ピロサンの広場32号
酒の飲み方




<健康と青汁125号より>

    お父さんへ

     お父さんはいつまでも強く、逞しく、そして元気で頑張り続けるものです。そうです、ずっと健康でなければならないのです。しかし、お父さんといえども、年齢を重ねる毎に、だんだんと無理がきかなくなるものです。お父さん頑張れ。
     ところで、お父さんは、生活習慣でなにか間違っているところはありませんか?体に余分な負担をかけていませんか?これからの時期は、会食の機会も多くなりますが、暴飲・暴食は絶対に避け、そして禁煙し、体を労ってあげて下さい。御家族のため、お父さん自身のためにも。……
     どうしても出来なかったときは、もう一度読み返して下さい。

    (編集部)


 
酒の飲み方

     遠藤 仁郎

     酒がいろいろの病気のもとになること、また、よくないことはよく知られています。
     しかし、あのうまい酒がどうして、それほど悪いものなのでしょうか。


     酒の主な成分はアルコールです。
     酒の害も、いろいろ混在しているものや、添加物によるところがないのではないのですが、主なものは、やはりアルコールです。
     アルコールは、直接、食道や胃や腸を刺戟し、ながい間には、慢性の炎症をおこし、消化機能をよわめ、ついには潰瘍や癌の原因にもなります。
     吸収されたアルコールは肝臓におくられ、そこで分解、解毒され、分解産物は主として腎臓や肺から出されるのですが、もちろんその能力には限度があるので、量がすぎれば、十分分解されないものや、アルコールそのままがからだ中をめぐり、急性中毒、泥酔や二日酔、はなはだしくは急死することもあります。
     慢性には、肝臓・腎臓・血管・心臓その他全身いたるところに、大なり小なりの障害をあたえます。
     また酒は、栄養的には熱量源(アルコールと塩分)だけで、それらの体内処理になくてはならぬビタミンやミネラルなどは殆んどふくまれていません。つまり、酒は白米(これも熱量源が主で、釣り合うべきビタミンやミネラルも少い)よりも、なお不完全な食品です。

     そこで、酒がすぎると、白米飯の偏った食べすぎと同じか、あるいはより一層悪いことになります。
     そのうえ、大酒家では、胃腸や肝臓の機能が衰えており、大切な栄養素の吸収、利用がよくないので、さらに栄養のバランスをみだしやすいわけです。
     こうしたことがらが重なり合っていろいろの臓器にいろいろの変化をまねき、動脈硬化だの高血圧、肝炎や肝硬変、腎炎、糖尿病、癌などといった厄介な病気のもとにもなります。

     だから、酒は飲まぬのが最上。それにこしたことはありません。
     しかし、それは少々窮屈すぎるしまるで飲めぬのもいささか淋しい。
     とはいっても、うっかり過ごしてからだをこわしてはつまらぬ。
     どうしても飲むとなれば害のない飲み方、つまり毒消しの法の工夫が望ましいわけです。
     それには、まず、酒の質を吟味し、有害な混り物や添加物のない純良酒にすること。
     また、なるべくアルコール分の少い、弱い酒にするか、強いものは、水やソーダ水で割って飲むこと。
     グイ飲みせず、ゆっくり味わい、時間をかけて飲むこと。

     次に、アルコールの解毒は肝臓で行われるものであり、肝臓のはたらきさえ十分よければ、その害を減らすこと、さけることも出来るのだから、平素から完全食||良質蛋白質にとみ、ビタミンやミネラルに十分余裕のある、また農薬の汚染や有害添加物のない純正食品ばかりからなる、緑菜食・青汁を中心とした食をとり、つねに肝臓のはたらきをよくし、巾の広い抵抗力をもたし余力をたくわえておくこと。
     なお、アルコールの分解には、B群ビタミン、ことにB2、B6などが関係するので、とりわけそれらにとむものを、なるべく多くとるよう心懸ける。昔から、そういったものが酒の肴として愛好されているのも、経験がおしえた知恵というものでもありましょう。

