ピロサンの広場31号
年がよったら (1)〜(2)




<健康と青汁253号・254号より>

     この場合の年は、単純に年齢のみをあらわすものではないはずである。人生そのものが凝縮された、肉体的・精神的なものであろう。我々自身全く気付いてないが、何かのシグナルがあるかもしれない。又、周囲に対するやさしさとなるかもしれない。
     今回の『年がよったら』は健康と青汁253号及び254号に掲載されたものです。紙面の関係上抜粋とさせていただきました。
    (編集部)


 
年がよったら

     遠藤 仁郎

    できることなら、健康で長生きしたい。
    人なみ以上の長生きは望めないまでも、
    生きているかぎりはマメにすごしたい、
    とは誰れしものひとしく願うところ。


 
 外部との戦い

     人生は外部との戦い。
     戦に勝つ秘訣は、孫子のいわゆる「彼れを知り己を知れば百戦殆あやうからず」。
     すなわち、彼れ(健康上有害なことがら)、とともに己れ(老人の特質)を、よく知ること。


 
 老人の特質

     老人のからだは、つかいふるした機械。
     病気があればもとより、達者だと思ってはいても、どこかにガタが来ており、健康の幅はたしかに狭くなっている。そして、病気にたいする抵抗力(防衛能)も、回復力(治癒能)も、ともによわっている。


 
 大事に使う

     そこで、心得の第一は庇護。万事ひかえめ、無理をせず、大事に扱う、ということになる。
    しかし、あまり消極的にすぎては、却って体力をよわめ老化をはやめるから、庇護を主とし、適宜の刺戟を加えて、なるべく能率的につかうこと。


 
 運動

     「動く戸枢はむしばまれず」
     「ころがる石は苔つかず」
     「年は足から来る」
     運動が不足すると、体力はおとろえ、老化をすすめる。
     病気や怪我でねこむと頭までボケてしまう。
     運動すると、血行がよくなり、代謝がさかんになり、血がきれいになるから、肉体的にも精神的にも活力を増し、若返ってくる。
     ただし、はげしすぎるとかえって体力・抵抗力をよわめる。
     つねに、体力に応じた運動。疲れない、疲れの残らない程度の運動に心がける(老人は、疲れにも鈍感である点に注意)。
     体操よし、散歩よし(万歩あるきでもよし、用事があっても無くても、ともかく歩く)、走るもよし。
     軽スポーツ、軽作業(なれていれば重労働)もよかろう。


 
 気管支 肺

     老人はカゼをひきやすい。抵抗力をよわめ、こじれて肺炎でもでてくると命とりになる。
     寒さにならす(なるべく薄着し、皮膚をまさつするなど)とともに、気管支、肺を大事にする。それには、きれいな空気を吸うこと。大気汚染をさけ、タバコをやめる。これらは、ともに、気管支や肺の抵抗力・防衛能をよわめ、バイ菌やビールスにおかされやすくする。
     ほこりや寒さ、乾燥を防ぐにはマスク。
     人混みの中、ことに病人のところでもマスク。
     そのうえウガイ。ことに鼻のウガイ(ほこりやバイ菌・ビールスのたまる鼻の奥を洗うため)の励行。
     コヨリで鼻をくすぐり、クシャミして鼻水を流すのも、カゼのよい予防法だ。
     平素からやれば鍛錬にもなる。


 
 ねむり

     老人は疲れやすく、その回復がおそい。十分ねむること。
     むかしから、早寝・早起きがいわれているが、どうも、これは老人の自然。つまり、早くねむくなるから宵寝し、それだけ早く目がさめるだけのことのようだ。
     だから、少しもこだわるには及ばない。おそ寝ぐせのものは朝寝すればよい。
     要は、疲れが完全にとれ、気持ちよくおきられるまで、十分寝ること。
     睡眠時間の長短、また同様、きまりはない。
     昼寝も、結構。但し夜の眠りが妨げられるなら、注意する。
     不眠を訴える老人も少なくない。
     寝つきがわるい。夜中に目がさめ後が寝つかれない、夜どおし眠れない、などいろいろあるが、多くのばあい心配は無用。ことに、食事がふつうにおいしく食べられるようなら、必要なだけは寝ているのだから、少しも気にすることはない。
     寝つきのわるいのには、寝がけの酒一杯も結構。また、寒いときは入浴後すぐ寝る


