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結石:掲載紙面選択 |
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1. 主人の結石 | |||||||||||
春日井市 T.E.
主人の結石は、その後しばしば再発いたしましたが、野菜を、手をかえ品をかえすすめましたところ、この頃ではどうやらよいようです。 | |||||||||||
2. 尿結石 | |||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
尿結石(腎臓や膀胱にできる石)は、大戦後、ほとんど世界中、どこでもふえており、欧米人には約1%にみられるという。 しかし、くわしいことは、まだ十分解明されておらず、結石の50%以上は、原因がわからない、ということだ。 したがって、適確な予防法はないわけだが、気をつけることとして、次のようなことがあげられている。 完全食の少食 実験的にビタミン(ことにA)の不足で石をつくることができるし、一般に、尿石家には大食家、とくに贅美食の飽食家が多い。で、代謝を完全にして尿の性質を正常に保つために、完全食とし飽食しないこと。 水を十分とること いつも水のようなうすい尿を出すよう気をつけること。(濃い尿ほど石ができやすい)また、蓚酸石や尿酸石は尿がアルカリ性であることが有利なので、ただ湯、茶、水だけよりは、利尿作用のある野菜・果物をよく食べること。 そして、糖分や精製穀食(白米飯・白パン・メン類)をへらすことだ。 したがって、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食がよいわけで、せめて青汁だけでも十分のむ。そうすれば、新しい石ができたり、大きくなるのを防ぐだけでなく、疝痛発作がへり、小さい石はうまく出ることもあるし、ながい間には、いくぶんか溶けて来る。 したがって、こまかく砕けて出る可能性もないではない。 つとめて運動 なお、運動が不足すると、ことにながく臥床を余儀なくされるとき、石が出来やすい。つとめてからだを動かすこと。 | |||||||||||
3. 蓚酸結石とマグネシウム | |||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
腎臓結石のうち、もっとも多い蓚酸結石は、マグネシウムと関係がふかい。 (Silver+Brendles,J.Urol.1971.)
マグネシウムが蓚酸と化合して、比較的とけやすい化合物ができるためだそうだ。 | |||||||||||
4. 尿路結石 | |||||||||||
南太平洋Fiji諸島には原住民のほかに多くのIndianが住んでいる。 (Medical Journal of Australia,2,15,1971)
(メジカル・ニッポン47・1・10より) | |||||||||||
5. 蓚酸石灰結石 | |||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
「時々青汁教室にも出ていましたし、青汁ものんでいましたが、腎臓に石(蓚酸結石)ができました。主治医は、石灰分の多いものは石になるからいかん。青汁はもとより牛乳もよくない。飲むなら蓚酸の多いものと一緒にのめ、といいます。先生のお話とは、まるでアベコベなので迷っています」との電話。 「蓚酸のあるものと一緒とねえ。」 「石灰分が吸収されないから、だそうです。」 「へえー。とんでもないことのような気がするけどねえ。 というのは、腎臓に石ができるのは 成分が多くなるのは、一つには尿が濃いばあい――熱帯地方やわが国の夏、あるいは飲みものをひどく制限するなど。も一つは、尿の中の成分の絶対量が多いばあい。 そこで、成分の一つの石灰をへらそうというのだろう。 なるほど、石灰が多いだけでも石が出来る。けれども、それは、副甲状腺(血中のカルシウムを増すホルモンを出す)の異常とか、ビタミンD(カルシウムの吸収をたかめる)のとりすぎのばあいだけだ。 もっとも、牛乳ののみすぎで出来ることがないではないから(牛乳病)、青汁もといわれるのかも知れない。が、よほどの大量、1升も2升もならともかく、ふつうの分量では問題にはならない。 それに、蓚酸石灰の石は、カルシウムがあるからできるのではなく、それを結合する蓚酸があるからであり、主役は蓚酸、蓚酸が多いからなのだ。 尿の蓚酸は、ホウレンソウなど食べものから来ているものもあるが、それは僅かにすぎず、多くのものは体内代謝に由来している。体内で蓚酸になるものの一つはビタミンCだが、これは僅かで、主なものはグリシンというアミノ酸。 このアミノ酸は蛋白質の構成分でその代謝の過程で蓚酸ができる。