遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
 からだが冷える

 72才の老女。ちか頃頭がわるい。とくにひどくもの忘れする。また、からだが冷え、手やほおに霜やけする。血圧は150/90、下の方がやや高いといわれた。食事はおいしく、いつもご飯は2ぜん。からだの冷えるのには動物蛋白が不足してはいけないといわれ、三度とも肉や魚や卵を食べる。野菜やくだものもつとめて食べる。味はうすくするよう心がけている。甘いものは割と食べ、コーヒー(砂糖2ヶ)もよく飲む。ねむりはよい。もともと便秘がちだったが、1年まえからアロエをのみ、毎日通じるようになっている。運動はあまりしない。ことに冬分は寒いので外にはよう出ない。小柄で中肉。顔色はむしろ赤がかっており、少なくとも貧血はない。脉は正常。

 頭がわるいことも、もの忘れも、一口にいって年のせいだろう(去年の診断も脳血管硬化となっている)。からだの冷えるのも、同じように、血管硬化のため血のめぐりがよくないからかも知れない。が、もひとつかんがえられることは、血管を調節している神経の興奮性がたかまっていて、寒さのために血管が収縮して、血の流れがわるくなっているのではないか、ということで、これには食べもののまちがいによる血のにごりがかなり関係している。

 あなたの食習では、米・肉・魚・卵・糖にかたよっており、酸性食品が多いため血が酸性にかたむいている(血のにごり)。また、カロリー・蛋白質ばかりが多くて、これらが体内でうまく始末(代謝)されるのになくてはならないミネラル・ビタミンが不足しているため、代謝が不完全になり、有害なものができる(血のにごり)。インスタントものなど加工・保存食品が多ければなおさらだし、便秘による血のにごりもあろう。こうした血のにごりがあると、血管に変化(硬化)がきやすいし、血管の神経が感じやすくなり、血の流れがわるくもなる。これがからだの冷えたり頭の悪い主な原因ではないだろうか。

 そこで、まず、カロリー・蛋白質は必要最低限にへらし、ミネラル・ビタミンの最有力給源である良質ナッパをうんと、少なくとも毎日400〜500g(青汁にして約2合)をとり、栄養のバランスを完全にすること。そして、食品はなるべく安全な自然食品にすることをすすめたい。こうして血がきれいになって、からだ中のすべてのはたらきがよくなり、血の流れがよくなれば、からだはポカポカとはならないまでも、冷え方はずっとらくになるだろう。そして頭の調子もよくなり、もの忘れの程度も少しづつはよくなるだろう。

 実は私も冷え性で、30代40代で冬はコタツなしには寝つかれなかった。いわゆるヤセの大喰いで大飯(もちろん白米)を食い、肉や魚や卵をよくたべ(野菜くだものも食べるようにしてはいたが)、味は濃厚。菓子も酒もといった食生活で、体調も決してよくはなかった。それが43才の年になって、ふつうの野菜・くだものではなく、ナッパでなければダメだと知り、つとめて緑の濃いナッパを食べ、青汁をのみだして――初めは5勺、代のかわるたびにふやし、50代で1合、60代で2合、70代で3合、80代のいまは4〜5合――体調しだいに好転。手足の冷え方もへり、今年のような寒い冬でもコタツなしでらくにねむれるようになっている。
 なお、主食にイモを多くし、ナッパを主とする野菜・山菜・海藻・くだものを十分そえれば便痛もよくなる。アロエは整腸作用のある薬草だから、ふつうの通じ薬よりは無難だろうが、のまずにすめばのまない方がよろしい。(58・10)

<1984・12 健康と青汁 第340号より>




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