エリテマトーデス |
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1. エリテマトーデス | ||||||||||
エリテマトーデス。 (48・2)
<1975年 7月 健康と青汁第227号より>
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2. エリテマトーデス | ||||||||||
エリテマトーデス。正しくは全身性エリテマトーデス(Systermic Lupus Erythematodes略してSLE)。さいきん多くなった病気の一つで、関節リウマチ、皮膚筋炎、硬皮病などとともに膠原病とよばれている。膠原病 膠原病というのは、全身の結合織や血管の非感染性(バイ菌の感染によらない)の慢性炎症で、自己免疫性の現象によるもの。 免疫現象 免疫という現象は、ふつう、バイ菌やビールスの感染をまぬかれる状態。すなわち、侵入してくるバイ菌やビールスにたいし、対抗する抗体をつくって抵抗し、これを制圧、感染をおこさないこと。しかし、また、アレルギー(過敏)反応や、拒絶反応という免疫反応もある。 アレルギー反応 アレルゲン(アレルギーをおこす原因)がはいってくると、これに感作されて抗体ができる。そこへ、同じアレルゲン(抗原)がやってくると、抗体との間に免疫反応がおこり、はげしい症状(過敏反応)をおこす。 拒絶反応 腎臓などの移植で、親子とか兄弟のものだと、うまくつくが(適合性)、そうでないばあいには、拒絶反応がおこり、たいてい不成功に終る。これも一つの免疫反応。 そこで、いまでは、免疫とは、自分自身のもの(自己)と、そうでないもの(非自己、異物)とを区別する能力であり、その監視にあたっているのはリンパ球だ、とされている。つまり、健全なリンパ球は、相手がバイ菌やビールスであれ、アレルゲンであれ、からだのものであれ、ともかく、自分本来のものでないばあい、ただちに異物と認めて、これにたいする抗体をつくり、それを排除しようとする。しかし、その免疫(抗原抗体)反応の結果は、かならずしも、からだのためになるものばかりとはいえない。なるほど、感染を防ぐことは、目的にかなった有利な現象だが、アレルギー反応や拒絶反応は、むしろ、不利の影響をあたえる。 自己免疫 さて、これと同じ免疫現象が自分自身の体成分にたいしておこるのが自己免疫。そして、それが、膠原組織(膠原は結合織や血管の膠原様の基質)におこるのが膠原病で、抗原抗体反応の結果生ずる結合体によって、炎症性の変化がおこる。それが、関節にくるのが関節リウマチ。皮膚にくるのが硬皮病、全身にくるのがこのSLEだ。というわけだが、こうした自己免疫反応がおこるためには、 であろう。また、そういう異常が生じるためにも、それなりの下地がなくてはなるまい。 その下地 それには、生れついた素質があるのはもちろんだろうが、それとともに、早くから(母胎内にある頃から)ずっとうけつづけている不自然・不合理な日常生活の影響。われわれをとりまく不良の環境。大気の汚染、水質の汚濁。食のあやまり、不完全な欠陥栄養、食品の劣悪、有害有毒化。医薬品、その他各種薬品類、酒、タバコの乱用。 また、日常生活上の無理、運動不足、精神的ストレスの過剰。感染、外傷などなど。および、それらに原因される代謝の異常(血のにごり)の影響によってつくられ、また、それがつみかさなって、ついに発病するようになるのではないだろうか。SLEをおこす薬品が20種にも上っている事実はこれを示唆しているように感じられる。 食の自然化・合理化 もし、そうだとすれば、それらの改善(それも、個人の力でどうにもならない環境のことはともかくとして)、せめて、食の自然化・合理化――完全かつ安全食(危険な農・畜・水産用薬品や、工場・鉱山の廃棄物、有害添加物などによる汚染のない)にすること。 および、日常生活諸般の自然化・合理化をはかってみるべきではないだろうか。また、現に、緑葉食・青汁が、リウマチ(代表的膠原病)、レイノー症(指や趾が冷え、痛み、脱疽になる。膠原病にしばしばある)、腎炎(膠原病の一つに数えられている)に良効をみるなどの事実から、SLEにたいしてもよいのではないか、と考えられる。 それに、膠原病には、今のところ、副腎皮質ホルモンのほかには、これという適確なきめてはないのだから、ともかく、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁といった、安全(自然)完全食に徹底すること。あるいは、せめて青汁だけでもうんと、一日5〜6合以上も、のんでみてほしい。 (52・2)
<1977年 12月 健康と青汁第256号より> |
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