 
 食事

     いつもおいしく食事できるのは健康の微には相違ない。
     しかし、老人は消化能、吸収能、利用能、解毒能、排泄能など、ともにおとろえているので、食べすぎないこと(少食)。
     ことに、現在の習慣食は、白米飯、肉類、卵、糖、酒などにかたよった、栄養的には不完全な贅美食になっており、有害有毒食品も少なくない。
     しかも、とかく、食べすぎになりがち。
     ために、代謝の不完全、血のにごりをまねき、体力・抵抗力にも、また、とくに老化現象にとっても、不利の影響をあたえている。
    高血圧、動脉硬化、糖尿病、癌などの多いのは、そのためと思われる。


 
 調理調味

     なるべく簡単に、ただし、咀嚼能の点を十分考慮すること。
     調味はうすく。
     食塩がすぎると高血圧、胃癌。砂糖がすぎると肥満、糖尿病、高血圧、動脉硬化(血液脂肪、コレステロールを増す)、結石、化膿症などを原因しやすい。
     脂肪 バター、牛豚脂はひかえ、なるべく植物油にする(これとて過ぎないよう)。
     サラダの調味には、むしろ、黄粉、スリ胡麻、南京豆などにする(安全性の点から)。
     ダシ これも安全性の点から、化学調味料よりは、椎茸、昆布、カツオブシなど。


 
 食べ方

     空腹を覚えて食べ、食量は消化能力以下にする(腹八分)。
     つまり、次の食事までに快よい空腹が感じられる程度にし、つねにいくぶんかの余猶を残す(あと一口をひかえる)。
     そして、理想体重(身長センチから100〜110を引いたキロ)を保つよう加減する。

     順序 まず青汁。次で野菜・山菜・海藻・果物。それから主食・蛋白食。
     回数 適宜でよいが、ふとらないためには、少量づつ頻回にわけて食べ(古人のいう少饗相接続すべし)。ドカ食いしないこと。
     間食 ことに夜食は、なるべくやめる。
     咀嚼 十分に。
     歯が悪ければ、スリ鉢ですりつぶしたり、ミキサーで粉砕し(ミキサー粥)、しかも唾をよく混ぜて食べる。


 
 嗜好品

       果物 最良。但し、農薬汚染に注意。
       菓子 糖害のうえに添加物の害もあろう。ひかえめ。
        茶 これでも農薬に注意。紅茶は砂糖ぬき。むしろ、草茶・笹茶・昆布茶など。
     コーヒー 精々一日一〜二杯。うすいもの。砂糖ぬき。
    コーラなど なるべくさける。
        酒 純良酒の少量晩酌の一本、
          ブドウ酒一杯は百薬の長ともいえようが、すぎれば百毒の長となる。
      タバコ 百害あって一利ないもの。禁煙。せめて節煙。


 
 日常生活の合理化・自然化

    以上、いずれも、むかしから養生法としていい古されたことばかり。
    ちがうことといえば、食において一概に野菜・果物といわず、青ナッパ、ことにその生食の必要性と、その方便としての青汁が強調されていることだけだが、要は、これらをふくめ、すべて日常生活の合理化・自然化ということになる。


 
 乏しい生活

     つまり、乏しい生活、貧しい生活ほど健康的であり、自分のことは自分で責任をもち、ためによいことはつとめて実践し、ためによくないことはつとめてさける、という簡単なことにつきている。
    戦時中もっとも恩恵をうけたのは老人だったといわれているが、それは、食糧が乏しいから少食になり粗食になったこと。
     働き手がいないので老人もセッセと働いたこと、そして、勝つまでは、若いものが帰ってくるまでは、と気持ちははりつめていたからだった。


 

     また、100歳以上の老人が人口10万対30〜60(アメリカでは10万対3、倉敷では一人あるなし)という長寿国が世界に3ヶ所ある。みな、環境はいたってよい(空気も水もきれい)が、まことに不便なところばかり。気楽にノンビリくらしており、一般に質素だ。もっとも一ヶ所はかなり裕福な食をとり、酒もタバコものんでいる。しかし、共通していることは、かなりはげしい労働(農作業)に従事していることだという。

    そうしてみると、現在の進んだ医学をもってしてもまだ解明されていない不老長生の秘訣は、どうやら、むつかしい理屈ではなく、こうした平凡なところにありそうだ。

    さて、老人の衛生については二つの考え方がある。先はもう短い。今更むつかしいことはいわず、好き放題をやってゆけばいいではないか、というのと、いや、それだからこそ、せいぜい養生して、少しでも長くマメでいたい、というのとだが、私は、やはり後の方をとりたい。

