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スモン病:掲載紙面選択 |
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1. スモン(SMON) | |||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
近頃よくいわれるものにスモン(SMON)という病気があります。 Subacute(亜急性)つまり、脊髄や視神経のやられる亜急性の病気という意味の言葉の頭文字をとったもの。ふつう、初めに、腹痛、下痢、便秘などの腸症状があり、ついで、数日〜数月(多くは1〜2週ないし1〜3ヶ月)後に、足先からはじまる神経症状――運動や知覚の障害、シビレ感など――が現われ、しだいに上行、一週間くらいで臍の高さまでに達します。 その後、ながい間にわたり、軽快・増悪をくりかえし、運動障害は比較的はやくよくなるが、知覚の異常ことに不快なシビレ感は、いつまでも頑固につづき、なかなか完全には治りません。 重いものでは、視神経もおかされ、視力がおとろえ、目がかすみ、ついには全盲になったり、死ぬこともあります。病原はわからず、家族のうちや、病院で、多数かかることもあるので、ビールスが原因だろうといわれていますが、まだ、その正体ははっきりしていません。 したがって、治療法としても、多くの神経疾患にやられているように、過労をさけ、ビタミンを補給したり、副腎や脳下垂体のホルモンなどが試みられている程度で、適確なものは、まだわかっていませんし、完全になおることはない、といわれています。 また、予防法にしても、病原ビールスがつかめれば、ワクチンも出来ようというものですが、今のところ、全くお手あげといった、まことに厄介な病気です。 さて、この病気のもとがどんなビールスであろうと、また、今までに知られているものであろうと、最近現われたものであろうと、ともかく、こうした病気は、すべて、つまりは病原体と生体の抵抗力とのバランスによります。すなわち、たとえビールスの毒力が強いものであっても、生体の、そして神経系の抵抗力が、それをはねかえすことが出来るに十分であれば、やられるものではないですし、抵抗力が弱いもの、衰えているものでは、毒力はそう強くなくても、やられやすい道理。ところで、生体の、そして神経系の抵抗力を強くするのは、何はともあれ、それを養っている血液状態が正常であること、したがって、まず正しい栄養、完全な栄養が根本だ、というわけです。 しかし、今日の日常食はあまりにも不完全。白米飯はいくぶん減ったようですが、主食の量は依然多いし、肉(獣鳥魚介)類、卵類の消費は著しく増し、砂糖や酒も多く、脂肪もうんとふえています。けれども、野菜、ことに良質ナッパ(ビタミン類がそろって多く吸収しやすいカルシウムにも富んでいる)の摂り方はいよいよ乏しくなって来ています。ために、熱量や蛋白質ばかりが多く、それらが体内で完全に処理されるために無くてはならぬビタミンやミネラルは甚しく不足している、という不完全きわまる食べ方になっています。 そのためだけでも、代謝が不完全となり、いわゆる「血の濁り」をおこすことによって、生体の、そして組織の抵抗力を弱めることになるわけです。しかし今日では、なおその上に、種々の毒物の影響もまぬかれることが出来ません。危険な農薬がひどく乱用されています。食品の貯蔵や加工にあたって、あらゆる薬剤が用いられ(添加、混入)、色素や人工調味料が用いられていますが、その中には有害なものが少くありません。水も汚染されていますし(工場・鉱山廃液、農薬、洗剤)、空気も汚染されています。 医薬品も乱用されています。もっとも、これら食品中や水・空気中の有害物の量は、その各々についてみれば、あるいは、とるに足らぬ微量にすぎないでしょう。しかし、あらゆるものが汚染されている今日では、日々とり入れる総量は馬鹿にならぬものになるかも知れません。 また、それら相互の間の作用(相乗作用)によって毒力が強められることがないともいえません。おそらく、これ以外にもいろいろの悪条件はあるでしょうが、ともかく、化学薬品に依存することの甚しい今日の日常生活では、これらの複雑なからみ合いによって、生体の、そしてその組織の抵抗力が弱められることにもなるでしょう。 こうして、ビールスの侵襲によって障害されやすくなっているのではないでしょうか。日常生活の不自然化、ことに食の乱れの甚しくなった最近になって、こうした病気があらわれたことは、その間の因果関係を思わせるものではないでしょうか。 もちろん、これだけが、この病気の原因だというだけの勇気はありませんが、少くとも、これらの事がらが本病と全く無関係だとは断じていえないだろうと思います。そこで、この病気の治療にも予防にも、ともかく、まず日常生活の建て直し、自然化、とくに食の合理化、完全化――危険な農薬や添加物の心配のない安全商品だけによる、緑葉食・青汁を中心とした完全栄養をとることが大切だ、と考えます。 別項(3ページ所載)の上津氏は、熱心にこれを実行された一人です。 | |||||||||||
2. スモン病にうちかつ | |||||||||||
倉敷市 Y.U.
