遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
膠原病(徹底的にやろう)

 なんでも徹底的にやらねば気がすまぬ、という近くの町の美容師さん。
 「数年まえから、体調をくずし、頭痛がしたり、腕や肢が痛んだりするので、診察をうけたが、いつも、何ともないといわれていた。そのうち全身がむくんだようにはれぼったくなってきた。それでも、また、何ともないといわれる。どうも納得がゆかないので入院し、くわしい検査を受けた結果、どうやら膠原病らしいとのことだったが、昨日、やっぱりそうだった、とはっきりいわれた。膠原病とは、いったい、どういう病気なんですか?」

 「膠原というのは、血管や結合組織の主な成分のこと。その病気、まあ炎症とでもいうか、そういうややこしいもの。病気の名前にすると、エリテマトーデス(SLE、紅斑性狼瘡)、リウマチ、皮膚筋炎、強皮症、その他いろいろあるが、これらはみな膠原の病気だというので、ひっくるめて膠原病といっている。だから、膠原病という一つの病気はないわけで、いま、ふつうに膠原病といわれているのは、膠原病の代表といったエリテマトーデスのことになっているようだ。これは、ずいぶんいろいろな症状が出、ステロイドという薬(副腎皮質ホルモン)がいくらか効くが、仲々根治せず、よくなったり悪くなったりを繰返し、生命にもかかわりかねないという難病の一つ。なぜこういう病気になるのか、原因はわかっていない。しかし、結局は血のにごり――実際、いろいろ血の異常が出、それで診断がつくのだが――によるものだろう。
 したがって、食べもののまちがいを中心とする、日常生活のあやまりが大きくかかわっているとかんがえられるが、この美容師さんの食生活はこうだった。ご飯はよく食べる。おかずには動物食品が多い。なんでも徹底してやるたちで、肉なら肉、魚なら魚、エビでもイカでもタコでも、とにかく徹底的に食べる。仕事も徹底式だから、評判がよく、いそがしくて炊事するひまがない。で、いつも出来あいものですましており、野菜はほとんど食べない。味は濃厚。酒は、おそくなり、草疲れると一杯ひっかけて寝るという程度、タバコは吸わない。甘いものは好きで、これも徹底的に食べる。つまり、ひどく不完全であり、有害食品も多いという食べ方で、これでは、どんな病気が出ても不思議ではない。

 手当てとして、ステロイドをもらってのむのもよかろうが、それだけでは治りきるものではないから、ともかく、まず、これまでのまちがいだらけの食事をあらためて、血をきれいにすることがなによりだ。食べものはすべて、できるだけ安全なものにし、食べすぎている白米飯・動物食品や糖分をへらすこと。
 主食にはイモ類を、蛋白食品には大豆ものを多くすること。そして良質ナッパを主とする野・山菜・海藻類をうんとそえ、青汁をしっかり飲む。調理は簡単に、味つけはうすく。甘い菓子やジュースはやめる。
 つまり、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食といった食の自然化・合理化をはかるべきで、とりあえずは青汁だけでも、少なくとも毎日4〜5合(もとのナッパ1キロ以上)のみ、ナッパもできるだけ多くとるべきだ。
 その手初めには台所の活用。炊事をおろそかにしてはならない、自分の食事は自分でつくるところまで徹底する。こうして熱心にがんばっていれば、この程度の膠原病なら完全に治るような気がする。いのちあってのものだね。仕事も大事だろうが、からだはもっと大事だ。まず健康にならねばならぬ。」

 「ハイ、よくわかりました。」
 「徹底しついでにもう一つ。いや、これがいちばん大切なことなのだが、この食療法の中心になっている良質ナッパを自給すること。市販の野菜には、農薬に汚染されていない安全なものは殆んどないし、成分的にも劣っている。畑があればいうまでもない、無ければ借りてでも、またいそがしい時間ではあろうが、何とかやりくりして、ぜひ自分でつくる。それも、現代式のやり方ではなく、昔流に、土はなるべく深く掘りかえし、堆肥・厩肥を主体とし、石灰・油粕・鶏糞・魚粉などの肥料で。この健康なナッパを食べ汁にして飲めば、かならずやめざましい効果も期待できようというもの。やるほどなら、なんとかここまで徹底してほしいものだ。」(60・11)

<1987・1 健康と青汁 第365号より>




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