遠藤語録文字 乾燥青汁ピロサンマーク
アレルギー児と学校給食

  鳥取県のかたからこういう手紙がきた。
 「37才の主婦。主人と長男(9才)、次男(5才)の4人家族です。子供達はアレルギー体質で皮膚が弱く、これを何とか治してやりたいと青汁を飲ませ、イモ・マメ・ナッパ中心の食事にとりくんでいる者です。
 野菜・イモ・マメ・米等は、地もとの農家(有機農業研究会員)から安全なものをわけていただき、調味料等加工食品も、安全なものをとりよせたり、苦心しております。
 朝・夕の食事は私がつくれますからよいのですが、昼、子供は学校で給食をとらなければなりません。この内容について疑問をもち、子供の体質改善のためには、弁当をもたせた方がよい、と思っておりました。
 長男は3年、次男は来年入学です。この際と思い、先日校長先生に会い、弁当をもたせたいが、と相談いたしました。すると、親の気持はわかるが、集団の中でひとり特例を認めることは困難な問題もあり、医師の診断書のようなものがあれば、学校としても対処しやすい、とのことでした。お医者様のお墨付きがあればとのことでしたので、この夏休みにでも、子供達をつれて、しかるべきお医者様のところへ出かけ、ご相談申し上げたいと考えているところです。
 長男は色が白く、ちょっとカブれたのでもなかなか治らず、その扱いにくたびれますが、一見、悪いところがあるようにはみえません。幼児期にほっぺのカブレで皮膚科に通ったことがありますが、その塗り薬にもまけてしまい、お医者様がサジをなげ出された経験もあります。
 次男はアトピー性皮膚炎で、手のカブレがあり、2才から現在(5才)まで悩まされています。地もとのかかりつけの小児科のお医者様には、“大きくなれば治ります”といわれていますが、私はほっておけません。
 子供達のこんなアレルギー体質をみて考えさせられ、少しづつ勉強して、今までの食のあやまちを反省し、市販のものにたよらない食生活に切りかえるよう努力してきましたが、妊娠中、また、それ以前の食生活もずっとまちがいがあり、ちょっとやそっとでは効果はあらわれないもの、と思っております。このように、一見病気ではないが、体質的に弱い子供をイモ・マメ・ナッパ・青汁食で治すための診断書を、先生のところへうかがえば書いていただけますでしょうか。」

 「診断書、書けとおっしゃれば書かないことはありません。しかし、アレルギー体質にたいするナッパ・青汁の影響について、まだ一般にはいわれていませんので、はたしてすなおに受け入れられるかどうか、問題でしょう。それに、たとえとり上げられるとして、それを本人たちがどううけとめるか。別扱いされること、差別待遇されることが子供たちに劣等感をうえつけ、それがストレスになって、かえってマイナス効果になりかねないのではないでしょうか。私はむしろこれを恐れます。
 次に、悪いもの、原因になるもの、アレルゲン性のあるものを避け、安全食品をとるようつとめることは確かに大切には相違ありません。けれども、これは、あくまで消極的な方法であり、これだけですべてが解決するわけではありません。そのうえ、これにこだわりすぎると、今の食糧事情下では、何もかも自給しないかぎり、安全な食事ということは到底望めず、ついには食べるものがなくなってしまわないともいえません。
 アレルギーの原因は、からだが感じやすく、カブレやすい。つまり体質なんですから、それを治すことの方が、より根本的であり、それしかありません。ですから、大切なことは、むしろ積極的に、どんな原因(アレルゲン)にたいしても負けない、やられないからだにつくり上げることです。そして、それには、ともかくまず栄養のバランスを正しくし――とりすぎているカロリー(ことに糖分・白米・脂肪分)・蛋白質(ことに肉類)をへらし、ミネラル・ビタミン類の最有力給源であるナッパを十分にとり――代謝を完全にして、血をきれいにすることです。

 それに要するナッパの量は、ふつういわれている基準からすれば100〜150gでよいのですが、私どもの経験では、もっと多く、ミネラル・ビタミンに十分余裕をもたす方が効果的のようです。そこで、お宅の朝・夕の食事は出来るだけ安全かつ完全にし、その上青汁をしっかり、少なくとも2合(もとのナッパ400〜500)以上飲ますこと。多ければ多いほどよろしい。
 そうしておいて学校の給食は食べさせてみる(子供にもよくないとわかるものは食べないで)。初めはあるいはカブれるかも知れませんが、体質がかわってくるにつれて、しだいに軽くなり、なくなる筈です。もっとも、それまでには、どうしても時間がかかります。特にお宅のばあい、生れつきという条件もありそうですから、おっしゃる通り早急な効果はえられないでしょうが、ともかくこの方針で(積極法に重点をおき、なるべく安全なものをとるよう気をくばりながら)、いそがず、あせらず、気永にがんばることが大切でしょう。そして、食べものについてあまりビクビクせず、ナッパ・青汁中心の食の完全化による体質改善に力を注がれるようおすすめします。(62・6)

<1988・4 健康と青汁 第380号より>




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