健康と青汁タイトル小
気管支炎:掲載紙面選択



1. 慢性気管支カタルにも

    宝塚市 T.W. 

     小生長年気管支炎にて、喘息様症状を呈しますが、只今葛の葉の青汁を、約1ヶ月服用し、大変結果がいいようです。発作が軽くなりました。

    (37・7・7)



2. 慢性気管支炎

     医学博士 遠藤 仁郎 

     慢性気管支炎とは、気管支炎の症状が二年以上つづいており、一年のうち三ヶ月間(とくに冬期)連続して咳や痰があり、結核とか、気管支拡張症などといった特別の病変のないもの、をいうことになっている。
     原因の主なものはタバコをはじめとする大気汚染と感染。
     タバコの煙、工場の煤煙、粉塵、自動車の排出するガス、硫黄酸化物、窒素酸化物、オキシダントなどの物理的、化学的刺激。
     さらに、細菌やビールスの感染による気管支炎をくりかえしているうちに、しだいに慢性化して来る。そうなってしまうと、その治療は、現在の進んだ医学でもなかなか困難。根治は、まず不可能とされている。そこで、なにより予防が大切なわけ。

     さて、現在もっとも関心がもたれているのは、いわゆる公害性の慢性気管支炎。その予防については、原因である公害、自動車の排気ガスや工場の産業廃棄物による汚染の規制を徹底し、環境の浄化をはかることが根本。
     したがって、行政面や企業側からの抜本的施策が強力に推進されなければならぬことはいうまでもない。

     しかし、現状、とても急速にその目的をたっすることはむつかしいようだ。
     それに、おなじ公害地域でも、結局は素質あるもの、抵抗のよわいものがまずやられる事実からもわかるように、抵抗力さえ十分強ければ、少なくともある程度、発病ないし病変の進行、慢性化は防がれよう。
     だから、ただ、いたずらに当事者の怠慢をせめるだけでなく、自らの健康は自ら守る、という心がまえのもとに、進んで積極的に、全身ならびに、とくに呼吸器の強化をはかるべきだろう。

     まず禁煙。喫煙は私的汚染の最大因。それ自体、慢性気管支炎の有力な原因であるだけでなく、大気汚染による障害も、喫煙によってはじめてあらわれ、また悪化するともいわれている。
     次に日常生活の合理化、自然化。現代人の不健康のもとは、日常生活、ことに食生活があまりにも不自然となり、不合理となっているところにある。
     せめて、食だけでも、合理化、完全化(自然化)すること。
     つとめて完全食とし、すべての食品はなるべく安全なもの、農薬その他の汚染、あるいは有害添加物のおそれのある加工食品、貯蔵食品をさけ、自然のままか自然に近いかたちで食べること。
     すなわち、精製穀(白米飯、白パンなど)、肉魚、糖、脂に傾いた美贅食をさけ、緑葉食・青汁、ことにイモ・マメ・ナッパ・青汁といった安全完全(自然)食に徹底するか、せめて、青汁だけでもうんと飲むべきだ。



3. 気管支過敏症

     医学博士 遠藤 仁郎 

     38才、主婦。7〜8年来、寒さに向うと咳や痰(そう多くはない)が出るようになる。
     慢性気管支炎といわれている。
     今年も、夏の間はよかったが、涼しくなってまた出だした。
     カゼはひきやすい。また時に腕やヒジが痛み(つかい痛み)がある。食はすすみ、便通もねむりもよい。
     ややふとり気味で、血色はよい。肺にも心臓にも特別なことはなさそう。よそでレントゲン検査をしてもらったが異常はなかった。
     血圧はやや高い。(180/90)甘いものが好きで、菓子をよく食べ、ジュースもよくのむ。
     おかずには肉・魚・卵などが多く、野菜は少ない。
     慢性気管支とはいってもこの方のはごく軽いもので、気管支の抵抗力がよわり感じやすくなっているため、僅かな刺戟(寒さ)にたいしても強く反応するという状態、いわば気管支の過敏症といったものらしい。
     それには、空気のよごれ、タバコ(間接でも)などが原因になっているのかも知れないが、むしろ、抵抗力のよわい気管支(カゼひきやすい)というところに問題があるのでないか。
     気管支の抵抗力は、そこを流れている血できまるわけで、血がきれい(正常)であれば強く、同時に反応性はよわく、僅かなことで強い反応をおこすことはない。
     しかし、血がにごっていると抵抗力はよわり、反対に感じは強くなる。ところで、血の性質に影響するもっとも大きいものは食べものだが、この方のばあい、穀・肉・卵・糖と酸性にかたむき、アルカリことにカルシウムやビタミン類の不足した食べ方になっている。
     すなわち、アルカリことにカルシウムの乏しい酸性食品が主で、血液が酸性にかたむき、カルシウムが不足してくる。
     そして、ビタミン不足による血のにごりとともに、気管支は抵抗力がよわめられるとともに過敏になる。
     こでカゼをひきやすくなり、僅かな寒さにたいしてもひどく反応し、咳が出たり痰が出るということになる。
     しかし、この程度の気管支炎であれば、薬はもちろん不要。ノドがイラがゆくて咳が出そうであれば、頚に手をあてていてもなくなるし、湿布をすればなお結構。
     そして一方、気管支の抵抗力をつよめ、感じをしずめるためには、良質安全ナッパをうんと食べ(少なくとも一日500グラム以上)、ビタミンや、アルカリことにカルシウムを十分補給し、菓子やジュースをへらし、味つけをうすくすること。そして、主食や蛋白食品は必要の最低限にとどめ栄養のバランスを正しくすることだ。
     こうしていれば、ただ気管支炎だけでなく、血圧にも、また腕やヒジの痛みなどにもよいだろう。