スモン病とわかるまで (43・12・2)
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3. スモン病になって | |||||||||||
倉敷市 S.O.
発病当時の状況 去年の6月に発病して以来もう1年になります。 それまでは、元気なのをよいことに色々なことに忙がしく飛びまわって無理ばかりしていました。 無理をしていると、自然、食事が不規則になり、食べたり食べなかったり、大好きなコーヒー、紅茶の飲みすぎと、食生活が乱れていたと思います。疲れと緊張とがたまって6月初め頃、熱を出して下痢をしてしまいました。 まだ、お腹が良く治らないのに、熱が下ったので、医者でもらった薬を飲みながら、普通の生活をしていましたが、全く良くならず、便は悪く胃腸の痛みが日増しになり、えぐるような痛みちくちくする痛みと色んな痛みが四六時中続き、食事もできず、睡眠もとれず、痛みどめの注射も薬もきかず、その上、下痢がまた始まり、便秘したりで、苦しくて泣く力も出てこない有様でした。 その間、中央病院に行きましたが、別に何とも言われず、腸の薬をいただいただけでしたが、その後、一段と痛みが激しくなり、日曜日でしたが、盲腸かもしれないと思い、また中央病院に行きましたが、大腸カタルだろうと言われ、クロマイをいただきました。 その後、足がぴりぴりして、しびれて、変だと思いましたが、痛みが治ればとれるだろうと、余り気にもとめませんでした。クロマイをずっと続けて飲むうちに、3、4日便秘して、その後下痢になり、それもしだいに良くなって、痛みも徐々にとれ、一応治りました。 7月の中頃でしたが、その時、しびれもとれました。 治り次第、レントゲンをとりましたが、どこも異状なく、安心して、夏にはキャンプなどに出かけて元気に過しました。ところが、8月の終り頃、また下痢をし、痛みが始まり、徐々にひどくなり、寝こんでしまいました。お腹は痛むし、腰も異状に痛いので、食事をする元気もなく、慢性大腸カタルと思い、食べるものも制限し、あめなど甘いものはよく食べていました。 しかし、一向に良くならず、少しづつ腰から下が、ぴりぴりとしびれ始め、ももが時々針が通るように痛みましたが、気にもとめませんでした。そのうち、歩いていてもフラフラとし、2、3日してとうとう歩けなくなってしまいました。 医者にそのことを言いますと、びっくりなさって、スモン病かもしれないと言われ、その時、初めてスモン病という病気を知りました。歩けなくなって3日目、10月3日に中央病院に入院しました。 入院中の食事療法 遠藤先生に初診の時、甘いものはやめて、青汁を飲んで、野菜果物など、ビタミンの多いものを食べるように言われ、青汁のことはずっと以前から知っていましたが、病気して初めて飲む気持になりました。 入院している間、しばしば、ある知り合いの方で、青汁を飲んで健康になられた方から、色々と本当の栄養について、遠藤先生の進められる食事の仕方についてうかがいました。 入院中は甘いものを一切やめました。最初のうちは普通食で、牛乳と青汁を1本づつ買って飲んでいましたが、遠藤先生のお言葉に従って、青汁を3本は最低は飲まなくてはいけないので、その為、食事も特別食となり、栄養のある肝臓食にしていただきました。 朝はパンにバター、みそ汁、ゆで卵に豆。 昼はだいたい魚類と野菜のあえもの(4、5種類のものが入れてある)、それにレバー。 夜の食事もだいたい昼とよく似ていて、大変野菜の料理が多いことです。特に、おからに色々なもの、野菜や貝類などをまぜ合わせたものなど、おいしくて栄養のあるおかずが多く、楽しい食事でした。 その上に牛乳1本と、青汁を3本。しばらくして、4本、5本、と増していきました。 入院して後半は米食をやめて、イモ食に変えました。入院してからは、痛みもとれ、病気も進行しなかったので、お腹はぐるぐる動きまわり、まだ歩けませんでしたが、読書をしたり、絵を描いたりで、割合、楽な入院生活でした。 入院して10日目位から機能訓練を始め、運動神経の方は少しづつ治ってゆき、背髄注射を何回かしているうちに、お腹のぐるぐるも少しづつおさまってきたように思います。 