによいのはイモ類。蛋白食、肉(獣鳥魚介とも)、卵類はすぎないよう。大豆・ナッツ類の活用。副食には、良質(ビタミンにとみ、吸収しやすいかたちのカルシウムにとむ)ナッパを主とする野菜・山菜・海藻・果物などを十分(主食・蛋白食にたいし少なくとも2〜3倍の)そえ、なるべく多くを生食すること。調理はなるべく簡単に。調味はうすく、濃厚味ことに糖分のすぎないよう。つまり、菜食にかたむいた完全食。緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食に徹底すること。あるいは、せめて、青汁だけでも十分。少なくとも一日3合(もとのナッパ750グラム)以上、5合でも6合でも(多いほどよい)。

嗜好品にも注意

    菓子(パン・饅頭・餅・オカキをふくめ)
     なるべく避ける。糖分がすぎるだけでも痛みが出たり強くなる。添加物の害もあろう。


     なるべくやめる、精々純良品の少量。

    タバコ
     禁煙。せめて節煙。

その他

    便通
     毎日の快通をはかること。それも、薬によってではなく、食べものと運動とで。

    精神的安静。睡眠
     十分に。

    運動
     てきぎ。

     痛みにたいしては、患部の安静、温保(青汁しぼりカスの温湿布、温浴など)なお、強い痛みには、2〜3日の青汁絶食(青汁だけのみほかには何も食べない)

薬治
 薬もいろいろできてはいる。けれども根治薬はまだない。ふつうのは、ただの痛み止め。特効薬のようにいわれているコーチソンやアクスその他の新薬にしても、結局、一時しのぎの対症薬にすぎず、これだけで治りきるのではないし、おそろしい副作用もある。
 ほかの療法が無効のばあいだけに限るべきで、なるべくつかいたくない。ともかく、これというきめ手はまだないのだから、やはり、食を中心とする日常生活の合理化・自然化による体質の改善をはかるのが、まわり遠いようでも、いちばん確実な方法ではなかろうか。早急な効果は、もちろんのぞめないが、熱心につづけていれば、やがて好転してくるであろうし、再発も防ぐことができよう。(51・8)
<1977年2月15日発行 健康と青汁246号>




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