遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
 大声を出す

 大きな声を出すこともよい健康法だ。仙道、練鍛練身十八番には、「出来るだけ大声を出す」、というのがあるし、ヒポクラテスは、体操の、鍛錬法としての意義をのべたあと、「また、発声が、甚だ、その目的に叶うものである。実に、発声は、湿性分を排泄するの効があり、従って、肉を乾かす」、といっている。私どもの中学校時代は、歌をうたうのは隋弱だとあって、きびしく禁じられ、号令をかけたり、剣道の気合などどならされた。
 詩吟もよい。朗読するのもよい。何でもよい。ともかく、うんと力んで大声をあげ、わめきちらす。深呼吸による浄血作用と、腹筋の運動との綜合効果だ。いつかの「のど自慢」に、胃下垂があったので、すすめられて小唄をならい、病気を忘れた、という婦人があったが、大声を出したり、歌をうたうには、腹に力がはいるからたしかに胃腸は丈夫になる。肝臓や腎臓も、横隔膜の運動で、血行がよくなるだろう。たるんだ腹にたまりがちな血液が駆り出されて、全身をめぐるようになるから、からだ中の血行がさかんになり、調子もよくなる。声楽家や管楽家には高血圧が少いそうだし、毎日3回、5分間づつ歌をうたえば、2〜3ヶ月で高血圧や動脉硬化にも効果があらわれるという(チララ氏歌唱療法)。

 べつに、大声を出して歌わなくても、ガス交換による浄血効果だけはあるから、鼻唄まじりの愉快な毎日をおくるいうことも、気分の上ばかりでなく、一般健康上にも、よい影響があるにちがいない。「笑いは血をきれいにする」という諺があるが、歌も血をきれいにしてくれる。いぜんは、年をとると、義太夫や浪曲や謡曲にこったり祝詞をあげたり、読経したり、念仏をとなえる信心家が多かったが、あれも、ただ、年寄りの暇つぶし、というだけでなく、やはり、立派な健康長寿法だったわけだ。

<(1967・7 遠藤)健康と青汁 第131号より>




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