    (51・9)


 
骨密度をアップさせる

 女性ホルモンに代わって、破骨細胞の働きを抑え、骨芽細胞を活発にする物質が見つかった。中高年になっても、骨密度をアップさせることができる。

 
 骨粗鬆症を防ぐポイント

  1. バランスのよい食生活を心がける。
  2. ダイエットは正しい方法で慎重に。
  3. 運動で骨を鍛える。
  4. カルシウムの多い食品をとる。
  5. カルシウムの吸収をよくし、骨の形成を助けるビタミンK、D、亜鉛をとる。
  6. 50代以降の女性は女性ホルモンに代わる働きをする大豆イソフラボンをとる。

 
 若い時から貯蓄にはげむ

     骨粗しょう症は年をとったら誰でもなるものではない。若い頃からカルシウムをしっかりととり、骨を健康に保つ生活をしてきた人では発症率は低い。
     骨密度のピークは20歳頃。骨格形成がさかんな10代から20歳くらいまでが将来の骨密度を決める大切な時期にあたる。この時期に不健康で偏った食生活を送ったり、間違ったダイエットをすると骨密度が低下する。とくに女性はその後の出産、閉経後の骨密度に大きく影響する。


 
 女性ホルモンに代わる大豆イソフラボン

     最近の研究で大豆に含まれるイソフラボンという物質が、女性ホルモンとよく似た構造をしていて、同じように破骨細胞の働きを抑える能力があることが分かった。
     閉経で女性ホルモンが減少する中高年女性の場合、破骨細胞が活発になって骨密度が低下するが、大豆イソフラボンを積極的にとることで低下を防ぐことができる。さらに骨密度をアップさせるには、カルシウムの吸収を助けるビタミンDやK、亜鉛を多く含む食品をカルシウムと一緒にとるとよい。


 
 運動で骨を鍛える

     適度な運動をすると骨は丈夫になることが分かっている。運動は骨に負荷をかけ、それが刺激になって骨芽細胞の働きが活発になるからだ。反対に骨にかかる力が大きくなっても破骨細胞の働きは変わらない。
     運動はウォーキングや体操のような軽いものでも、毎日続けることで繰り返し骨に刺激を与えて効果を上げることができる。ただし、すでに骨密度が低下している人や高齢者は無理をしてはいけない。急に鍛えようとして強い衝撃を与えると、骨折などのおそれがあるからだ。まずできる範囲の軽い運動家ら始めるとよい。

    NHKためしてガッテン 健康読本より


 
お年寄りの心とからだ
 
 
 35年後には4人に一人がお年寄り

     年をとる(老化)とはいったいどういうことなのでしょう。すべての物事がそうであるように、人間の心とからだも成熟期を過ぎると退縮過程に入ります。
     そして、人生80年時代の今日、40歳代に入ると生理的には老化と退縮が始まります。社会的な面からも、六五歳以上はお年寄りとみなされます(老人福祉法)。しかし、最近の意識調査をみると、実際には70歳を超えても、自分ではまだ老人ではないと考えている人のほうが圧倒的に多く、自分のことをおじいちゃんやおばあちゃんとよばれることを好ましく思っていないことがわかっています。
     日本は、今、10人に一人は65歳以上の人によって占められていますが、35年後には4人に一人まで達するものと推定されています。
     これほど短期間のうちに、これほど激しい年齢構成の変動する国は、日本以外にはないといわれます。


 
 環境によっても左右される“老化”

     年をとるにつれてからだの諸機能の働きが低下してくることは否定できませんが、同時に、その程度は個人によって大きく違います。
     同じ60歳でも、まだ40歳代の心臓をもっている人もいれば、40歳で、もう80歳代の力しかない人もいるのです。また、内蔵機能は50歳代でも、筋力は、すでに80歳代というように、同じ人の体内でも、器官によって若さが大きく違うこともあります。
     大切なことは、こうした個人差や諸器官のアンバランスが、30歳代からの各個人の環境によって左右されるという事実です。

    うちのお医者さん いざというときどう? 最新医学大事典より


 
書籍紹介

     青汁は、日常習慣食の誤りを正し、食の間違いから来ている、からだの変調をなおして、健康になり、病気の治りをよくしようというものですが、現在の習慣食がしだいにゆがめられて来ているようにかんじられます。
    かならず、正しい理解のもとに青汁を実行して下さい。

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