遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
薬で狂った体質

 愛媛県の方からの相談。
 4年前、副腎皮質ホルモン剤を1ヶ月ほど服用してから、湿疹が出る様になり、体も疲れやすく(服用後1年間は寝たり起きたりの生活でした)、生理も少し量が減るなど、体質が大きく変わってしまった様です。
 その後、少し落ち着いてはいたのですが、今年の初めに抗ヒスタミンを服用したところ、全身にわたってひどい湿疹が出、今だに治る様子もありません。湿疹も、今までの目に見えない様な小さな湿疹が無数に集りまっ黒になるといったものに加え、ひとつひとつが赤く目立ち後に残ってしまう様なものが出る様になりました。先生も初めは抗ヒスタミンで悪くなるはずがないと言われてましたが、同じ類の薬を何度も試すたびにだんだん悪くなり、やはり体にあわないということが分りました。以前同じ薬でよくなったのに不思議ではありましたが、漢方と一緒に服用したのがよくなかったのかもしれません。
 4月に入院。検査の結果はアトピー。IGが9000もありかなりひどいアレルギーです。アレルゲンは、家のほこり、スギ、ブタ草の花粉に大きく反応し、次いでネコ。食べ物にはさほど心配はないそうです。
 PS 最近になり、生理の乱れが大きく肩はこるし疲れも大きくなりました。現在、ごく弱いホルモン剤を体につけています。(63・10)

 ご存じのように、副腎ホルモン(プレドニンもその一つですが)にしても、抗ヒスタミン剤にしても、カブレや湿疹などを治す薬です。それにカブれたというのですから、入院検査の結果がしめしているように、あなたは、もともとよほどのアレルギー体質であり、それが薬のためにいっそうこみいって来たもの、と思われます。
 ですから、薬はうっかりはつかえません。では、どうすればよいか。それには、まず、なぜそのようなことになったのか、その原因は何かをかんがえなければなりません。カブレ体質には、生れつきのものと、あやまった日常生活、ことに食べもののまちがいから来る血のにごりによるもの、とがありますが、生れつきの性質はおそらくどうにもならないでしょう。けれども、食べもののまちがいからのものは、そのあやまりを正し、血をきれいにすればなおる筈です。
 ところで、あなたがどういう食事をされていたか、まだお若い方のようですから、多分、白米飯に肉や魚・卵などおいしいおかずをそえるという、いわゆる栄養食になっており、野菜もの、ことにナッパ類はあまり食べない。食べるにしても店で買って来たものの少々といったところ。そして、菓子やジュース類、あるいはインスタントものなど、便利でおいしい出来あい食品にも傾いている(都市も農山村にもいたるところにはんらんし、あくどいマスコミの宣伝にまどわされて)。しかも、カロリー、蛋白質は十分であり、いろいろとりまぜているからバランスもとれている。食べ方のまちがいなんかあり得ない、と錯覚させられているのが、今一般、ことに若い人のかんがえのようですが、あなたもそうではないでしょうか。

 なるほどそういう食事では、カロリーや蛋白質は十分どころか、むしろ多すぎる程ですが、それに釣り合わねばならないミネラルやビタミン類はひどく不足しており、バランスは決してうまくとれてはいません。そのためだけでも血はにごります。そして、からだ中のはたらきが狂ってきます。そのうえ、加工・保存食品など農薬その他の薬剤や添加物汚染されたもののためにも血はにごります。
 その結果、自然にそなわっている健康力・生命力にかげりを生じ、病気しやすく、あなたのばあいはカブレやすく(アレルギー性)なっていた。そして何かカブレのもと(アレルゲン)に感作されてジンマシンが出たり湿疹が出るようになっていた。
 それを治すためにいろいろ薬がつかわれ、初めのうちはそれでおさまっていたのでしょうが、ながくつヾけているうちに、副作用のため、あるいは薬そのものがアレルゲンになり、ついに、どうにも手がつけられなくなってしまった。
 つづめていうと、アレルギー体質は、あまりにも不自然不合理な食のために招かれた体質異常であり、それを、さらに不自然な薬で治そうとしているわけですから、うまく行かないのも、また、いっそうこみ入ってきたのも当然のことで、薬で狂った体質を薬で治そうとしていること自体すでに無理というもの。それを治すには、出て来た症状にたいする末梢的な処置だけではダメで、どうしても、もっと根本的に、そうした体質になったもとの血のにごりをとりのぞく、すなわち、不自然不合理な生活、ことに食のあやまりを正すほかありません。

 それには、バランスのよくとれた完全食にすること、
 とりすぎているカロリー(ことに白米飯・糖分)、蛋白質(ことに肉類)をへらし、不足しているミネラル・ビタミンの最有力給源である良質ナッパを十分に補うことですが、
 現在の食糧事情下でも比較的やりやすいのはイモ・マメ・ナッパ・青汁食でしょう。主食には白米飯・白パンよりは雑穀や豆類、さらによいのはイモ類。蛋白質には肉・魚の切り身よりは全体食べられる小魚。さらには大豆。そしてナッパを主とする野・山菜、海藻類をうんと添え青汁にしても飲む、というので、その中心になっているものは良質ナッパ。もちろん絶対安全なものでなければなりません。したがって市販の野菜にたよることはできませんから、ぜひ自給なさい。堆肥を主とした昔流のつくり方で、年中切らさないよう栽培し、それをもりもり食べ、しっかり飲む。つまり、昔の、少なくとも3〜40年まえまでの、健康であった農山村の自然的な食生活にもどるのです。
 そうすれば、必ず血はきよめられ、からだ中のはたらきがよくなり、健康力・生命力がもりあがり、抵抗力がつよめられ、しだいにカブれなくなってゆきます。しかし、何分ながい間にでき上った性質ですから、とても急速なことにはまいりません。また、一時カブれが強くなることがあるかも知れません。が、かまわずにつづけてください。そのうちになくなるものです。ともかく、気永に、熱心に。そして、たとえよくなってもやめないことです。それは、青汁でよくなるということは、平素の食事にそれが不足していたことのもっとも確かな証拠だからです。(63・10)

<1989・7 健康と青汁 第395号より>




ご意見・ご要望はこちらへクリック
階層リンク 田辺食品 利用者の声 上の階層へ  
サービスリンク 更新記録 全体構成 商品紹介 注文方法
Copyright 2005 08 田辺食品株式会社