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溶連菌:掲載紙面選択
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1. こどものリウマチ熱
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医学博士 遠藤 仁郎
5〜10才のこどもに多い。
もっとも恐ろしいのは心臓弁膜症の合併。
原因はA群溶連(溶血性連サ)菌の感染。
しかし、この感染があっても、リウマチ熱まで進行するのは2〜3%だけ。
つまり、抵抗力・免疫能しだい、というわけ。
その予防には、ともかく適当の抗生剤で、この溶連菌をたたくことだし、一度かかったものは、放置しておくと再発しやすい(50〜70%再発する)ので、これを防ぐにも、同様、抗生剤にたよるほかない
(小田禎一 小児科診療 48・8による)。
というのが現在の医療の原則になっている。
しかし、私どもは、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食、あるいは、青汁だけでも十分(少なくとも1日2合以上)にのます(これだけでも細菌に強くなる)、といった食改善で、こどもの抵抗力を強化することが根本だ、とかんがえている。
(50・9)
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2. 溶連菌感染
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医学博士 遠藤 仁郎
5才の坊やの母という方からの電話。
「たびたび発熱し、よくノドをいため、指や手の皮がむけます。溶連(ようれん)菌の感染のためだと、そのたびに抗生剤をのんでいますが、すっきりしません。青汁はどうでしょうか。」
「絶対必要です。だいたい溶連菌というバイ菌は、どこにでもいる化膿菌ですが、からだの抵抗力さえあれば、なにごともおこりません。そのためにノドをいためたり、指や手の皮がむけるというのは、抵抗力が弱っていて、バイ菌がはいり、扁桃炎をおこしたり、皮膚炎をおこすからです。さいわい、今ではまだその程度で、すんでいるようですが、進むと、リウマチや腎炎など厄介なことにもなりかねないので、なんとか今のうちに喰いとめなければなりません。」
「かかりつけの先生も、そういわれています。」
「そこで、抗生剤などでおさえようということになるわけですが、そういう薬をながくつかうことは考えものです。からだの抵抗力をつけるために大切なのは、なんといっても食べもののまちがいをなおすことですが、こどものばあい、いちばん問題になるのはお菓子ですが。」
「それが大の好物なんです。」
「それを、まず、やめること。いかに欲しがっても、あなたが心を鬼にしてやめささなけりゃあ、他の食べものを少々なおしてみても追っつきません。」
「それがむつかしいんです。」
「どうしてです?」
「実は、家が菓子屋なんで、家中いっぱいあるんです。」
「それじゃあ、廃業するんですなあ。大事な坊やのためには、それくらいの覚悟が必要ですよ。」
「・・・・・・」
「その次が三度三度の食事。主食は白米飯でしょうが、肉や魚はどうですか?そして野菜は?」
「肉や魚や卵が主になります。こどもが好くもんですから。野菜はどうも。」
「それも、原因の一つです。味つけは?」
「濃い方でしょうか。」
「加工食品やインスタントものは?」
「店がいそがしいので、つい。」
「そうだと、酸性食品が多いこと、また、ビタミン類が不足がちという、ひどくかたよった不完全食になっているため、血がにごってくる。
そのうえ、加工食品・インスタントものが多いと、添加物の影響によっても、さらににごりが強められる。血がにごってくると、からだ中のはたらきが悪くなり、抵抗力がよわり、バイ菌との力関係が不利になって、いろいろの病気をおこす、ということになります。
これをなおすには、まず、菓子やジュースなど甘いものをやめて、安全なくだものにすること。
三度三度の食事は、出来あいものやインスタントものはやめて、つとめて安全な自然食品にすること。
そして、主食や蛋白食品にたいし、良質ナッパを主とする野菜類を十分に(2〜3倍)そえること。
調理は簡単にし、味つけはうすくすることです。
とはいっても、こどものことです。なかなかすぐにはなずんでくれません。
そこで、ともかく青汁だけでものめるだけ多くのます。
5勺(もとのナッパ120〜30グラム)くらいからはじめ、しだいにふやしてゆくと、まもなく、1〜2合くらいは平気でのむようになります。
それも、坊やだけにおしつけず、あなたも、ご主人も、家族全体こぞって飲み、三度三度の食事もしだいにあらためてゆく。
そうしているうちに、だんだん慣れるのと、体調がよくなること、また、嗜好もかわってくるなどのため、よろこんで食べるようになり、体質もかわってきます。
もちろん、けっしてたやすいことではありませんが、大切な坊やのながい将来のためには、それだけの努力を惜しんではなりません。
いま改めなければ、まだ大きなケガをしないうちに、しっかり歯止めをかけなければ、結局、ダメにしてしまうかも知れません。
それからでは遅すぎます。坊やのため、あなたご一家の幸福のために、がんばってほしいと思います。」
(55・2)(遠藤)
付記
5月の総会のときには、だいぶ調子がよいとのことだったが、年のくれには、もうすっかり元気になり、カゼひとつひかず、毎日幼稚園にいっているとよろこびの電話があった。
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3. リウマチ熱
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医学博士 遠藤 仁郎
心臓の弁膜症をおこしやすいリウマチ熱。
さいわい、さいきんでは次第にへって来てはいるようだが、こども、とくに10〜15才のこどもに多い。
また、都市よりは辺地、社会的・経済的条件のよくないところに多い。
それは、栄養状態の悪いことや、診断のおくれのため、とされている。
原因は溶レン菌で、ペニシリンがよくきく。
だから、はやく発見されるほど治りよい。
しかし、再発しやすいので、予防的に、長期にわたって服用することが望ましい。
したがって、経済的の問題がからんでくるし、副作用(ペニシリン・アレルギー)の危険がないとはいえない。
また、菌に耐性ができて、きかなくなることもある。
で、ワクチンもかんがえられているが、もひとつうまくゆかないらしい。
となると、一般的の体抵抗力をつよめることしかないわけだから、日常生活とくに食の自然化・合理化が、もっと真剣にとりあげられなければならないだろう。
そこで、とかくこどもの陥りがちな精製穀・肉・卵類の偏食や糖分(菓子・味つけの砂糖)のとりすぎをさけ、緑葉食・青汁か、せめて青汁だけでも十分のますべきだと私は思う。
(54・5)
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