遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
 筋肉のこり痛み

 頸や肩や背中や腰などが「こる」とか「いたむ」とかいうのは、筋肉が何かの原因で、興奮状態にあり、疲れやすくなっているためです。若いものが、そういうことをいい出すと、昔はすぐに、「そりゃあ大変、肺病にでもなったんじゃないか」などとおどかされたものです。肺に故障があると確かによくこったり痛んだりするが、決してそうとばかりはいえません。それは、内蔵の異常、刺戟が外部へひびいて、その部の筋肉が興奮状態になるための症状ですから、胸や腹の病気で来ないものはないといってもよいくらいです。

 しかし、同じく病気があっても、特によくおこるものもあれば、さ程でもないものもあり、また何処にもそれらしい原因もなく、疲れる程のこともせぬのに始終こって困っている人もあります。
 一つには体質によるもので骨組の太い、ふとりだちのものは、反対に骨組の細い、やせだちのものに比べ、こりやすい。それは、ふとりだちのものの代謝が、やせだちのものに比べて劣っており、俗にいう血が濁りやすいからです。筋肉の代謝が不完全だと疲労物質の処理が不充分で筋肉はいつも、慢性の疲労状態にあるからです。

 が、いま一つには食物が大きな意味をもっています。
 筋肉は、このように代謝が不完全で、疲労物質が処理されないと、こったり痛んだりしやすくなるのですから、食べ方がまちがっていて、代謝がうまく行かぬと(血がにごって)起こりやすく、食べ方が正しければ(血がきれいになるから)、起こりにくい筈です。実際、こりやすい人の多くは、どうもご飯を食べすぎ、肉類や卵ばかり添えて野菜をきらい、酒や菓子は大好物のようです。

 こういう食べ方では、熱量、蛋白質に偏っていて、それらの処理になくてはならぬビタミンやミネラル類が不足し、代謝が完全に行われずいろいろ有害なものができます。たとえば糖質(澱粉や糖類) がすぎてビタミンBが欠乏すると、中間代謝産物として酸性のものができ、これか筋肉をいためて腫れ、圧えると痛むようになる。それは丁度急に激しい運動をしたあとの筋肉の状態のようなものです。
 ですから、原因のあるなしによらず、こったり痛んだりしやすい人は、局所の血行をよくして疲労物質を除くようつとめるほかに、つねに食養の合理化をはかることが何より大切です。軽い運動やマッサージで局所の血行をよくすると、「こり」や「いたみ」はやわらげられるかなくなります。貼り薬や灸や鍼、痛みどめ薬や注射も同様です。けれどもいずれもその効果は一時的、間に合わせのもので、しばらくすると、またもと通りになってしまいます。

 そこで、それと同時に食物の完全化による血液の浄化が必要です。
 主食ことに白米飯をへらし(むしろ麦、芋、豆飯とし)緑の菜っ葉を多く添える。酒や菓子や糖分をさけて青汁を飲む。間食がほしければ果物にする。ともかくせめて青汁だけでも精々しっかり飲んでみることです。青汁をはじめて、いつとはなしに「こり」も「痛み」もなくなり、サロンパスがいらなくなったという経験をもっている方は読者の中にも相当あろうと思います。

<1958・4 健康と青汁 第20号より>




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