(普通には蟻酸塩にまで分解されるのだがその分解が中途でとまりグリオキサル酸というものになると、それから蓚酸になる)。 この代謝にはビタミンBが関係するといわれているから、蛋白にとみ、ビタミンの十分でない肉食では蓚酸が多くなることとがかんがえられる。 そこで、尿の蓚酸をへらすには、 溶かす力 次に、尿の溶解能力が問題だが、正常の尿には、ふつうの水よりも、ずっと多く(過飽和の状態に)とかす能力がある。 これらが何らかの原因でよわめられると、石が出来やすくなる。 尿のこの能力は、腎臓の正しいはたらきによるものであり、正しいはたらきはきれいな血により、きれいな血は正しい栄養、バランスのよくとれた完全食によってはじめて望まれる。 こう見てくると、カロリー、蛋白質に傾き、ミネラル・ビタミンの不足した不完全食では、蓚酸のでき方は多くなり、尿の溶解能力は劣って来、したがって、石ができやすくもなるわけだ。 じじつそういう人にこの石は多くみられる。 だから、この石を防ぐため、また治すためには、どうしても、まず食を正しくしなければならない。すなわち、カロリー、蛋白質だけにかたむかず、ミネラル、アルカリ、中でもカルシウム(食べものの中の蓚酸をへらす意味でも)、やビタミンが十分そろわなければならず、むしろ多すぎるくらいにすることだ。 したがって、これらミネラル・ビタミンの最有力給源である良質ナッパは絶対欠かすことのできないものであり、しかも十分〜十二分にほしいもの。 ナッパ・青汁がいけないという理由はどこにもない。それどころか、もともと一般の食事にはミネラル・ビタミンが不足がちであり、血のにごりの原因になっているのだから、そのカルシウムやビタミンをへらしてしまえば、血はますますにごり、かえって石を出来やすくする結果になってしまう。 まして、わざわざ石の主なもとである蓚酸でカルシウムの吸収を妨げようなど、まったくとんでもないナンセンスとしか思えない。 (59・6)
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6. ビタミンCと蓚酸 | |||||||||||
ビタミンCの一部は、体内で蓚酸になり、尿に排出されることは、数年来知られている。 (Lancet,1973.6.28号)
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7. 胆石と腎石がある | |||||||||||
山梨県 H.H.
38才の主婦。 胆石でいうと、いちばん問題になるのはコレステロール(コ)。ところであなたの食習慣は?」 「脂濃いものが多く、甘いものが好き。インスタントものなど出来あい食品も。」 「それをなおすこと。出来るだけ安全食品にし、すぎているカロリー源をへらし、不足している野菜、ことに良質ナッパをうんと食べることです。青汁は?」 「2本くらいはのんでいます。」 「それでは、とても。平均的の邦食でも正味2合(市販の青汁4〜5本、もとのナッパ400〜500g)は必要ですし、脂濃いものや甘いものが多ければもっと多く、少なくとも4合以上。そのようにしてかなり大きかった胆石が消えた人もあります。 腎石も同様です。このばあい尿酸その他、尿が酸性だと溶けにくいものが多いようですから、少なくとも尿をアルカリ性にするため、酸性食品をへらし、アルカリ性の野菜類を多くすること。現在さしせまって手術するほどのことでなければ、ともかくこの方針でやって様子をみ、半年なり1年たったところで検査し、小さくなっているようなら、もっとつづけるべきだし、少しも変りがないか、大きくなっていたり、発作がやまないようなら、そこで思い切っても、けっしておそすぎることはないでしょう。 (58・11)
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8. 新しい腎結石予防薬で手術を回避 | |||||||||||
(ダラス)米国には腎臓に結石のあるものが15万〜20万人いて、その半数は治療が必要だが、食品医薬品局(FDA)は腎結石治療用の新薬を近く認可する予定である。 (Medical Tribune.1984.7.12)
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9. 尿路結石 米ぬかで再発防止 | |||||||||||
(那覇)激痛を伴う尿路結石は手術して摘出しても三人に一人は再結晶して再発するといわれるが、手術後に毎日、米ぬかを服用すれば、ほぼ再結晶は防げる、という臨床実験データが28日から那覇市内で開かれた「日本泌尿器科学会第10回沖縄地方総会」で発表された。 (59・1・31 サンケイ)
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