遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
乾燥青汁

 健康上にも、また治病上にも、欠くことのできないものは、毎日の食が完全であるということです。私どもは、この目的のために、もっとも簡便なのは、良質の生ナッパをうんと食べることだ、と多年主張して来ました。(緑葉食)。そして、私どもが青汁をすすめているのも、これが、十分の生ナッパの摂取を可能にする、もっとも簡単な方便だと考えるからです。
 しかし、いろいろの事情で、良質の生野菜がなかったり、青汁ののめないような場合には、次善の方法として、まず乾燥緑葉末を利用するしかありません。それには、葉がうすくて乾燥しやすく粉砕しやすいのと、たいがいのばあい、どこでも材料が大量にえられるなどの点から、大根葉がいちばん具合がよいのではないかと考えられます(「緑葉食青汁の実際」参照)。
 すばらしく大きくなり収量も多いので、ケールやキャベツの葉もよい筈なのですが、これらは葉が分厚いため乾燥しにくいこと、また繊維がつよくて粉砕しにくい上に、よほどていねいに砕いても、舌触りがも一つどうも感心できません。
 で、これらは、むしろしぼった汁つまり青汁を乾燥するほうがよいわけです。
 それに、これがうまくゆくと、毎年繁茂期にムダに捨てられている莫大な量の葉の利用にも都合がよいので、かねて、私どもの間では、研究課題の一つになっていました。
 最近になって大阪の田辺氏が特許製法を完成し、ようやく製品も出まわるようになりました。もっとも、まだ試作程度で、量産というところまではいっていないので、コストの点にいささか難があるにはあります。見かけはちょうど抹茶のようで、味も悪くないし、成分もなかなかすぐれているようです。
 もちろん、生の青汁にくらべるわけにはゆきませんし、いわゆる「生の力」というものにいたっては、全く期待できないことはいうまでもありません。けれども、十分の量を摂れば、相当の効果もあげることができます。

 利用法
 水にとかして「青汁」にしてみると、確かに生の青汁よりは、ずっと飲みよいし、牛乳や粉乳、ココアやキナコなどを入れると、なおさらです。サイダーやソーダ水、その他の飲みものに入れても、なかなかよいグリンドリンクになります。
 しかし、別にわざわざ水や湯にとかす必要はないのですから、粉のまま、粉薬のように飲むのもよいでしょう。毎食茶さじで2―3杯か大さじで1杯も飲めば、相当量の青野菜を食べることになります。
 ながい旅行に出るときや船員、東北や北海道といった雪国の冬の間、あるいは野菜や青汁のきらいな人にとって、おそらく、ちょっと、これにまさるものはないでしょう。
 ふりかけ(グリンふりかけ)
 そのままでもよいし、ゴマ塩、出しじゃこの粉末など、適宜調味料を入れて。
 飯やおかずにふりかけ、味噌汁その他の汁物に入れて、おいしく食べられます。
 コロッケやキントン(芋豆、栗、百合などの)にまぜ入れてもよろしい(グリンコロッケ、グリンキントン)
 餅や柿餅につきこむのも結構です(グリン餅)。また、すべての粉料理にまぜる。  穀、豆、芋などの粉に、この乾燥青汁を2割も入れると、それだけでも殆んど完全にちかい食べ物になります。グリンパン、グリンうどん、グリンそば、グリンビスケット、グリンせんべい、というわけ。
 その他の菓子など、あらゆる粉製品に入れ、また、団子やテンプラのころもに(グリン団子、グリンテンプラ)。  こうすることの利点の一つは、まず栄養のバランスがよくなること。
 次には、現在、殆んどすべてのものが、見かけをよくするために、粉の漂白をしたり、色づけしたりされて、栄養価を損じたり、薬品や色素の害が加ったりしているわけですが、乾燥青汁で緑色がつくことで、粉の漂白をする必要もなければ、色づけする必要もなくなります。
 市販のすべての製品がそうなることがもっとも望ましいが、せめて手始めとして、次代をになう学童の給食用のパン、うどん、ビスケットなど、また、家庭での手製の料理やおやつだけでも、そうなってほいものです。
 今ではコスト高で、ちょっと勿体ないですが、やがて、ずっと安くなることでしょうし、利用方法は工夫しだいで、いくらでもあることですから、一つ大いに活用したいものです。

<1964・2 健康と青汁 第90号より>



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