    (55・9)



4. 慢性細気管支炎

     医学博士 遠藤 仁郎 

     名古屋から、
     「主人(37才)は、ながく入院していましたが、よくならず、家にかえって養生しています。慢性細気管支炎という病気で、血の中の酸素がひどく少なくなっている。完治することはできない。カゼをひかないように気をつけるほかない、といわれています。たまたま今日、本屋で先生の本を見つけ、拾い読みしているところですが、青汁はどうでしょうか?」
     との電話。
     「ぜひやってみてください。細気管支炎というのは、気管支のとっさきの細いところ――気管から左右の太い気管支に分れ、それがしだいにこまかく枝分れし、最後に肺胞(肺の呼吸、酸素と炭酸ガスの交換をするところ)につながる部分――の炎症性の病気です。
     そのため気管支がはれ、また、刺戟にたいして過敏になり痙攣をおこしやすくなっているなどのため、気管支がせばまり、空気の通りが悪くなって、酸素不足の状態を招いているのです。血の中の酸素が不足すれば、それだけでもからだ中のはたらきが悪くなり、体力・抵抗力もよわくなる。そこへ、うっかりカゼでもひいたら大変なことになるから、家に帰って、空気のきれいなところで、静かにし、十分の栄養をとって、体力・抵抗力をつけろ、というのでしょう。」
     「そうです。」
     「ところで、問題はその栄養ですが、ご主人の好みはどうなんです?」
     「肉類が大好きで、そればかり食べ、野菜など殆んど食べません。」
     「いわゆる滋養になるもの、栄養たっぷりのもの、というわけですかナア。しかし、それが実は大まちがい。カロリー・蛋白質はなるほど十分すぎるほどでしょうが、それらがからだの中でうまく処理されて、力になり血や肉になるためになくてはならないミネラルやビタミン類はまことに乏しいという、大変かたよった食事になっています。これでは、そうでなくても濁っている(酸素の不足)血は、いよいよ濁ってきます(アルカリことにカルシウムの不足、代謝の不完全などのため)。農薬その他生産用薬やいろいろの添加物に汚染された危険な食品が多ければなおさらです。血が濁ってくればからだ中のはたらきが悪くなり、抵抗力がおとろえ、炎症をおこしやすくなり、気管支の粘膜ははれがち、またカゼをひきやすく、治りにくくなります。
     ですから、何はともあれまず食べものをなおさなければなりません。食べものはすべて安全な自然食品をえらび、危険なものはできるだけ避け、あるいはへらすこと。そして、ミネラル・ビタミンを十分補給して、栄養のバランスをよくすること。それには、安全良質のナッパをうんと摂ること。というのは、ふつうの野菜・果物は、アルカリ源としては、その何れでもよいのですが、なかでも大切なカルシウムやビタミン類のそろって多いのは良質ナッパ以外にはないからです。
     もちろん、カロリー・蛋白質も十分摂らなければなりませんが、もっと大切なことは、つねに、それらにたいし十分釣り合うだけの、というよりは、むしろ多すぎるくらいのミネラル・ビタミンを添えることです。しかも、一般的にいって、一日少なくとも400〜500グラム以上は必要ですし(多いほどよい)、その利用効率をよくするためには、生でよくかんでということになりますが、それは仲々むつかしいので、しぼり汁(青汁、400〜500グラムで約2合)にしよう、というのです。
     材料にはケールを栽培なさい、種子はいつでもさしあげます。それが間にあうようになる(4〜5ヶ月はかかります)まではスタンドの青汁、あるいは粉末を利用したり、亀山の朝倉さんから葉っぱをもらわれるのもよいでしょう。それをつづけているうちに、大抵のばあい、しだいに体力がつき、抵抗力がたかまって、カゼもひかなくなるでしょうし、気管支のはれもへり、空気の通りも少しづつよくなってゆくでしょう。
     ご主人のばあい、かなりの重症のようですから、効果があらわれるまでにはかなりながくかかるでしょう。辛抱づよくつづけることが肝腎です。これまでの経験から、いわゆる見放された病気でも奇蹟的の効果がみられていますから、ともかく熱心に頑張ってほしいものです。また、たとえよくなっても、油断してはなりません。青汁は薬ではないこと。食べもののまちがいをあらため、そのためにきているからだの変調をなおすのがネライであり、それは生涯つづけなければならないものであることを忘れてはなりません。
     時には青汁絶食といったこともやってみてください。1〜2日間、ほかのものは何も食べず、青汁だけを飲めるだけ飲むのです。もし、これで、いくらかでも効果があれば、この食事にたいする理解なり、自信が得られ、実行にいっそうはずみがつくかも知れないからです。そのほか、一般日常生活上の諸注意が大切なこと。またいうまでもありません。ことに嗜好品、酒や甘いもの、タバコは?」
     「酒はのまず、甘いものもあまり食べません。タバコはやめています。」
    (59・4)





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