     酒盗といわれるウニ、コノワタ、ウルカ、カツオノシオカラの類は、いずれも内臓で、良質蛋白質のほか、ビタミンことにB群が多い。
     ナッパの酢のものの好まれるのも同様で、栄養バランスをとるため必要な成分がすべて備っています。
     実際、宴会のときなど、青汁をうんと飲んでおくと少しも酔わぬし、二日酔などといったこともなくなることは、青汁愛好家はたいてい経験されているでしょう。
     酔さましに抹茶といわれているのも同じ理窟。
     ともかく、こういう飲み方をすれば少々の酒は差支えないわけです。

     さて、では適量はどれほどか。
     理窟からいえば、肝臓の解毒能の範囲内にとどめればよいということですが、それは酒にもより、人にもより、また説もまちまちです。
     酒好きの説が寛大であり酒嫌いのが厳格なのは止むお得ぬとして、大体の目安は、昔からいう「酒は微酔にのむ」というところ。日本酒で一合(ビールで一本、ウイスキー40〜50ml)までといわれているようです。  しかし、まず、五勺までは薬、一合以上は毒とするのが適当ではないか、と私は思います。
     なお、酒一合の熱量は、およそ白米飯かるく一杯にあたるので、五勺なら飯半杯、一合なら一杯へらせば、いっそう合理的というわけです。

     これで面白いのはネズミの飲み方。
     ネズミに、実験的に、アルコールを入れた飲み水をあたえると、やつらは、そのアルコール分に相当するだけ、他のカロリー源をへらして食べるそうです。
     万物の霊長と誇る人間はしかし、飲みだすと制止がきかず、とかく分量をすごし、しだいに強いものをやりだします。
     そのうえ、一杯やると食がすすむとて、栄養的にひどく偏った飯を多く食い、同じく不完全な肉や魚や卵やチーズなど、むやみに食いまくる。
     そして、肝臓や、腎臓や、血管や、心臓を悪くして、いまさらのように天を恨むのだが、けっして、それは酒だけの責任ではありません。
     酒がよくないのは、強い酒をガブ飲みしたり、飲みすぎる点にも、確かにあるが、も一つは酒ばかり飲んで、あるいは、酒と同じく不完全な飯や肉類ばかりを食べすぎて、つまり、蛋白質、脂肪、澱粉、糖などの熱量源ばかりとりすぎて、それらに釣りあわねばならぬビタミンやミネラルなど毒消し成分がないか、余りに少なすぎるからです。
     ですから、食全体としてよく調和がとれ、しかも、良質蛋白質だけでなく、ビタミンにもミネラルにも十分余裕のある食べ方、許される範囲内の酒ならば、毎日たのしい晩酌まことに結構でしょうし、たまには羽目をはずして痛飲しても、そう大して害はあるまいというものです。
     また老人にも病人にもよいでしょう。
     しかし、それは、あくまで、それだけの条件のみたされての上での話であって、ただ少々のナッパを食べ青汁を飲んでさえいれば、それで、いくら飲んでもよいというものでは断じてありません。
     このことは、もとより、ひとり酒だけのことではなく、すべて、よいの悪いのといっても、要は摂り方しだいです。
     いかに良いものでも過ぎれば悪い。いかに悪いものでも||毒薬でも、とり方さえ正しければ良薬にもなるたとえの通り、酒とてもそれと同じ。
     百薬の長と礼賛されているものも、百毒の長とおそれられるのも、つまりは飲み方しだいというものです。

    <健康と青汁125号より>


 
書籍紹介

     青汁は、日常習慣食の誤りを正し、食の間違いから来ている、からだの変調をなおして、健康になり、病気の治りをよくしようというものですが、現在の習慣食がしだいにゆがめられて来ているようにかんじられます。
    かならず、正しい理解のもとに青汁を実行して下さい。

     左記の出版物は当社にて保有している青汁に関するものです。参考書としておすすめします。御入用の節は当社まで御注文下さい。(品切れの際は御容赦下さいませ。また、発送の場合は送料は実費頂きます)

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