遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
クローン病

 「36才の会社員。右下腹に、圧えると痛むカタマリがあり、検便で血液反応(+)。手術してしらべたらクローン病だった。術後は絶食(レントゲンで潰瘍が見つかったので、食事するとその治りが悪いから)、点滴栄養を二週間やって経過を見よう、ということだった。しかし、二週間たってもよくならないので、そのまま、絶食・点滴注射をつづけている。
 からだは痩せないし、血色もかわらないが、すっかり弱り、元気がない。神経質なタチではあるが、たびたび出るレントゲンや内視鏡の検査がいかにもシンドそう。今の点滴は昔とちがって栄養的に完全だから大丈夫だとはいわれているが、どうも心配だ。このままでもよいものだろうか?
 そしてもう一つ。この病気は原因がわからないのだそうだが、ほかに、どういう注意をしたらよいか?」
 との相談。

点滴栄養
 いわれるように、今ではよほど進歩してはいる。けれども、はたして本当に完全かどうか。それは、科学された栄養分については、たしかに完全にそういないだろう。けれども、からだに必要な栄養分には、まだわかっていないもの、しかも、生命力・健康力を維持するために大切なものが、まだいくらあるかわからない(科学されていない、いわゆる未知成分)。その全部、わかっているものと、わかっていないもの、そのすべてがそろってはじめて本当に完全な栄養といえるわけだが、少なくとも現在の点滴栄養でもそれは望めない――現時点の科学からは完全であっても、自然の食べものからいえば、決してまだ本当に完全無欠とはいえないだろうからだ。
 したがって、術後の疲労、食欲不振など、体調不良の一時期のツナギとしては結構だろう。二週間やってみてといわれるのも、それくらいたてば効果が出る筈だからだろう。が、長期にわたることは問題。効果がなければなおさらだ。だいたい栄養療法なるものは、いろいろあるが、そのいずれにしても、それをやってみて効果(元気が出、力づき、局所症状がよくなるなど)がある筈のもの。もしそれがなければ、いかに立派な方法であっても、どこか欠陥がある。点滴とて同じ。本当に体力がつき、傷の治りがよくなるならよろしい。でなければ、何か足らないものがある、とかんがえなければならない。その足りないもの(それが何であるかわからないが)があるのは、もともとすべての栄養分の完全にそろった自然食品しかないわけだが、それは良質ナッパ。ナッパには、一般の緑葉が草食獣の唯一の食料であることからわかるように、かれらが元気に生きるために必要なものは、すべてそろっている。そのもっとも効果的な利用法は青汁だから、これをぜひやってみるべきだ。それも、できるだけ十分に。そして体調なり傷の状態を注意ぶかくみてほしい。おそらく、ドクターたちを驚かすほどの効果があらわれるにそういないと思う。

一般注意
 この病気は1932年にアメリカの医師Crohnが発表したもので、主に小腸(回腸部)の末端に限局した炎症性の病変(限局性回腸炎、回腸末端炎、終末回腸炎)で、腸の常在細菌によるといわれている。つまり、腸に共棲していて、ふつうには何の害もしない筈のバイキンにやられるのだから、結局、からだの抵抗力が衰えており、感じやすく(アレルギー性)になっていることが原因だ。しかし、なぜそうなるのかわかっていないので、原因不明ということになっているのだろう。
 そういうワケのわからない病気のばあい、私はいつも日常生活の、ことに食のあやまりをかんがえる。この方は独身で寮生活。かなりの激務らしく、寮に帰るのは夜半すぎ。もう食事するところもないので牛乳とパンくらいですましている、とのこと。朝は寮の食事だろうが、昼食その他すべて外食。つとめて元気をつけようと、いわゆる栄養食、スタミナ食にかたむきがち。しかも出来あいものが主であろう。
 そこで、バランスはひどくみだれているうえ有害有毒食品ばかりになっていただろう。ために血はすっかりにごってしまい、からだ中のはたらきが狂い、抵抗力をよわめ、またアレルギー性ともなり、無害の筈のバイキンにもやられるようになっていた、とみるべきであろう。
 だから、たとえ今度はうまく治っても、同じ条件がつづいているかぎり、いつまたやられないともいえない。そこで、この病気を治すにも、再発を防ぐにも大切なことは食改善。緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食といった、バランスの完全にとれた食事にすること。二、有害食品は極力さけること、につとむべきだ。」
 と答えておいた。これはこの1月の青汁教室(毎月第3金曜日)のこと。手術は昨年の11月だったそうだから、術後2ヶ月余り後のことだった。そして3月の教室では、「あれから熱心に実行。2月下旬には退院でき、お見合さえされているそうだ」という嬉しいしらせがあった。
(62・3)
<健康と青汁第376号より>




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