入院して100日位、今年1月半ば頃、退院することが出来ました。最初は、早ければ数ヵ月、長ければ1、2年かかると言われていましたので、思いがけず早く退院することができ、本当にうれしく思いました。 退院後 後遺症として、しびれはまだ足の方に残っていますが、運動神経の方はほとんど完全に快復し、走ることも出来ます。退院後も青汁1日に3本飲み、なるべく生野菜を豊富に、そして、大豆など豆類、イモ類を食べるように心がけています。 母も青汁を飲み、家族みんな、遠藤先生の言われる食事の仕方をいつも心がけています。 病気して以来、正しい食生活の重要さをひしひしと感じ、以来インスタント食品などは一切やめ、コーヒー、紅茶もほとんど飲まないようにしています。 退院後の経過も大変順調に良くなっているので、アドバイスして下さった方々に本当に心から感謝しております。 病気になったことを思うにつけ、それ以前の三度の食事を、不規則にしたり、好きなものばかり食べていたりの片よった食事を反省し、また、最近大変に多い、まぜものや薬品のたくさんは入った食品に、あらためて、驚きと恐れをもっている次第です。 イモ、豆、ナッパの生活がよく脱線して、くずれることがありますが、脱線しながらでも、この線路の上を走ってゆきたいと、私だけでなく、家族のもの心から思っております。 | |||||||||||
4. スモンの下痢と腎炎 | |||||||||||
田辺市 K.N.
先日、病院で、二人の患者さま、スモンの下痢と腎臓の方に、青汁をすすめましたところ、二人ともよくなり、ことにスモンの下痢には困っていられましたため、大変よろこばれ、退院いたしました。 | |||||||||||
5. スモン病 | |||||||||||
福岡県 A.T.
十年前よりスモン病にて、足のしびれと体の疲れがひどくて、何もすることができませんでした。 | |||||||||||
6. このからだでアメリカ旅行 | |||||||||||
静岡県 M.N.
31年からの慢性胃腸炎、33年婦人科大手術(子宮・卵巣とる)、39年肝硬変、41年からはスモンで身体障害者3級の私。息子が車椅子をおしてくれるというので、やっと決心して米国へいってまいりました。 | |||||||||||
7. すばらしい効果 | |||||||||||
大阪府 H.K.
骨形成不全症、スモン病、貧血、胃カイヨウ、慢性気管支炎という病弱の身で、毎年冬には、はげしい咳がつづき、何度も肋骨を骨折いたしまして、一昨年より吸入のお世話になっておりました。 (56・4・15)
青汁を始めて1年目を迎えました。毎年、秋から冬中はげしい咳で苦しんでおりましたが、今年はまだ吸入もうけずに過しております。 18年前に、巨大結腸症と腸閉塞のと、再度の開腹手術のあと、下痢、便秘をくりかえし、腹痛もたびたびありましたが、昨年夏いらい、すっかり治りました。 7年まえから、骨の病気が原因で(造血機能低下)貧血がひどく、鉄剤を服用しておりましたが、昨年春ごろから、検査の結果、数値がよくなり、再発もなく、人さまから顔色がよくなった、といわれるようになりました。 足の冷感もなくなり、毎冬悩んでいたシモヤケもできなくなりました。 青汁の効果がいかにすばらしいものかと、毎日感謝いたしております。遠藤先生、宮本先生ありがとうございました。今後もつづけさせていただきます。 (57・1・18)
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8. 難病を克服して | |||||||||||
静岡県 M.N.
戦中戦後から胃腸が弱く、胃腸科へ通院しておりました。 (61・10)
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9. 青汁のおかげ | |||||||||||
静岡県 M.N.
1日ピロサン10袋のんで巨大胃カイヨウで吐血していたのも全快。 (平成元・9)
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